真琴「面倒なことしやがって」
今回こんなことをした理由は今回でのデュエルでわかります!
真琴「面倒なことには巻き込まないでくれ....」
それは君が主人公である以上仕方が無いことなのだよ
真琴「でも他の作品では割とすっ飛ばしてるものとかあるじゃん?」
それはそれ。これはこれ。
真琴「チッ」
舌打ちされた⁉︎今回、ノーデンの効果を間違えていますが、作者のミスです。見逃して下さい。本来はフィールドを離れた時に、このカードの効果で釣り出されたモンスターは除外されます。
では本編ですね。
では、どうぞ!
とりあえず真琴はシャークの家に転がり込んだ夜、とりあえず現状を整理していた。
よくわからない所に来ていた。
↓
とりあえず周りを見てなんとか考えよう。
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カードショップがあった。入ってみよう。
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九十九遊馬と出会った!友達になった?
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九十九遊馬達と遊園地に行った!プリンセスコロンが仲間に加わった!
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ゴロツキや不良を倒しているウチに噂が広がっていた!その噂を聞きつけたテレビ局の人達と共にデュエル!
↓
プロデュエリストとデュエルして勝ってしまった!報道関係者がいっぱい来た!
↓
真琴は逃げた!そして神代凌牙の家に転がり込んだ!↑now
「俺は一体何をしているんだ....」
真琴は頭を抱えていた。
「まあ、暫くはいさせてやるよ。家事をしてくれるから楽だし」
シャークは話してみるとぶっきらぼうだけど、友人思いのいいヤツだった。妹には厳しいが。
「でも私より女子力が高い....女としてへこむわ」
璃緒は少しへこんでいた。
「まあ、感謝しているよ。俺みたいな素性のわからんやつをいさせてくれているのだからな。だが璃緒よ、風呂から上がったのならキチンと拭いて服を着なさい。下着姿とははしたないぞ」
「え?‥‥キャァァァ!」
「気が付いて無かったのかよ」
真琴は呆れ返っていた。眼福とか思わない辺り男としてどうよ?というツッコミは無かった。
「オイ、真琴君よぉ、ちょっと表でろよ。ブチギレちまったぜ」
「落ち着け凌牙、これは事故だ」
何か出してはいけないオーラを出し始めた凌牙を抑えつつ真琴はなんとか落ち着かせようとする。
少したった後
「で?これからどうするんだ?」
「俺は一応高校生だが、今の季節から考えて途中編入も難しいだろうし、かと言って中学生として通うのもなぁ?」
真琴は身長が縮み、中学生くらいの身長になっている。(およそ145cmほど。ちなみに作者の中学卒業の時の身長です。)
「とりあえず暫くは様子見かしら?」
「そうなるな。とりあえず夜も更けて来たし、そろそろ寝よう」
そして真琴はソファーに寝転ぶが
「ベッドで寝ないの?」
「お前らに悪いだろ?」
「....俺たちの家は2段ベッドでな、俺の部屋の上のベッドが空いているんだ。と言っても璃緒のもだがな。そっちで寝るなどと言わないだろうな」
「どっちでもいい。とりあえずベッドで寝かしてくれるのか?シーツとか洗うの面倒だぞ?」
「2つが3つになった所でそう変わらん。それにやるのはお前だろう?」
「ちぇっ、いいようにこき使いやがって」
真琴は凌牙の家ではかなりこき使われることが決まった。
さて、翌日から真琴は学校に行くこととなった...。
「おい、なんでこんな所にいるんだ?」
真琴はなぜか璃緒に連れられていた。周りの嫉妬の視線が凄いことになっている。
「あら?学校に行くのだから当たり前じゃない?」
璃緒は何を言っているんだこいつみたいに小首を傾げていた。
「可愛くないからな?そんなあざとくしてても可愛くないからな?俺が聞きたいのは、なんでこんな所にいるのかだ!」
真琴の発言に少しばかり外見には自信のあった璃緒はびっくりしていた。もてはやされはすれ、粗雑に扱われることは少なかったからだ。ただ真琴はめんどくさがってるだけだが。
「だいたい、そこそこ可愛い?やつは俺の周りにいたしな」
この発言に周りの人達は「なんだと⁉︎」「勝ち組かよ!」「おのれぇ!ド(以下略)」「出たカードは...無力の証明....だと....」「神はなぜ我を見捨てたもう!」
などと暴走していた。真琴はうっとおしそうにしていたが。そして校長室で
「臨時講師として週に2回来てくださいね」
真琴の就職が決まった。しかし教師免許いらんのか?
