儀式デッキ使いの日常   作:アリスとテレス

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真琴「めんどくせぇ」
開口一番それかい!
真琴「学園祭とか面倒ごとの塊じゃねぇか」
何故に?楽しいじゃん?
真琴「用意がめんどくさい。店番とかイベントするのがめんどくさい。片付けがめんどくさい」
全部めんどくさがってちゃ意味ないじゃん!
真琴「と言うわけで寝てくるわ」
おいぃぃぃぃ!主人公ぉぉぉぉ!
はぁ、なんなんだあの主人公。大丈夫かよ(お前が言うな)
おっと前書きはここらへんで。少々遅くなって申し訳ございませんでした。GE2RBやってましたとても面白いです。はい。ごめんなさい、更新頑張ります。
では、本編をどうぞ!


学園祭

デュエルアカデミアだって、基本は学校。イベントがたくさんある。そんな中で学園祭が行われていた。

 

 

「オベリスクブルー名物のブレンドティーでございます。ごゆっくりどうぞ」

「キャー、カッコいいわ〜」

「やっぱりオベリスクブルーの男子はスマートよね。でも何か足りないのよね?」

「あ、やっぱりジュンコさんはレッドの彼の方がいいのかしら?ふふっ」

「な、なんでここで御鏡が出てくるのよ!」

「あらぁ?私は名前なんていって無いですよぉ?」

「う〜!」

「うふふ」

 

 

 

 

「へいらっしゃい!らっしゃい!ラーイエロー特性たこ焼きだよぉ!」

「ラーイエローの男子はいいわね!明るくて」

「たこ焼きも美味しいしね」

 

 

 

などなど、みんながイベントを満喫していた。

そんな中でレッド寮もイベントの開催のための準備に追われていた。白線を引いたり、看板を描いていたりしていた。

 

 

「あ、隼人君の絵、上手い!」

「へへ、ありがとうなんだな」

「でもデスカンガルーとデスコアラじゃお客さん受けがあまりよく無いと思うよ?」

「そうかなぁ?」

「ここはやっぱりブラックマジシャンガールをメインに」

「ブラックマジシャンガールかぁ」

「何?何か文句あるの?」

 

 

隼人と翔は張り切っていた。

 

 

「ただでさえ兄貴達が大徳寺先生の事で元気が無いんだから、このイベントを盛り上げないと!」

「それは言えてるんだな」

「頑張らなくちゃ!」

 

 

そんな隼人達をよそに真琴達はレッド寮の階段脇で話し込んでいた。

 

「大徳寺先生、どこ行っちゃったんだろうな」

「闇のデュエリストにやられてなかったらいいのだけれど」

「それは考えにくいな。吹雪さんを闇の世界に送り込んだのは紛れもない大徳寺先生だからな」

「だからと言って、敵側と決めつけるには早い」

「俺は信じているぜ、大徳寺先生を」

 

 

 

そんな中で下で万丈目は猫じゃらしを持ってるーるーなどと言っていた。

 

「万丈目!何してんだ?」

「サンダー!」

「デブ猫を呼んでるに決まってるだろうが。奴がいる場所に大徳寺はいる」

 

 

そう言って何処かに行く。そこに翔はやってくる。

 

「どうしたんだ?翔」

「あ、出し物の事で」

 

 

と、言いつつ真琴達は入り口(?)まで移動する。

 

「コスプレデュエル⁉︎」

「隼人君に教えてもらったレッド寮伝統の出し物!」

「そうなのか?」

「そうなんだな」

「楽しそうだな」

「やったこと無いのか?」

「イエローの縁日には行ったことがあるが、ここまで来たことは無いな」

 

と、吹雪先輩もこう言う。

 

「そこなんっすよ!レッド寮に人が来ないのはレッド寮に女子がいないからっす!」

「いやぁ、イエローにも女子は「だから僕は考えた!」聞いてないし」

 

三沢よ、哀れ。

 

「やっぱりこういうイベントには華が無いと!」

 

そう言うと、明日香の前まで移動し

 

「と、言うわけで明日香さん!お願いします!レッド寮を救うと思って!」

 

綺麗な土下座と共にお願いをするのだった。それにしても綺麗な土下座だ

 

「や、やめてよ翔君。それに私はブルーだし」

「いいんじゃないかな?明日香のコスプレなら僕も見たいし」

「兄さんまで」

「面白そうじゃん」

「俺も参加しようかな?」

「なんだな」

「やった!お兄さんからのお許しが出たぞ!」

 

 

翔は飛び上がって喜ぶが、トメさんがブラックマジシャンガールのコスプレをして出てくる。

 

「え?どうしてトメさんが⁉︎」

 

その後翔は隼人の説明を受けるが、絶望に打ちひしがれるのだった。

 

「真琴!」

「師匠〜!」

 

そこに彩花達が来る。

 

「真琴!コスプレデュエルするんだってね?」

「まあ、出し物だしな。俺はする気は無いn「よし!着替えるよ!」は?」

「まーくん!行くよ!」

「ちょっ!やめろ!HA☆NA☆SE!」

ドナドナドナドナドナドナドナ

 

 

時は学園祭の準備中に遡る。

 

彩花たちは布地を片手に出し物の話をしていて、レッド寮の話に移った。

 

 

「へー、まーくんの寮はコスプレデュエルをするのね」

「真琴はたぶんめんどくさがってしないと思うけどね」

「師匠のコスプレは面白そうだがな」

「ならさ!コスプレ、私達でさせない?」

「真琴に?」

「面白いな」

 

