儀式デッキ使いの日常   作:アリスとテレス

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今回、遅くなってしまい申し訳ございません。なんだなんだと書いてるうちにかなりの分量となってしまったのと受験の一般公募と重なってしまったので長くなりました。多分次のも長くなります。
真琴「というか今までの2話分の分量だな」
はい、かなり長くなってしまいました。さて、決闘王かぁ。超電磁タートルと黒魔族復活の棺が思い付くな、一番最初に。
真琴「まあ、俺はブラックマジシャンだな。しかし、あのカードも有名だよな」
まあ、遊戯王!と聞けば1度は聞いたことのあるカードでしょうね。
真琴「粉砕!玉砕!大喝采!とかは?」
それは違う意味で有名だな。(主にネタで)
真琴「まあ、俺は関係無いがな」
おい主人公。もう少しやる気を出せ。っと、そろそろ本編おば
では、どうぞ!


決闘王の記憶

大会も終わり、真琴達はのんびり過ごしていたが、真琴が廊下に出て、歩こうとすると、モーセのように人が割れる。正直あの大会の決勝での事が後を引いてるらしい。まあ、自業自得だろう。しかし、割り切れないのが人間というもので、少しへこんでいると近づいてきた彩花が

「全く、こんなことになることがわかってたんならやらなければよかったのに」

呆れながら声をかけてくれる。実際、真琴をきちんと知ってくれているレッド寮やジュンコ達は今まで通りに接していくれていた事が真琴の数少ない救いだった。この前食堂で空いている席を探している時にたまたま近くにいたイエロー生が急いで席を空けてどうぞと言ってきて、譲るとそのままダッシュで逃げて行った事があったが、その時かなり傷ついたことは割かし内緒だ。そんなこんなで、購買部に用事があるので行こうとすると、偶然十代と会った。十代も用事があるようなので、一緒に歩いていると、購買部の前に人だかりができていた。たまたまそこにいた三沢に訳を聞くと

「ああ、これはあれのためだよ」

そう言って指を指した先には一つのポスターが。

「なになに、初代デュエルキング武藤遊戯のデッキ特別展示?」

「ああ、そのチケットの販売だよ。その最後のチケットをかけたデュエルをしているんだよ」

トメさんが説明してくれる。

「で、このデュエルの状況か」

翔とその相手のイエロー生が行っていた。

「翔、お前やってたのか!やっぱ遊戯さんのデッキのためか?」

「そうっすよ。でもこれ、アニキのためなんすよー。僕のはほら、ちゃんととってあるっすから」

そう言ってポケットからチケットを取り出す。

「そうなのか!翔!勝ってくれよ!」

「はは、まあ、頑張るっすけどね」

翔はこないだの大会でブルー生に勝ってからなかなか自信がついたようだ。

「じゃあ続きをするっすよ!」

 

 

イエロー生1800

手札1枚

モンスター/無し

魔法、罠/セットカード2枚

 

翔LP1400

手札2枚

モンスター/ジェットロイド(守備表示)

魔法、罠/セットカード1枚

 

 

「俺のターンドローっにょ!」

「にょ?」

「わたーしは手札から大嵐を発動するノーネ!そして破壊されたセットカード、黄金の邪神像の効果発ド〜ウ!トークンを特殊召喚ナノーネ!」

 

邪神トークンDEF1000×2

 

「そして、トークン2体を生贄に、古代の機械巨人を召喚ナノーネ!」

クロノス教諭のような話し方をしながらプレイをする。

 

古代の機械巨人ATK3000

 

真琴はイエロー生を指差しながら

「なあ、あいつって....」

「ああ、あいつは神楽坂ってやつで、コピーデッキ使いなんだ」

「なるほど、それでその人になり切ってしまうと?」

「まあ、そういう事だ」

真琴と前に出て来ていた三沢が話をする。

「バトルナノーネ!古代の機械巨人でジェットロイドをこうげ〜き!アルティメットパウンド!」

「ジェットロイドの効果で手札から罠カードを発動できるけど.....」

「古代の機械巨人の前には無力ナノーネ!」

ジェットロイドが手札から罠を発動させようとするが、古代の機械の前には無力だったため、何もできずにスクラップにされる。

 

翔LP1400ー(3000ー1800)=200

 

 

「ターンエンドナノーネ!チケットは貰う〜にょ」

神楽坂はかなり得意顔だった。

 

 

神楽坂

手札0

モンスター/古代の機械巨人

魔法、罠/無し

 

 

「僕のターンドロー!」

翔はカードを引く。

「この勝負、僕の勝ちっすよ!僕は手札から速攻魔法、サイバネティクフュージョンサポートを発動!ライフ半分をコストに、このターン1度だけ墓地からも融合素材にすることができる!そして僕は手札から融合を発動っす!墓地の5体のロイドを融合素材に、極戦機王ヴァルヴァロイドを融合召喚!」

 

翔LP200→100

極戦機王ヴァルヴァロイドATK4000

 

「攻撃力4000⁉︎でもそれだけではワターシを倒せないーノ!」

「いや、大丈夫さ!極戦機王ヴァルヴァロイドは戦闘によって相手モンスターを倒した場合、相手ライフに1000ポイントのダメージを与えるのさ!」

「な、なんデスート⁉︎」

「行け!極戦機王ヴァルヴァロイド!攻撃だ!」

ヴァルヴァロイドが機械でできた巨人をぶっ壊すと、肩についていた大砲からエネルギー弾を打ち出し、神楽坂にダメージを与えた。

 

