儀式デッキ使いの日常   作:アリスとテレス

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はーい、今回はあの女の子が登場です!
真琴「zzz」
いい加減ここで寝るのはやめてくれー!
真琴「いや、ここ最近疲れる事が多いからな。寝ないとやってられん」
あ、そうですか。
っと今回の前書きは短めに行きましょか。では本編を
どうぞ!


転校生の正体?

真琴が一瞬行方不明になった事があったが、それからは特に何もなく過ごしていたある日。食堂で十代達はご飯を食べていた。そこに大徳寺先生が入ってきた。

「はーい、今回皆さんに紹介したい人がいるのにゃー」

そう言うと手招きして、小柄な少年?を招き寄せた。

「編入試験を受けてこのレッド寮に今日から皆さんの仲間になる、早乙女レイ君だにゃ。仲良くしてあげて欲しいのにゃ」

こう紹介した。

「女の子みたいに綺麗な子なんだな」

「でも元気なさそうだぜ?」

「そりゃあ、こんなレッド寮に入ることになって。その気持ち分かるよ。うんうん」

こう、翔達は言っていた。すると、十代は突然立ち上がり

「フレー!フレー!レーイー!」

と、応援団みたいな事をした。これには流石のレイも引いていた。そして駆け寄ると

「成績が悪くても気にすること無いぜ。俺達と楽しくやろうぜ!」

そう、肩を叩きながら言う。すると大徳寺先生は

「何を勘違いしているんだにゃ?」

こう、不思議そうに聞いた。

「成績が悪くて心痛めてる編入生に、慰めの...?」

十代が話している途中で早乙女は大徳寺先生の後ろに隠れてしまった。

「早乙女君は成績が悪くてオシリスレッドに入って来たわけでは無いのにゃ」

「え?」

「途中編入生は、まずこの寮に入るのにゃ。早乙女君の成績なら、近いうちにラーイエローに移るのにゃ」

こう言われた。周りもかなり苦笑気味だ。そこに真琴が厨房から出てくる。

「学校のパンフレットにかいていただろうが。まさか読んで無かったのか、十代?」

真琴の辛辣な言葉が突き刺さった。

「あはは、まあとにかくオシリスレッドの仲間が増えるのは大歓迎だぜ」

と、なんとか持ち直した。

「なー、翔、隼人?」

2人に声を掛けると2人は顔を見合わせて

「「もちろん!」」

立ち上がり、答えた。その気持ちは同じだった。

「まあ、仲間が増えるのは悪くは無いな。腕の振るいがいがある」

真琴も同じようだ。これをみて大徳寺先生は

「それは良かったにゃー。部屋が足りなくてどうしようかと思ってたのにゃー。しばらく、十代君か真琴君の部屋で一緒に使って欲しいのにゃ?」

こういった。

「なら、俺の部屋だな。人数から考えると」

「そうだな。真琴は1人で使ってるからな。そういや真琴もラーイエローかオベリスクブルーに上がれるのになんで行かないんだ?」

「まあ、あの時の雰囲気じゃな。それに、レッド寮だって悪くない」

真琴はふっと笑いながら答える。

「話はまとまったようだにゃ?では、しばらく真琴君の部屋を使わせて貰いなさい?」

「はい」

ここで解散となった。

 

 

さて、真琴達が部屋に帰ってくる。そして

「二段ベッドの下を使っているから上を使ってくれ。荷物はあっち、風呂は共用のがあるからそっちを使う。何か?」

「いや、ありがとう」

「風呂に入ってくるが、どうする?」

「いやぁ、はは、ボク、ちょっと風邪気味で」

真琴が説明し、風呂に誘うが、レイは断った。真琴は割と友人関係にまでなるのがニガテなので、風呂にいったら、友人がいるかもと期待していたのだが、初手から潰された。南無

 

 

 