 

そして彩花、陽美、紫音の3人による、真琴コスプレさせ隊が結成された。

 

「ところでどんなコスプレさせる?」

「やっぱりここは学園祭だから女装はどうかな?」

「師匠の女装か!なら、師匠にまだあうルインあたりはどうかな?」

「いや、あえてのマジシャンズヴァルキリアとかは?」

「ここはイゾルデとかも面白いと思わない?」

 

などと布地片手にきゃっきゃと話し込んでいた。真琴にはいい迷惑だ。

 

 

こんな事により、結局決定されたのは破滅の女神ルインだった。

ちなみに真琴の精霊達は

 

『ぐぎぎぎぎぎぎ!』

『.....ふふん、勝利』

『ムキャー!』

 

などと謎のやりとりをしていた。

 

 

「......何故こんな目に」

「似合ってるぜ!真琴!」

「そうだな。にあっているぞ」

 

十代とカイザーは面白そうな物を見つけたかのような顔をしている。

 

「十代。なんだそのカッコは。カイザー、楽しんでないか?」

「いやぁ、かっこいいの集めてたらこんなんになったんだ」

「せっかくの学園祭だからな。楽しまないとな」

「チッ。で、明日香はハーピィレディと?」

「ええ、女性用の衣装が全然無くて。少し派手だったかしら?」

「似合ってるからいいんじゃねぇの?」

「そう、ありがとう。本当はジュンコ達とハーピィレディ三姉妹!みたいなことをしたかったんだけどね。あ、そうそう、このカード、返すわ。ありがとう」

「ん、カオス・ソルジャー。確かに返してもらったぞ」

 

明日香は真琴にカードを渡す。カードを受け取ると真琴は両方の腕を彩花達にガッチリホールドされる。

 

「じゃあ、回ろう!」

「やめろこのまの姿で回る気はさらさらnやめろ!その手を離せ!話せばわかる!やめろ!HA☆NA☆SE!」

ドナドナドナドナドナドナドナドナ

 

真琴は連れ去られていった。南無

 

 

「チッ、なんで俺がこんな目に」

「こらこら、女の子のカッコなんだからもう少し柔らかくしないと」

「彩花よ、なんだそのコスプレは」

「これ?憑依装着ウィンよ?」

「いや、カードの名前なら知ってる。なんでしてるかを聞いてんだよ」

「面白そうだしね!」

「で、そっちの2人もグルか」

「えへ、似合う?まーくん?」

「師匠もするからな!お、オレも少し可愛いカッコはした方がいいかな?なんて思っちゃったし....。まあ、似合ってないけど....」

 

紫音はクルリと一回転してみせる。陽美は照れているようだ。ちなみに紫音はジュノン、陽美はサイレントマジシャンだ。

 

「似合ってんじゃねぇの?まあ、どうでもいいか」

 

と、言いつつ真琴改めルインのコスプレをした真琴は歩き出す。言い直す意味は無いな(笑)

 

「あれ?どうしたの?」

「回るんだろ?さっさと行くぞ」

「「「!....ええ(はい)!」」」

 

真琴達は歩き始める

 

 

そして

 

 

「やめろ!HA☆NA☆SE!」←何回目だ

「真琴も出るよ!」

「あ、私は審査員として呼ばれてるからあっち行ってくるね?」

「オレも出るのか?」

「とりあえず真琴が出ないとね」

「やめろ!離せ!」

 

なにが起きているかと言いますと

 

 

『えーっと?飛び入り参加OK!カラオケ大会?』

『.....マスター達はこれに出るらしい』

『ご主人様の応援しないとね!』

 

と言うことで、彩花と共に受付で揉めているのだった。ちなみに結局出場するハメになりました。

 

 

 

「何故こんな目に」

 

舞台袖では真琴が途方に暮れている。まあ、ドンマイ?

 

 

「お次は、エントリーナンバー32番!ウィンちゃんでーす!」

わぁぁぁぁ!

 

観客達が盛り上がっている中、彩花扮するウィンが前に出て行き、歌を歌う。

 

「〜〜♪〜〜♪」

 

 

ちなみにこれは真琴が小学生の頃に紫音のために音楽を勉強していた時に面白半分に作った曲だ。真琴は予想外すぎて真っ白になる。黒歴史がこんな所で掘り返されるとは思ってなかったようだ。そんな中でサビに入る。

 

 

「〜〜♪〜〜♪」

 

 

 

真琴は恥ずかしさのあまり真っ白になっていた。てか首を釣りそうな勢いだった。

 

 

「ありがとうね〜」

 

「ありがとうございました!まさかオリジナル曲とは。さて、お次はエントリーナンバー33番、ルインさんです!」

うぉぉぉぉ!

「先程の曲の後だと少し大変だと思いますが、頑張って貰いましょう!」

 

真琴はこの声を聞くと出て行く。其の後の意識は、舞台袖に再び戻って来るまで飛んでいた。

ただ、観客が異様なほどに盛り上がっている事だけはわかった。

 

「いやぁ、力強い曲でしたねぇ。ルインさんのNo way backでした」

 

 

などと話されていたちなみにその大会で真琴は優勝してしまった。どういうことだ?

