儀式デッキ使いの日常   作:アリスとテレス

41 / 44
真琴「おいサブタイトル」
いやね?真琴君をarc-ⅴの世界に突っ込んで今の環境に立ち向かう儀式デッキ使いにしたくてね?
真琴「良い迷惑だ」
どれだけ抵抗しようとも、私の前ではむりょ....あ、すいませんその拳を降ろしてくれません?
真琴「チッ、まあいい。大嘘ってあるから多分次回作は書かないだろ?」
そうですね。気が乗ったらかくかもね?程度だしね。今は
真琴「そうか。しかし、気になったことを一つ聞いていいか?
ん?なんだい?
真琴「なんで遊矢が男の娘なんだ?」
ああ、それはね、とある作者様の小説を読んでから遊矢君が女の子にしか見えなくなってね?どうしようか考えていたときにこう、きたんだよ
真琴「何が?」
神は言っている。男の娘にしちゃえばいいんじゃないのー?と
真琴「は?」
いやあ我ながら名案じゃ無い?ある程度ひっついてもホモ疑惑になりにくいと言うか、周りからは爆発しろと見られるだけですむなんて。
真琴「おいバカやめろ」
楽しいね!(主に作者が)
真琴「俺はどうなるんだ⁉︎」
......新しい扉でも開く?
真琴「......フンッ!(無言のキン○バスター)」
腹パンじゃなうぎゃぁぁぁぁぁぁ!ガクッ
真琴「チッ、気絶しやがったか。さてと、こんな長ったらしい前置きはさておき、本編だ。どうぞ」


自作予告(大嘘)

御鏡真琴は悩んでいた。

 

 

 

椅子に机。

黒板にチョークさらに教卓。

ここは御鏡塾。とある大きな道から外れた少し寂びた所にポツンとある塾だ。そのせいか認識されている事も少ない。

あと教えている人が今だに小学生というのもあるのだろう。それ以前に塾として認識されているか怪しいが。

さて、この塾、とても狭いのだ。少し前から主流となっているアクションデュエルはもちろん、スタンドデュエルですらなんとか1組ができるくらい。なおかつメインとなる教室が1つしか無いのだ。1度に入ることのできる最大人数は僅か30人程度だろう。

まあ、ガラーンとしているんだが。

真琴は余りにもいなに塾生に頭を悩ましていた。

御鏡塾の塾生は僅か4人。教師(?)も2人とも小学生とふざけるなぁ!の状態だ。うん。はたから見ると、仕方が無い状況だ。

しかし、この塾はLDSでは総合コースと言われる、デュエルで必要になること全般を教えている。ちなみにシンクロ、エクシーズ、融合も教えているが、何かに特化させる事は少ない。いわゆるいいとこ取りだ。例えば、融合なら融合をメインに、エクシーズを添えさせる。エクシーズメインでも、シンクロの優秀なモンスターを出せるようにする。などとしている。そこは他の塾とは違うところだ。さてさて、そんな塾だが、他に有名な遊勝塾などがあり、さらに塾と認識されていないため、全く来ないのだ。今いる4人も実は真琴がたまたま野良デュエルで粉砕した2人とその2人についてきただけだったのだ。

 

「ねえ、夕飯の食材買って来てくれない?」

「めんどくさ.....はい、買って来るんでゲンコツは勘弁な」

 

奥から出てきた少女が真琴に頼むと、渋々了承する。というかさせられた。

 

「ったく、そんなんだと行き遅れるぞ」

「うるさいわよ!」

 

ドベシッ!っと謎の音を出しながら頭をはたかかれる。

 

「っつー。なんつー馬鹿力だよ、莉音」

「あんたが変な事を言うからでしょうが!」

 

真琴をはたいた少女は御鏡莉音(みかがみ りおん)この塾の2人目の講師であると同時に真琴の義妹だ。

 

「これ、よろしくね」

「へいへい」

 

真琴は財布を部屋に戻って鞄から取り出すと、少し遠い小さな商店街に足を向ける。

近場にスーパーがあるが、その商店街の方が安く手に入れられるからだ。さらに、めんどくさがりの真琴だが、その商店街のアットホームな感じが好きなのだ。商店街に着くと、ちゃっちゃと買い物を済ませる。

帰り際にいつもお菓子を買っている駄菓子屋に寄る。

 

「おばあちゃんいる?」

「おや、真琴ちゃん。来たのかい?」

 