次の日、真琴とレイは教室に共に入った。すると、真琴の席で人だかりができていた。

「なぁ、あの人って今目下売り出し中のアイドルの笹色美音ちゃんだよな!」

「くー!嬉しいぜ!あの美音ちゃんと同じクラスになれるなんて!」

「お近づきになれるかな⁉︎」

「「お前じゃ無理だ」」

「うるせー!」

などと周りでは騒がれていた。女の子達もかなりソワソワしていた。真琴はその人だかりの中を掻き分けて進む。そして真琴の座るはずの席に着くとすでに誰かがいた。周りの反応からして笹色さんだろう。真琴は1度席の確認をして、その画像をPDAに入れる。そして、もう一度戻ってくると、話しかける。

「なぁ、そこ、俺の席なんだが?多分笹色の席は反対側のあっちだ」

そう言って反対側の席を指差す。

「ああん?貴様!笹色様になんて口を!」

笹色様って。とりあえず真琴は間違った反応はしてないはず?

「えと、ごめんなさい。すぐにどきますね?」

そう言って笹色さんはどいた。

「あと、笹色ではなく、緑川と呼んでください。本名はそっちですので」

こう言っていた。周りは呼ぶ気は毛頭無いようだが、真琴は了承する。何処かで聞いたことある名字だなと頭を捻るが。

授業が終わり、SHRで校長の説明があった。なんでもノース校との親善試合が近付いているらしい。去年はカイザーが出ることで勝利したようだ。そのカイザーを見るレイが少し変だった。

 

 

そんなこんなである日、真琴と十代達は学校から出るとレイが何処かへ走っていた。気になった十代はレイの後を追いかけていってしまった。

「ったく。十代のヤツ、他人にそうそう首を突っ込むなよな

そして十代を止めるべく、真琴も追いかける。レッド寮に面倒ごとをもちこんでもらいたくないが故の行動である。取り残された翔と隼人は困っていた。

 

 

さて、真琴が十代達の後を追いかけると、レイはブルー生の窓からへやに侵入していた。

「おいおい、見つかるとヤバイぞ!」

「止めないとマズそうだな」

こう言って真琴と十代は後を追ってベランダから部屋に侵入した。そこで目にしたのはデッキをウットリとしながら眺めていたレイの姿だった。『ドン引きなう』である。すると、この部屋の主であるカイザー達が帰って来たのか、外から声が聞こえてきた。そこで見つかるといろいろとマズイので、レイを連れて帰らせようと手を取って引っ張ると、帽子が外れ、長い髪が現れる。

「レイ、お前....」

「うっ!」

固まる十代とレイに

「早くしろ!入って来ちまうぞ!」

と、いいつつ、バラバラになったデッキをしまう。そして入ってくる直前に真琴はレイと十代を避難させた。しかし、真琴が見つかってしまった。

「おい!貴様!ここで何をしている!」

「......いや、何も」

「何もなんてあるか!貴様、さてはノース校のスパイだな!」

そう言いつつ、カイザーの取り巻きが真琴を取り囲む。流石に真琴は相手が面倒になったのか、ベランダから飛び降りようとするが

「おい、御鏡。そちらは出口では無いぞ。ドアからキチンと出るべきだ」

「しかし、亮さん!」

「なに、大丈夫だ。それに、デッキを知られたところで、そう簡単に負ける私では無いと知っているだろう?」

と、何かを手に持ちつつ、言った。

「なんか悪かった。邪魔したな」

「では今度デュエルしてくれ。これで手を打とう」

「........了解」

そしてブルー寮から真琴は出て行った。

「なぁ、大丈夫だったか?」

「カイザーがなんとかしてくれた。今度またカイザーとデュエルしなくてはならなくなったが....」

「ええ〜、いいなー」

真琴はだるそうにしているが、十代は羨ましそうだった。

その光景を見ていたレイはどう思ったのだろうか?まあ、どうでもいいか。

 

 

さて帰る途中、真琴は十代と別れ、レッド寮に帰ろうとしていた。するとそこに綺麗な歌声が聞こえてきた。いつか何処かで聞いたような声だ。

 

〜♪〜〜♪〜〜〜♪

 

