儀式デッキ使いの日常   作:アリスとテレス

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ふひー、なんだよアムナエルって!
真琴「作者よ、今回は遅かったな」
そうなんだよ。原作では殆どがアニメオリカだから使いにくいことこの上ないよ。
真琴「とか言いつつ十代もオリカ使ってるな」
まあ、あのタイミングではこれでいいんじゃない?
真琴「それを決めるのは読者様だがな」
ぎくっ!まあ、わかってくれるさ(滝汗)ではそろそろ本編おば。
どうぞ!


卑金属を貴金属に変えるこって実現可能らしい?

セブンスターズの話が彩花達にばれたことにより、ミツオとのデュエルが終わってしばらくは彩花達が常に真琴の周りに最低1人はいた。今だって彩花が真琴の隣にいた。

 

「なぁ、お前らな。俺は鍵を持ってないんだぜ?」

「でも、真琴はいつ無茶をするかわからないんだから」

「でもな....はたからみたら、今の現状は校内デート中だぞ?」

「....え?」

 

そう、問題は真琴と彩花だけという所にある。まあ、真琴はかなり.....超鈍い上に恋愛感情に興味が無いため、気にはしてないが、彩花は花も恥じらう(?)恋する乙女だ(早乙女ちゃんは関係無いよ!)。好きな人にそんな事を言われたら硬直するしかない。そして

 

 

「〜〜〜〜!」

 

声にならない声を出しながら何処かに走って行ってしまうのだった。

 

「?」

 

真琴は全く気がついていないが。というか、気が付いていてもわかってないだけだろう。恋愛感情だと。

 

(作者)「モテるやつは敵だ!」

 

はいはいわろすわろす

 

(作者)「おい!地の文よ!仕事しろ!仕事!」

 

へーへー、しますよー。だいたい第三者視点なんだから地の文に真琴君達の感情を書けないんだよね〜。

今更だけど、こんな文章でここまでよく続いたと思うよ。

 

(作者)「メタ発言はよせ!」

 

と、地の文が作者と話をしていると(うぉい!)、真琴は海岸近くで十代や万丈目達が集まっているのを見かけた。何をしているのかと思ったが、スルーして部屋に戻り、いつものトレーニングと勉強を開始した。なんだかんだとめんどくさがりやな優等生の真琴君だった。

 

次の日、大徳寺先生の錬金術の授業にクロノス教諭が来た。

 

「エー、大徳寺先生の代わりに、私が授業をするーノ。では、教科書を開くーノ」

 

と、クロノス教諭は言いながら錬金術の授業を開始するも、クロノス教諭自体もあまりわかっていないようだ。

 

「エート?上にあるものは下にあるもののごトーク、下にあるものは上にあるもののごトーシ?ナノーネ」

 

などと、教科書を丸読みしているようだった。

なので、真琴は立ち上がると

 

 

「すいませんが、クロノス教諭。もう、自分の担当のデュエル基礎をすれば?そして、大徳寺先生が帰ってきた後に、大徳寺先生の授業をクロノス教諭の所に入れればいいのでは?」

 

と、真琴はもっともなことを言うと、クロノス教諭は手をポンと打つと、

 

「それなノーネ!」

 

と、言いつつ、自分の授業を開始した。「それに気が付いて無かったんかい!」と、エセ関西弁でツッコミをした生徒は少なくなかったようだ。

 

 

デュエルアカデミアの島には様々な場所がある。森やら活火山やら謎の研究所(例:SAL)もある。どうなっているのか、作者も気になっているようだ。

はてさて、そんな中、明日香は森の中を走っていた。

そして前を走っていた謎の人物に追いつく

 

「兄さんを返してもらうわ」

 

そう言ってにらみつけると、謎の人物がデュエルディスクを構える。

 

「返してほしいならデュエルで勝てということね。いいわ」

 

明日香は納得し、自分もデュエルディスクを構える。

 