さてさて、こちらに来てから3ヶ月。秋から冬になった(GXではまだ春ですが)真琴は帰る途中でたまたま見かけた神社に行く。ここは寂れていて、神主も誰もいない、小さな神社だ。真琴はここに時々きて愚痴をこぼす。どんなに適応しようとしても、突然訳のわからないところに1人で連れて来られたら誰だって泣く。真琴はそれを見せなかっただけである。それを見ていた璃緒達が「守ってあげたい!」などとフラグ建築士の面目躍如をしていたりする。それを知らぬは本人だけなり。今日もここで愚痴をこぼすつもりだったのだが、体がすこし透けていた。おそらく歴史が元に戻ろうとするための反動かもしれない。このことを帰ってシャーク達に言うと
「ならばもうそろそろ帰る時が来たのかもな」
「ええ⁉︎じゃあ真琴とはもう会えないの⁉︎」
凌牙は冷静に、璃緒はすこし焦っていた。
「おそらくそうだろう。もしかしたら俺が消えるのかもしれないがな」
「消えるって....」
「おかしな話では無いだろう?元から俺はこの世界にいなかった存在なんだから」
真琴の言葉にコロンが同調する。
「そうね。本来なら私は未だにあそこにいるだろうしね。真琴がこちらに来たからここにいるわけだし?でもいなくなるのは....さみしいわね」
気丈に振舞ってもさみしいと思っている事が言葉尻からうかがえる。
「まあ、元に戻るだけだ。まだ時間はあるだろうしな。まあ、その時になったらまあその時だ」
こう真琴は話を終わらせた。
その話から1週間。初雪が降った時だった。真琴達の姿は真琴がよく来ていた神社にあった。
「他の人間にはわかりにくいだろうが、ここまで透けてら。たぶんもうすぐだな」
真琴は冷静に分析する。しかし、かなり怯えているようにも見える。そりゃこんなわけの分からない事をする羽目になってるんだ。怯えない方がおかしな話では無いだろうか。
「ねぇ....私とデュエルしないかしら?」
「む?何故だ?」
璃緒が話しかけると、真琴は不思議そうに首を傾げた。
「璃緒はあんたとの思い出を作りたいのよ。なんだかんだで本気のデュエルで1度もあんたに勝てなかったんだからね(最後くらいはあんたに譲ってあげるわ)」
コロンの言葉に真琴は納得する。
「そうかよ。しかし勝気なお前がしおらしいとなんか変な感じだな」
「何よ!おかしい⁉︎」
「ああ、おかしいな。なにか不思議な感じだ。まあいい、デュエルだろ?受けてたつよ。まあ、こちらの最後のデュエルになりそうだな」
真琴と璃緒はお互いにデッキを出してデュエルディスクに差し込む。
「しかし初めて会った時はそのデュエルディスクは不思議に思ったけど、今となってはそんな物かと思える順応性にびっくりだ。俺は」
「そんなものかしら?デュエルディスクは特注品とかもあるから一概には言えそうに無いわよ?」
「基本は一般的に出回っているやつだからな。初見じゃわからんよ」
シャークとコロンは懐かしんでいるようだ。
真琴と璃緒がデュエルディスクを構える。
「レディファーストだったか?先攻はやるよ」
「一昔前だと「ふざけるな!」って叫んでいたのでしょうね。私も幼稚だった気がするわ」
こういいつつデュエルをスタートさせる。
「私の先攻、ドロー!モンスターをセット!カードを伏せてターンエンド!」
璃緒
手札5→6→4
モンスター/セットモンスター1体
魔法、罠/セットカード1枚
「俺のターンドロー!」
真琴はカードを引き抜き、見る。しかし眉をひそめる。手札があまり良くないようだ。
「俺は手札からマンジュゴッドを召喚。効果でデッキから高等儀式術を手札に加える」
マンジュゴッドATK1400
真琴の中でいつもいつも必要なカードをサーチさせてくれる相棒を出す。マンジュゴッドはたくさんの手でデッキの中からカードを引き抜き、真琴に渡す。
「さらにエンジェルバトンを発動!2枚ドローし、1枚を墓地に送る....カードを2枚伏せてターンエンドだ」
捨てられたカード→異次元エスパー・スター・ロビン
真琴
手札5→6→5→6→4
モンスター/マンジュゴッド
魔法、罠/セットカード2枚
「あら?攻撃しないの?」