神楽坂LP1800ー(4000ー3000)ー1000=0

 

 

「よし!僕の勝ちっす!このチケットは貰って行くっすよー。悪く思わないでよね」

デュエルが終わると、翔はトメさんからチケットを貰い、十代と一緒に何処かへ行く。周りで見物していた人達も戻るようだ。途中で聞こえた話の中にはなかなか酷い言葉もあったが。

 

「ドンマイ。惜しいデュエルだったな。あと少しで勝てたのに」

三沢が神楽坂に声をかけるが、神楽坂は

「うるさい!いつでもブルーにいけるお前とは違うんだよ!」

そう言って走って行ってしまった。

 

 

その日、神楽坂は自分の部屋で

「何故だ!何故勝てないんだ!」

相当荒れていた。自分の机の上にあるカードやノートを叩き落としながら

「この学校のトップデュエリストと言われる人のデッキは全てコピーした!なのに何故勝てないんだ!」

神楽坂は荒れた息を整えると、ふとポスターが目に入った。

夜になると、出て行った。

 

 

 

所変わってここはレッド寮十代達の部屋

「ねぇアニキ、遊戯さんのデッキ楽しみだね」

「そうだな....。なぁ、明日はめちゃくちゃ混みそうだし、今から見に行かない?先生に頼み込んでさぁ」

「そうなんだな。明日はたぶんものすごく混むだろうからな」

「えー、じゃあ僕がデュエルで勝ったのは無駄だったすか?」

「いや、明日は明日で行くのさ!」

そう言うと十代は立ち上がり

「さあ、真琴の所に行くぞ!」

「なんでなんだな?」

「真琴はなんだかんだで優等生だから、真琴からも頼み込んでもらったら見せてくれる確率もあがるだろうからな!」

「なるほど〜」

3人は部屋を出て真琴の部屋に行く。

「なあ、一緒に遊戯さんのデッキ見に行かない?」

「やだ!」

真琴は十代が聞くと、きっぱりと断った。NO!と言える日本人。

「なんでだ?最強と言われている人のデッキだぜ?」

「当時がそうだったとしても、今がそうとは限らない。環境は移り行くものだからな」

「もっともらしいこと言ってるけど、ただ面倒なだけでもあるだろ?」

「否定はしない」

「だったら「だいたい、他人のデッキは他人のデッキだ。自分が使いたいカードを使うべきだと思うんだがな」真琴....」

「まあ、言ってる事は全くもって真っ当なんだけど、真琴君が言うとなんか違うような気がするッス」

翔の言葉に他の2人も頷く。

「ったく....。はぁ、まあいい、今は新しくできたデッキを仮回ししていただけだったし、いいだろう。付き合ってやるよ」

「真琴!」

真琴は出かける準備をして、出て行く。見るだけなら面倒じゃないと思ったのだろう。あと絡まれる方が面倒そうだとも。まあ、あながち間違いではないだろう。校舎の中を歩いていると、十代が誰かとぶつかった。よく見ると、三沢(エアーマン)だった。

「失礼なルビを振られた気がする⁉︎」

「どうした三沢?」

「いや、なんでもない。しかし君もかい?」

「ああ、待ちきれずな!」

「ふふ、デュエリストなら生きていれば1度はみたいと思うしね」

三沢と話しながら歩いていると

「ノォ〜〜〜〜〜!」

クロノス先生の叫び声がした。急いで駆けつけてみると

「クロノス先生!どうか....しま、し...た?」

ガラスケースが割られて、中にあったであろうデッキが無かった。

「十代。警察に連絡だ。窃盗の容疑で捕まえるぞ」

「おう!」

真琴達の対応は早かった。

「違うノーネ!ワターシでは無いノーネ!」

クロノス先生は必死に言う。そこに真琴は

「知ってる。もしクロノス先生が盗むならガラスを割る必要がないからな。必然的にクロノス先生はありえなくなる。まあ、これが犯人ではないとさせる罠かもしれませんが」

「そんなことしないーノ!」

「まあ、遊戯さんのデッキが盗まれた場合、もっとも被害を被るのはクロノス先生たから、そういうことから考えても、クロノス先生では無いだろうね」

「シニョール御鏡⁉︎」

真琴の冷静な分析にクロノス先生だけでなく、周りのやつらもびっくりしておるようだ。

「とにかく、まだ犯人はこの島にいるはずだ。探すか」

そう真琴が言うと

「おう!」「そうだな!」「探すッス!」「なんだな!」

と、4人がそれぞれ返事をしてくれる。

「ありがとうナノーネ!シニョール達が頼りナノーネ!」

こう言っているクロノス先生を後ろに真琴達は駆け出して行く。

 

 

 

しばらく手分けして探していると、十代と三沢と再び合流した。

「そっちにいたか?」

「いや、いなかった。十代君と真琴君もかい?」

「ああ、こっちにはいなかった。どこに....」

3人で話をしていると、突然翔の叫び声が聞こえた。

「翔が⁉︎」

十代が言った時には真琴は駆け出していた。翔の身に何かあったのかもしれないと思ったのだろうが、1人で先行するのは良くない事なので、真琴もまだまだなのだろう。現場?の海岸に着くと翔がボーゼンとしていた。