「「デュエル!!」」

 

 

 

 

明日香が謎の人物とデュエルしている時、十代達は森の中を歩いていた。

 

「なー万丈目-。本当にこんなところに大徳寺先生がいるのか?」

「うるさい!とにかく探せ!」

 

そんな不毛なやりとりをしていた。

 

 

 

 

さて、十代達はさておき明日香のしていたデュエルも終盤に来ていた。

 

 

「サイバーブレイダーの攻撃が効かない⁉︎」

 

明日香は苦虫をかみつぶしたような顔をすると、謎のデュエリストは魔法により、明日香のサイバーブレイダーを破壊した。そして手を振り下ろす。

 

明日香LP1500-1600-=0

 

 

モンスターのダイレクトアタックでトドメを刺した。

そして、謎の魔術書のような物を取り出すと、明日香が突如消え去り、カードだけがそこに残された。

 

 

 

 

十代達は森を探していた。

 

「大徳寺先生〜」

「どこだ〜デブ猫〜」

 

しかし、夜になり、辺りが真っ暗になり始める。

そこに突然声が響く。

 

 

「なんだなんだ?」

「誰だ!」

 

十代達は身構えるも、飛び出して来たのは翔と隼人だった。

 

「どうしたんだ?」

「へ、蛇が出たんだよ!」

「はぁ?蛇くらいで大げさな」

「蛇だけは苦手なんだな!」

 

そんな話をしていると、突然上から蛇が降ってきた

 

 

「うわぁぁぁぁ!」

 

いきなり上から落ちて来たら悲鳴上げるわな。そりゃ。

十代達がなんとか蛇を追い払った時に、近くの草陰がガサガサと揺れた。

十代達は身構える。そこから出て来たのは!

 

 

「な、なんとか逃げ切れた。なんだよ、笹色美音親衛隊って!」

 

真琴だった。なんでも紫音のファンに追われていたようだ。まあ、ここ最近は紫音、陽美、彩花の3人のうちだれか1人が必ず一緒にいたからだろう。しかし、男の嫉妬は醜いものだ。女の嫉妬は恐いが。

 

「ん⁉︎....なんだ十代達か。じゃあな、今は逃げてんだ」

「ちょっと待てよ!真琴!」

 

真琴は近くにいる人の気配に気が付き、目を向ける。そして、十代達とわかると、足早に立ち去ろうとするが、十代に呼び止められる

 

 

「なんだ?今は1人の時間を確保するために絶賛逃走中だ」

「あー、うん、それはみたらわかるんだが、大徳寺先生をさがすのを手伝って欲しいんだ」

「ん?何故だ?」

「なかなか見つからないから、一緒に探して欲しいんだ」

「断る」

「でも、大徳寺先生が見つからないと、寮の存続を考えても大変じゃないか?」

「....それもそうだな。わかった。参加しよう。結局部屋に戻っても、誰かがいる可能性もあるしな」

「しかし、1人にさせるのが心配だからっていつもベッタリねぇ?」

「はぁ、やめてもらいたいよ」

 

真琴はなんとか十代達の話に同意して仲間に加わる。

 

「(でもさ、心配なのは建前で、一緒にいたいだけなんじゃね?)」

「(否定できんな)」

「(でもその想いを1番近くにいる人間がわかってないッスよ)」

「(彩花さん達の恋の道は険しいんだな)」

 

十代達は真琴を除き、話をしていた。

 

「おい、探すんだろう?早く行こうぜ」

 

 

 

暫く探していたが、途中で明日香のデッキを見つけたため、早く見つけるために手分けして探すことにした。

 

 

真琴は草むらなどを探し、ファラオ(大徳寺先生の猫)を探したり、洞窟の中を覗き込んだりしてきた。すると、突然万丈目の叫び声が響き渡った。

 

「なんだ?」

 