「どうせそのモンスターはオーロラウィングだろ?いちいちそんなモンスターに突っ込むかよ」
「あら?どうかしらね?私のターンドロー!」
璃緒はカードを引く。しかし、真琴の洞察力に舌を巻いていた。
「(知ってはいたけど大抵のモンスターがバレてるのよね。そのくせ真琴は沢山のデッキを使う....。既に情報アドバンテージで真琴が上にいってるわね)私は手札からブリザードファルコンを召喚!さらに伏せていたオーロラウィングを反転召喚!」
ブリザードファルコンATK1500
オーロラウィングATK1200
「レベル4が2体....さっそく来るか!」
「ええ、レベル4モンスター2体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!No.103 神葬零嬢ラグナ・ゼロ!」
冷気を身に纏う女性系のモンスターが場に出る。
No.103 神葬零嬢ラグナ・ゼロATK2400
「バトルよ!ラグナゼロでマンジュゴッドを攻撃!」
「リバースカードオープン!和睦の使者!これで戦闘によってモンスターは破壊されず、戦闘ダメージも0になる!」
氷の礫がラグナゼロから出てマンジュゴッドに襲いかかった。しかし、真琴の十八番?の神聖な使者達が真琴達を攻撃から守る。1枚なのによく引くな。
「やっぱり伏せていたのね!私はこのままターンエンドよ!」
璃緒
手札4→5→4
モンスター/No.103 神葬零嬢ラグナ・ゼロ
魔法、罠/セットカード1枚
「俺のターンドロー!」
真琴は引いたカードをみて少し考える。バックカードを気にしているようだ。
「俺は手札から魔法カード、エンジェルバトンを発動!2枚ドローして1枚墓地に。さらにカップ麺(簡易融合)発動!ライフを1000払いレベル6以下の融合モンスターを融合召喚扱いとして特殊召喚できる!俺が特殊召喚するのは旧神ノーデン!」
捨てられたカード→ゾンビキャリア
真琴LP4000→3000
旧神ノーデンDEF2200
天使とのやりとりの後に発動したカップ麺から現れたのはクトゥルフ神話の旧神の中の1柱、ノーデンスを元としているモンスター。とある本の中では貝殻を模した戦車に乗る、白髪白髭の老人で描かれている。
「ノーデンの効果発動!このモンスターが特殊召喚された時、墓地のレベル4以下のモンスターの効果を無効にして特殊召喚できる!俺が特殊召喚するのはゾンビキャリア!」
ノーデンが手を振るうと、墓地で眠っていた猫のゾンビ?がそこに現れてノーデンにかしずく。
「俺はマスマティシャンを攻撃表示で召喚!効果でデッキからレベル4以下のモンスターを落とす事ができる!」
マスマティシャンATK1500
ゾンビキャリアDEF600
墓地に落とされたカード→タスケルトン
「レベル4のノーデンとマンジュゴッドでオーバーレイ!エクシーズ召喚!鳥銃士カステル!」
真琴が場に出したモンスターはマスケット銃を手に持った鳥人だった。
鳥銃士カステルDEF1500
「鳥銃士カステルの効果発動!エクシーズ素材を2つ取り除き、相手フィールド上の表側表示のカード1枚を手札に返す!俺が選択するのはラグナゼロ!」
カステルは手に持った銃をラグナゼロに向ける。
「そうはさせないわ!リバースカードオープン!RUMークイックカオス!ラグナゼロでオーバーレイネットワークを再構築!エクシーズチェンジ!CNo.103 神葬零嬢ラグナ・インフィニティ!」
CNo.103 神葬零嬢ラグナ・インフィニティATK2800
璃緒は速攻魔法のRUMでカステルの銃弾をひらりとかわし、ランクアップさせる。
「む、レベル3のマスマティシャンに、レベル2のゾンビキャリアでチューニング!シンクロ召喚!転生竜サンサーラ!」
転生竜サンサーラDEF2600
真琴はやろうとしていた事が出来なかった事に少し眉を潜めたが、気を撮り直して新しく出た召喚方法であるシンクロを使う。
「俺はこのままターンエンド」
真琴
手札4→5→4→3
モンスター/鳥銃士カステル(守備表示)、転生竜サンサーラ(守備表示)
魔法、罠/セットカード1枚
「あら?ずいぶん消極的なのね?」
「お前の兄の101が怖いからな。守備表示は基本だ」