「おい!どうしたんだ⁉︎」

真琴が聞くと、反対側で

「フハハハハ!俺は最強のデッキを手に入れたぞぉ!」

神楽坂が叫んでいた。おそらく翔は神楽坂と対戦して負けたのだろう。そこに十代達も駆けつける。

「おい、神楽坂!そのデッキは遊戯さんのだろう?今のうちに返せばクロノス先生は厳罰にはしないと言っている!返すべきだぜ!」

十代はこう言うが

「断る!ようやく、バカにされない力を俺は手に入れたんだ!そうそう手離せるかよ!それでも返して欲しいのならば、コレで語るべきだろう?」

神楽坂はこう返し、自分のデュエルディスクを前に出す。

「.........下らんな。俺は帰らせて貰おう。十代がなんとかするだろ」

真琴は帰ろうとする。

「真琴!いいのか?」

「ウズウズしながら言うな。他人のデッキで最強とか叫んでる悲しい奴に怒る気力も労力も無い」

真琴は辛辣だった。

「他人のデッキを真似るのはいいだろう。しかし他人のデッキを使って強がる奴なんで本当に下らん」

そう言って帰ろうとするが

「お前!言わせておけば!」

神楽坂は怒る。そして

「おい、デュエルしろよ。お前が勝ったらこのデッキを返す。俺が勝ったらそのままだ!お前が言うには悲しい奴なのだろう?なら勝てるだろう?」

「....チッ、いいだろう、受けて立つ」

「「「(絶対面倒だと思ったな、こいつ!)」」」

デッキをテキトーにカットし、デュエルディスクにセットして向かい合う。

 

 

「「デュエル」」

 

「先行はチャレンジャーにくれてやる!」

「チャレンジャーとか....まあいい、ドロー」

真琴は呆れながらドローする。

「俺はモンスターをセット、カードをセットしてターンエンドだ」

真琴は静かな立ち上がりをする。

 

 

真琴

手札5→6→4

モンスター/セットモンスター1体

魔法、罠/セットカード1枚

 

 

「俺のターンドロー!俺は手札から融合発動!幻獣王ガゼルとバフォメットを融合し、現れよ!有翼幻獣キマイラ!」

 

 

有翼幻獣キマイラATK2100

 

 

「バトル!キマイラでセットモンスターを攻撃!」

キマイラが真琴のセットモンスターを狙う。真琴のセットモンスターはホーリーエルフだった。

 

ホーリーエルフDEF2000

 

「俺はターンエンド!」

 

神楽坂

手札5→6→3

モンスター/有翼幻獣キマイラ

魔法、罠/無し

 

「翔?あいつと戦ったんだろ?何か真琴にアドバイスはないのか?」

「それが、キマイラだけでやられちゃって....」

「ああ....でも翔が一度勝てた相手なら真琴だって大丈夫さ。強いデッキには、それ相応のタクティクスが必要」

「それはどうかな?」

翔と前田先輩が話をしていると三沢が切ってきた。

「神楽坂....あいつはあまりにも記憶力が良すぎるために、無意識のうちに、誰かのデッキに似てしまう。そのために、そのデッキの弱点をつかれて負けてしまう。しかし、デッキを真似るって事は、一瞬で他人のデッキの特徴を読み取るって事だ。そのデッキからそのデッキを使っている人の人格まで読み取り、そのタクティクスを再現する。今、ヤツの使っているデッキが最強のデッキならば、今のあいつは無敵のデュエリストと言うことだ」

「「「なっ!」」」

三沢が下で神楽坂の解説をしていた。

 

「俺のターンドロー!」

真琴がカードを引く。少し考え直したようだ。

「俺は手札から地砕きを発動!相手フィールドの最も守備力の高いモンスターを破壊する!お前のフィールドにはキマイラのみ!よってキマイラを破壊!」

キマイラは突然現れた巨大な握りこぶしに殴り飛ばされ、破壊されてしまった。

「キマイラの効果発動!このカードが破壊された場合、墓地からバフォメットかガゼルを特殊召喚できる!俺はバフォメットを特殊召喚!」

 

バフォメットDEF1800

 

 

「俺は手札からトレードインを発動。手札のコスモクィーンをコストに2枚ドロー!俺はデュミナイエルフを攻撃表示で召喚!」

現れたのは美しいエルフの双子の姉妹だった。真琴のフィールドでくるくる回っている。

 

デュミナイエルフATK1900

 

「バトル!俺はデュミナイエルフでバフォメットを攻撃!」

双子のエルフの姉妹による連携攻撃により、バフォメットは破壊される。

 

「俺はターンエンド!」

 

真琴

手札4→5→4→3

モンスター/デュミナイエルフ

魔法、罠/セットカード1枚

 

 

「俺のターンドロー!俺は手札から死者転生を発動!手札1枚をコストに、墓地からモンスター1体を手札に加える。俺はガゼルを手札に加え、そのまま召喚!」

神楽坂はカードをドローすると、墓地回収の魔法を使う。このタイミングで使うあたり、正直不気味だ。

 

捨てられたカード→ブラックマジシャン

 

「俺はガゼルを召喚!カードを1枚伏せて、手札から魔法カード、光の御封剣を発動する!」

神楽坂の発動した魔法カードにより、真琴のフィールドに光の剣が降り注いだ。

 

「俺はこれでターンエンドだ」

 

