招かれる者ー人間賛美   作:ニア2124

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どうも、今回が初投稿になるニアです、至らぬ部分も多いですが、よろしくお願いします><


幻想郷入り~妖怪退治屋
自堕落な日々


この世は「成功する者」と「失敗する者」の二者がいる

 

成功者は笑いながら人生を謳歌する事だろう、失敗者は地べたを這いずる気持ちだろう

 

だが、俺は思う、成功者よりも失敗者の方が得をするであろうと

 

何故かって?そんなの決まっているだろ

 

成功者は成功した自分の力を過信してそれ以上の物を甘く見るだろう

 

「成功した自分なら大丈夫、また次も成功するだろう」と

 

だが、失敗者はさらなる上を目指し進化し続けるであろう

 

「失敗は成功の元」とはよく言ったもので

 

まさにその通りだと思う

 

まぁ、俺が言っている事はあくまで「人間」に当てはまるだけで

 

 

それ以外には当てはまらないのかもしれない

 

 

 

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「いらっしゃいませ~」

 

テンポのいいリズミカルな入店音と共に店に入った客に営業用スマイルを送る

 

「318円になります、お箸はお付けしますか?」

 

相も変わらずニコニコ、お陰で頬が痛い

 

こんな事を約8時間程耐えるんだ、しかも週6で

 

気が滅入りそうになる、まぁいい、こんな日々もあと2時間で終わるのだから

 

よくここまで持ったと自分を褒め称えたい

 

これも全部一年前の俺のお陰だな

 

 

一年前、中学の成績が散々だった俺は必然ながら定時制を通わされた

 

しかも当時コミュ障だった俺がそんな場所で楽しい高校生活を送れる筈も無く、僅か2ヶ月程で授業をサボり、気づけば留年

 

まさに詰みの状態で、サボり体質だった俺を学校側は転校、聞こえはいいがいわゆる退学を勧めた

 

ダラダラと日々が過ぎていく事を願い、母親からは白い目で見られるそんな自分を変えたくて、何を思ったのか旅に出る事にした

 

早速、自宅付近の高校生可のバイトを探しまくり、今働いているコンビニのバイト面接を希望した

 

当時は高校入学時の俺とは違い、何故かコミュ障を克服していた、良くなっただけで家族以外の人と会うことに物凄く緊張していたが

 

結果、将来旅に出たいと店長に伝えたのが吉に出たのか、その場で即採用された

 

地道にコツコツ金を貯め、ようやく目標金額まで貯める事が出来た

 

それを店長に伝え、今日にて仕事は終わりになる

 

嬉しながらも寂しい、そんな気分だ、嬉しい7の寂しい3だけど

 

そんな思いでに浸り、いつの間にか二時間を過ぎた

 

店長やバイト仲間に感謝の言葉を伝え退勤する

 

店長からは「旅が終わったらまた働いてくれ」だの仲間からは「今まで楽しかっただの」言われ涙が出そうになった

 

最後にもう一度感謝の言葉を告げ、コンビニから出る

 

ああ・・・この時を待っていた

 

朝が弱い俺はバイトを始めてからアラームをセットし、アラームが鳴ると同時に体を跳ね、アラームが鳴っている携帯を床へと叩きつけた

 

二度寝を決め込みたいが決めたら携帯への電話攻撃をされることは確実だ

 

朝から憂鬱になり、フラフラと身支度をする

 

何度バイトをバックれようと考えたことか、最初のうちは軽く欝にもなった

 

だが、慣れとは恐ろしい物で、後半辺りからは日常化してきた

 

仕事中にヘマをしようものなら店長から叱りの言葉を受け涙目にもなった

 

それも、今日で終わりだ

 

明日からは資金を使い、旅に出る為に必要な物を買い揃える

 

元々旅行等の準備が好きな俺にとってはこの時点でかなりワクワクしている

 

今現在は7月の10日、午後5時と言ってもまだまだ明るい方だ

 

公園からも子供の笑い声が聞こえる

 

まるで俺にとって特別な日である今日を笑いながら祝ってくれるかのようだ

 

・・・うー寒寒、ポエムかよ・・・

 

軽くステップをしながら家へと着く

 

白い目で俺のことを見ていた母親は今ではすっかりと俺の変わりように喜んでいる

 

口数も多くなったし、なによりも食卓を共にするようにもなった

 

妹も前までは「お兄ちゃん今日学校どうだった?あ、そうだ学校言ってなかったんだね~」と言われていたが、今では俺に向かって純粋な笑いを向けてくれる

 