真琴はその湖に着くも、誰もいなかった。先に着いていた十代に話を聞くと、誰かに連れ去られたらしい。おじゃま達も頷く。

 

それからは4人で行動していた。するといきなり島の周りに6本の光柱が立ち上り、真琴達の近くの木に謎の模様が現れた。

 

「これは?」

「こいつはアムナエルのマークだな」

「アムナエル?」

「大徳寺先生の授業でやっただろう?錬金術師の中でも有名な人物だ。その人物が残したマークがこれだ」

 

そのマークがフッと消えると、また違う木に映る。

 

「これは.....誘っているのか?」

 

十代が見つけたらしいファラオがそちらに向かい駆け出す。

それをみた十代たちも後を追う。

 

 

 

ファラオを追って行くと、雰囲気のある屋敷?に着いた。脇目も振らず突き進むファラオを追って行き、最奥の部屋に着く。そこは謎の部屋だった。

至る所に釜があったり、机に本などが沢山散らばっていた。

 

 

「なぁ。あれはなんだろう」

 

十代は大きな円筒形の物が気になったようだ。近付いてみると、上下で別れるようだ。

 

「なぁ。これを動かしてみようぜ」

「....ごねられるよりはいいか。わかった」

 

十代がごねるよりは、さっさと動かしたほうがいいと真琴は判断したようだ(この間約0.3秒)

十代と真琴が上の蓋を動かすと、中には遺体が入っていた。

 

「これは....」

「大徳寺先生にそっくりだな」

「どういうことなんだ....?」

 

十代達が頭の上に?マークを浮かべていると、笑い声が響き渡った。

 

 

そして、いきなり、全身黒服を纏った不審者が現れた。そして

 

「遊城十代。この私とデュエルしろ」

「お前はセブンスターズか!」

「いかにも」

「お前が大徳寺先生をあんなのにしたのか!」

「奴は大徳寺ではない。アムナエルだ」

「アムナエル....?成る程。この風化具合からすれば、まあ、妥当な所だな」

「おい!俺とデュエルしろ!」

「ああ。もとよりそのつもりだ」

 

 

 

 

 

 

 

いきなり〜!錬金術講座〜!

アリス「みんな〜。アリスのぱーふぇくと錬金術講座はじまるよー。みんなも、アリスみたいな天才目指して、がんばってね〜」

十代、翔、隼人「「「はーい!」」」

アリス「えーっと.....、テレス、ぱーす!」

テレス「アリス....えっと、始めまして。テレスです。では錬金術について少し語ります」

 

 

テレス「錬金術とは目的がかなり分岐されています。簡単に思い浮かぶのは賢者の石でしょうか?この石があれば卑金属を貴金属に変えれたり、不老不死になれるらしいです。まあ、存在はしませんが。一般的には鉛などの金属を金に変えるものでしょうか?こちらはいわゆる『利殖』と呼ばれるものです。しかし、本来は物質を物質たらしめる『性質』を解放し、その物質の性質を得る....つまり、その根源のエネルギーを得ることを念頭に置いている学問なんです」

 

十代「ぐごぉぉぉ〜」

翔「わけがわからないよ」

隼人「僕もなんだな」

アリス「簡単に言って〜」

テレス「まだ説明があったのですが....簡単に言うと、不老不死を目指した学問と言うことです」

アリス「不老不死⁉︎なれるの⁉︎」

テレス「はっきり言うと現状では無理です」

アリス「え〜、そうなの〜?」

テレス「はい。まずは老化の原理から説明しないとダメなのですが、まあ良いでしょう。老化の原因は呼吸です。その中での酸素が体内の物質と結合すると、活性酸素が発生し、細胞を痛めてしまう....これが老化です」

アリス「その酸化を止めればいいんだね⁉︎」

テレス「他にも原因はありますが、大半はこれでしょう。とまあ、老化の説明は置いといて、錬金術の方に戻ります。さてさて、長らく中世ヨーロッパで研究されていました。代表的な研究は上記の卑金属を貴金属に変えるもの以外には、ホムンクルス、霊薬やエリクサーの精製でしょうか?いずれも錬金術の中の一つです」