「まあ、間違って無いわね。でも、そんなんで私には勝てないわよ!私のターンドロー!」
璃緒は手札を見ると、笑顔になる。いいカードを引いたようだ。
「私は手札からブリザードサンダーバードを召喚!効果発動!手札1枚をコストに、墓地と手札から水属性、鳥獣族を特殊召喚できる。私は墓地からオーロラウィング、手札からガードペンギンを特殊召喚!」
オーロラウィングDEF1600
ガードペンギンDEF1200
あっと言う間にレベル4モンスターを2体並べる。
「レベル4モンスター2体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!零鳥獣シルフィーネ!」
零鳥獣シルフィーネATK2000
出したのは璃緒フェイバリットカード。真琴と構築をこうすれば?などと話し合う中で、どんなに言っても外さなかったカードだ。何か思い入れがあるようだ。
「シルフィーネの効果発動!エクシーズ素材を1つ取り除き、相手フィールド上の表側表示モンスターの効果を全てを無効にする!そして無効にしたモンスターの数×300ポイント、次の私のスタンバイフェイズまで攻撃力がアップする!パーフェクトフリーズ!」
零鳥獣シルフィーネATK2000→2600
璃緒のシルフィーネが真琴のモンスターを氷漬けにして、その効果を奪う。
「バトルよ!ラグナインフィニティで転生竜サンサーラを攻撃!」
「転生竜サンサーラの効果発動!俺の墓地から旧神ノーデンを特殊召喚!ノーデンの効果により、ゾンビキャリアをさらに特殊召喚!」
転生竜がラグナインフィニティの鎌に切り裂かれたが、残った力で真琴の墓地からモンスターを蘇らせて破壊される。
「やっぱりそんな効果だったのね。転生だからたぶんそうだとは思っていたけど....ノーデンには退場してもらうわ!シルフィーネでノーデンに攻撃!アイス・レイ!」
場に出てはエクシーズ素材になったり戦闘破壊されたり、かなかな可哀想な老人である。
「私はこのままターンエンド」
璃緒
手札4→5→4→3
モンスター/零鳥獣シルフィーネATK2600、CNo.103 神葬零嬢ラグナ・インフィニティ
魔法、罠/無し
「(まずいな、何も出来ん。どうしようか。)俺のターンドロー!.....⁉︎こいつは」
真琴は引いたカードをみて驚いている。何を引いたのだろうか?
「俺はトレードインを発動。手札のトライホーンドラゴンをコストに、2枚ドロー。....ふ、まさか出すことになるとはな。俺は手札から死者蘇生を発動!墓地から旧神ノーデンを特殊召喚!効果でマンジュゴッドを特殊召喚!」
再三再四、特殊召喚される老人。かなり疲れているように見える。
「レベル2のゾンビキャリアにレベル4のマンジュゴッドでチューニング!シンクロ召喚!獣神ヴァルカン!効果でカステルとラグナインフィニティにはエクストラデッキに帰って貰おうか!」
「うっ!」
真琴がシンクロ召喚したのは虎?のようなモンスター。一声吠えると、カステルが驚き、ラグナインフィニティを連れてエクストラに帰ってしまった。それでいいのか?カステルよ。
「俺は手札の高等儀式術を発動。デッキのアレキサンドライドラゴンを儀式素材とし、現れよ!覚醒戦士クーフーリン!」
覚醒戦士クーフーリンATK500
「攻撃力500のモンスター....?効果が強力なのかしら?」
「まあ、強力っちゃあ、強力だが、重要なのはそこでは無い」
「どういうことかしら?」
「俺のフィールド上にはシンクロモンスターである獣神ヴァルカン、融合モンスターである旧神ノーデン、儀式モンスターである覚醒戦士クーフーリン、そしてそちらのフィールドにはエクシーズモンスターである零鳥獣シルフィーネが存在する」
「それがどうしたというの?」
訳がわかりません。というような顔をしつつ璃緒は首を傾げた。
「知らないのかい?新しく出たパックで、使いにくいと一蹴されたカードのことを」
その言葉を聞いて璃緒はハッとなった。そのカードに思い当たったようだ。
「そんな!まさか....!」
「たぶんそのまさかだな。俺は4体のモンスターを除外!現れよ!星を創りし神よ!その力をもって全てを断罪せよ!特殊召喚!創星神sophia!」