 

「真琴!すごかったよ!」

「師匠!感動しました!」

「彩花のもよかったけどな」

「真琴のNo way backだけじゃなくて他のも凄かったし!」

「勢いで押しただけだ」

「音程とかもバッチリだったし、すごかったよ?」

「といっても、記憶が曖昧だからなぁ。まあいい、今度は女子寮の劇を見るんだろ?」

 

 

 

真琴達は学園祭を結構満喫していた。まあ、その後にいろいろと厄介ごとに巻き込まれるのだが、それは別の話。

 

 

疲労感漂う中真琴はなんとか帰還した。彩花達はホクホク顏だったが。

 

 

「兄さ.....ん、ルインさん、ここは?」

「ここはレッド寮の出し物で、コスプレデュエルをしてんだ」

「へー!」

 

真琴達が金髪(?)の、顔のよく似た2人を追加した6人で戻ってきた。

 

「お、おーい!」

「ん?ああ、真琴達か」

 

十代達は気が付いたのか、真琴を呼ぶ。真琴達は十代に合流する。

 

「はぁ、酷い目にあった」

「あはは、まあ、カラオケ大会に出たとは聞いたけどね。と、そっちの2人は?」

「ああ、この2人は彩花の弟の蓮と妹の凛だ」

「はじめまして。蓮です」

「こんにちわ!凛です!」

「おう、俺は遊城十代!十代でいいぜ」

 

 

十代と2人はさっそく仲良くなったのか、話に興じる。

兄さんは寮の食事担当なんですね。まあ、量は全体の半分くらいしか作らないがな。そのせいかみんな起きるのが早くなったぜ。やっぱりお兄ちゃんのめんどくさがりなところは治ってないの?あればっかりは治らないなぁ。

などと話されていた。真琴はなんだかんだで人を惹きつける何かがあるようだ

 

「おい、デュエルの準備ができたようだぞ」

「お、そうか!じゃあ、デュエルしようぜ!」

 

周りもこれからすることに興味を持ったようだ。そんな中で真琴はこっそり布をかぶり、異次元の生還者風になる。

突然現れたブラックマジシャンガールが来るも、万丈目と周りのOKにより、十代とデュエルすることになる。が、十代の勝利に落ち着く。

そんな中で真琴は

 

 

「ねぇ、お兄ちゃん、あの女子寮の劇の白い怪盗と薔薇恋人の劇になんで白い怪盗役で出てたの?」

「なんか劇前の準備中に大道具が崩れ落ちて、下にいた役の人が捻挫しちまったらしくてな。他の人は全員やることがあるから代役がいない中で、お人好しの彩花に白羽の矢が立ったんだが、その時隣にいた俺に振られてな。断ったんだが、涙目で頼み込まれると、こちらが悪い気がしてならないから、受けたんだ。カンペとかでなんとかやったんだが、なんとかなってたか?」

「うん、とても上手だったよ!特に『私は怪盗です。ですので、貴女の心を盗みに参上いたしました』ってやつ、ものすごくカッコ良かったよ!」

「やめてくれ、恥ずかしい」

「えー、兄さん、カッコ良かったよ?」

「ったく、俺のあんな姿を見て何になると言うんだよ」

 

こんなこと言ってますが、劇を見ていた人だけでなく、薔薇恋人役の女の子もその口説き文句にフリーズする事態が発生したんだがこれを知るのは本人以外なり。

 

 

 

デュエルが終わり、沢山の人が相手をしてくれと詰め寄られて困っているブラックマジシャンガールを横目に部屋に戻ろうとするが、ブラックマジシャンガールの次の一言に思考停止した。

 

「次のデュエルはあの異次元の生還者の人とします!」

「ゑ?」

 

フリーズした真琴をよそにブラックマジシャンガールはこちらに来て腕を組む

 

「この人とデュエルするわ。それに回りたいから、これで終わりにするね?」

 

この一言にぶーぶー言われるも、ブラックマジシャンガールの言う事も言う事で正しいので、その恨みの視線は真琴に向かう。ただ、ルインの服の上からボロ布(?)を纏っているだけなので、かなりデュエルがしにくかったりするのだが、ブラックマジシャンガールの『助けて!』という目に仕方なくデュエルに応じてデュエルリングに行く。

 

 

お互いがシャッフルし、デッキを渡す。

そして、規定位置に着くとデュエルディスクを広げ、デッキからカードを5枚ドローする。

 

「「デュエル!」」

 

「先に展開できたのは私だから私の先攻!」←まさかの某満足さんの行き着いた先の先攻決定方式(笑)

 

ブラックマジシャンガールはアイドルのようにドローする。本業のアイドルがいるのにこの格差。まあ、今はジュノンに扮しているが。と言うかマジで回りはドロー!と繰り返す。マジで鬱陶しいようだ。真琴は呆れていた。

 

「うーん、手札があまり良くないみたい。カードを2枚伏せてモンスターをセット。ターンエンドよ」

 

 

ブラマジガール

手札5→6→3

モンスター/セットモンスター1体

魔法、罠/セットカード2枚

 

 

真琴はアイドル会場のような場の雰囲気に心底呆れていた。真琴はここで初めて手札に目を落とす、

そして

 

「なぁにこれぇ」

 

こう言うしかない手札事故。手札が赤赤緑緑赤。モンスターがいなかった。

 

「(ドローだ。ドローでモンスターを引けば問題無い)....私のターンドロー!」

 

真琴は引いたカードを見ると、ホッとする。

 

「....私は異次元の生還者を攻撃表示で召喚!」

 

 

異次元の生還者ATK1800

 

「....バトル!異次元の生還者でモンスターを攻撃!」

 

異次元の生還者が剣で斬りかかるとセットモンスターが露わになる。ブラックマジシャンガールに似ているモンスターだ。おかまいなしに斬りかかるも、魔法使いの発する魔力壁に押しとどめられる。

 

マジシャンズヴァルキリアDEF1800

 

「....守備力は同じか。ならメイン2にカードを3枚伏せてターンエンド」

 

真琴

手札5→6→5→2

モンスター/異次元の生還者

魔法、罠/セットカード3枚

 

 

「よーし、私のターンドロー!」

 

ブラマジガールがドローすると、周りからわあわあ歓声があがる。真琴にとってアウェーだった。

 

「私はクルセイダーオブエンディミオンを召喚!」

 

召喚されたのは鎧を身に纏った魔導戦士然としたモンスター。異次元の生還者よりは戦士っぽい?