 

アリス「へー。でもさ。そろそろサブタイトルの話に入らない?」

テレス「そうですね。さて、先程私は『利殖』と言いましたね?鉛を金に変える.....つまり卑金属を貴金属に変えるものです。しかし、これには数箇所残念ながら乗り越えなければならない壁が存在します。まずは原子が違うと言うこと。理科の授業で原子番号などを習いましたね?それです。鉛は原子番号82番ですが、金は原子番号79番ですね。さて、その原子は核の陽子と中性子、周りを回る電子でできています。電子の数字がだいたい原子番号になってますが、それはさておき、原子毎にこの陽子や電子の数字が固定されています。さらにその核の陽子と中性子は強固に繋がっています。なので、崩すことも付け加えることも非常に難しいのです。ま、成功はしてるんですよ?分裂させることは」

アリス「え?できてるの?」

どこぞの地獄の烏「できてるよー!核分裂がそれだよ!」

テレス「そうです。原子力発電所で行われている核分裂は原子の崩壊なんです。説明し始めると大変なことになるので、ザックリと言いますが、ウランがプルトニウムになる時に莫大なエネルギーを発生させます。そのエネルギーで発電するのが原子力発電所です。しかし、核分裂のさいに放射線を出してしまうのです。自然の摂理には無い事をしているので、その報いなのでしょうね」

アリス「へー。でもさ、それじゃ無理そうだぜ?」

 

テレス「ええ、そうですね。簡単には不可能です。しかし、先程言いましたね?『核の陽子と中性子の数は固定されている』と」

アリス「そうだけど、それがどうしたの?」

テレス「つまり、核の陽子と中性子を調整すれば鉛や銅などの金属を金に変えることができるんです。実際可能だと思いますよ」

アリス「えー!すごい!ならすぐにやろうよ!」

テレス「しかし、原子核に陽子と中性子を打ち込むにしても、超強力な繋がりをブチ切り、さらに陽子と中性子を繋げさせ、かつ問題無いようにしなければなりません。さらに、それを行うための莫大なエネルギーが必要となるのです。実現はまだまだ先になりそうです」

アリス「なーんだ。残念」

テレス「それに、もし行えたとしても、エネルギーを作り出すためのお金と金を売るお金が釣り合わないんだ」

アリス「なーるほど。とりあえずあの3人起こしてくるね」

テレス「あ、いいよ。もう終わるから」

アリスとテレス「「では、本編戻りまーす!」」

 

以上、作者のノリ50%、おふざけ50%、でお送りしました。

 

 

 

 

 

 

十代と謎の人物がお互いのデュエルディスクを取り出し、腕にはめ、デッキを入れる。

 

「「デュエル!」」

 

「先攻は私だ。ドロー!」

 

先攻は黒服のようだ。ぶっちゃけ不気味

 

「私は闇の誘惑を発動。デッキから2枚引き、手札から闇属性モンスターを除外する。なお、除外できない場合での効果があるが省略する。私はネクロフェイスを除外する」

 

黒ずくめの男は闇の中より出てきた2枚のカードを手に取ると、1枚のカードをポケットにしまう。

 

「更に除外されたネクロフェイスの効果によりお互いのデッキトップからカードを除外する」

 

除外されたカード

黒ずくめの男→異次元の偵察機、グランドクロス、異次元の生還者、サイクロン、原始太陽ヘリオス

十代→(E・HERO省略)バーストレディ、フォレストマン、シャドーミスト、ヒーローバリア、摩天楼2-ヒーローシティ

 

「私はトリオンの蠱惑魔を召喚。効果によりデッキより狡猾な落とし穴をサーチする。リバースカードを3枚伏せてターンエンド。エンドフェイズに異次元の偵察機が戻ってくる」