神楽坂

手札3→4→2→3→2→1→0

モンスター/幻獣王ガゼル

魔法、罠/セットカード1枚

 

 

「俺のターンドロー」

真琴はドローカードを見るが、欲しいカードでは無かったようだ。

「俺は手札から熟練の黒魔術師を召喚!」

真琴は黒魔術を習得し、熟練の域にまで達した魔術師を召喚するが

「ふ、貴様が新たなモンスターを召喚するのを待っていたぜ!俺はこの瞬間、リバースカードオープン!黒魔族復活の棺!相手がモンスターを召喚した時、自分フィールドのモンスター1体と召喚されたモンスターを墓地に送り、墓地の魔法使い族モンスターを蘇生させる!俺が蘇生させるモンスターはブラックマジシャン!」

棺が現れ、その中に黒魔術師とガゼルが入り、閉じられる。そして

「蘇れ!ブラックマジシャン!」

こう言うと、棺が開かれ、ブラックマジシャンが出てくる。

 

「ブラックマジシャン....こいつは遊戯さんのデッキを象徴するモンスター!」

「本物のブラックマジシャンだ!」

「本物を見るのは初めてなんだな!」

「(やるな神楽坂。デュエルのスタートから黒魔族復活の棺までの流れに無駄が無い。僅かな時間、デッキを見ただけでここまでのプレイングをするとは)」

下ではかなりにぎわっていた。

 

 

「俺はデュミナイエルフを守備表示に変更し、ターンエンド」

 

 

真琴

手札3→4→3

モンスター/デュミナイエルフ(守備表示)

魔法、罠/セットカード1枚

 

 

「俺のターンドロー!」

神楽坂はドローしたカードを見ると、そのまま発動した。

「俺は千本ナイフを発動!自分フィールドにブラックマジシャンが存在する場合、相手フィールド上のモンスターを1体、破壊できる!」

大量のナイフが真琴のフィールドのエルフを串刺しにし、破壊してしまった。

 

「真琴の場がガラ空きに!」

「すごいけど、これはまずいんだな!」

 

 

「ふふ、これで貴様を守るモンスターもいまい。行け!ブラックマジシャン!黒魔導(ブラックマジック)!」

ブラックマジシャンの杖の先から巨大な黒い魔力でできたであろう球体が真琴の方に飛んで行き、爆発した。

 

真琴LP4000ー2500=1500

 

 

「ぐっ」

「「「真琴!」」」

「ふふふ、貴様程度のデュエリストが俺に勝とうなんざ、千年早いぜ」

「人のデッキでよく言うな。ったく」

真琴はどこか攻めあぐねているようだ。

「俺のターンドロー」

引いたカードを見る。しかし、光の護封剣を破壊できるカードでは無かったようだ。

「俺はモンスターをセット!これでターンエンドだ」

 

真琴

手札3→4→3

モンスター/セットモンスター1体

魔法、罠/セットカード1枚

 

「まずいな。真琴のデッキは儀式をメインとしている以上、瞬発力が命。さらに、手札が揃わなければならない。さらに手札消費が多い故に、持久戦になれば、それだけ不利になる」

「「そんな!」」

三沢達がかなり危惧していた。

 

「どうやら、手も足も出ないようだな!俺のターンドロー!バトル!そのモンスターを攻撃しろ!ブラックマジシャン!」

ブラックマジシャンが真琴のセットモンスターを攻撃する。

 

「俺の伏せていたモンスターは水晶の占い師だ。デッキトップからカードを2枚めくり、そのうち1枚を手札に加え、残りの1枚をデッキボトムに戻す」

 

めくられたカード→闇の量産工場、ディメンションマジック

 

「小賢しい。これでターンエンドだ」

 

神楽坂

手札0→1

モンスター/ブラックマジシャン

魔法、罠/無し

 

「耐えるんだな!真琴!このターンで光の護封剣の効果は終わるんだな!そうすれば逆転するチャンスはきっとあるんだな!」

「頑張るんだ!真琴!」

十代達が必死に応援してくれていた。

 

 

「俺のターンドロー!俺は手札から魔法カード、闇の量産工場を発動!墓地のホーリーエルフとコスモクィーンを回収!俺はモンスターをセット、カードをセットし、ターンエンド」

「よし、これで光の護封剣の効果は消滅するんだな!」

「真琴もこれで攻撃できるぞ!」

 

真琴

手札4→5→6→5→4

モンスター/セットモンスター1体

魔法、罠/セットカード2枚

 

「俺のターンドロー!そのセットモンスターを攻撃しろ!ブラックマジシャン!」

ブラックマジシャンがセットモンスターを攻撃する。伏せていたモンスターは回収したホーリーエルフだった。

 

「うう、真琴の手札のコスモクィーンさえ出す事ができた勝てるのに....」

「ああ、神楽坂のデッキは神のカードが無い今の場合、ブラックマジシャンは遊戯デッキのエースモンスター!倒すことができれば真琴にも勝機は出ある!」

 

「ふふ、フハハハハ!エースモンスターを十全に生かせないなんて見苦しい」

「(コスモクィーンはこのデッキのエースでは無いのだが)む?」

「このデッキは神が抜けた穴を十分に埋めるほどにな!」

そう言いながら手札のカードをデュエルディスクに差し込んだ。

「俺は手札から速攻魔法、光と闇の洗礼を発動!自分フィールド上のブラックマジシャンを生贄に、自分の手札、デッキの中から混沌の黒魔術師を特殊召喚する!」

 

