招かれる者ー人間賛美   作:ニア2124

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どうも、ニアです

投稿時間遅くなってすみません゚(゚´Д`゚)゚

ネタが・・・しかも帰ってきたの遅かった

今回は何時もより多めです、そして雇い主~雇い人編は終わりです

次回はほのぼの、って感じですね・・・~

それでは今回も!!


深すぎる愛情

~前回のあらすじ、副村長にキレました

 

 

永い間生きているとどうでも良かった事はすぐに忘れてしまう

 

昨日の晩御飯は~とか

 

たまたま寄った店の名前とか、そんなもの

 

だけど翔の言葉は一言一句覚えてる

 

翔と居ると一緒に行った場所とか、何日経っても覚えてる

 

翔と居ると世界の隅々までが輝いて見える

 

日・・・時間・・・・分・・・秒単位でも一緒に居たい

 

なのに・・・なんで

 

 

なんでえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!

 

 

なんでそんなに離れさせるんだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!なんでなんでなんでなんでなんで!!!!!

 

翔・・・痛いよ・・・会いたいよ

 

助けて・・・・翔・・・・イタ         イ

 

 

 

 

 

 

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三十分前程の副村長の部屋とは似て似つかない

 

亀裂の入った壁、散らかった書類、床にぶちまけられたお茶

 

静かに泣いている慧音と喚く妹紅

 

そんな異常な光景

 

その原因になった五三 宗太は静かに立つとこう言った

 

「・・・・帰って貰えますか?これ以上物を壊されたら堪らない・・・」

 

もう勘弁してくれという気持ち半分、妹紅に対する恐怖半分で帰宅を促す

 

お前達の事など知ったことでは無いと言わんばかりに

 

ドアの前まで歩いて五三自ら開ける

 

妹紅の手を引きながら扉まで行くと人里の人間達が見たこともない冷たい顔で

 

「・・・白澤は徳の高い者の前に現れるんです、知っていましたか?」

 

生気の無い顔で口を開く、その姿に思わず身を引いてしまう

 

「それじゃあ、もう会うことは無いみたいですね」

 

カラカラになった喉からなんとか言葉を発す

 

慧音と妹紅が玄関の戸を閉める音が聞こえるといままで溜まっていた恐怖や怒りが少しにじみ出たのか手荒に扉を閉めてしまう

 

ブツブツと独り言を吐きながら散らかった物を戻す

 

妹紅が殴った壁をゲンナリとした顔で見つめながら椅子を立て直して座り込む

 

「全く・・・何だったんだ・・・たかが外来人の一人ぐらいいいだろう・・・」

 

翔の友人関係を把握していなかったのが誤算だったのか予想を上回った結果になった

 

いや・・・部屋はまた直せばいいだろう

 

だが自らの命は一つきりだ

 

扉を通る時の妹紅の目を思い返して身震いをする

 

あの時の妹紅の目は・・・まるで黒く塗りつぶした様な目

 

希望を失ったような目

 

あのままだと本気で五三を殺してしまうかもしれない

 

そう思ったのか戸棚を開けて中にある書類に目を通す

 

自分に護衛を付けなければ身が持たない・・・

 

 

 

・・・・その姿を影から見ている者がいるのにも気づかずに

 

 

 

 

 

 

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「ひっく・・・うぇ・・・・っぐ」

 

竹林の奥深く

 

小さな一軒家で私は泣いていた

 

擦った目が痛い、今が何時かもわからない

 

翔が苦しんでいると言うのに何も出来ない何もしてあげられない

 

これじゃあまるで無能以下だ

 

ただただ泣き喚くしか出来ない

 

私は何時からこんな者に成り下がったんだろうか

 

悔しい、こんな自分を殴り飛ばしたい

 

だけど考えて出てくる案は全て空白

 

このまま翔に会えなくなったまま気が遠くなるような、終わりの見えない人生を過ごすと言うのか?