 

トリオンの蠱惑魔ATK1600

異次元の偵察機ATK800

 

真琴が学園祭でも使用したモンスターが現れて落とし穴を手札に加えるとさっさとカードを伏せてターンを終わらせる。

 

黒ずくめの男

手札5→6→5→6→3

モンスター/トリオンの蠱惑魔、異次元の偵察機

魔法、罠/セットカード3枚

 

「俺のターンドロー!」

 

十代は力強くドローする。

 

「俺は手札からE・HEROワイルドマンを召喚!」

 

ワイルドマンATK1500

 

「バトルだ!ワイルドマンで異次元の偵察機を攻撃だ!」

「ちょっと待った!バトルフェイズへの移行のさいにリバースカードオープン!威嚇する咆哮!攻撃宣言は行えない。さらにチェーンでマクロコスモス!原始太陽ヘリオスを特殊召喚!」

 

原始太陽ヘリオスATK0→500

 

「ん?ワイルドマンは罠の効果を受けないぞ?」

「威嚇する咆哮はプレイヤーに対して効力を発揮するカード。なので問題無い」

「へー。じゃ、俺はカードを1枚伏せてターンエンド」

 

 

十代

手札5→6→5→4

モンスター/ワイルドマン

魔法、罠/セットカード1枚

 

 

「私のターンドロー」

 

謎の黒ずくめの男がドローすると、十代のそばにいたファラオが男の方に行く。

 

「おい!ファラオ離れろ!そいつは危ないやつなんだ!」

 

十代の制止の声を無視して男に体を擦り付ける。

 

「ファラオが懐くなんて珍しいんだな」

「....まさか!」

「そのまさかさ」

 

真琴が真実に気が付いたようだ。

 

「私だよ十代君達」

 

顔を覆っていたフードをとると、中から大徳寺先生が現れた。

 

「大徳寺先生⁉︎」

「いいや、私の名前はアムナエル。この体は私の作ったホムンクルスだ」

「なら....なら俺たちを騙していたってことなのか⁉︎先生!」

「....それはこのデュエルの後に話そう。もちろん君が勝った場合のみだが」

「畜生!」

「私のターンだ。私は手札よりアトラの蠱惑魔を召喚」

 

アトラの蠱惑魔ATK1800

 

トリオンの隣に並んだのはトリオンとは違う蠱惑魔。手札から落とし穴系統のカードを発動でき、かつ発動を無効に出来ないようにし、かつ蠱惑魔の中で最高打点のモンスター。と言ってもレベル4の打点モンスターとしては平均的だが。効果としては少々微妙だが、優秀なモンスターだ。

 

 

「バトル。私はアトラの蠱惑魔でワイルドマンを攻撃!」

 

十代LP4000-(1800-1500)=3700

 

「リバースカードオープン!ヒーロー見参!この効果により、手札を1枚選択する。そのカードがモンスターカードだった場合、特殊召喚できる!」

「ならば私は真ん中のカードを選択する!」

「そっちが選択したカードはこいつだ!クレイマンを守備表示で特殊召喚!」

 

クレイマンDEF2000

 

「ふむ。ならばリバースカードオープン!狡猾な落とし穴!選択はトリオンの蠱惑魔とクレイマン!」

 

十代のリバースカードが公開されると、手札から十代の場に巨大な壁モンスターが現れる。しかし、突如開いた落とし穴に落ちていく。

 

「トリオンの蠱惑魔は落とし穴の効果を受けない。バトルを続行。トリオンの蠱惑魔でダイレクトアタック!」

 

十代LP3700-1600=2100

 

「私は異次元の偵察機を守備表示に変更。カードを1枚伏せてターンエンド」

 

アムナエル

手札3→4→3→2

モンスター/アトラの蠱惑魔、トリオンの蠱惑魔、原始太陽ヘリオス、異次元の偵察機

魔法、罠/セットカード1枚、マクロコスモス

 