この駄菓子屋のおばあちゃんは真琴の保護者の扱いになっている。真琴の母親は病気がちで、子供を産む事が難しいと言われていたのに、真琴を産み、育てていたが、無理がたたったのか、真琴が5歳の時に亡くなってしまった。そして、更に3年後、父親も突然の事故で帰らぬ人となってしまった。

母親が亡くなり、塞ぎがちだった真琴のためか、父親がいた孤児院で1人だけ仲間外れになっていた莉音を引き取ったのだが、2人残されてしまった。血縁者が全くいない2人だったので、困っていると、ここの商店街の人達がが名乗り出てくれて、ここのおばあちゃんが後見人になってくれているのだ。いろんな意味で、ここの人達には頭が上がらないのだ。それはさておき

 

「元気そうで良かったよ。じゃ、これとこれとこれ6個ずつ買うね。あ、袋はいいよ」

「そうかい。ありがとう。820円だよ」

「1020円で200円のお釣りだね」

「はいよ。またおいで」

「おばあちゃんも元気でな」

 

買い物を済ませると、真琴は帰り道を急ぐ。足早に歩いていると、信号の無い小さな交差点で横から飛び出して来た少年......少年?少女?とぶつかる。

 

「おっと」

「うわぁっ!」

 

真琴とぶつかった子は尻もちをつく

 

「大丈夫か?」

 

 

真琴は突然飛び出して来たヤツに聞く。

 

「う、うん。大丈夫」

「そうか。じゃあ「てめぇ!ようやく追いついたぞ!」なんだよ騒がしいな」

 

真琴が立ち去ろうとしたら、飛び出して来たヤツの後ろから数人の男子が追ってくる。

 

「てめぇ!さっきはよくも!卑怯者の息子はやっぱり卑怯者か!」

 

などとほざきだし、少年(?)を取り囲む。

 

「さっきはよくも俺をコケにしやがって!ぶっ飛ばしてやる!」

「キ、キミが先にしたんじゃない....勝手に自爆したのに...」

「うるせぇ!」

「ヒィっ!」

「お前がよけなきゃ問題無かったんだよ!」

「人に石を投げるのは、よくない」

「はっ!てめぇなんざに気を付ける必要なんてねぇな」

「ううう」

 

などと言われ、その場にへたり込み、泣き始めてしまう。

まぁ、なんと言うか、絵に描いたようなイジメがそこで展開されていた。真琴はこの状況を見定めると

 

「帰るか」

 

無視して帰る事にした。面倒ごとに巻き込まれるのは嫌だから間違った判断では無い。そもそも人間は自分が可愛いから仕方ないしね。

さて、一瞬の思考の後に、帰るそぶりを見せると

 

「⁉︎」

 

イジメの対象になっていた少年が泣きそうな顔をする。

それが見えてしまった。真琴は頭をかかえる。少しの逡巡の後、溜息を一つ吐き、声を掛ける。

 

「そのくらいにしておけ。イジメなんてしていても虚しいだけだぞ」

「ああ?お前には関係ないだろうが!」

「お前達では無く、そっちの少年に用事があるんだ」

「あ?この臆病者のこいつにか?お前も笑いものにしに来ただけなんだろ?」

「?、こいつの名前すら知らないのに馬鹿にする事すら出来ないのだが」

「ああ、そうか、知らないのか。ならおしえてやる」

「やめてよ!」

「うるせえ!てめえはだまってな!ああ、こいつは負けることが恐くなって逃げた元チャンピオンの榊遊勝の息子、榊遊矢だ!」

「へー」

 

悪ガキが名前を真琴に教えると同時に遊矢は顔を伏せてしまった。

 

「なるほど、期待を裏切られた訳か。で、なぜ遊矢をイジメをする理由になる?むしゃくしゃしたから?それだとただの八つ当たりだぞ」

「うぐっ!」

「まあ、お前の気持ちもわからなくも無い。期待していたのが大きければ大きいほど反動が大きくなるのもまた事実。でもな、八つ当たりしていい理由にはならねえよ」

 

真琴の言葉に声を出せなくなる悪ガキ達。いや、やることを間違えただけで、根は正直なやつばかり。それが、子供時代のやつらの共通点だ。天の邪鬼な少年達もいるが、心には、嘘をつけない。少年達がしていたことを許せる訳では無いが、気持ちもわかる。

だから真琴はデュエルディスクを構えた。

高速に移り変わるその状況に付いていけなかったが、真琴が......通りすがりの名前も知らない少年が自分の為デュエルをしようとしているのはくみとれたのか、止めに入る。

 

「4対1なんて勝てるわけないよ!やめときなよ!ボクががまんすれば良いだけだから!」

「気にするな。唯の自己満足だ」

「でも!」

「ふっ。なら1人頼む。がんばれよ」

「ひゃっ!」

 

そう真琴が背中を押すと、真琴は3人とデュエルするために構える。それを見た遊矢は意を決したのか、デュエルを開始する

 

 

「「デュエル!」」

 

 

(作者)デュエル少々省略します。許してね!