 

そう考えると背筋が凍りつくような身震いに襲われる

 

考えたくもない、だけど考えなくてはいけない

 

考えただけでこの様だ、実際に体験したら私はどうなるのか想像もつかない

 

どうしよう・・・どうしたら翔を救えるの・・・?

 

 

・・・・いや、最初からそんなものは気付いていたんだ

 

気付いていたけど自分を無意識に保護しているから気付かないんだ

 

そう・・・・あの副村長だけでも殺せたら・・・・

 

翔を救えるんだ・・・・

 

目に溜まった涙を拭い出掛ける準備をする

 

慧音に悟られてはダメだ、迅速に、一秒でも早くあいつを殺す

 

 

 

木製の戸を開けて闇へと足を進める

 

 

 

 

 

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・・・・妹紅が翔の事を愛していたのは知っていたが

 

まさかここまでとはな・・・

 

あんな妹紅・・・今まで長い間一緒に居たが見たこともない

 

あのままだと本気で妹紅は五三を殺してしまうかもしれない

 

まさか・・・まさかだとは思うが

 

もしそうなった場合私は妹紅を止められるのか?

 

友情云々を全て捨てて妹紅と戦えるのか?

 

・・・いや、例え戦えたとしても、私は妹紅に負けるだろう

 

今の内に霊夢辺りに相談した方がいいのかもしれない

 

・・・まさに恋は盲目といった感じだな

 

私にも・・・・そんな出来事があったら変わるのかな

 

 

 

 

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いざ五三の家に行くと警備が以前と違って濃くなっていた

 

私がまたここに来るということを見越してか

 

正面入口に二人、裏手に二人

 

流石に人里のど真ん中で殺し合いなんてしたくない

 

どこか進める所を探すしかないか・・・

 

・・・いや、一秒も無駄にしたくないし・・・静かにやればいいか

 

屋根の上から静かに裏口に降りると地面の一歩手前に留まる

 

と同時にーーーー二人組の首をへし折った

 

ゴキリという音を発して地面に倒れ込もうとするが二人を抱えて静かに下ろす

 

五三が雇った傭兵達は幸いにも山賊の様な法を外れた者、あまり心は痛まない

 

裏手の戸を数センチ開けて中の様子を伺う

 

・・・一・・・二・・・・三・・・四・・・五・・・・パッと見八人は居そう・・・

 

炎を使う訳にもいかないし・・・

 

ふと死体になった山賊を見る

 

・・・・腰にかけてる日本刀・・・使えそうね

 

二人の鞘から刀を取り出し両手に掴み素振りをすると風を切るような音が聞こえた

 

裏手の戸を気づかれないようにとゆっくり開ける

 

近くに立っている男に高速に寄り首を掻っ切った

 

赤い鮮血が宙を舞いバタリと力無く倒れこむ

 

その音に気づいたのか三人程の山賊が此方を一斉に向くがーーーー遅い

 

またも高速で移動する

 

片手で首を掻っ切り、もう一つの刀で腹を切り裂きそのまま回転して胸を一の字に切る

 

・・・残り四人

 

流石にこの騒ぎに気付いたのか玄関に居た山賊が正面の入口を開けた

 

ちょうどここから玄関までは一直線に道が出来ている

 

二本の刀を戸を開けた二人に投げると反応出来ずに喉元と腹に刺し込んで血を吹きながら倒れこむ

 

流石に残りの四人が我に帰ったのか雄叫びを上げながら斬りかかる

 

二人が縦と横に斬りかかるが難なく避け妖力を溜めた右腕で二人同時に殴る

 

壁に当たると同時に頭蓋骨が割れる様な音をしてズルズルと崩れ落ちた

 

残りの二人はそんな光景に臆したのか腰が抜けた様に倒れ込んだ

 

別に私の目的はこの山賊共の殺しじゃない

 

一応二人の顎に蹴りを入れて気絶させた

 

・・・・さぁ、後は五三だけだ

 

逃げる事なんて許さない、絶対に殺す

 

一番奥の五三が居るであろう扉を開ける

 