「俺のターンドロー!」

 

十代は悔しそうな顔をしながらドローする。騙されていたことに憤っているようだ。

 

「俺は魔法カード、ブラックホールを発動!フィールドのモンスターカードを全て破壊する!」

 

超新星爆発の末に超重力となった黒い星の名前を冠する魔法が発動される。モンスターカード全て破壊する凶悪な魔法だ。

 

「俺は融合発動!手札のスパークマンとエッジマンを融合!現れろ!E・HEROプラズマヴァイスマン!」

 

 

プラズマヴァイスマンATK2600

 

 

「バトルだ!プラズマヴァイスマンでダイレクトアタック!」

「リバースカードオープン!闇次元の解放!効果により、異次元の生還者を特殊召喚!」

 

異次元の生還者ATK1800

 

アムナエルLP4000-(2600-1800)=3200

 

プラズマヴァイスマンが攻撃を仕掛けるも、途中に異次元空間から呼び戻された戦士が邪魔をする。

 

「っ!カードを2枚伏せてターンエンド!」

「エンドフェイズにモンスター達が帰ってくる」

 

 

十代

手札4→5→2→0

モンスター/E・HEROプラズマヴァイスマン

魔法、罠/セットカード2枚

 

 

「私のターンドロー」

 

アムナエルはドローすると眉をひそめる。しかし、何も無かったかのように行動を開始する。

 

 

「私はカードを2枚伏せて、黒の過程ニグレドを発動。このカードは手札がこのカードのみの場合発動できる。自分フィールド上のモンスターを全て除外し、除外したモンスターの数×2枚のカードをドローする。私が除外したモンスターは2体。よって4枚のカードをドロー。さらにサイクロンで自分のマクロコスモスを破壊する」

「なぜそんなことを⁉︎」

「少々このカードがあると難しいのだよ。それに十分役割を果たしてくれた。これ以上ある理由はあまり無いしね」

 

あっという間に手札が肥える。しかも除外したモンスターはエンドフェイズに戻ってくる。かなり劣勢だ。

 

 

「手札のこのモンスターは自分の墓地にモンスターが存在しない場合手札から特殊召喚できる!現れよ!ガーディアンエアトス!」

 

ガーディアンエアトスATK2500

 

 

「いきなり最上級モンスターを特殊召喚⁉︎」

「でも、攻撃力は十代のモンスターの方が上なんだな!」

「ふふふ、それはどうかな?私のデュエルでデュエルモンスターズの常識は通用しない」

「(いや、デュエルが成立している以上ルールは守れよ。いや、守っているが、精神攻撃はやめてやれ)」

 

真琴は冷静(?)にデュエルを観ていた。

 

「私は手札より装備魔法、女神の聖剣エアトスを装備する!」

 

ガーディアンエアトスATK2500→3000

 

「バトル!ガーディアンエアトスでプラズマヴァイスマンに攻撃!フォビデュン・ゴスペル!さらに速攻魔法、ダブルサイクロンを発動!私は女神の聖剣エアトスと十代の右側のセットカードを破壊する!」

「対象になったリバースカードオープン!砂塵の大竜巻!効果により、リバースカードを破壊!」

「っ!しかし、破壊された女神の聖剣エアトスの効果発動!除外されているモンスターの数×500ポイント攻撃力がアップする!除外されているモンスターの数は10体。よって攻撃力は5000ポイント上昇!」

 

ガーディアンエアトスATK3000→2500→7500

 

「攻撃力!」

「7500⁉︎」

 

翔と隼人が驚く。お前ら仲良いな。

 

 

「リバースカードオープン!ハイ・アンド・ロー!」

 

十代が発動したのは使いにくいカードと言われる罠カード。デッキトップを墓地に送り、モンスターカードの場合、攻撃力をその数値分だけ上げる事が出来るが、相手より上回った場合、破壊されてしまうカードだ。