歌は響く。真琴はなんとなく聞こえてくる方向に進んでいく。一歩一歩近付く度によく聞こえるようになる。そして出ると、そこでは緑川が歌を歌っていた。前で聞き惚れる人達がいたので、無理矢理割り込むわけにもいかず、その場で聞く。綺麗な歌声だったので、聞き入っていると、歌は終わり、緑川は真琴に気が付いたようだ。そして

 

「そこにいる君は誰?」

「....俺はたまたまここを通りかかっただけの人間だよ。綺麗な歌声が聞こえて来てな。それでこっちに来たんだ。邪魔だったのなら謝る」

「き、綺麗....ありがと。邪魔じゃないよ。でも珍しいね。ここに来る人なんで全然いないのに」

「本当にたまたまだ。帰り道の途中だったんだしな」

こう話していた。そこに

「おいお前!レッド生が来る場所では無いぞ!帰れ!」

と、ブルー生が声を荒げる。しかし、

「そんな事は無いですよ?歌はみんなに対して平等に聞いてもらうべきなんです。たとえそれが犯罪者であったとしても、それが1人のファンなら、聞いてもらいたいです」

優しい微笑みを見せながら言う。

「今は皆さんに、そしていつかは愛する1人のために歌いたいと思います」

こう、緑川は言うので、ブルー生はモゴモゴと口を動かすが、言いたいことを飲み込み、舌打ちと共に離れていった。

「悪い気分にさせてしまったらごめんなさい」

謝った。真琴は少し意外そうだった。しかし、あまり気にせず話をする。

「お前の歌は綺麗な物だったよ。でもまだまだだな」

こう、真琴は興味なさそうに言った。そして、それに何か気が付いたのか、緑川が続ける。

「なによ!貴方になにが分かるってのよ!」

「いや、わからん。でも、あの人達の歌は力があった。そして綺麗だったりしていたが、君のはただ綺麗なだけだと感じたんだ」

「なによ!分かってないじゃない!」

「言っただろう?よくわからないが、と。でも何かが足りなく感じたんだ。俺はな」

真琴は肩を竦めながら真琴は

「お前にもわからないんじゃ俺なんて全然わからないよ」

こう言うと帰ろうとした。

「君はあの寂れた公園の歌姫(ディーヴァ)かな?」

こう置き土産を残して。しかし、その足はすぐに止められた。緑川が抱き付いて来たから。

「.....まーくん?本当にまーくんなの?」

「さて、そういうあだ名を付けられた人間は数多いだろうな。まあ、周りからの視線が面倒そうだから積もる話はまた今度な?」

こう、緑川を離すと、真琴はダッシュでその場を離れる。そして後ろから緑川親衛隊という文字が書かれたはっぴを来た人が追いかける。今回真琴は面倒ごとに自ら突っ込んでしまったようだ。しかし、歌で思い出すあたり、彼女のイメージは完全に歌だったようだ。恋とかは関係なさそうだな。南無。

 

 

 

 

さて、真琴はなんとか親衛隊を撒き、レッド寮に戻った。そして夕方になると、レイが十代と共に外に出て話があるという。なので崖下に移動する。

「あの、ボク.....」

レイは話を始めようとするが

「おっと、話さなくていいぜ?女の子が男装してまでここに来るなんて理由があるだろうしな」

「昼間見たのは絶対に言うな!」

「お願いをする時はまず事情を話すべきだ」

「できない!」

「なら」

そう言って話を切るとおもむろにデュエルディスクを渡した。

「全部これが語ってくれるぜ」

と言う。どう言うことだ!まるで意味がわからんぞ!

「悩みとか隠し事があったとしても、デュエルは正直だからな!デュエルをすればなんでもわかる!