そこには勝ち誇ったかの様な笑みを浮かべた五三と

 

 

・・・・失意に当てられた目で私を見つめる翔が居た

 

「か・・・翔・・・?」

 

予想外の人物に声が震えてしまう

 

嬉しいんじゃない、驚愕や悲しみが混ざった感情

 

翔は大事な者を失った様な、失望に満ち溢れた顔で血まみれの私を見て言った

 

「・・・妹紅、なんでこんな事をしたんだ」

 

や、やめて・・・・そんな顔で見ないで・・・

 

「あ、あ、ああああ・・・」

 

言葉にならない声が出る

 

「・・・・この場で俺はお前を退治しないといけないくなった」

 

腰にかけている杖を手に持って呟く

 

そんな事言わないで・・・

 

手や足が震えて刀が鋭い音を発して落ちる

 

「・・・・すまない妹紅」

 

なんでこんな事に・・・・私は翔の為にここまでやったのに・・・

 

ああ・・・そうか

 

これは選択を誤った私の末路なんだ

 

・・・最後まで馬鹿だな私は・・・死んで償うなんて事出来ないけど・・・

 

(デデン、出た目は1!!鉄パイプ!!)

 

手に持っている杖から機械音が聞こえて管の様な物に形を変える

 

私に近づきながら鉄パイプを掲げる

 

ああ・・・ここまでなのね

 

初恋は呆気なく終わる物だなぁ・・・

 

・・・ごめんね翔

 

鉄パイプが振り下ろされた瞬間ーーーー扉が勢いよく開いた

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

・・・なんで妹紅がこんな事を・・・

 

五三さんに命を狙われていると言われ護衛に付いたが・・・なんで妹紅が

 

俺の姿を見るなり今にも泣きそうな顔をして身体を震わせる妹紅

 

俺だって良き友人をこの手で殴るなんてどうかしてると思う

 

だけどもうこれは妹紅が招いた結果なんだ

 

蓬莱人だから殺せはしないけど・・・それはそれで生き地獄の様な物なのか

 

鉄パイプで妹紅の頭を割ろうとしたら・・・扉が勢いよく開かれる

 

そこから姿を現したのは

 

 

霊夢と慧音と魔理沙だった

 

意外すぎる来客に思わず振り下ろそうとしたパイプを妹紅の一歩手前に止める

 

「翔!!妹紅!!」

 

扉を開けるや否や慧音が叫ぶ

 

「・・・なんて状況よ・・・」

 

「予想外だぜ」

 

引きつった笑みを浮かべる二人、俺だって何が何だかわかんねぇよ

 

慧音が妹紅の前に立ち手を広げて邪魔をする

 

「待ってくれ翔!!これには事情があるんだ!」

 

「どんな事情だよ、これだけの人を殺してもいい深い事情があるんだろうな?」

 

慧音の後ろに居る妹紅がビクリと体を震わす

 

「翔!!お前は五三に騙されている!!」

 

静まり返る部屋室

 

副村長が俺を騙している・・・?この状況でよくこんな事を言えるな

 

「・・・そんなもん信じられる訳ないだろ?この状況見ろよお前の目は節穴か?」

 

ムッとした顔をする慧音、にわかには信じられないよ

 

「・・・節穴なのは貴方よ翔」

 

今度は黙っていた霊夢が口を開く

 

「確かに妹紅のした事は殺しよ、だけどそれも全部翔、貴方を思っての事」

 

目を閉じながら腕を組む

 

「慧音の言っている事は紛れもない事実、貴方・・・ただそこの男にいいように使われているだけ」

 

そこの男・・・

 

後ろを向いて副村長を見る

 

「酷い言い草ですね博麗神社の巫女様?私が翔さんを言い様に使うなんて・・・妄言も程々にしてください」

 

「ふぅん?それじゃあ何で翔を二十一時間も働かせてるんだ?」

 

今度は魔理沙が口を開く

 

その言葉を聞いて副村長は苦虫を噛み締めた様な顔をした

 