 

遊矢はなんとか1人を相手に勝つ。そして真琴の方を向くと、デュエルを開始したところだったようだ。自分のデュエルを見ていたらしい。

 

「さてと、こちらもしますか」

「そう簡単に勝てると思うなよ!」

 

 

「「「「デュエル」」」」

 

「先攻はドローできない。モンスターとリバースカードを伏せてターンエンド」

 

 

少年A

手札5→3

モンスター/セットモンスター1体

魔法・罠/セットカード1枚

 

 

「俺のターンドロー」

 

真琴は圧倒的に不利のハズなのに、冷静に戦況を俯瞰していた

 

「(ふむ、数を頼みに殴りかかってくるかと思ったが、なかなか冷静だな)」

 

(作者)そんなことを考えれる時点で普通じゃ無いと気がついてくれよ。

 

「俺もモンスターを伏せてカード3枚伏せてターンエンドだ」

 

真琴

手札5→6→2

モンスター/セットモンスター1体

魔法・罠/セットカード2枚

 

 

「ドロー!ツインブレイカーを召喚!カードを2枚伏せて、魔導士の力を発動!攻撃力は自分フィールドの魔法、罠カードゾーンにある枚数×500ポイント上昇する。今は3枚!なので1500上昇する!」

 

ツインブレイカーATK1600→3100

 

ブルーアイズを一瞬で越えてしまった。しかも守備貫通に連続攻撃持ち。正直面倒な相手だ。

それ以降は何もせず、そのままターンを渡した。

 

 

少年B

手札5→6→2

モンスター/ツインブレイカー(ATK3100)

魔法、罠/セットカード2枚、魔導士の力

 

「おいらのターンドロー!」

 

3人目の少年がドローする。真琴はターンが来ないことに少しマユをひそめる。

 

「おいらは魔道戦士ブレイカーを攻撃表示で召喚!効果発動!魔力カウンターを1つ乗せる!」

 

ブレイカーに魔力カウンターなのか、オーバーレイユニットのように1つの光球が周りを回る

 

 

「魔道戦士ブレイカーは乗っている魔力カウンターの数×300ポイント上昇する!」

 

魔道戦士ブレイカーATK1600→1900

 

「(魔道戦士ブレイカーのもう一つの効果を使う必要も無いか)おいらはカードを1枚伏せてターンエンド」

 

 

少年C

手札5→6→4

モンスター/魔道戦士ブレイカー(ATK1900)

魔法・罠/セットカード1枚

 

3人目の少年のターンが終わり、1人目の少年にターンが返る

 

「俺のターンドロー!俺はモンスターをリバース!名工虎鉄の効果発動!デッキから装備魔法を手札に加えることが出来る!デッキより団結の力を手札に加える!」

 

少年がリバースしたモンスターは思いっきり人型なのに獣戦士族という不思議モンスターだ。虎鉄が装備魔法を打つ。ところでどうやって団結の力を打ったんだ?

 

「俺は重装武者ベンケイを召喚!」

 

虎鉄の隣に僧侶のような頭巾に、背中に大量の武装を入れたカゴを背負ったモンスターが飛び出す。下手したら軽くライフを消し飛ばす事の出来るモンスターだ

 

重装武者ベンケイATK500

名工虎鉄ATK500

 

「行くぜ!俺は手札から装備魔法、団結の力を2枚に、メテオストライク。さらに魔導師の力を発動!」

 

重装武者ベンケイATK500→2100→3700→6200

 

「これでベンケイは1度のバトルフェイズ中に5回の攻撃が可能!」

 

攻撃力6200の5回攻撃。軽く5回死ねる。ライフが8000でもかっとビングだな。しかも守備貫通持ち。

 