 

クルセイダーオブエンディミオンATK1900

 

 

「バトル!クルセイダーオブエンディミオンで攻撃!」

「....トラップカードオープン!マクロコスモス!この効果により、デッキから原子太陽ヘリオスを守備表示で特殊召喚!」

 

 

原子太陽ヘリオスDEF0

 

 

クルセイダーオブエンディミオンが攻撃しようとすると、世界観は突如宇宙に変わり、そこにポツンと太陽のようなモンスターが真琴の場に現れる。

 

 

「なるほど、次元デッキと言うわけね」

「....まあ、壁はなかなかなくならない、かなりの耐久力を誇るデッキだからね(マクロと裂け目無くなったら終わりだがな)」

「じゃあバトル続行!クルセイダーオブエンディミオンで原子太陽ヘリオスに攻撃!攻撃時リバースカードオープン!マジシャンズサークル!この効果で私は私自身!ブラックマジシャンガールを特殊召喚!」

 

ブラックマジシャンガールATK2000

 

「....なら私は召喚僧サモンプリーストを特殊召喚」

 

召喚僧サモンプリーストDEF1600

 

「ちぇっ、魔法使いがいたのかぁ。ま、仕方無いね。バトル続行!クルセイダーオブエンディミオンでサモンプリーストに攻撃!さらにブラックマジシャンガールで原子太陽ヘリオスを攻撃!」

 

 

クルセイダーオブエンディミオンの魔力弾とブラックマジシャンガールの黒魔道になすすべもなく真琴の場のモンスターは破壊される。

 

 

「....破壊され、墓地に送られるモンスターは全て、マクロコスモスの影響により、除外される」

 

墓地に送られるべきモンスター達は、真琴の胸ポケットに入れられた。

 

 

「私はカードを1枚伏せてターンエンドよ!」

 

 

ブラックマジシャンガール

手札4→5→4→3

モンスター/マジシャンズヴァルキリア(守備表示)、ブラックマジシャンガール、クルセイダーオブエンディミオン

魔法、罠/セットカード1枚

 

「....私のターンドロー!」

 

真琴は穏やかに見えるけど、手札にモンスターがいない。実はかなり穏やかじゃ無い。

ドローしたカードを見てホッとする。

 

「....私はトリオンの蠱惑魔を召喚」

「うわっ!落とし穴に引っかからないモンスター!」

「....優秀でしょ?召喚時モンスター効果発動!私はデッキから狡猾な落とし穴をサーチする」

 

 

トリオンの蠱惑魔ATK1600

 

真琴の場に灰色のような髪の女の子(?)が現れる。本来この子は疑似餌。この子は本来昆虫なのだ。召喚されると、地面を掘る映像の後にカードを1枚手渡した。

その時精霊達は悔しそうな顔をしていた。サーチ効果の無いお前達が悪い。

 

 

「....カードを1枚伏せて、ターンエンド」

 

真琴

手札2→3→2→3→2

モンスター/トリオンの蠱惑魔、異次元の生還者

魔法、罠/セットカード3枚、マクロコスモス

 

「私のターンドロー!うう、狡猾な落とし穴かぁ」

 

狡猾な落とし穴。墓地に罠が無いというかなり特異な発動条件を持つカード。しかし、その効果は強力で、フィールド上のモンスター2体を破壊してしまうのだ。トリオンの蠱惑魔でサーチ可能かつ、ティオの蠱惑魔で再びセットが可能な事を考えると、その強さがわかってもらえるかと。

 

「しょうがない、私は大嵐を発動!」

「....リバースカードオープン!大革命返し!無効にして除外!」

「うっ、魔導戦士ブレイカーを召喚し、効果により、魔力カウンターが乗る」

「罠発動!狡猾な落とし穴!ブラックマジシャンガールと魔導戦士ブレイカーを選択!」

「2枚目以降発動されたくないからさらに手札から速攻魔法、サイクロン!マクロコスモスを破壊!」

「....むっ!」

 

真琴の場とブラックマジシャンガールの場のカードがパリンパリン!と音をたてながら割れる。

そして、元のデュエルフィールドに戻った。

 

「いっくよー!クルセイダーオブエンディミオンで異次元の生還者に攻撃!」

 

真琴LP4000-(1900-1800)=3900

 

「あれ?なんでトリオンの方を狙わなかったの?」

「凛、異次元の生還者はフィールドから除外されると、エンドフェイズに場に戻って来るんだ」

「それは知ってるよ?」

「なら、マクロコスモスや次元の裂け目が沢山入っていると思われる次元デッキに、マクロコスモスが無い今のうちに異次元の生還者を墓地に送っておくべきなんだ。それに、そうでなくても異次元の生還者は攻撃力が1800もあるからね」

