目の腐ったSAO   作:ウルトラマンイザーク

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もういいよ、と思うかもしれませんが、俺的にはシノン出したかったのでここまでやります


プロローグ3

 

 

とうとう…とうとうここまで来たか…。俺は今、ある病院の前にいる。いやさ、アスナ助けた時からこうなるとは思ってたんだよ…思ってたんだけど…。

 

 

_______________

 

 

ことの発端は、一週間前。銀座で総務省の菊岡さんに頼まれて(報酬有り)、桐ヶ谷とGGOの調査することになった。

内容は、仮想世界での銃撃によって現実の人間が殺されたからその調査、とのことらしい。

でもさ…いや確かに俺も桐ヶ谷もSAO、ALOと事件解決はしてたよ?でもだからって金出してまで学生に総務省が依頼するかね…。しかもわざわざ病院を手配してまで…。

その後がまた面倒だった。桐ヶ谷に一度、ALOに来いと言われ、仕方なく一度ALOに入る。

 

「えーっ!?キリトくんもエイトくんもALOやめちゃうの!?」

 

アスナのその一言でリーファまで駆け寄ってくる。

 

「なんで!?ま、まさかGGOで可愛い女の子見付けたんじゃないでしょうね」

 

リーファに揺すられ胸ぐら掴まれ首を締められ、質問されてるのに返答させる気がないだろ…。

 

「ちげーよ。最近お前らに東京に呼び出され過ぎて金が無くなって来たんだよ。だから仕方なくお小遣い稼ぎにな」

 

ちなみにお小遣いと書いて報酬と読む。とは死んでも言えねぇな。一応、内密にって言われてるし。

 

「き、キリトくんは、どうして…?」

 

ちょ、そんな涙目にならなくてもいいだろアスナ。

 

「お、俺も同じような感じ…」

 

キリト、もっと上手く嘘付け。まぁ報酬あるから嘘ではないか。にしても、あの菊岡とかいう奴はイマイチ信用出来ない。あの人の言葉には少なからず裏があるはずだが、その裏が読めない。上手く隠されていて俺のスキルを持ってしてもそれが読めない。

ま、俺の仕事は早い話が奴に撃たれることだ。それで心拍数になんの異常もなければすぐに金もらって帰れる。正直な話し、俺は死銃なんて1%も信じていない。いくらなんでも仮想世界で撃たれて現実で死ぬなんて、ナーヴギアじゃない限り無理だ。

それでも、死銃にはなにかしら目的があるとは思う。じゃなきゃ、あんな中二じみたことはやらない。もし、本当に中二病だとしたら、正体は材木座ということになる。

 

「さて、キリト。そろそろ俺は帰るぞ」

 

「あ、あぁ。じゃあ土曜日な」

 

「おう」

 

ログアウトしようとした俺の手をリーファが握る。

 

「なんだよ」

 

「SAOみたいに帰って来れなくなったりしないんだよね?」

 

「しねぇよ。帰って来て欲しくないなら別だ」

 

「な、ならさ。帰って来たら、あたしと一緒に…」

 

なぜか顔を赤くして俯く。

 

「ど、どどどこか遊びに行かない!?」

 

「えー終わったあとはゆっくり家から出たくないんが…」

 

誘われたらまず断る。それがボッチ流の気遣い。

 

「い、いいじゃん!行くったら行くの!」

 

「……」

 

なんて断ろうか…そう思ってると視線が三つ。キリトの「断ったらどうなるか分かるよね?」視線と、シリカの「青春だなぁ…」的なよく分からん視線と、アスナのまるで世界を見守っているかのような暖かい視線。

 

「わーったよ…」

 

仕方なく承諾した。

 

「じ、じゃあ約束だからね!?絶対ね!?」

 

「分かったからもう帰らせてくれ…」

 

すると、リーファは小指を突き出してくる。

 

「なんだよ…」

 

「指切り!」

 

「子供か」

 

「い、いいの!これで約束破ったら竹刀で引っ叩くから!」

 

違った。子供は子供でも鬼子だった。結局、指切りさせられて俺はログアウトした。あー面倒なことになったな。

 

 

_________________

 

 

で、病院の前である。心底行きたくない気持ちを押し殺し、病院の中へ。病室へ入ると、すでに桐ヶ谷と看護師さんが話していた。

 

「やっと来たか比企谷、遅いよ」

 

「時間ギリギリに来れるようにしたからな。一分でも働く時間を減らすために」

 

「お前…人としてどうなんだよ…」

 

なんて言いながら俺と桐ヶ谷はリンクスタート。二人でGGO、今までとはまったく逆の銃の世界へ足を踏み入れた。

 

 


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