「混沌の....」

「黒魔術師....?」

翔と前田先輩は二人で分けて言っていた。仲良いなお前ら。

「伝説のマジシャン、最強レベルモンスターの中の1人!あまりの強さに、今度の改定で禁止カードにまでなったカード!」

「そうだ。貴様らは今から伝説を目にする!いでよ!混沌の黒魔術師!さらにこのカードの特殊召喚時、墓地から魔法カードを回収できる!」

 

混沌の黒魔術師ATK2800

回収したカード→死者転生

 

「混沌の黒魔術師の攻撃力は、ブラックマジシャンの攻撃力を上回る2800!」

 

「「「2800⁉︎」」」

「まずい!真琴の場にモンスターはいない!」

 

 

「行け!混沌の黒魔術師!滅びの呪文!」

混沌の黒魔術師の作り出した魔力弾が真琴を捉える。しかし

「リバースカードオープン!ガードブロック!戦闘ダメージを0にし、デッキから1枚ドロー!」

なんとか首の皮1枚で繋がった。

 

「チッ!しかし、言ったはずだぜ、お前が俺に勝とうなんざ、、千年早いってな。俺はターンエンドだ」

 

神楽坂

手札1→2→1→2

モンスター/混沌の黒魔術師

魔法、罠/無し

 

「真琴はエースカードすら出せてないのに...」

「神楽坂の場には攻撃力2800の混沌の黒魔術師。さらにヤツのダメージは今だ0。これは勝つにはちょいときつい状況だぞ」

 

 

「俺のターンドロー!」

真琴はなんのこともなげにドローする。

「俺は魔法カード、エンジェルバトンを発動。2枚ドローし、1枚墓地に。俺は白魔導師ピケルを召喚!カードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

白魔導師ピケルATK1200

捨てられたカード→コスモクィーン

 

 

真琴

手札5→6→4

モンスター/白魔導師ピケル

魔法、罠/セットカード2枚

 

 

「白魔導師ピケルか。俺のターンドロー。なら、俺はこのモンスターを召喚する!クリボー!」

 

クリボーATK300

 

「バトルだ!混沌の黒魔術師で攻撃!滅びの呪文!」

「リバースカードオープン!和睦の使者!」

混沌の黒魔術師が魔力弾を作り、ピケルに攻撃するが、途中に現れた神聖?な人達の作るバリアによってはじかれてしまった。

 

「チッ、邪魔が入ったか。俺は増殖を発動!クリボーをコストに、特殊召喚できるだけ、クリボートークンを特殊召喚する!」

 

クリボートークンDEF200×4

 

「俺はこれでターンエンド」

 

神楽坂

手札2→3→1

モンスター/混沌の黒魔術師、クリボートークン×4

魔法、罠/無し

 

「ふぅ、なんとかしのいだぞ」

「しかし、このままでは、押されっぱなしだぞ!真琴!」

 

「俺のターンドロー!」

真琴はカードをドローし、考える。

「(ヤツも魔法使いデッキ....このデッキのキーカードでもあるフィールド魔法、魔法使い族の里も無意味か)俺はスタンバイフェイズ、ピケルの効果発動!俺は400ポイント、ライフを回復する!」

 

真琴LP1500→1900

 

「バトルだ!俺は白魔導師ピケルでクリボートークンを攻撃!」

ピケルの作り出す小さな光球がクリボートークンを撃ち抜く。

 

「俺はカードを3枚伏せてターンエンド!」

 

真琴

手札4→5→3

モンスター/白魔導師ピケル

魔法、罠/セットカード3枚

 

「さすが遊戯さんのデッキ!とてもライフを削れる状況では無いんだな」

「さすがだ。攻守のバランスもさることながら、これだけのデッキを使いこなせる神楽坂のタクティクスもまた、見事な物だ」

 

「俺のターンドロー!俺はカードを1枚伏せ、魔法カード、命削りの宝札を発動!手札が5枚になるようドロー!5ターン後のスタンバイフェイズに手札は全て墓地に送られる」

ドローした5枚のカードを見て

「俺はワタポンを特殊召喚!このカードはデッキから魔法、罠、モンスター効果によって手札に加わった時、特殊召喚できる!」

 

ワタポンDEF200

 

「そして、ワタポンを生贄に、ブラックマジシャンガールを召喚!ブラックマジシャンガールは、墓地のブラックマジシャンの数×300ポイント、攻撃力が上昇する!」

 

ブラックマジシャンガールATK2000→2300

 

「ブラックマジシャンガール....かわいい〜」

翔はメロメロだった。ブラックマジシャンガールがウインクすると、さらにデレデレになる。

「僕、真琴君には勝って貰いたいけど、彼女だけは応援しようかなぁ」

「何言ってるんだな!翔!」

「だって!ブラックマジシャンガールは遊戯さんのデッキにしか入ってないし!今夜限りの恋かもしれないんだよ!」

「それはそうなんだな」

「(納得するな)」

真琴は下のアホみたいな会話にかなり呆れていた。

「行け!混沌の黒魔術師!白魔導師ピケルに攻撃!滅びの呪文!」

「リバースカードオープン!ディメンションマジック!白魔導師ピケルを生贄に、手札から上級魔法使いを特殊召喚する!」

真琴の場に巨大な棺のような物が現れる。

「しかし!貴様のコスモクィーンは既に墓地!出すカードもあるまい」

「全くだ。このカードが来るなら、手札に残しておけば良かったよ。いでよ!ブラックマジシャン!」

真琴が宣言すると、棺のような物が割れ、中からブラックマジシャンが飛び出してきた。

「「「「「ブラックマジシャン⁉︎」」」」」

「まだディメンションマジックの効果は残っている!相手モンスター1体を破壊する!俺は混沌の黒魔術師を破壊!」

 