「ほへー」

 

彩花の姉弟の2人の話を聞いて、三沢はさらに

 

「月見原の姉弟さんだったけ?」

「あ、はい。そうです」

「なら、次元デッキには他にも混沌の種や、救援光などといった優秀な補助カードが存在するからね。1枚1枚のカードパワーはあまり高くは無くても、コンボが決まれば強力なデッキになってしまうからね。蓮君の通り、今のうちに異次元の生還者を破壊しておいたんだよ」

「混沌の種に救援光?」

「救援光はわかりますが、混沌の種ってなんですか?」

「ああ、流石に知らないか。救援光はライフを800払って除外ゾーンの光属性のモンスターをサルベージできる。混沌の種は闇属性と光属性が存在する場合、除外されている光属性か闇属性の戦士族をサルベージできるんだ。ライフコストを要求しないぶん発動条件が少し厳しいんだけど、異次元の偵察機と生還者で難なく揃えられるんだ」

「へー」

「なるほど」

「両方とも、次元デッキなら入ってくる異次元の女戦士と言ったモンスターが回収できるし、召喚僧サモンプリーストのコストにできるために、手札で腐った場合でも処理はできる。なかなか扱いやすい方なカードだよ」

 

 

真琴は三沢の説明を聞きながら、両方とも入って無いんだがなぁ?などど考えていた。枠が無かったんだ

 

 

「私はこれでターンエンドだよ!」

 

ブラックマジシャンガール

手札3→4→3→2→1

モンスター/マジシャンズヴァルキリア、クルセイダーオブエンディミオン

魔法、罠/セットカード1枚

 

 

しかし周りからはブーイングの嵐。ものすごくやりにくそうな真琴君である。

 

「....私のターンドロー」

 

真琴はドローしたのはまたモンスター。どうなってんだ、このデッキは

 

「....闇の誘惑を発動。デッキから2枚ドロー、1枚を除外する。私は異次元の偵察機を除外」

「しれっと帰還してくるモンスターを除外してる....」

「モンスターをセット、カードを2枚伏せてターンエンド。エンドフェイズに偵察機は戻ってくる」

 

異次元の偵察機ATK800

 

真琴

手札2→3→0

モンスター/トリオンの蠱惑魔、異次元の偵察機、セットモンスター1体

魔法、罠/セットカード3枚

 

 

「私のターンドロー!。うう、バックが分厚いよぉ」

 

真琴のデッキは普段はそんなことは無いが、今回のデッキは非常にバックカードが多いようだ。

 

「(ただの手札事故です)」

 

違ったようだ

 

「でもここは臆さず攻める!私は熟練の黒魔術師を召喚し、強欲な壺を発動!デッキから2枚ドロー!」

 

熟練の黒魔術師ATK1900

 

真琴のマジシャンデッキにも入っている便利な黒魔術師が現れる。攻撃力も1900と、非常に優秀だ

 

「魔力カウンターが乗ったよ。そして魔力掌握を発動!魔力カウンターを乗せて、デッキから同名カードをサーチ!」

 

熟練の黒魔術師(魔力カウンター)0→1→3

 

「熟練の黒魔術師の効果発動!このカードをリリースし、デッキから来て!お師匠様!ブラックマジシャンを特殊召喚!さらに手札から魔法発動!師弟の絆!ブラックマジシャンが場に存在する時、デッキ、手札、墓地からブラックマジシャンガールを特殊召喚できる!もう一度よ!私!ブラックマジシャンガールを攻撃表示で特殊召喚!」

 

 

ブラックマジシャンATK2500

 

 

「マジシャンズヴァルキリアを攻撃表示に変更!バトル!私はブラックマジシャンで異次元の偵察機に攻撃!ブラックマジック!」

「くっ!」

 

真琴LP3900-(2500-800)=2200

 

「まだまだ!クルセイダーオブエンディミオンでトリオンの蠱惑魔を攻撃!」

 

真琴LP2200-(1900-1600)=1900

 

「マジシャンズヴァルキリアでセットモンスターを攻撃!」

 

まさかのマジシャンズヴァルキリアでの攻撃宣言。モンスターをこの攻撃で破壊できた場合、ライフが0になる事を考え、さらにマジシャンズヴァルキリアの低くも無い攻撃力(1600)を考えれば取れなくも無い戦術だ。

 

「だって王様は圧倒的不利な状況からドローひとつで逆転しちゃったからなぁ」

 

ブラックマジシャンガールは遠い目をしていた。

何があった。

 

 

「まあ、いいわ。バトルよ」

 

反転されたのはメタモルポット。爆殺される。

 

「メタモルポットの効果発動。お互いに手札を全て捨てて、手札が5枚になるようドローする」

 

真琴の手札は0ブラックマジシャンガールの手札は1枚とお互いに爆アドだったりする。

 

「これで終わり!行くよ〜!ブラックマジシャンガールでダイレクトアタック!ブラックバーニング!」

 

ブラックマジシャンガールの魔力弾が真琴に迫る。が、ニヤリと笑うと

 

「リバースカードオープン!ガードブロック!戦闘ダメージを0にして1枚ドロー!」

 

マジ便利ガードブロック。発動タイミングもかなりややこしいカードだし。

それはさておき、デッキから1枚ドローする。

 

「そのカードは最初から伏せていたカード....。今まで置いていたのね」

「ま、ね十代達はあっという間に上級モンスター出せるから、いつ発動するか考えてやり過ごしてしまう事が多いからな」

「謎の運命力持ってる人が多いと大変だね」

「全くだ」

 