俺が働き、将来の夢を持った事はかなり大きく変えてくれたと思う、主に俺への扱いを

 

部屋で寛いでいると母親が俺を食卓へと案内する

 

妹の学校での出来事を聞いていると俺へと話の話題を振られる

 

「ねぇ、明日から買い出し行くの?」

 

「ん?ああ明日から必要な物揃えちゃうわ、なんなら久美も一緒に来るか?」

 

「私は明日学校あるから無理だよ」

 

「いいよサボれよ」

 

「無理だよお兄ちゃんじゃ無いんだし」

 

「・・・」

 

やっぱりコイツ嫌な奴だ、学校とかで苛められてないかな

 

「あーそうかい、折角お前の好きなアイス買ってやろうと思ったけど、そんな事言われちゃ買う気も失せるわ」

 

そう言うと案の定久美は焦りだした

 

「ちょ、悪かったよ、だから買ってきて、お願い!!」

 

手の平を合わせお願いのポーズをする

 

「しょうがねぇな、買ってきてやんよ」

 

「やった!!絶対だから、忘れたらどうなるかわからないよ?」

 

「善処します」

 

こんな下らないやり取りも前はあり得なかった

 

前のやり取りと言ったら妹から嫌味を言われ俺がキレ口喧嘩へと進展するのが当たり前だったからな・・・

 

そんなこんなで和気あいあいとした時間は流れていく

 

飯を食べ終わり、ゴールデン番組を見て自室へと戻りゲームをしてる

 

午前の1時を回った所で洗面所に行くと久美が扉を背に向けるような感じで立っていた

 

「どうしたんだ?久美もう寝ないと明日遅刻するぞ?」

 

俺がそう言うにも関わらず何故か扉の前で通せんぼするような形で動かない

 

あー・・・こりゃあスイッチ入ってんなー

 

たまに久美はこんな感じで俺の行く道を邪魔する

 

こうなったら俺がどんなに言ってもどかない、自然にどいてくれるのを待つしかない

 

本当にこれだけはわからないんだよな・・・何も言わないしピタリとも動かない、最初の頃は恐怖だって感じた

 

だけど、今回は違かった、俺が部屋に戻ろうとすると俺の先を動き、また通せんぼする

 

「おい、どうしたんだ?何か言いたい事でもあんのか?」

 

流石に様子がおかしいと思いそう声をかけるとおもむろに口を開いた

 

「ねぇ・・・帰ってくるよね?」

 

・・・え?

 

「たった一人の兄だもん、帰ってこなかったら悲しむよ」

 

何を言っているのか理解出来ない、ただ、俺の妹は今にも泣き出しそうな悲しい顔で俺へと問いかける

 

「なんだ?俺が旅に出たまま帰って来ないってゆうのか?俺は帰ってくるよ、美味しいお土産持ってこの家にまた戻るよ」

 

そう笑いながら答えるとどこか安心したような顔で「絶対だよ」と言い部屋へと戻った

 

「・・・何だったんだ?一体」

 

少し心配して久美の部屋を見るとぐっすりと眠っていた

 

縁起でも無い事を言う奴ではないと思うんだけどな・・・

 

まぁいいか、少し心配だったんだろうあいつも、俺が一人で旅に出るのが

 

そう考えると中々可愛い所もあるじゃないか

 

簡単に歯磨きを済まし、部屋へと戻る

 

明日の為の買うものリストを目に通し、電気を消して横になる

 

旅に出るのが楽しみだな・・・何が起こるか分からないもんな・・・旅ってのは

 

俺は・・・睡眠を選択した

 

 

 

 

 

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待っているわよ・・・・・・・翔

 

幻想郷は貴方を・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうでしたか、不適切な部分がありましたらご指摘して下さると有難いです
ついでに主人公の育ちはほぼ主と同じです(´д`)
まぁ、僕の場合まだバイト途中ですけどね!!
まぁ、将来自転車で旅に出る予定です、目指せ日本一周
一周するついでに東方の聖地とかも回ってきます

ついでにここで主人公等の説明しちゃいます

主人公、名前 斎 翔(いつき かける)
身長180程度の現17歳
黒髪、目にかかるか掛からないか程度の長さ

妹、名前 斎 久美(いつき くみ)
身長160程度の現14歳
黒髪、肩までの長さ
厨二病なのか、たまに変な事を口走る
勘はいい方(女の勘って奴?)
どっちも黒目

そんな感じです、それではまた次回、ドゥワ


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