「(俺はわからんぞ?)」

真琴はうわぁって顔をしていた。正直仕方が無いと思う。上でも

「デュエルってそんなに奥深い物だったのかぁ」

「どうなんだな?」

「十代らしいやり方ね」

と、こっそり覗き見していた翔と隼人がいた。そこに明日香とカイザーが来る。

「デュエルは正直に語ってくれる。そのひととなり、心のありようまでもな」

「だから事情を聞く必要も無くなるというわけよ」

「へぇ」

そう言いつつ視線を戻した。

「ねぇ、真琴とデュエルでいい?なんだか途中から気が付いていたのか着替えの間とかは外に出てくれていた気がしたから」

「え?やだ面倒、十代とやれ」

真琴に振られるが、流れるように断る。流石真琴、期待を裏切らない、見事なまでの拒否。

「そんな事は言わずにしてやってくんね?レイのご指名だしな」

と言いつつ十代は自分のデュエルディスクを渡して来る。

「....チッ、明日の昼メシお前の奢りな」

「えー!.....じゃあ勝ったらな!」

「はぁ、面倒な」

「そう簡単に勝てるとは思わないことね!」

 

お互いがデッキをカットし、渡す。正直積み込みを疑うレベルのドローの人ばかりだからこのデュエル前のカットいるのか怪しいレベルだな。ある程度離れるとデュエルディスクを構える。

「「デュエル!」」

 

「先攻はボクだ!ドロー!」

デュエルディスクのランプが光り、レイが先攻となる。

「ボクは天使の施しを発動!デッキから3枚ドローし、2枚捨てる!」

天使が3枚のカードを施すが、その代償に2枚のカードを墓地に落とす。

 

捨てられたカード→薄幸の美少女、ブレイクスルースキル

 

「ボクは恋する乙女を召喚!」

可憐な女の子がフィールドに現れる。

「あ、可愛い〜」

上で翔もこう言っていた。

 

恋する乙女ATK400

 

「さらに永続魔法、一族の結束を発動!ボクの墓地には魔法使い族のみのため、ボクのフィールド上のモンスターの攻撃力は800ポイントアップする!これでターンエンドだ」

 

恋する乙女ATK400→1200

レイ

手札5→6→5→4

モンスター/恋する乙女(ATK1200)

魔法、罠/一族の結束

 

「俺のターンドロー」

えげつないほどのやる気の無さの真琴。ドローにも力が無い。めんどくさがりやここに極まれり。

「俺はマンジュゴッドを召喚。効果により、デッキから救世の美神ノースウェムコを手札に加える」

真琴は初手でなぜこんなモンスターを握れるのだろうか?不思議だ。

 

マンジュゴッドATK1400

 

「バトル!マンジュゴッドで恋する乙女に攻撃!」

真琴は攻撃を宣言する。

「ええ〜、勝負にならないよぉ〜」

「翔、どっちの応援をしてるんだな?」

「でも、恋すると女の子は変わるわ」

マンジュゴッドは恋する乙女を殴る?叩く?とにかく攻撃した。

 

レイLP4000ー(1400ー1200)=3800

 

「恋する乙女は攻撃表示で存在する限り戦闘によっては破壊されない!」

その宣言通り破壊されていなかった。そんな中

 

『大丈夫ですか?』

『うっ.....うう、酷い』

訳のわからないコントじみた事をマンジュゴッドと恋する乙女はしていた。

「何やってんだよ.....」

真琴は呆れていた。

「真琴君の様子がなんか変だ」

「(きっと、真琴には俺達には見えていない物が見えているんだな)」

上でも何か話されていた。

 

「恋する乙女の効果発動。恋する乙女を攻撃したモンスターに乙女カウンターを1つ乗せる!」

「乙女カウンター?」

真琴は頭の上に?マークを乗せる。仕方が無いので、テキスト確認をすると、ゲッと声を出した。

「カードを2枚伏せてターンエンド」

乙女カウンターを取り除くカードが無い以上、何も出来ないのでターンを渡す。魔力カウンターじゃないあたり魔法使いらしく無い。まあ、魔力カウンターばかり使うわけでもないが。

 

真琴

手札5→6→5→6→4

モンスター/マンジュゴッド

魔法、罠/セットカード2枚

 

 

「ボクのターンドロー!よし!」

引きたいカードを引けたようだ。レイはドローカードを見て頷く。

「ボクは手札から装備魔法、キューピッドキスを発動!恋する乙女に装備する!」

小さな天使が周りを回り、恋する乙女の頬にキスをした。

「バトルよ!恋する乙女でマンジュゴッドに攻撃!一途な思い!」

レイは攻撃を宣言する。

『マンジュゴッド様〜、私の一途な思い、受け止めてー!」

と、言いながら駆け寄って来る戦闘モーションもはや描写が面倒な光景である。抱きつきをかわすと、恋する乙女はこける。

『ひ、酷いです」

『も、申し訳ない』

こう言いつつ、屈むと、恋する乙女の投げキッスにより、メロメロ状態になってしまった?