ブラックマジシャンガールと真琴はため息をつく。

 

 

「でも、手札はいっぱい貰ったし、防ぎ切れるかな?私はカードを2枚伏せてターンエンド」

「エンドフェイズにサイクロンだ。今伏せたカードのうち、左側を破壊」

 

破壊されたカード→攻撃の無力化

 

ブラックマジシャンガール

手札1→2→3→2→1→5→3

モンスター/ブラックマジシャン、ブラックマジシャンガール、クルセイダーオブエンディミオン、マジシャンズヴァルキリア

魔法、罠/セットカード2枚

 

「私のターン.....。ああ!もうやりにくい!」

 

真琴がドローしようとするが、(異次元の生還者風の)服が引っかかり、ドローしにくい。そろそろ、そのドローしにくさに怒り(?)の臨界点が突破し、脱ぎ捨ててルインのカッコを出す。

すると、周りから驚きの声が聞こえる。その凛々しい姿(?)にお姉様!などと言いつつ鼻血を吹き出す女子がいたとかいなかったとか。まあ、周りからは驚きの目で見られたのだった。

 

「私のターンドロー!」

 

ルイン(真琴)のドロー。このままだとジリ貧確定である。

 

「うーん、やっぱり、無理してでも動くか。墓地の異次元の生還者と異次元の偵察機を除外して、カオスソーサラーを特殊召喚!」

「リバースカードオープンだよ!奈落の落とし穴!」

「可愛い顔して使ってるカードえげつないな」

 

カオスソーサラーは登場した瞬間に落とし穴に引っかかり、落ちていく。登場時間僅か2秒。哀れ。

 

「なーんてな!リバースカードオープン!闇次元の解放!除外されたカオスソーサラーを復活!」

「あ、サイクロンで」

 

闇次元の解放で戻ってくるも、そのカードが破壊されて再び戻っていくカオスソーサラー。周りは笑いを堪えるのに必死だった。カオスソーサラーが何をしたって言うんだよぉ!

 

「リバースカードオープン!異次元からの帰還!ライフを半分支払い、除外されているモンスターを好きなだけ、特殊召喚できる!まあ、エンドフェイズに再び除外されるがな。戻って来い!我がモンスター達よ!」

 

真琴LP1900→950

 

 

カオスソーサラーATK2300

異次元の生還者ATK1800

異次元の偵察機ATK800

トリオンの蠱惑魔ATK1600

原子太陽ヘリオスATK0→100

 

「結局カオスソーサラー出てるじゃん!」

「私のカオスソーサラーは滅びん!何度だって蘇るさ!」

「言ってる事わかってるの⁉︎」

「そんな事は知らん。私の管轄外だ」

 

ネタを連打する真琴。疲れているようだ。

 

「さてと、カオスソーサラーの効果発動!消えろ!ブラックマジシャン!」

「なんか怒ってるぅ!」

 

カオスソーサラーに消されるブラックマジシャン。異次元に飛ばされたようだ。

 

「更に手札から奇跡の箱舟を発動!フィールドのカオスソーサラーと原子太陽ヘリオスを儀式素材にし、現れよ!天界王シナト!」

 

天界王シナトATK3300

 

「なんか超弩級のモンスターが出てきたぁ⁉︎」

「はっはっは!強靭にして無敵!そして最強の儀式モンスターだ!」

 

攻撃力、及び守備力の最高値はsophiaの影霊衣に奪われました。

 

「さらに魔法カード、エンドオブザワールドを発動!フィールドの異次元の生還者と手札の儀式魔神プレサイダーを儀式素材にして、儀式召喚!やっと登場!破滅の女神ルイン!」

 

『....ふふん』

『ムキーー!』

 

ウェムコとルインは喧嘩していた。何してんだお前ら。

 

「はぁ、まあいい、破滅の女神ルインでマジシャンズヴァルキリアに攻撃!」

 

ブラックマジシャンガールLP4000-(2300-1600)=3300

 

「プレサイダーとルインの効果発動!ドローと再攻撃だ!まずドローして、ブラックマジシャンガールに攻撃!」

『真のアイドルは私だ!』

「攻撃力で負けても補助カードが多いから大丈夫!」

「何の話をしてんだ?」

「な、何でも無いよー?」

 

真琴はわかっているが、一応聞いておく。周りの視線もあるのだ。

 

ブラックマジシャンガールLP3300-(2300-2000)=3000

 

「天界王シナトでクルセイダーオブエンディミオンに攻撃!」

「きゃっ!」

 

シナトは光を手に収束させて剣を作る。そしてその作った剣で斬りつけた。

天界王シナトの攻撃の余波にブラックマジシャンガールはびっくりする。

 

「ははは!粉砕!玉砕!大喝采!」

「似合ってないよ?」

「........割といろいろキレてるんだよ」

「何か......ゴメンね?」

 

ブラックマジシャンガールLP3000-(3300-1900)=1600

 

「チッ、まあいい。トリオンの蠱惑魔でダイレクトアタック!」

「手札からモンスター効果発動!クリボー!戦闘ダメージを0にするよ」

「む、なら異次元の偵察機でダイレクトアタックだ!」

 

トリオンが近付いてビンタ(?)をしようとすると小さな毛玉のモンスターが壁を作り、攻撃からブラックマジシャンガールを防ぐ

 

ブラックマジシャンガールLP1600-800=800

 