創星神sophia ATK3600
現れたのは闇属性の天使族モンスター。現れてすぐに周りのカードを全て次元の彼方に吹っ飛ばす。
「な、何⁉︎」
「こいつは召喚時、お互いの手札、フィールド上、墓地のカードを全て除外する。そして神の力の前に他のカードなど無力!」
チェーンが組めないということです。柄にもなく真琴のテンションが高いことにコロン達は驚いていた。
「バトルだ!創星神でダイレクトアタック!」
「きゃぁぁぁぁ!」
璃緒LP4000ー3600=400
真琴の創星神による強烈な攻撃により、璃緒のライフが一気に危険域にまで達する。かといってお互いのカードは璃緒は次のドローのみ。真琴も創星神sophia1体だけ。かなり勝敗が別れる場面だった。
「私のターン、ドロー!」
璃緒は目を瞑りながら引いたカードをおそるおそる覗き込む。すると突然驚いたような顔をしたと思うと、手札に来たカードを公開した。
「私が引いたカードは....七皇の剣!」
そのカードは、ドローフェイズのドローでドローした場合公開し、スタンバイフェイズに発動する、特殊な発動条件を持つカード。効果はいたってシンプルかつ強力。しかし、この場面でそのカードを引き込むとは....。
「私はスタンバイフェイズ、七皇の剣を発動し、エクストラデッキからNo.101 S・H・Ark Knightを特殊召喚し、さらにオーバーレイネットワークを再構築!エクシーズ召喚!CNo.101 S・H・Dark Knight!」
CNo.101 S・H・Dark Knight ATK2800
「ダークナイトの効果発動!相手フィールド上の特殊召喚されたモンスター1体をこのカードのエクシーズ素材にすることができる!対象はもちろん創星神sophia!」
真琴の前に居座っていた創星神sophiaが光の玉になると、璃緒の前のモンスターの周りで回り始める。
「これで真琴を守るモンスターはいない!CNo.101 S・H・Dark Knightでダイレクトアタック!」
ダークナイトの槍が真琴に襲いかかる。しかし全てが除外されているので防御札は何もなく、ただやられるしかない。
真琴LP3000ー2800=200
これでお互いにLPは危険域に入った。遊馬の使うガガガガンマンの効果一発で終わってしまうライフである。
「勝ちに急いだな。落ち着いてクリスタルゼロランサーにエクシーズチェンジすれば勝てたものを」
真琴がこう言うと、璃緒は気が付いたのか、悔しそうな顔をした。
「でも私の場には蘇生するダークナイト!それに貴方の手札も場も何も無い!そのドローだけでどうやって勝つというの?」
「さてな。全ては次のドロー次第だな」
「(クリスタルゼロランサーにする理由も無いし....)私はターンエンドよ!」
璃緒
手札0→1→0
モンスター/CNo.101 S・H・Dark Knight
魔法、罠/無し
そこに話を聞きつけた遊馬達が駆けつける。
「真琴!もう帰っちまうって本当なのか⁉︎」
「そろそろだろうな。本気で透け始めたし。このターンがラストだろう」
「俺は一度も勝てなかったのに!勝ち逃げはズルいぜ!」
「まあ、許してくれや。さて、デュエルの続きだ。俺のターンドロー!くくく、まさかオマケ効果の方を発動するハメになるとは....E・HEROバブルマンを守備表示で特殊召喚!効果で2枚ドロー!」
E・HEROバブルマンDEF1200
真琴はカードを引く。いつものやる気の無い声の元。そして引いたカードの効果を発動した。
「俺は手札から終末の騎士を召喚!効果でデッキからトライホーンドラゴンを墓地に送る!そしてレベル4モンスター2体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!ラヴァルバルチェイン!」
終末の騎士ATK1400
ラヴァルバルチェインATK1800
真琴はなんだかんだと使い続けたモンスターエクシーズを並べて行く。