『私の言うこと、聞いてくれるわよね?』

『おうよ!」

『じゃあ、真琴を攻撃して?』

『できる!君のためなら!』

コントロール権が移るだけなのにこの映像。真琴のやる気がおっそろしい勢いで無くなっていく。

 

レイLP3800ー(1400ー1200)=3600

 

「キューピッドキスは恋する乙女にのみ装備できる装備魔法。その効果は恋する乙女が乙女カウンターの乗っているモンスターを攻撃した戦闘終了時、そのモンスターをコントロールをこちらに移す」

マンジュゴッドはあちらに移動してしまった。正直レイの説明だけでよかった気がする。

「マンジュゴッドでダイレクトアタック!」

「リバースカードオープン!ガードブロック!戦闘ダメージを0にしてドロー!」

マンジュゴッドのパンチが真琴に迫るがやり過ごし、1枚、デッキからドローする。

「カードを1枚伏せてターンエンドよ!」

 

レイ

手札4→5→4→3

モンスター/恋する乙女(ATK1200)マンジュゴッド(ATK2200)

魔法、罠/一族の結束、セットカード1枚

 

「俺のターンドロー!」

真琴は調子が狂うのか、なんだかわからないが、かなりやりにくそうだ。

「(恋する乙女を攻撃しなければコントロール権は奪われる事は無い)俺は手札から儀式魔法、高等儀式術を発動!俺はデッキのブラックマジシャンを儀式素材とし、現れよ!救世の美神ノースウェムコ!」

純白の祭壇が現れる。そして、上からカツーンカツーンと音が鳴り響く。ノースウェムコが降りてきた音だ。そして真琴の前で跪く。そして、真琴はそばにあった帽子をかぶせる。すると、溢れんばかりの光がデュエルフィールドで輝いた後、ノースウェムコは場にいた。

 

救世の美神ノースウェムコATK2700

 

『ヒャッハー!久々の登場だぜえぃ!』

さっきまでの神聖そうな描写を返せとばかりのハジケ具合。ていうかマジで返せ。

「ノースウェムコの効果発動!儀式素材にしたモンスターの数だけフィールドのカードを選択する。そのカードが存在する限りこのカードは効果によっては破壊されない!選択するのは恋する乙女!」

『とりゃー!』

ノースウェムコが出した光が恋する乙女の中に入って行く。

「バトルだ!ノースウェムコでマンジュゴッドを攻撃!」

「リバースカードオープン!ディフェンスメイデン!発動!」

レイが罠を発動すると、恋する乙女がノースウェムコのこの攻撃を受けた。

 

レイLP3600ー(2700ー1200)=2100

 

「ディフェンスメイデンの効果で攻撃対処は恋する乙女に移った!」

『うう、酷い』

そしてショートコントのような事が行われる。

『ノースウェムコ様!救世主なのにか弱い乙女を攻撃するなんて!』

『ご主人様に熱い視線を送ったのが問題なのですー!私悪く無いもん!』

『大丈夫です。戦うこと、それは宿命なのだから』

こう言いつつウインクをする。

「ノースウェムコにも乙女カウンターが乗ったよ?」

「いい加減にしてくれ」

 

 

「真琴君また何か言ってるよ」

「苦しい状況なんだな?」

「真琴は男女の機微に疎いようね」

「真琴だけでは無いぞ。1人の美女で国が滅びることもある。歴史が証明している」

「成る程ね。カイザーと呼ばれる男が、手こずる訳ねぇ」

 

「俺はカードを1枚伏せてターンエンド」

 