 

「1枚目!E・HEROフェザーマン!」

 

プラズマヴァイスマンATK2600→3600

 

「2枚目!E・HEROスパークマン!」

 

プラズマヴァイスマンATK3600→5200

 

「3枚目!沼地の魔神王!」

 

プラズマヴァイスマンATK5200→5700

 

十代LP2100-(7500-5700)=300

 

「耐えたか。ならばカードを1枚伏せてターンエンドだ。エンドフェイズにモンスターが戻ってくる」

 

アムナエル

手札2→3→1→4→3→2→1

モンスター/ガーディアンエアトス、異次元の偵察機、異次元の生還者

魔法、罠/セットカード1枚

 

「俺のターンドロー!」

 

十代はドローカードのみ。ドローカードでなんとかしなければ負けしか無い。

 

「俺は一時休戦を発動。相手のターンエンドまでお互いのダメージは0になる。そしてお互いに1枚ドローだ」

 

十代の場に兜を脱いだサムライの絵が書かれた魔法カードが現れる。お互いのダメージを0にするカードだ。カウントダウンデッキでは有名だな。

 

「「ドロー」」

 

お互いがドローする。

 

「よし、俺はバブルマンを守備表示で特殊召喚!効果発動!デッキから2枚ドローできる!」

 

バブルマンDEF1200

 

みんな大好き強欲なバブルマン。あんなに扱いにくいのになんでドローできんだよ

 

「俺はカードを1枚伏せる。これでターンエンド」

 

 

十代

手札0→1→2→1

モンスター/バブルマン

魔法、罠/セットカード1枚

 

 

「私のターンドロー!私は自分フィールド上のガーディアンエアトス以外の2体のモンスターを生贄に、ヘリオス・トリス・メギストスを召喚!このモンスターの攻撃力は除外されているモンスターの数×500ポイントとなる。除外されているモンスターは8体!よって攻撃力は4000!」

 

ヘリオス・トリス・メギストスATK0→4000

 

神のモンスターの中の1体。オベリスクと並ぶ攻撃力を持ったモンスター。がアムナエルの場に現れる。マジでいい加減にしてくれよ

 

「メギストスでバブルマンを攻撃!ウルカヌスの炎!ダメージは与えられない。これでターンエンドだ」

 

 

アムナエル

手札3→4→3

モンスター/ヘリオス・トリス・メギストス、ガーディアンエアトス

魔法、罠/セットカード1枚

 

 

アムナエルの場には破壊され、墓地に送られた場合エンドフェイズに攻撃力を500上げて蘇生されるモンスターに2500のモンスター。しかも場にはモンスターカードが無くセットカードが1枚、さらに手札も僅か1枚。逆転は絶望的だ。しかし、十代は諦めていなかった。目を見開き、デュエルを続ける。

 

「俺のターンドロー!」

 

ドローを宣言すると、アムナエルが十代に話しかける

 

「錬金術は卑金属を貴金属に変えるように、その物質がその物質であれる根本のエネルギーを取り出す学問だ」

「....それが?」

「そして、君はそのたいして強くも無いモンスター達を『融合』し、上位のモンスターに変えている。これは錬金術に通じるし、じっさい行われて来たことでもある」

「何が言いたい!」

「これから先は、君が勝ってから話そう」

「.....っ!俺は強欲な壺を発動!デッキから2枚ドロー!」

 

十代は手札を見る。そして

 

「俺は魂の解放を発動!俺は墓地のバブルマンとフェザーマンを除外する!」

「ええ⁉︎相手のモンスターの攻撃力が上がっちゃうよ⁉︎」

「しっ!なにか十代は考えがあるんだな」

 

「行くぜ!俺は平行世界融合を発動!除外されているバーストレディ、バブルマン、フェザーマン、クレイマンをデッキに戻し、融合召喚扱いとして、特殊召喚できる!現れよ!E・HEROエリクシーラー!」

