儀式デッキ使いの日常   作:アリスとテレス

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さて、万丈目戦だね!
真琴「まあ、俺の相手は万丈目じゃ無いがな」
気にしない気にしない!あと、この物語の評価に色がつきました!とても嬉しいです!
真琴「そうだな。ほぼ自分の自己満足のために始めた物語だが、これを読んで、きちんと考えて評価してくれている。例え低い物だとしても、読んでくれているだけでありがたいからな」
はい!評価を下さった方々!感想や指摘をして下さった方々!この物語をお気に入り登録してくれいている方々!そして、読んでくれている全ての方々に感謝を!
それでは本編をどうぞ!



闇夜の蹂躙

「zzz」

夜、みんなが布団に入る頃合い。真琴も例外ではなく、眠っていた。と、そこへ、

 

「お〜い!真琴!ちょっと起きてくれ!お〜い!」

ドンドンと扉を叩きながら大声を出す。

「仕方が無いなぁ。(ベキャッ)お、空いてるぞ?」

「アニキ、やめましょうよ〜、他人の部屋に勝手に入っちゃだめですよ〜。それにそれはあいていたじゃなくて、壊して開けたの間違いッス」

「お〜い、真琴!」

「聞いてないッス.....」

頑張れ翔、いい事あるさ。........きっと。

そんな中十代は真琴の部屋の中を進もうとすると、

 

コケッ←十代が躓いてこける音

ガッ←真琴が寝ている布団に突っ込む音

ゴスッ←肘が真琴の顔面にめり込んだ音

 

「........」

 

プルプル震えながら真琴は体を起こす。

 

「やあ、十代、こんばんは」

「こんばんは」

「こんな夜遅くに、就寝時間を無視して、どうしたんだい?」

「な、なあ、怒ってるのか?」

「そんな事は聞いてないよ。なんの用事があってここに来たのかって聞いているんだよ?」

「え〜っとな、万丈目からPDAに連絡がきてな。デュエルリングまで来いとの事だから。でも道筋を覚えてなくてな。そこで、真琴に案内してもらおうかと」

「そんなことのために俺を起こしたのかい?肘撃までして」

「「........」」

沈黙がしばらくの間続いた後

 

「「ハハハハハ!」」

 

「ふざけんなよ!顔面に攻撃くらってその後の下らない頼まれごとを、はいそうですかって引き受ける奴がいるか!」

「す、すまねぇ!今度昼メシ奢るから!」

「ったく、準備するから外で待ってろ。デュエルディスクとデッキを持っていくからな」

「おう、すまねえな」

そう言って出て行く。

 

「さて、寝る「あ、でもまた寝直さないでくれよー」チッ!ふざけるな!俺は寝たいんだ!」

十代が出ていく時に釘をさしていく。十代が頼んでいるくせに偉そうに。

「頼むよ!俺じゃ辿りつけないし」

「嫌だ!俺は寝るんだ!」

「.......月見原さんに入学式に寝ていたこと言うッスよ?」

「おい馬鹿やめろ。.....はぁ、仕方が無い、めんどくさいが、本当にめんどくさいが、案内はしてやる。てかPDA見ろよ地図があるだろ」

「自慢じゃないが俺がどこにいるかわからん!」

「本当自慢にならんな.....。ったく、外で待ってろ」

胸を張って言う十代に、真琴かが呆れたように言う

 

しばらくして真琴が外に出る。

「全く、こんな時間のデュエルフィールドの使用は校則で禁止されてるというのに、万丈目のやつ何がしたいんだ?」

「なんかデュエルがしたいらしい。売られたデュエルは買う!それがデュエリストってもんだからな!」

「アニキ......」

「十代.....」

「あの〜、真琴君?」

「ん?なんだ?丸藤」

「船の上では酷い事を言ってゴメンッス。あれから考えたんだけど、デュエルモンスターズをやってる以上、デュエリストがデッキき込める想いっていうのを知っていながら、卑怯だとか汚いとか言って.....。謝りたかったッスから.....」

「いいよ。言われ慣れてるから」

「それでも謝りたかったッスから」

「そうか。なら謝罪は受け取った。これ以上蒸し返すな。めんどくさいし」

翔と話をしていると

「おーい、何してんだ〜?早く行こうぜ〜!」

「おい十代そっちは逆方向だ!」

 