「ラヴァルバルチェインの効果を発動!デッキからカードを1枚墓地に送ることができる!俺が送るのは高等儀式術!そして俺は手札から魔法カード、儀式の準備を発動!デッキから覚醒戦士クーフーリンを手札に、墓地から高等儀式術を手札に加える!そして高等儀式術を発動!デッキからアレキサンドライドラゴンを儀式素材とし、現れよ、覚醒戦士クーフーリン!」
再度登場のクーフーリン。攻撃力は僅か500だが、それを補う効果を持っている。
クー・フーリンとは、ケルト神話に登場する半神半人の英雄の名前で名前は「クランの番犬」を意味し、発音の関係から「ク・ホルン」などとも呼ばれているらしい。
父は光の神「ルー」、母はアルスター王の妹である「デヒテラ」などと言われている。
好いた女を娶るために、その父親に認められる力を付けようとして修行しに影の国に赴き、魔女スカサハに教えを乞い、そこで「ゲイ・ボルグ」という海獣の骨で作られた槍と強力な“鮭飛びの術”を携えて帰り念願の女性を娶り、数多の戦場にて勝利を収めた。
しかし最後の戦いでは、魔術師カラティン兄弟によって「ゲイ・ボルグ」に穿たれ27年という短い生涯を閉じているそうだ。そう考えると、なかなか不憫なのではなかろうか。ほかにも沢山の夢があったろうに。今の私達が言うことでも無いが
「いくぞ、俺はクーフーリンの効果発動!墓地から通常モンスターを除外し、そのモンスターの攻撃力分、このモンスターの攻撃力はアップする!俺が除外するのはトライホーンドラゴン!攻撃力は2850だ!」
クーフーリンATK500→3350
クーフーリンの攻撃力は爆発的にアップする。そして、手に持つ槍が紅く染まって行く。そしてその手に持つゲイ・ボルグを構える。
「バトルだ!クーフーリンでCNo.101 S・H・Dark Knightに攻撃!その心臓、貰い受ける!刺し穿つ死棘の槍!」
クーフーリンが神速とも呼べる速度で接近し、その槍でダークナイトに攻撃し、心臓がある部分であろうが箇所ををブチ抜いた。
璃緒LP400ー(3350ー2800)=0
そしてデュエルが終わった。
「はぁ、結局最後まで勝てなかったかぁ」
「でもいいデュエルだったぞ。勝ちに急がなければお前の勝ちだったのだからな。まだまだ、精進が足りんな」
「凌牙、何様のつもり?」
神代兄妹はさっきのデュエルの話をする。すこし離れた所で
「.....ねぇ(異次元の偵察機を除外されていたはず。なんで使わなかったのかしら?)」
「ん?」
「.....いや、なんでも無いわ」
コロンは話しかけるが何か思ったのか、話をやめた。真琴は?マークを頭にうかべる。
「(偵察機を帰還させたら、クリスタルゼロランサーになってもライフは残る。勝ち筋が全く無かったとは、思わせたく無かったのでしょうね。負けそうになっていたら流石に使ってたでしょうけど)あんた、案外馬鹿ねわかっていたけど」
「む、めんどくさがりやとは自負しているが、馬鹿とは心外な」
「そんな事を自負するべきではないわね」
まあなと話をしている所に遊馬達が入る。
「なぁ!少しの間だったけど、寄せ書き書いたんだぜ!真琴.....先生!」
「....全く。面倒なことをよくやるな。ったく」
そう言いつつ受け取る。そして璃緒がこちらに来る。
「やっぱり、勝てなかったわね」
「どうかな?きちんと状況把握してたら勝てたデュエルだぜ?」
「ま、そういうことにしておくわ」
そう言って璃緒は少し俯くが
「あの....」
「ん?」
「私は!あなたの事が!」そう言い始めると同時に真琴が璃緒達の目でも明らかに透け始めた。
「そろそろ時間のようだな」
「待って!まだ言えて!」
こう璃緒が言おうとするが、真琴はデュエルディスクにセットしていたデッキを璃緒に、デッキケースからこちらに来て作ったリチュアデッキをコロンに渡す。
「これは?」
「もしかしたら、こっちの俺に会うかもしれんだろう?もし会えたなら、そいつを渡してやってくれ。これはお前達にしか頼めない事だ」
珍しく真剣な目で見られる。普段はやる気のない目をしているので、余計にそう見える。
「お前達の想いは少し気が付いていた」
「⁉︎」
「でもな、俺は本来、こちらにはいない人間。いずれは帰ると思っていた。だから答えられない。すまない。それに、その想いは同情が元なのかもしれないからな」