「なななななな、なんで真琴君がブラックマジシャンを持ってるんだ⁉︎」

翔達はかなり混乱していた。

 

「俺はカードを1枚伏せてターンエンド!」

 

神楽坂

手札1→2→1→5→4→3→2

モンスター/クリボートークン×3ブラックマジシャンガール

魔法、罠/セットカード2枚

 

「俺のターンドロー!」

真琴はブラックマジシャンを出したはいいも、後のことを考えると、かなり困っていた。気を取り直し、手札からカードを引き抜く。

「俺は手札から魔法カード、強欲な壺を発動!デッキからカードを2枚ドロー!くっ!」

カードを2枚引くも、欲しいカードは来なかったようだ。

「バトル!ブラックマジシャンでブラックマジシャンガールを攻撃!」

師匠が弟子を攻撃しようとする。なんか俺を超えてみせろ!みたいなフィールドにも見えなくも無い。

「リバースカードオープン!シフトチェンジ!攻撃対象をクリボートークンに!」

ブラックマジシャンの攻撃はブラックマジシャンガールから逸れ、クリボートークンに当たる。

「む....俺はターンエンドだ」

 

真琴

手札3→4→5

モンスター/ブラックマジシャン

魔法、罠/セットカード2枚

 

 

「俺のターンドロー!」

神楽坂はドローするが、何もできないようだ。

「俺はカードを1枚伏せてブラックマジシャンガールを守備表示に。これでターンエンドだ」

 

神楽坂

手札2→3→2

モンスター/ブラックマジシャンガール(守備表示)クリボートークン×2

魔法、罠/セットカード2枚

 

「俺のターンドロー!俺は手札から魔法カード、天使の施しを発動!デッキから3枚ドローし、2枚墓地に!」

 

捨てられたカード→ホーリーエルフ、ゴブリンのやりくり上手

 

「さらに手札から魔法カード!闇の量産工場を発動!墓地のホーリーエルフとコスモクィーンを回収!そして儀式魔法、カオス黒魔術の儀式を発動!手札のコスモクィーンを儀式素材とし、現れよ!マジシャンオブブラックカオス!」

 

マジシャンオブブラックカオスATK2800

 

「ま、マジシャンオブブラックカオスまでぇ!」

もう下では驚きよりも呆れの方が大きいようだ。

「俺は魔法カード、拡散する波動を発動!さらにチェーンしてゴブリンのやりくり上手!さらにチェーンして非常食を発動!逆順処理により、まず非常食の効果!2枚を墓地に送り2000ポイントのライフ回復を、ゴブリンのやりくり上手の効果でデッキから3枚ドローし、1枚をデッキボトムに!そして拡散する波動の効果でブラックマジシャンを選択し、全体攻撃を可能にする!」

 

真琴LP1900→900→2900

 

「バトルだ!ブラックマジシャンでお前のモンスター全てに攻撃!」

「リバースカードオープン!攻撃の無力化!これでバトルフェイズは終了だ!」

ブラックマジシャンの全体攻撃も、時空の壁に阻まれる。

「ぐっ俺はカードを1枚セットし、これでターンエンド」

 

真琴

手札5→6→→7→4→3→2

モンスター/マジシャンオブブラックカオス、ブラックマジシャン

魔法、罠/セットカード2枚

 

 

「俺のターンドロー!俺は手札から蜘蛛の糸を発動!相手が前のターン使用した魔法カードを1枚手札に加えることができる。俺が選択するのは非常食!」

神楽坂が発動した魔法カードから白い糸が出てきて、真琴の墓地から非常食を抜き取る。

「俺はカードを1枚伏せて、リバースカードオープン!死者転生!さらにチェーンして非常食を発動!2枚を墓地に送り2000ポイントのライフ回復をそして墓地からクリボーを回収する。これで俺はターンエンドだ」

 

神楽坂LP4000→6000

手札2→3→2→1

モンスター/ブラックマジシャンガール、クリボートークン×2

魔法、罠/無し

 

「やれ〜真琴〜!」

「頑張るっす〜!」

「(ここまで神楽坂は1度も、プレイングミスをしていない。それなのに渡り合えている。ヤツのデッキはカードパワーの高いカードはあまり無く、儀式が多いとは言え、儀式モンスターが出ることにより、爆発的な攻撃力を誇る!)」

 

「俺のターンドロー!俺はリバースカードオープン!魔のデッキ破壊ウィルス!ブラックマジシャンをコストに、攻撃力1500以下のモンスターを全て破壊する!手札のクリボーもだ!」

「「なっ!」」

「「「せっかく出したブラックマジシャンを⁉︎」」」

ウィルスがブラックマジシャンを媒介に神楽坂のフィールドと手札を破壊していく。

「俺は手札から魔法カード、貪欲な壺を発動!墓地のモンスター5体をデッキに戻し、2枚ドロー!」

 

戻したカード→ブラックマジシャン、デュミナイエルフ、熟練の黒魔術師、ホーリーエルフ、水晶の占い師

 