「・・・それは人里の為、前の人里の光景はーーーー「もう聞き飽きた」

 

誰かが口を開く

 

霊夢でも、慧音でも妹紅でも魔理沙でも無い誰かーーー

 

目の前の空間がパックリと開き・・・そこから金髪の少女、紫が現れた

 

「ゆ、紫様ッ!?」

 

予想外の来客に声を裏返す五三さん

 

いや、五三さんだけじゃない、部屋に居る殆どの者が驚いた様な顔をする

 

「・・・紫が何の用よ?」

 

「あら?加勢に来たに決まってるじゃない?」

 

扇子を取り出し口元を隠す様に広げる紫

 

「もう聞き飽きたわよ、実は言うと私も昼時に居たのよね・・・」

 

昼時・・・?俺が里周辺の護衛をしていた頃だ

 

というか盗み聞きですか

 

後ろの五三さんを見ると今にも倒れそうな、青白い顔をしていた

 

「その時に言ってたわよね?翔はただいいように使役出来る便利な道具だって」

 

・・・紫が現れるって事は・・・もしかして本当に五三さんが・・・?

 

「そんな事言っていないですよ!?いい加減にして下さい!これ以上貴方方の妄言に付き合う余裕なんて無い!!さっさと帰って下さい!!」

 

震える声で必死に言葉を絞り出す

 

「・・・知っているかしら?言葉には力があってね、例え嘘でも一度でも言った言葉は変えられないのよ?」

 

紫が扇子を五三さんにかざすと同時に五三さんがポツリと口を開く

 

「・・・そう、翔はいいように使役出来る道具」

 

・・・マジかよ

 

言葉をこれ以上言わまいぞと言わんばかりに口に手を必死に翳すが口は閉まらない

 

「たかが外来人・・・一人ぐらい消えても困らないでしょう?」

 

「人里にも活気が戻るし私も得をする、一石二鳥じゃないですか」

 

五三の言葉を怒りの顔付きで聞く霊夢と魔理沙

 

・・・いや、俺もだな

 

止まない俺への暴言がようやく終わり冷や汗一杯の五三さん・・・いやクズがへたり込む

 

「・・・へぇ?よくペラペラと喋る口ね、切り取っちゃいましょうか?」

 

「そうだな・・・針でこう・・ザクッと頼むぜ」

 

「・・・ッヒ・・・ッヒィ・・・」

 

腰が抜けたのか立てないまま後ろへと手で移動するクズ

 

・・・あれは霊夢と魔理沙に頼むとするか

 

未だ慧音の後ろに隠れている妹紅に近づく

 

慧音は俺が近づくと妹紅の前から笑顔でどいた

 

オロオロして泣きそうな顔持ちの妹紅を俺は

 

 

・・・・力強く抱きしめた

 

キョトンとする妹紅、微笑ましい物を見るような目をする慧音と紫

 

「・・・ごめん妹紅・・・お前を信じてられなくて・・・本当にごめんッッ!!」

 

俺の目から涙が流れ落ちる

 

どんなに謝っても許してもらえないかもしれない・・・

 

対する妹紅は俺の背中に手を回してこう言った

 

「・・・・信じる信じない以前の問題よ・・・!この大馬鹿・・・もうあんな無茶しないで!!」

 

妹紅も俺と同じ様に涙を流す

 

・・・・優しすぎんだろ!!

 

「ああ・・・ごめん妹紅・・・・」

 

 

 

・・・・こうして俺は副村長からの雇いを外れ、元の妖怪退治屋へと転職した

 

 

 

(・・・なんか霊夢と魔理沙から殺意を感じる)

 

 

 

 

 




・・・・ヤンデレみたいになった(コナミ感)

戦闘シーン難しいんでグダグダかもしれません・・・すみません

しかも結構いつもと比べると短い時間で済ませちゃったから全体的におかしいかも・・・

本当ごめんなサイコロステーキm(>__<)m

ごめんなさい

それでは次回まで!!ドゥワッチ

(指痛い゚(゚´Д`゚)゚)

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