「ふぅ、なんとか耐え切れたか」

「何を言っている。まだ私のバトルフェイズは終了してないぜ」

「え?でもこれ以上する事なんて!」

「行くぜ!手札から速攻魔法!狂戦士の魂!」

「そ、そのカードは!」

「このカードは手札を全て捨て、さらにドローする度に墓地に送るカード。その効果は、モンスターカード以外がドローされるまでドローし、その数だけ追加攻撃ができる!(大嘘)」

 

本来はこちらです。

狂戦士の魂

「狂戦士の魂」は1ターンに1枚しか発動できない。

(1):自分フィールドのモンスターが直接攻撃で

相手に1500以下のダメージを与えた時、

手札を全て捨てて発動できる。

自分のデッキの一番上のカードをめくり、

それがモンスターだった場合、そのモンスターを墓地へ送り、相手に500ダメージを与える。

その後、モンスター以外がめくられるまでこの効果を(最大で7回)繰り返す。

めくったカードがモンスター以外だった場合、そのカードをデッキの一番上に戻す。

 

 

「行くぞ!1枚目!モンスターカード、センジュゴッド!」

「きゃっ!」

 

ブラックマジシャンガールLP800→300

 

「2枚目!モンスターカード、オネスト!」

「きゃぁぁぁ!」

 

ブラックマジシャンガールLP300→0

 

「3枚目!儀式魔神プレサイダー!」

「ちょっ!まっ!」

「やめてルイン!ブラックマジシャンガールのライフはもう0よ!」

 

彩花達が流石に止めに入る。

 

「うわぁぁぁぁ!!8回成功させるんだぁ!手札事故なんてやってられるかぁ!」

「とりあえず落ち着いて!」

「うわぁ」

 

陽美が墓地を確認すると、捨てられていたカードは2枚ともマクロコスモスだった。切れるのも無理は無い。事故にも程があるだろう。

 

 

 

 

 

暫くして、あの騒動の結果、ブラックマジシャンガールと共にいても、手札事故と周りの悪ノリの影響で情緒不安定だったのを察してもらい、置いといて貰えた。

 

「すまない。取り乱してしまった」

「あはは、流石に男の子がそんなカッコでさらにイベントにつっこまされて、なおかつ着替えようとしていたところにこのデュエルかつ手札事故。切れるのも仕方ないよ」

「ほう。この姿を見ても、なかなか男と信じてくれなかったヤツの言う言葉じゃ無いな」

「うう、ごめんなさい」

「はぁ、とりあえず着替えてくる」

「あ、じゃ、後で一緒に回らない?まだ行ってないとこもあるでしょ?」

「?まあいいぜ。彩花達も一緒に来るだろ?」

「もちろん!」

「師匠と一緒にいる方が退屈しそうに無いしな!」

「私はイベントに出ないと....でも、空いてる時間は一緒に回ろう?」

「ま、こんなんだ。凛と蓮はデュエルしてるし、十代達に頼んでおけば大丈夫だろ」

 

 

その後回るんだが、またまたイベントに巻き込まれることになるんだが、これは余談か

 

 

『貴女達のマスター、カッコいいね』

『ふふん、自慢のご主人様ですよ〜!』

『....私達みたいなカードをとっても上手く使いこなしてるのは今までマスターだけだからね』

『ふーん。でも、私まで使いにくいって言われちゃったよぉ』

『ま、あんたも生贄モンスターのくせに攻撃力は2000。効果も僅かばかりのパワーアップだしねぇ?』

『マジシャンズサークルに対応してるのは利点って言ってくれたじゃない!』

 

その日の夜、ブラックマジシャンガールら精霊ズはお互いを慰めあっていた。そこに真琴が来る。

 

「お前ら、何してんだ?」

『ご主人様のバカ!アホ!鈍感!唐変木!御鏡真琴!』

「俺の名前は悪口じゃ無いぞ⁉︎」

『....マスターは無意識に旗を立てたり破壊したり、乙女心をときめかしたり、ブレイクしたりするのが上手いですね』

「あれー?けなされてる?褒められてる?」

『だいたいズバズバ言い過ぎなのよ!うう』

 

言いたいことだけ言うと肩を寄せ合い泣き崩れる。

 

「嘘を言ってもどうしようもないだろ」

『それはそうなんですけど〜、わかってないですね〜。ご主人様は』

「わかる気も無いしな。でもな、欠点の無い奴なんていないだろうし、誰しも何処かにコンプレックスを抱えているんだ。その所を気にしつつも、それでも前向きに頑張れる奴は、割と魅力的だと思わないかい?」

 

(作者)「貧にyゲフンゲフン、胸部を気にしてる女の子とか、身長がかなり高くて可愛く見えない所を気にしてる女の子とか、男勝りだけど、時々見せる女の子の顔とかだね!あれ?最後のは違うか」

 

「ま、それに、扱いにくいカード程、使ってて楽しいからな」

 

と、真琴はいいつつブラックマジシャンガールのカードを取り出す。

 

「使いにくいカードを上手く立ち回らせる。こんなこともデュエルモンスターズの楽しみの一つだろ?」

『え?』

「デュエルモンスターズというゲームの性質上、どうしても強いカードと弱いカードができてしまう。その最たるものが儀式だ」

 

(作者)「KONAMIは影霊衣以前の儀式を見捨てやがったんだ!リチュアと影霊衣しか息をしてないじゃないか!」

 