「俺はデュミナイエルフを召喚!」

再び双子のエルフが現れる。

「バトル!デュミナイエルフでブラックマジシャンガールを攻撃!」

双子のエルフが連携してブラックマジシャンガールを攻撃する。本来なら攻撃力はあちらの方が上だが、守備表示では意味が無い。

「ああ、さよなら、ブラックマジシャンガールぅ」

翔が面倒臭そうだ。

「マジシャンオブブラックカオスでプレイヤーにダイレクトアタック!」

マジシャンオブブラックカオスが杖から黒い魔力弾を作り出し攻撃する。

 

神楽坂LP6000ー2800=3200

 

「俺はカードを1枚伏せてターンエンド」

 

真琴

手札2→3→4→2

モンスター/マジシャンオブブラックカオス、デュミナイエルフ

魔法、罠/セットカード2枚

 

「俺のターンドロー!」

「ドローカードを公開だ」

神楽坂が勢い良く引く。しかし公開しなければならない現状、高い攻撃力の高レベルモンスターを引いた所で意味はない。

「ふ、俺が引いたカードはこいつだ!」

神楽坂はカードをを公開する。

「なっ!」

そのカードを見た真琴はかなり驚いていた。

「行くぜ!俺は墓地の闇と光のモンスターを除外する!」

「墓地の闇と光を除外して特殊召喚されるモンスター⁉︎」

「そんなモンスターなんて」

「いや!いる!」

「「「なっ⁉︎」」」

「1体はあまりにも強力な効果により禁止カードとされたカオスエンペラー《終焉の使者》そしてもう1体、制限カードに指定されているがカオスエンペラーと双璧を成すモンスターがいる!」

三沢が解説してくれていた。

「そう!このカードこそがこのデッキのエース!いでよ!カオスソルジャー《開闢の使者》!」

神楽坂が召喚されたモンスターは真琴が持っているカオスソルジャーをリメイクしたカードであった。

 

カオスソルジャー《開闢の使者》ATK3000

 

「バトルだ!受けて見るがいい!デュエルモンスターズ界最高峰の戦士の攻撃を!開闢の使者でマジシャンオブブラックカオスに攻撃!開闢双破斬!」

開闢の使者が真琴のマジシャンを切り裂く。

 

真琴LP2900ー(3000ー2800)=2700

「開闢の使者の効果発動!このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊した場合、もう1度続けて攻撃できる!」

「攻撃力3000で連続攻撃持ち⁉︎」

「行け!カオスソルジャー!時空突破!開闢双破斬!」

開闢の使者が再び真琴の場のモンスター、デュミナイエルフに攻撃する。

「リバースカードオープン!マジシャンズサークル!魔法使い族モンスターが戦闘を行う場合、お互いのデッキから攻撃力2000以下の魔法使い族モンスターを特殊召喚する!俺が呼び出すのは、ブラックマジシャンガール!墓地にマジシャンオブブラックカオスが存在するため、パワーアップ!」

 

ブラックマジシャンガールATK2000→2300

 

「くっ、俺は召喚僧サモンプリーストを特殊召喚する.....」

「召喚僧サモンプリーストは魔のデッキ破壊ウィルスの効果により破壊される!」

「しかし!開闢の攻撃は続行される!行け!開闢の使者!デュミナイエルフを破壊!」

 

真琴LP2700ー(3000ー1900)=1600

 

「さすが真琴次への布石を整えて来やがったか」

「でも神楽坂のフィールドには攻撃力3000の開闢の使者!真琴君の場にはブラックマジシャンガールと最初のターンからずっと伏せられているカードだけ!万事休すだよ!ってよくよく考えたらブラックマジシャンガール⁉︎」

外野が喧しい。

 

「俺のターン、ドロー!」

真琴がここに来て1番のドローをする。

「見せてやる!これが師弟の絆だ!俺はリバースカードオープン!賢者の宝石!ブラックマジシャンガールが自分フィールド上に存在する時発動できる。デッキ、手札からブラックマジシャンを特殊召喚できる!いでよ!ブラックマジシャン!」

ブラックマジシャンが再度特殊召喚される。

「俺のブラックマジシャンは滅びぬ!何度だって蘇るさ!」

 

ブラックマジシャンATK2500

 

「そうだとしてもブラックマジシャン達では俺の開闢の使者は倒せないぞ!」

「俺は墓地の光属性のピケル、闇属性のコスモクィーンを除外!」

「この召喚方法は!」

「真琴君も開闢の使者を⁉︎」

「流石にそんな高価なモンスターカードは持ってねぇよ。でもな!こいつで十分だ!現れよ、カオスソーサラー!」

 

カオスソーサラーATK2300

 

「カオスソーサラーの効果発動!このカードの攻撃権を放棄することにより、相手フィールド上の表側表示モンスター1体を除外する!もちろん除外するのは開闢の使者!」

カオスソーサラーの作り出す次元の歪みに開闢の使者は呑まれ、除外されてしまった。

「バトルだ!俺はブラックマジシャンとブラックマジシャンガールでダイレクトアタック!ダブルブラックマジック!」

ブラックマジシャンとブラックマジシャンガールの攻撃の時の特殊エフェクトなのか2人が連携して攻撃する。でもクリボーとかがいた場合どうなんだろ?

