目の腐ったSAO   作:ウルトラマンイザーク

31 / 36
Bob

 

 

大会の登録、機械で登録するらしい。ボッチに対する扱いがなっているので非常に好感が持てました。と、思ったのだが、なぜ住所を登録する必要がある…。これは登録すべきなのか…?

同じことを思ってたのか、キリトも声をかけてくる。

 

「なぁ、エイトマン。ここなんだけどさ」

 

「あぁ、どうするか…」

 

「まだ登録してないの?」

 

「「‼︎っ」」

 

後ろから声を掛けられて、名前以外登録してないのに登録してしまった。てか入力なしで登録出来るんだ。

 

「どしたの?」

 

「「な、なんでもない…」」

 

「そ、ならさっさと準備しなさい。一回戦までそんなに時間ないんだから」

 

シノンに言われ、その後に続く。

 

「いい?大会では敵同士だから。変な馴れ合いは不要だからね。情なんて捨てて本気で来なさい」

 

そう言われてもこっちは遊びでこの世界に来たわけじゃない。なんとかして死銃と接触しなければならない。

 

「わーったよ」

 

生返事だけしておく。シノンは怪訝に思いつつも、大会の準備をしに行った。俺とキリトもとりあえず着替える。ちなみにキリトは光剣を買っていた。なんで銃の世界まできて剣なんだこいつ。まぁ、俺も一応、剣買ったから人のことは言えないけど。

さて、一回戦。ここで負けるわけには行かない。むしろ派手に勝って死銃に注目されないといけない。ステージは密林。相手がどこにいるか分からないが、こっちから動くことはない。銃弾が飛んで来た方向が分かれば…。

そして、赤い線が見えた。俺の頭を赤い線が貫いている。その赤い線から遅れて飛んでくる銃弾。遅いな…。俺は避けた。そして、さらに赤い線が俺を貫く。それをもかわし、当たりそうな時は剣で弾いた。今の俺、超かっこいい。

そして、向こうがリロードを行った時、俺は走って近付いた。銃を構えるがもう遅い。剣を抜き、正面から叩き斬った。勝ったか…。大会のロビーへ戻ると、キリトがいたのだが、その前には変なボロマントの奴がいる。マントのおかげで性別は分からないが、なんか嫌な雰囲気を出していた。とりあえず、キリトの元へ向かう。

すると、そいつはどこかへ行ってしまった。

 

「おいキリト、今の奴…」

 

「……」

 

「キリト…?」

 

「エイトマン、ラフィンコフィンって覚えてるか?」

 

「あぁ、あのクラ…クラ…クラシックがいた所だろ?それがどうした?」

 

「……やつの包帯の下にはそのシンボルがあった」

 

「!」

 

おいおいマジかよ…。まさか、死銃の正体って…。

 

「そいつが死銃だと思っていいな」

 

「あぁ、だけどキャラネームが分からないから追跡しようがない」

 

「ラフコフのメンバーである以上、俺達の知ってるメンバーのはずだ。あの時、何人生還したっけ?」

 

「10人以上は帰ってる。絞り切れない」

 

「……」

 

ふと見ると、キリトの顔色がやばかった。今にも吐き出しそうなくらいだ。そんなキリトの肩に俺は手を添える。

 

「落ち着け」

 

「……!」

 

「俺達の体は保護されてる。安全は保証されてるんだ。だから落ち着け」

 

「……悪い」

 

取り乱すのは分かるが、一応俺達は総務省に頼まれて来ているし報酬も出る。また、下手したら人の命もかかっている。こんなところで冷静さをかいてもらっては困る。

 

「なんて顔してんの?」

 

声を掛けて来たのはシノンだ。

 

「一回戦目でそんな様子じゃこの先…て、ホントに大丈夫?」

 

キリトの様子を見て、割と心配そうに顔を覗き込むシノン。

 

「大丈夫だ。家のエロ本が妹にバレて焦ってるだけ…」

 

その瞬間、キリトのマッハパンチ並のパンチが俺の顔をパンチした。

 

「ひ、人聞きの悪いことを言うな!え、エロ本なんて買ったことねぇよ!」

 

「そっか、キリトもそんな見た目でも男の子だもんね」

 

「し、シノンやめて!違うから!」

 

うんまぁ、元気になったようでなにより。とか思ってると、聴きなれない声がした。

 

「シノン!」

 

三人で振り返ると、男の子がこっちに向かって歩いてきた。

 

「シュピーゲル」

 

「え?ドモンのお兄さん?ゲルマン忍術でも使えるの?」

 

「エイトマンうるさい」

 

おいこらキリト、誰のおかげで落ち着いたと思ってんだ。

 

「シノン、その人達は?」

 

「私の敵、それ以上でもそれ以下でもないわ」

 

「え、なにそれツンデレ?」

 

「死ねっ!」

 

ちょっ!二人して殴らなくてもいいじゃないですか!

 

「は、はぁ…そうですか。僕はシュピーゲルです」

 

「騙されないでね。そいつら男よ」

 

「えぇっ!?」

 

「き、キリトです」

 

「エイトマンだ」

 

「は、はい…ちなみにシノンとはどのような関係で?」

 

「先生」

 

「チュートリアルとかに出てくる妖精」

 

「敵」

 

「な、なんか全員バラバラだなぁ…まぁ、シノン、頑張ってね」

 

「うん、またねシュピーゲル」

 

そのままシュバルツはどっかへ行ってしまった。なにしに来たんだあいつ…。まるで、俺とキリトの名前を確認しに来たみたいだ。

 

「シノン、あいついつもあんな感じなのか?」

 

「ううん、普段はもうちょっと応援してくれるんだけど、あなた達がいたから気を使ってくれたんじゃない?敵だから必要ないのに」

 

お前はもっと気を使え。そう思ったが口にしない。また殴られると思うともはや逆らえなくなるレベル。

 

「じゃ、精々決勝まで来なさいよ」

 

そう言われて俺もキリトも頷く。シノンはそのままどっか行ってしまった。

そして、ついに決勝まで来た。ここまでくれば死銃も多少は俺やキリトに注目するだろう。あとはどこまで生き残れるか、ってところだ。そして、どこまで死銃のカラクリを暴けるか。決勝は明日、それに備えておこう。

 

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。