「何か聞こえたが無視しよう。儀式は特定のカードを手札に揃え、そのため儀式素材が必要だ。リリーサーや高等儀式術と言ったカードが出てきているが、それでも他に展開が早い代行天使や暗黒界があるしな」

『じゃあ、なんで使うの?』

『ふふ、ご主人様に聞くだけ野暮ですよ』

『....私達が不貞腐れている中でマスターと認めた人ですよ?』

「全く、なんなんだ?まあいい、質問だったな。そんな事決まってるだろ?俺が使いたいからだ」

『え?』

「使いたい。その気持ちがあるだけで、カードは使えるし、デッキも組める。そんなもんさ」

『....』

「だからこそ、お前も使ってんだよ」

 

と言いつつブラックマジシャンガールをデッキケースにしまう。

 

『いい話風にしようとしてるけど、結局私が事故要因って事だよね⁉︎』

「まあな。正直事故要因だな。でもそれでも入れるのさ。活躍が見たいから」

『〜〜〜!貴女達のマスターはやっぱり、変わってますね!』

『でしょ?』

『....否定出来ない』

「お前らなぁ」

『でも、嫌いじゃないです』

『でしょ?』

『....こう、離れ難い魅力がありますね』

「???」

 

ガールズトークについていけない真琴だった。

二日間の学園祭が終わった。夜に凛と蓮が真琴の部屋のベッドに忍び込んだり、ブラックマジシャンガールと回っていたためにいろんな所で嫉妬の目に見られたり(彩花や紫音達のおかげで慣れていたが)特に問題は無かった。ルインのカッコにはまたされたが。ドンマイ。つつがなく終了した

 

真琴にとってはつつがなくでは無いが(笑)そんなこんなの二日間でした。

 

 

「お兄ちゃん!また今度ね〜!」

「気をつけて帰れよ」

「はい。兄さんもまた、春休みに」

「ん、じゃあな」

 

凛と蓮は船に乗って帰って行った。ちなみにあいつらはブルー達にデュエルでほぼ完勝してたりするのだが、それは別の話

 

 

こっちでも

『楽しかったよ〜』

『そうか』

『....それは何より』

『ふふん、また遊びに来ようかな?』

『好きにすればいいんじゃない?ご主人様もめんどくさい事じゃなければ問題無さそうだし』

『....私達も話し相手が増えるのは嬉しい』

 

『さて、と』

 

真琴が部屋に戻って来る。

 

『じゃあ、戻るね』

「そうか。じゃあな」

『暇な時にまた来るね』

「面倒ごと以外なら歓迎だ」

『どうだろうね?』

 

そう言うと、真琴の頬にチュッとキスをすると

 

『『⁉︎』』

『またね〜』

『待ちやがれこの女狐ェ!』

『....ふざけるな!』

 

ルイン達も少しの間消えていた。

 

「???」

 

そして取り残される真琴。まるで意味がわかってない。

 

「真琴〜」

「師匠〜」

「まーくん!」

 

下から3人が呼んでいる。

 

「打ち上げに行きましょ?」

「私と踊りましょ?」

「楽しそうなんだぜ?」

「面倒な」

「行きましょ!」

「ほら!まーくん!」

 

彩花達がめんどくさそうにしている真琴を連れて行く。

セブンスターズの殺伐とした戦いの中でちょっとした心の潤いになったとさ

 

 




ブラックマジシャンガールとのデュエルでした〜
真琴「酷いめにあった」
ザマァ(笑)
真琴「遺言はそれだけか?」
やめろ!八つ当たりはよせ!争いは何もうまないぞ!うわぁぁぁぁ!
ピチューン
真琴「ゴミ処理は終了だ。さて、今回のキーカードだ」

狂戦士の魂

真琴「間違えた。こっちだこっち」

天界王シナト
儀式・効果モンスター
星8/光属性/天使族/攻3300/守3000
「奇跡の方舟」により降臨。
フィールドか手札からレベルが8以上になるよう
カードを生け贄に捧げなければならない。
このカードが相手の守備表示モンスターを戦闘によって破壊し墓地へ送った時、
破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。


真琴「長い間儀式モンスターの中でトップの攻撃力を誇っていたモンスターだな。3300という高い攻撃力。さらに守備モンスターを戦闘で破壊し、墓地に送った場合、そのモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える」

真琴「一見シナジーしているように見えるが、基本的に高い攻撃力のモンスターは攻撃表示で出されることが多く、さらに破壊耐性がついているモンスターも少なくない。さらに守備表示で出されるモンスターは基本的に攻撃力が低いのも問題の一つだ」

真琴「効果を効率よく使いたいなら、表示形式変更系のカードを入れておいた方がいいだろう。また、光属性なのでもちろんオネストの加護を得られるし、レベル8、天使族なので天空の宝札やトレード・インで事故回避も可能だ」

真琴「高い攻撃力から繰り出される攻撃は快感の一言。みんなも使って見てくれ」

真琴「さてと、終わるか。この生ゴミは....あ、今日は燃えるゴミじゃないや。チッ。ほっとくか」ポイッ





これを呼んで下さった皆様、ありがとうございました。
ミスや、こうすればいいのでは?などといった指摘はいつでも募集しています。
あと、感想を書いていただければとても作者は嬉しいです。皆様の感想が作者の活力です。
では、また次回!


真琴「まだ生きてたか」
まだだ....まだ死ねぬのだ!
真琴「炎符『エクゾードフレイム』!」
それ違うゲーあばばばばばば!
真琴「悪(真琴を面白半分に本編のようにした元凶)は滅びた」

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