「バトル!ベンケイでその守備モンスターを攻撃!」

「トラップ発動。和睦の使者。俺のモンスターは戦闘破壊されず、戦闘ダメージも0となる」

「チッ。だが、そのモンスターは表になるぜ」

 

伏せていたモンスターはリチュアエリアル。気弱そうな女の子だ。

 

リチュアエリアルDEF1800

 

「リチュアエリアルの効果発動。このモンスターがリバースした時、デッキからリチュアと名のつくモンスターをサーチすることができる。この効果によってデッキからヴィジョンリチュアを手札に加える」

「バトルは終了。これ以降は特にすることは無い。ターンエンドだ」

 

少年A

手札3→4→5→4→0

モンスター/名工虎鉄、重装武者ベンケイ(ATK6200)

魔法、罠/セットカード1枚、団結の力×2、魔導師の力、メテオストライク(装備対象は全てベンケイ)

 

真琴はゆっくりと息を吸い込み、吐き出す。

 

「ったく、めんどくせぇから、ここは一気に終わらせる!」

「っな!俺たちの合計ライフ12000を減らし切れる訳がねぇ!」

「どうだろうな?まずお前。たぶんベンケイ1kill型だろうな。だから、その伏せカードもたぶん鎖付きブーメランってとこか?」

「⁉︎」

「そっちは月の書などで守備表示にしたモンスターを火力を底上げした守備貫通モンスターで殴る事をメインにしている、名付けるなら貫通コントロールってとこだろうか?まあいい。おそらくその伏せカードは月の書、又はエネミーコントローラーってとこかな?あとは魔道士の力の底上げのためのブラフか」

「⁉︎」

「最後の君はまだわからないが、ブレイカーを見るにスタンダード。または魔力カウンター、魔法使いってとこかな。前者なら汎用性の高い罠。後者なら魔法使いをサポートするカードかな?ディメンションマジックなどが上げられるな」

「⁉︎」

 

 

真琴の洞察力に、守られている遊矢ですら驚いていた。

 

「何を驚く。カードを知り、相手を知り、己を知れば、そうそう負けることはない」

 

(作者)メタカードですね。わかります。

ちょっと黙ってろ

 

「行くぞ、俺のターンだ。ドロー」

 

真琴の後ろに修羅がいるように見える。

やはり地味に怒っていたのだろう。

 

「俺は手札から魔法カード、ハーピィの羽箒を発動。魔法、罠カードを全て破壊する。これでツインブレイカーとベンケイの攻撃力は元に戻る」

 

真琴の場に小さな羽箒が現れ、相手の少年達のフィールドの魔法と罠カードゾーンのカードを全て破壊してしまった。

 

重装武者ベンケイATK6700→500

ツインブレイカーATK3100→1600

 

「手札のヴィジョンリチュアの効果発動。このカードを手札から墓地に送ることで、デッキからリチュアと名のつく儀式モンスターをサーチすることができる。俺はデッキからイビリチュアジールギガスをサーチする」

 

真琴は律儀にカードを公開する。この世界では公開しない人が多い中、キチンと公開する真琴は数少ない部類だろう。

 

「俺はさらにシャドウリチュアの効果発動。こちらは儀式魔法を手札に加える。俺はリチュアの儀水鏡を手札に加える」

 

こちらもキチンと公開する。恐怖のループが開始されるんだよなぁ。これ、下手したら

 

「俺はリバースカードオープン。儀水鏡の瞑想術を発動。手札の儀式魔法を公開することにより、墓地のリチュアと名のつくモンスター2体を回収できる。この効果により、俺はシャドウリチュアとヴィジョンリチュアを回収し効果発動。再びリチュアの儀水鏡とイビリチュアジールギガスをサーチする」

 

真琴はくるくると自分のデッキを回転させる。サーチと回収を続ける。

 

「俺は儀式魔法、リチュアの儀水鏡を発動。手札のイビリチュアジールギガスを公開する。同名モンスターを儀式素材とし、現れよ!イビリチュアジールギガス!」

 

 

イビリチュアジールギガスATK3200

 

「攻撃力が3200だと⁉︎」

 

少年達は突如現れた超弩級モンスターに驚きを隠せなかった。驚異的なのがこのモンスターが実質僅か3枚のカードにより召喚されたのだ。

 