そわなこんなでデュエルフィールドに到着。

「フン!逃げずに来たことだけは褒めてやる!これはアンティデュエルだ!お前はそのデッキをかけて貰うぞ!」

「やめた方がイイッスよ!アニキ!」

「へん!売られたデュエルは買うのがデュエリストってやつだ!いいぜ!そのデュエルやってやる!」

「もう1人いるな。お前ら!相手をしてやれ」

「あいつって入学試験で儀式を使ってた奴だよな」

「ああ、儀式っていう使えないイロモノデッキで注目を引いただけのザコだろ?」

「試験官の運が悪かっただけで天狗になってんの知らんが、俺たちが相手にするまでもありませんよ。万丈目さん」

「フン、お前らが勝ったら、そいつのデッキは好きにしていいぞ。なかなか使えるカードもあったし、儀式なんていう使えないカードだって、少しは金になるだろ」

「そうですね!というわけだ!デュエルしろよ」

そう万丈目の取り巻き2人と万丈目が好き勝手喋っていると

「......お前ら2人まとめてかかって来やがれ。儀式の怖さ。思い知らしてやる」

そう言って、普段使っていないデッキをデュエルディスクにセットする。

「こいつ!オシリスレッドのくせに!俺が勝ったらお前のデッキをいただくからな!」

「お前達が負けたら?」

「ハッ!万が一にも負けないが、俺達が負けたら、お前に俺達のデッキをやるよ!」

「そうか。アンティ成立だな。2対1だから、俺→取巻→俺→慕谷→俺の順番にターンを消化する。攻撃宣言は俺の3回目のターンからでいいな。また、お前達の手札と墓地は非共通。モンスターの攻撃は自分のモンスターしか行えない。魔法と罠もだ。これでいいか?」

「いいぜ」

お互いが近づいてデッキを手渡し、カットする。そして元いた場所に戻りデュエルディスクを構える。

「後悔しても遅いからな!」

「そのデッキは俺たちで効率よく活用してやるよ!」

「......できるのならな」

 

「「「デュエル!」」」

 

真琴LP4000

取巻LP4000

慕谷LP4000

 

「俺のターンドロー」

深く、静かにドローする。しかし、その静けさはまさに嵐の前のようであった。

「俺はクリバンデッドを攻撃表示で召喚」

クリバンデッドATK1000

 

「ハハハハハ!なんだ!そのザコモンスターは!」

クリボーがすこしワルになったような風貌のモンスターが現れる。サーチと墓地肥やしを同時にできる、優秀なモンスターだ。今回のデッキには墓地肥やしはあまり必要では無いが、必要なカードを引き込むために使う。

怒りを抱いていても、頭は冷静である。ただ、怒鳴り散らすのが面倒なだけかもしれないが。

「俺はこのままターンエンドまで移行。エンドフェイズにクリバンデッドの効果だ。こいつを生贄に捧げ、デッキトップからカードを5枚めくる。その中の魔法か罠を1枚手札に加え、残りのカードを全て墓地に送る」

「ハハハハハ!ザコモンスターを残すよりはずっといいな!」

 

めくられたカード→デュナミス・ヴァルキリア、ギル・ガース、死者蘇生、トライホーンドラゴン、王宮のお触れ

 

「俺は死者蘇生を手札に。残りのカードは全て墓地に。これで終わりだ。」

 

真琴

手札6

モンスター/無し

魔法、罠/無し

 

「大きい口を叩けないようにしてやる!俺のターンドロー!」

取巻は力強くカードを引く

「俺は手札からゴブリンエリート部隊を召喚!カードを2枚伏せてターンエンドだぜ!」

ゴブリンエリート部隊ATK2200

 

取巻

手札6→3

モンスター/ゴブリンエリート部隊

魔法、罠/セットカード2枚

 

「俺のターンドロー。マンジュゴッドを召喚。効果発動」

マンジュゴッドATK1400

 

「リバースカードオープン!最終突撃命令を発動!これでゴブリンエリート部隊が攻撃しても守備表示にはならないぜ!」

「さすがだ!取巻!」

「......マンジュゴッドの効果だ。デッキから高等儀式術を手札に、カードを2枚伏せてターンエンド」

 

真琴

手札7→6→7→5

モンスター/マンジュゴッド

魔法、罠/セットカード2枚

 