 

 

神楽坂LP3200ー2500ー2300=0

 

「俺の勝ちだ」

「こ、この俺が負けた....」

神楽坂は崩れ落ちた。

「俺はこんな強いデッキを使っても勝てないのか....?やはり、俺には才能がまるで無いんだ」

「いいや、そうでもないさ」

そう声が聞こえると、岩陰からカイザーが現れる。

「カイザー....」

「お兄さん」

翔も不思議顏だ。

「明日香か。なぜここに....と聞くのはヤボかな」

「ああ、君の考えている通り、俺たちも一足早くデッキを見たくてな」

「会場に行ってみると、ガラスが割られデッキが無かった。それで辺りを探していると、あなた達を見つけたというわけ」

「止めようとも思ったが、止めるにはあまりにも惜しいデュエルだったのでな」

「そりゃそうだ」

「おいおい、必死に戦った真琴の身にもなってやれよ」

十代がボヤく。

「それにどうやら、見ていたのは俺たちだけでは無いようだ」

そう言ってカイザー達が周りを見ると

「へ?」

「え?」

十代達が素っ頓狂な声を出す。周りからかなりの人数が出てきた。

「本当なんだな。沢山の人が見ていたんだな!」

 

「いやぁ、いいもん見せて貰ったぜ」

「いいもん見させて貰った。勉強になったぜ」

「みんな....」

 

「確かに、他人のデッキを勝手に持ち出したのは許されない行為だ。しかし、その武藤遊戯のデッキが十全に戦っている姿をみんなが見たがっていたのもまた事実だ。みんなも、ここは多めに見るだろう」

「キングオブデュエリスト、武藤遊戯のデッキをあれだけ使いこなせるなんて!」

「すごいぜ神楽坂!」

周りから暖かい声がかけられる。しかし

「でも俺は負けた。何故だ」

「それは簡単だぜ!お前には無くて、真琴にはあった物の差さ」

「俺には無い物?」

「ああ、それはデッキを信じる気持ちさ」

「デッキを信じる....?」

「確かにそのデッキは強い。けど所詮お前のアイデアが詰まったデッキじゃない。それじゃデュエルに勝てないんだ」

「しかし、御鏡だって....」

「俺はメインカードは似ていても、1から作り上げたものだ。他人のは関係無い。そろそろ帰らせてもらうぞ。疲れた」

真琴はデッキをしまい終えると、サッサと帰って行った。この後起こるであろう暴動から逃れるために。後ろではカイザー達が話していたが、サッサと帰って寝た。その次の日から翔達が度々ブラックマジシャンガールを掛けてデュエルしろとデュエルを仕掛けてくるのだが、それはまた別の話。

 

そして次の日、会場にて

「良かった良かった!無事にデッキが戻って来て」

「そうなんだな。武藤遊戯のデッキは、全てのデュエリストの財産なんだな」

そうしていると、真琴達が来た。

「ったく、他人のデッキには興味無いのによ〜」

「そう言わないの!こんな事滅多に無いんだから、見とかないと損でしょ⁉︎」

「まあ、師匠のそういうところは直すべきだと思うぜ?」

「全くですわ」

「お前らなぁ。かと言って3人とも2枚ずつ買わなくても良かったと思うぞ?」

「「........馬鹿!」」

「あはははは、流石にこれはムカつくな。オレでも」

「???....全く、律儀な奴らだ」

そういいつつ、回っていた。

 

 

 

 

ちなみに神楽坂は

「ガッチャ!.....うーん、ガッチャ!」

完全にその人になり切ろうとしていた。最初は十代のようだ。本当にどうでもいい事だが、ここに記しておく。というかヤツほど上手く回せたのなら尊敬するわ。




はい!神楽坂戦でした!
真琴「この話は今までで最長の15013字だ。まあ、そのせいか駄作者は疲労困憊だ」
うう、真琴君が儀式デッキだからアニメに沿いつつ戦わせるのって難しいよぉ。
真琴「それは俺の責任ではない。っと、それでは今回のキーカードだ」


マジシャンオブブラックカオス
儀式モンスター
星8/闇属性/魔法使い族/攻2800/守2600
「カオス-黒魔術の儀式」により降臨。


真琴「こいつはレベル8の闇属性でかつ、魔法使い族の効果の無い儀式モンスターだ」

真琴「このカードは割とライバルカードが多く、儀式魔人との兼ね合いならばノースウェムコが、攻撃力ならマスクドヘルレイザーが上げられる」

真琴「しかし、闇属性かつ、魔法使いというサポートのしやすい属性、種族なので、守りやすいだろう。フィールドでブラックマジシャン、ブラックマジシャンガールと並べると壮観だ。リメイクに今回登場の混沌の黒魔術師があるな。あちらは禁止カードだが」

真琴「遊戯さんが使ったカードでアニメ、漫画でも目立った活躍が無いが、十分面白いカードだ。使って見てくれ」

真琴「こんなところか?」
はい、そうですね。デュエル中のミスや、こうすればいいのでは?などと言った指摘、このカードやこのデッキを使って欲しい!などと言った物は随時受け付けております。感想も書いていただければ嬉しく思います。皆さんの感想が作者の活力です。
では、また次回!

ちなみに真琴君にちょっとコススプレしてもらった絵をかいてみたけど、やっぱりダメだったわ。画力欲しい....。あとどうやったら画像出せるんだろう?あげるつもりはあまりありませんが(なら言うなよ)

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