 

 

4体のモンスターが合わさり、E・HEROの融合体としては最高打点のモンスターが融合召喚される。

 

E・HEROエリクシーラーATK2900→3500

 

「エリクシーラーが融合召喚された時、除外されているカードは全てデッキに戻る!」

「なんと⁉︎」

 

ヘリオス・トリス・メギストスATK5000→0

 

「行くぜ!バトル!エリクシーラーでヘリオス・トリス・メギストスに攻撃!フュージョニスト・マジスタリー!」

「リバースカードオープン!攻撃の無力化!」

「通させて貰う!リバースカードオープン!神の宣告!」

 

十代LP300→150

 

「チェーン解決により、エリクシーラーの攻撃は通る!行けー!」

 

アムナエルLP3200-(3500-0)=0

 

決まった。エリクシーラーの攻撃がアムナエルを捉えた。

 

 

「ふふふ。ようやく巡り会えたか」

「どういうことだ!ずっと俺たちを騙していたのか⁉︎」

 

十代は詰め寄る。しかし、顔は勝者のそれではなかった。怒りで我を忘れていた。そんな十代を抑えつつ、真琴は話を続ける。

 

「騙していたのは悪いと思っている。だが、私の研究のためでもあったんだ」

「研究....?」

「そう。遥か昔、私が錬金術師として有名だった時にここに辿り着いたのにゃ」

 

アムナエル....いや、大徳寺先生は自分の過去を話し始める。しかし、悪いけどカットだ。

 

「もう、この身体が持たないのにゃ。だから次のために、十代君。このカードを託すのにゃ」

 

と、大徳寺先生は十代に1枚のカードを渡す。

 

「そのカードは最高の錬金術師が生み出したカード。己が最も欲しいと思うカードになってくれる。これで3幻魔を....」

 

話の途中で大徳寺先生のホムンクルスの身体が崩れ落ちた。

 

「大徳寺先生ーーー!」

 

十代の声が只々響き渡った。暫くして、十代が正気に戻ると

 

 

「大徳寺先生の為に、3幻魔を封印する!」

 

決意を新たにしたのだった。

ちなみに真琴は明日香達を出すのにあくせくしていたようだ。




ふぃー、なんとか書けた。
真琴「俺はなぜか大変なことになっているのだが?」
気にするな!
真琴「いやまあ、いいんだが」
く、悔しくなんてないんだからな!(血涙)
真琴「とにかくハンカチを破るなよ。では今回のキーカードだ」


ガーディアンエアトス
効果モンスター
星8/風属性/天使族/攻2500/守2000
(1):自分の墓地にモンスターが存在しない場合、
このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):このカードに装備された自分フィールドの装備魔法カード1枚を墓地へ送り、
相手の墓地のモンスターを3体まで対象として発動できる。
そのモンスターを除外する。
このカードの攻撃力はターン終了時まで、
この効果で除外したモンスターの数×500アップする。



真琴「墓地にモンスターが存在しない場合特殊召喚できる召喚ルール効果と装備魔法を墓地に送り相手の墓地を除外する起動効果を持っている」

真琴「相手の墓地にモンスターが溜まっているのはそこそこデュエルが進んでからだが、特殊召喚できるのは初めの方だけだ。だからあまり噛み合っているとは言い難い」

真琴「このモンスターの特殊召喚効果のために墓地にモンスターをためない構築が必要だな。今回は次元デッキだったが、ガスタでも使えるぞ」

真琴「非常に突発的に立つ2500打点は驚異の一言。十分に使ってやってくれ」

真琴「こんなところか?」
はい、そうですね。では、デュエル中のミスやこうすればいいのでは?などといった意見はいつでも募集しております。感想も書いていただけたらなと思います!皆様の感想が作者の活力です!
では、また次回!

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