「へっへーお前のデッキはいただくぜ。俺のターンドロー!」

慕谷がカードを引く。

「俺は手札から攻撃表示で神獣王バルバロスを攻撃表示で妥協召喚!しかし、この効果で召喚されたバルバロスの攻撃力は1900になる!俺はカードを1枚伏せてターンエンド!次の取巻のターンがお前の終わりだ!」

「さっさとターンを進めろ」

「ハッ!その大口をすぐに叩けないようにしてやる!」

(取巻のセットカードは聖なるバリア-ミラーフォース。俺が禁じられた聖杯。これであいつがバルバロスに目が向いている間に終わらせてやるぜ)

 

慕谷

手札6→4

モンスター/神獣王バルバロス(ATK1900)

魔法、罠/セットカード1枚

 

 

これで1周目は終わった。真琴の怒りの炎が天を焦がす!嘘だけど。

「俺のターンドロー」

しかし、あくまで静かにカードを引く。まるで内なる怒りを悟らせないようにするためのように

 

真琴手札5→6

 

「俺はナイト・ショットとサイクロンを発動。対象はナイト・ショットは取巻のセットカードを、サイクロンは慕谷のセットカードだ」

「なら俺はリバースカードオープン!禁じられた聖杯!対象はバルバロスだぜ!これでバルバロスの失われていた力が戻る!」

バルバロスATK1900→3400

 

真琴手札6→4

 

神聖な聖杯の中の水を振りかけられると、バルバロスは咆哮をあげ、攻撃力を大幅に上昇させた。

 

「俺はリバースカード凡人の施しを発動。デッキから2枚ドローし、その後手札から通常モンスターを除外する」

 

除外させたカード→デュナミス・ヴァルキリア

 

 

「伏せていた高等儀式術を発動。デッキから3枚目のデュナミス・ヴァルキリアとギル・ガースを生贄に俺は終焉の王デミスを攻撃表示で儀式召喚だ」

白と黒のモノクロの中から斧を持った威圧感のあるモンスターが姿を現す。

「こいつは終焉の王という名に恥じないモンスターでな、ライフ2000をコストに効果発動!フィールド上のこのカード以外のカードを全て破壊する!」

「「なっ!」」

 

デミスが作り出したブラックホールのような物にバルバロスとゴブリンのエリート部隊は飲み込まれ消えて行った。

 

真琴LP4000→2000

 

「俺は手札から魔法カード死者蘇生を発動。俺は墓地からトライホーンドラゴンを蘇生する」

 

真琴手札4→2

 

「つまらなかったよ。手札から巨大化を2枚発動。それぞれに装備だ」

 

デミスATK2400→4800

トライホーンドラゴンATK2850→5700

 

「うっ、嘘だ!嘘だ!俺がオシリスレッドのクズなんかに負けるなんて!何かの間違いだ!お前!仕組みやがったな!」

「俺の....負けか」

慕谷は叫んでいるが、取巻はどこか達観しているようだ。

「カットしたのはお前達だろう?俺のデッキは絶対に渡さん!デミスで取巻に!トライホーンで慕谷にダイレクトアタック!」

 

取巻LP4000-4800=0

慕谷LP4000-5600=0

 

「ぐわぁぁぁぁぁーーーー!」

「......」

 

デュエルは一瞬で決着が着いた。取巻が真琴の元にいくと

「酷い事を言って済まなかったな。腕は衰えてないようだな。それどころか、強くなってるようだ」

と、言い出した。

「ん?お前は俺と何処かで会ったことがあるのか?」

「いや、俺が勝手に覚えているだけだ。とある町の市民大会で、今までずっと小学生部門の男子の部で優勝していた俺を初めて出てきた奴に1ポイントもダメージを与えられずに負けたからな。しかも、扱いが難しい儀式を使っているのにな」

「!」

「あの時、子供ながらにカードを信じ、手足のごとく操り、勝ち上がって行くお前に憧れを抱いたものだ」

儀式は使わないがな。と続ける。

「っと話がそれたな。アンティデュエルだったんだ。勝者は敗者のカードを貰えるが、今回はデッキを掛けたんだ。ほらよ」

そう言って取巻はデッキを渡そうとして来るが

「いらん。そっちの茫然自失としている慕谷にも言っておけ」

「何故だ⁉︎せっかくアンティデュエルで勝ったんだぞ⁉︎もらっておいた方がいいじゃないか!」

「.....お前にとってデッキは何だ?」

「⁉︎」

「俺にとってデュエルモンスターズは、やる気を無くして、何もせずにボーッとしてた時に方向性を示してくれて、生きる意味をわからせてくれた物だ。その中で最初に手に入れるべきメインデッキには特別な思い入れとかがある。」