真琴

手札4→5→3→2

モンスター/救世の美神ノースウェムコ

魔法、罠/セットカード2枚

 

 

「ボクのターンドロー!」

レイはドローカードをすぐさま発動する」

「ボクは装備魔法、ハッピーマリッジを発動!」

装備魔法を発動すると、恋する乙女の上に2つのベルが出てくる。

「ハッピーマリッジマリッジの効果により、恋する乙女の攻撃力は自分フィールド上のモンスター1体の元々の攻撃力分アップする!選択するのはマンジュゴッド!」

 

 

恋する乙女ATK1200→2600

 

「バトル!恋する乙女で救世の美神ノースウェムコに攻撃!一途な思い!」

『ノースウェムコさーん!』

と、言いながら駆け寄る。

『気が付いてくれない酷い男の人について話をしません?』

『その話乗った!』

ノースウェムコの変わり身の速さに脱帽の真琴であった。

 

レイLP2100ー(2700ー2600)=2000

 

「まだバトルは終わって無いよ!ノースウェムコでダイレクトアタック!」

『ご主人のバカー!』

「ぬぐぅ!」

 

真琴LP4000ー3500=500

 

「リバースカードオープン!ショックドロー!デッキから3枚ドローだ!」

「ダメージ1000ポイントごとに1枚ドローするカードか。でもこれで終わりだよ!マンジュゴッドでダイレクトアタック!」

「俺は手札からモンスター効果発動!クリボー!この戦闘によって発生するダメージは0になる」

レイは唐突に帽子を脱ぐと。

「女の子は恋をすると強くなるの。不可能なんて無いの!次の私のターンで終わらせてあげる!カードを1枚伏せてターンエンド!」

 

 

レイ

手札3→4→3→2

モンスター/恋する乙女(ATK1200)マンジュゴッド(ATK2200)ノースウェムコ(ATK3500)

魔法、罠/セットカード1枚、一族の結束

 

「流石の真琴もレイの前にはタジタジだな」

「デュエルのモンスターをメロメロにするくらい、簡単でしょ?初恋の人を追いかけて、遥か南の島に飛んで来ちゃうんだもの」

「ええ⁉︎」

「そうだったの⁉︎」

上は気がつかれない自信でもあるのだろうか?いやない(反語)とりあえず真琴はカイザー達に嫌がらせデッキを使うことを決めたようだ。それはさておき

「しかも、難しい編入試験を突破してね」

らしいな

 

「俺のターンドロー!」

真琴は引いたカードを見ると勝利を確信したようだ。

「行くぞレイ!俺は手札から魔法カード、所有者の刻印を発動!このカードの効果により、全てのモンスターのコントロール権は、元々のコントローラーに帰る!」

「そんな事、させるわけが無い!」

「「リバースカードオープン!神の宣告!」」

真琴が魔法を発動させるとレイが発動したカウンター罠と全く同じカードを真琴も発動する。

「これにより、俺の魔法の効果は有効!戻って来い!ノースウェムコ!マンジュゴッド!」

マンジュゴッドとノースウェムコに刻印が浮かび上がり、真琴のフィールドに帰ってくる。

「こいつらは俺のだ!誰にも渡さん!」

『ご主人様!.....デレですか⁉︎デレですね⁉︎ご主人様がデレた!』

........ノースウェムコは空気を読まなかった。

 

レイLP2000→1000

真琴LP500→250

 

「行くぞ!バトルだ!ノースウェムコで恋する乙女に攻撃!救世のシャイニングストーム!(前々から決めていたが面倒だったので今まで言っていなかった)」

「きゃぁぁぁぁ!」

 

レイLP1000ー(2700ー1200)=0

 