この言葉に璃緒は泣きそうな顔になる。しかし
「だが、もしこちらに生まれていたら、お前らと共にいたかもしれない。それくらいお前ら魅力的な奴らだぜ?」
こう言った。
「コロン。なんだかんだと世話してくれて助かったよ。お前がいなかったら大変なハメになっていたよ。感謝する」
「フン!こんなプリティーな人形捕まえといて、その言い草は無いんじゃないの?」
「ふっ、よく言う。まあ....ありがとうな」
真琴達の話が終わるといよいよ薄くなる。
「じゃ、こっちの世界の俺によろしく。探す必要なんてないぜ。会えたらでいいよ。まぁ、またな。と言っておくよ」
そして真琴は消えた。すると、しばらくして
「あれ?なんでここに来ていたんだろ?」
周りの人達は真琴の存在を忘れていた。璃緒達も例外では無い。しかし、心の何処かに、何かが残っていたのか、目から涙が止まらなかった。
夕方。真琴は遠くから呼ばれた気がして起きる。
「おーい!真琴〜!」
「師匠〜!どこですかー!」
遠くから声が聞こえる。森の中、ジュンコがSALに捕まり、デュエルした近くだ。
「ったく、うるさいなぁ」
真琴は森の中を歩き、レッド寮に帰っていった。手になぜかあった色紙と少し痛んだ人形を持って。
余談
とある遊園地に再び帰ってきた人形。その本体は違う所に起き、また何時もの通りアトラクションを楽しむ人達をみていると声をかけられた。
「お前は何をしている?」
そして
「あなた、私が見えるのね....私1人では、外に出れないしの。私と一緒に行ってくれない?」
人形はまた、誰かと共に歩む。
さらに余談
「転校生が来まーす。みんなー、仲良くしてあげてねー」
とある双子の兄妹は高校に上がり、日々を過ごしていると、転校生が来た。ただそれだけと思い、一応同じクラスになるのだからと見ると。
「御鏡真琴だ。よろしく」
そのめんどうくさそうな言い方、やる気の無さそうな目。そして鞄から少しだけ見える人形。何かの無くしたピースが埋まった気がして、その女の子は神社以来の涙が出た。
これはとある歴史の中で起きた一つの出来事。その後2人がどうなったかは、その世界での事しかわからない。全ては貴方の胸の中で。ではでは。
さて、今回は璃緒ちゃん編でした。あくまでこの世界は特に何も起きなかった世界で、ドン千とかと遊馬君がデュエル!な〜んてことはしておりません。ただのデュエルモンスターズが流行っている世界です。
真琴「これは前回説明すべきだったのでは?」
あはははは
真琴「笑って済ますものでは無いだろう。だいたいフラグ建築士とはなんだ!全く!」
しかし鈍い真琴君はよく気がつきましたね?
真琴「そりゃ夜這いとかされたら嫌でも気が付くわ」
夜這い⁉︎何してるんですか璃緒さん⁉︎
真琴「さあ?とりあえず今回のキーカードだ」
創星神 sophia
効果モンスター
星11/闇属性/天使族/攻3600/守3400
このカードは通常召喚できない。
自分・相手フィールド上に表側表示で存在する、
儀式・融合・シンクロ・エクシーズモンスターを
それぞれ1体ずつゲームから除外した場合のみ特殊召喚できる。
このカードの特殊召喚は無効化されない。
このカードが特殊召喚に成功した時、
このカード以外のお互いの手札・フィールド上・墓地のカードを全てゲームから除外する。
この効果の発動に対して魔法・罠・効果モンスターの効果は発動できない。
真琴「どぎつい召喚ルールをもつ超大型モンスターだ。場に出るとお互いの場と手札、墓地を荒らす事ができる。攻撃力は少し心もとないがな」
真琴「今回はクーフーリンでやってたが、リチュアの方が成功しやすいだろう。やるならそっちをオススメする」
真琴「属性や種族はわりかし優秀なので、とにかく出せたら強力だ。耐性はとくに何も無いがな」
真琴「こんなとこかな?」
はい、そうですね。デュエル中のミスや、こうすればいいのでは?などと言った指摘、このカードやこのデッキを使って欲しい!などと言った物は随時受け付けております。感想も書いていただければ嬉しく思います。皆さんの感想が作者の活力です。
では、また次回!