「......」

「デッキは自分の分身だ、大切に扱え。自分のを大切に扱え無いやつに勝機は無い」

そう言って取巻達から離れて十代のいる方へ向かう。

「.....御鏡....」

十代と万丈目のデュエルは十代の手札は1枚。それもハネクリボーで、フィールドには何もない状態でのドローフェイズだった。するとそこへ、

「大変よ!ガードマンが来るわ!逃げないと大変な目にあうわよ!」

といいながら天上院が駆け寄って来る。

「チッ運が良かったな!ドロップアウト!勝ちは預けておいてやる!」

そう言いながら万丈目は駆けていく。取巻と慕谷も帰ったようだ。

「私たちも逃げましょう!」

天上院が言うので、こちらもレッド寮に向かい、走る。

 

暫く走って

「ここまでくれば見つからないでしょう」

「ちぇーっさっきのデュエルあと少しで勝てたのによー!」

「あら、どうしてかしら?もしかしたら、あなたの大切なデッキを奪われていたのかもしれないわよ?」

「こいつを見ろよ」

そう言いながら引いていたカードを見せる。それはミラクル・フュージョンだった。

「ああ、こりゃ勝ちだな。十代の」

「へへ!だろ?」

「ああ、墓地のスパークマンとフレイムウィングマンを融合して、シャイニングフレアウィングマンを出してヘルジェネラルを攻撃。これで終わりだな」

「まあいいわ、時間も時間だし、帰りましょう?また明日」

「おう!じゃあな!」

「サヨナラッス!」

「......」

真琴は眠そうな顔をしながら手を振る。

「しかしあいついつからいたんだ?」

「真琴君気付いて無かったッスか⁉︎」

「あいつらに対してガチで切れてたからな。他人のカードを奪って売るとかふざけた事を言ってたからな。流石にやりすぎたとは思ってる。反省はしてないが」

「まあ、攻撃力が4000オーバーを1ターンで並ばされたらね?」

「まあ、デュエルは終わったんだ。さっさと戻るぞ早く寝たい」

 

この後大徳寺先生に見つかり、こってり絞られたのは言うまでもない。

 




真琴「おい、駄作者」
何かな?真琴君?ってちょっと待った!ダイレクトアタック(物理)はやめぐはぁ!
真琴「俺が儀式を馬鹿にされることが嫌いだと知っていながら書いた駄作者が悪い」
いや、自分も好きだけどな。儀式
真琴「ったく。さてとめんどくさいしさっさと終わらせるぞ。今回のキーカードはこれだ」

終焉の王デミス
儀式・効果モンスター
星8/闇属性/悪魔族/攻2400/守2000
「エンド・オブ・ザ・ワールド」により降臨。
フィールドか手札から、レベルの合計が8になるよう
カードを生け贄に捧げなければならない。
2000ライフポイントを払う事で、
このカードを除くフィールド上のカードを全て破壊する。

真琴「ライトロードの最終兵器、裁きの龍と似たような効果を持っている」

真琴「あちらとは違い、特定のカードを揃えるだけで、墓地に依存せず出せるのが強みだな。ライフコストはこちらの方が多いが」

真琴「登場時から様々なコンボに使われてきた凶悪なカードだ。今回はデミスボンバーだったが、他にも儀式天魔神、デミスドーザーなど、様々なデッキが作られてきた、有名な儀式モンスターと言えるだろう」

真琴「今回はこんなところだ。さて、重大な発表がある」
えー、この話を持ちまして、ストックが切れてしまいました。これからの更新は出来たらあげていく形式になるので、かなり不定期になると思います。誠に申し訳ございません。主人公が真琴君なだけに。
真琴「つまらんぞ?全く駄作者だな」
言い返す言葉もございません。こんな頼りない作者ですが、これからもよければ、「儀式デッキ使いの日常」をよろしくお願いします。

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