「真琴....ボク」

「言う必要は無いぞ。元より聞く気は無かったからな」

「言う相手は真琴じゃないだろ?それより先は、ずっと見ていた後ろのヤツに言ってくれないか?」

と、十代の指をさす先には降りてきたカイザー達がいた。

「出番よ。男の責任でしよ?」

「む」

「亮様」

と、立ち上がりながらレイは話しかける。明日香は笑っていた。

「話はキチンと付けろよ。じゃ、俺は部屋に戻るわ」

真琴はサッサと退散していった。面倒ごとは勘弁なのだろう。

「で、出てこいよ」

そう、上についた真琴は言うとガサガサと草影から緑川が出てきた。

「えへへ、会いに来ちゃった」

「えへへじゃないだろう?ったく変わってないな」

「まーくんも全く変わってないね!」

久々に会った2人は笑う。

「で、まーくん!私がアイドルなっててビックリした⁉︎」

「したな。ビックリだ」

「じゃあ、あの時の約束、ボク覚えてる?」

「名前か?もう知ってるだろう?」

「雰囲気が大切なんだよ〜」

「そんな物か?.....俺の名前は御鏡真琴だ。よろしく」

「うん!よろしくね!」

紫音はこう言いながら真琴の腕に抱き付いてきた。そこにたまたま彩花が来る。

「おーい、紫音〜!しーおー......ん?」

そして見られる。これが俗に言う修羅場だろうか?彩花と紫音がにらみ合う。

「紫音?その手を離しなさい」

「なんで?あなたに決められる事では無いよ?ねぇ?まーくん?」

ならばとばかりに真琴のもう片方の腕に彩花も抱き付く。

「じゃあ、私もしても構わないわね?」

「うぐぐ」

「うぎぎ」

2人は静かににらみ合う。

「離してくれ」

「「真琴(まーくん)は黙ってて!」」

真琴はノースウェムコ達に助けを求めるが

『すみません、ご主人様。そこの間には流石に入りたくないです』

と、見捨てられた。真琴はこの後しばらく大変な目にあっていたとか。

 

 

次の日、真琴達は港に来ていた。なんでもレイは小学5年生だったとか。流石にダメなので本島に帰すようになったらしい。真琴も同じ部屋のよしみで見送りをしてあげていた。

「またねー!来年、小学校を卒業したら、ここの試験を受けて入学するからね〜!待っててね〜!」

「へへ!だってよ、カイザー」

「その時はもう、俺は卒業していないがな」

「いやぁ、あの迫力には負けるぜ」

「ふふっ」

十代達は笑っていた。真琴も軽く手を振って見送る。

「待っててね〜!真琴様〜!」

軽くエコーが聞こえるようなまでの間合いだった。

「何故だ?解せぬ」

「きっと、貴方のデュエルに惚れたんでしょ?」

「後は任せたぞ」

「キチンと見えなくなるまで見送ってあげるっすよー」

「じゃあ後でな!モテ男君!」

「はぁ」

真琴は軽くため息をついた。

「待っててね〜!きっとよ〜!」

レイは船に乗って離れていった。

「ええ?あれぇ?なんでだぁ?」

真琴は困惑しっぱなしだった。




今回はレイちゃんでしたー
真琴「小学5年生だったのか。どおりで小さいはずだ」
ま、今だと背の高い子もいるけどね
真琴「ま、どうでもいい。では、今回のキーカードだ」


一族の結束
永続魔法
(1):自分の墓地の全てのモンスターの元々の種族が同じ場合、
自分フィールドのその種族のモンスターの攻撃力は800アップする。

真琴「墓地のモンスターの種族が1つのみの場合自分フィールド上のモンスターの攻撃力が800アップする永続魔法だな」

真琴「墓地にモンスターが必要だったり、自分の被ダメを減らせない点では強者の苦痛に劣るが、与ダメを増やせたり、相手に依存しない点ではこちらが有利だろう」

真琴「テーマデッキで使いやすい。例えをあげるならBFなどだろうか?」

真琴「しかし、エクストラデッキも統一しないときついのがあるので難しいところだ。しかし、決して弱いカードと言うわけではない」

真琴「こんなところか?」
はい!それでは、デュエル中のミスや、こうすればいいのでは?などと言った指摘、このカードやこのデッキを使って欲しい!などと言った物は随時受け付けております。感想も書いていただければ嬉しく思います。皆さんの感想が作者の活力です。
では、また次回!

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