「イビリチュアジールギガスの効果発動。ライフを1000ポイント支払うことにより、デッキから1枚ドローできる。そのドローしたカードは公開しなければならないがそのドローしたカードがリチュアと名の付くモンスターカードだった場合、フィールド上のカード1枚をデッキにバウンスする。ちなみにオマケの方の効果は対象をとらない効果だ。まあ、強制効果なんでたまに自分のカードをデッキに戻さなくてはならない状況になることがあるが」

 

と、真琴が効果の説明をする。そう、ジールガスは失ったハンドアドバンテージをすぐに回復が出来る。さらにボードアドバンテージも手に入れる可能性もあるのだ。うん、凶悪だな。ライフコストは軽くはないが、死ななきゃ安いモノだ。

 

「じゃあ、ジールギガスの効果発動に何かチェーンはあるか?」

「....っ!無い」

「では1枚ドロー。俺が引いたカードはリチュアビースト。よってベンケイをデッキにバウンスする」

 

真琴LP4000→3000

 

真琴の場のジールギガスが起こした津波により、ベンケイは少年のデッキに押し戻されてゆく。

 

「俺は墓地のリチュアの儀水鏡をデッキに戻し効果発動。墓地のリチュアと名の付く儀式モンスターを回収できる。俺はジールギガスを回収し、再びリチュアの儀水鏡を発動。効果により、フィールドのジールギガスをリリースし、儀式召喚。効果を発動。チェーンは?」

「....無い」

「では1枚ドロー。引いたカードは受け継がれる力。追加効果は無い」

 

真琴LP3000→2000

追加効果が無いことに少年達はホッとする。

 

「ここでリチュアモンスターをひかなかったか。呪うなら自分の不運を呪えよ。リバースカードオープン。デーモンとの駆け引き。効果によりデッキからバーサークデッドドラゴンを特殊召喚」

 

バーサークデッドドラゴンATK3500

 

「そ、そんま超弩級モンスターを並べても俺たちのライフは全員ゼロに出来ないぜ!」

「残念だが、このモンスターは相手のモンスター全てに1回ずつ攻撃を行うことが出来る」

「なっ!だとしたら」

「そうだこのターンで全員終わりだ!俺は手札から魔法カード、受け継がれる力を発動。フィールドのジールギガスをリリースし、その攻撃力をバーサークデッドドラゴンに受け継がせる!」

 

バーサークデッドドラゴンATK3500→6700

 

「攻撃力6700....」

「行くぜ!バトル!お前達全てのモンスターに攻撃!ジェノサイドブレス!」

 

少年A LP4000-(6700-500)=0

少年B LP4000-(6700-1600)=0

少年C LP4000-(6700-1900)=0

 

ワンターンスリーキルウ

 

ネタはさておき、真琴のモンスターのブレスが少年達のモンスターを消し飛ばしてデュエルは終了した。

 

「くそっ!ずらかるぞ!」

「ちょっ!待ってくれっ!」

 

少年達は負けを悟るとすぐにきびすを返し一目散に駆けて行く。

 

「えっと、ありがとう?」

 

少年達が見えなくなると、真琴はデッキを取り出し、腰のデッキケースにしまう。

ちゃっちゃと家に帰る準備をしていると、遊矢がお礼を言う。

 

「気にするな。好きでしたことだ」

「でも、ありがとう」

 

しばらく沈黙がその場を支配する。真琴はいたたまれなかったのか、遊矢に話しを聞く。やはり真琴の思った通り、イジメが横行しているらしい。守ってくれる子もいてくれるみたいだけど、やはり、ごく少数のようだ。しかし、「遊矢きゅんの涙ぐんだ顔ktkr」などと叫びながら鼻血を噴出させているやつは大丈夫なのか?いろいろと。

とりあえず気を取り直し、遊矢に助言する

 

「お前の親父がデュエルに現れなかったのは紛れもない事実だ」

「でもっ!」

「しかし、現れなかったからと言って絶対逃げたとは言えない。もしかしたらどこかに連れ去られたかも知れない。もっと重要な人には言えない仕事が入ったかも知れない。それを知っているのはお前の親父さんだけだ」

「....」

 

真琴は淡々と言葉を紡ぐ。

 

「お前は親父さんが逃げてないと思ってないんだろう?なら信じてやるんだな。家族ってのは無条件で信じてくれる人たちなんだから」

「でも....」

「まあ、思っていても人には言ったり、行動したりしないと伝わらないだろうな」

「....」

「お前の中ではその答えは出ているのだろう?」

「....ボクは父さんのエンタメデュエルを受け継いで、父さんが最強だって証明するんだ!」

「なら、それを頑張るんだな」

「手伝ってくれないの?」

「俺は自分の塾を存続させるので手一杯でな。手伝える暇が無さそうなんだ」

「そうなのか....」

 

遊矢は目に見えて落ち込む。ココまでこちらの心の機微を察してくれた人は幼なじみ達を除くと、初めてだったのだ。嫌いになるはずがない。

 

「~~~~!はぁ」

 

真琴は袋の中から偶々今日商店街でもらったゴーグルを遊矢につけてあげる

 

「これをかしてやる。これをつけている間はお前は強い子だ。だから泣くなよ?これが要らなくなったら俺を探して返しに来い。っと、そろそろ時間がやばいな。悪いがここまでだ。じゃあな」

 

そう言うと真琴は家に向かって小走りで駆け出す。

その後ろ姿を遊矢はずっと見つめていた。そこに友人の柊柚子と権現坂昇が駆け寄ってくる。

 

「大丈夫、遊矢?苛められなかった?....遊矢?」

 

柚子は反応のない遊矢を不思議に思ったのか、肩を強めにゆする。

 

「うわっ!柚子!どうしたんだ?」

「遊矢の方がどうしたのよ?変よ?」

「いや、ちょっとあってね」

 

遊矢はさっきまであったことの説明をする。

 

「なるほどね、その人に助けられて、そのゴーグルを貰ったと?」

「お礼を言わなくてはな。時に遊矢、その人の名前は教えて貰ったのか?」

「あっ....。でも、デュエルをしてたらきっとまた会えるさ!」

 

そう言って帰路に付くのだった。

 

 

 

 

 

 

ちなみに真琴君はというと

 

「義兄さん?」

「いや!ちゃんとした理由があって遅れたんだ!俺は無実だ!」

「私が有罪と言えばここでは有罪なの!」

「そんな横暴な!」

「口答えするなら塾生を1人でも連れてくる事ね」

 

 

莉音にこってりしぼられていた

 




はい!お久しぶりのかたはお久しぶりです。
一気に初めから読み切ったぜ!っていうかたは初めましてアリスとテレスです

真琴「今回は対多人数戦だな」

そうですね。デッキによって勝率は変わると思いますが、速攻型のデッキの方が勝率が高くなると思います

真琴「今回は作者のリアルでも使ってるデッキだな」

はい。と言っても受け継がれる力ではなく巨大化がはいってるんですがね。

真琴「そうか。では今回のキーカードだ」

イビリチュアジールギガス
儀式・効果モンスター
星10/水属性/水族/攻3200/守 0
「リチュア」と名のついた儀式魔法カードにより降臨。
1ターンに1度、1000ライフポイントを払って発動できる。
デッキからカードを1枚ドローし、お互いに確認する。
確認したカードが「リチュア」と名のついたモンスターだった場合、
フィールド上のカード1枚を選んで持ち主のデッキに戻す。


真琴「儀式召喚におけるディスアドバンテージを用意に回復できる効果に、並大抵のモンスターなら殴り倒す事のできる高い攻撃力が魅力的な超弩級モンスターだ。牙王を効果、攻撃と、どちらでも処理できるのが強みだな」

真琴「バウンス効果はかなり不安定だが、リチュアアバンスやラヴァルバルチェインなどを使うと確定でバウンスが可能になるぞ。ま、別にそこまで躍起になってバウンスするよりも、あえておまけと捉えて、手札補充と考えればいいだろう」

真琴「本編でも述べているがこの効果の発動の形式上対象を取らないバウンスとなる。対象を取らないバウンスに対して耐性のあるモンスターは極めて少ないので、除去の成功時は非常に優秀なモンスターとも言えるだろう」

真琴「登場時からずっと駄作者のエースモンスターを張っているモンスターだ。よければ使ってやってくれ」

真琴「こんなところか?」
はい!ありがとうございます!では、デュエル中のミスやこうすればいいのでは?などといった意見はいつでも募集しております。感想も書いていただけたらなと思います!皆様の感想が作者の活力です!
真琴「と言っても次のを書くかは怪しいがな」
それを言ってはダメです。と言うか、大元はできてるんですがね。
真琴「出すのか?」
それは怪しいですね。出して欲しいならメッセージを飛ばして欲しいですね。まあ、別にとっても面白い!というかは怪しいので、デュエルだけは詳しく書きたいですね。こんな感じですな。
では、また見かけたらよろしくです!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。