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火山暑い…
「GYU!」
それにしてもイーオスやドスイーオスがやたら俺の周りにやってくるのは気のせいか?それともあれか?ギアノスの親戚だというのか?
…そんなことを考えるよりも俺はここ数日間は火山の麓付近でウロウロとしていた。火山の中は暑過ぎて流石に入れない上、ラギアクルスは火属性が弱点…どうにかしないとここで死ぬな。死んだら死んだで研究者達の間で話題になりそうだしそれは御免だ。
「NUUUUUVUUUUー!!」
そんなことをやっていると俺の前に火山の破壊屋ことウラガンキンが現れ、立ち塞がった。あいつは雷が効かないし、頑丈…黒グラビ程でないにしても相性が悪い奴だ。
「GUOooooー!!」
しかし俺はあの黒グラビと戦い敗北した時から何もしていない訳ではない。俺の異常とも言える成長力は進化にも繋がる…つまり新しい技を身につけたって事だ!
「グギャァーッ!!」
「GUO!?」
ウラガンキンは俺の攻撃を受け続けその場から一歩二歩と下がり…遂にはその攻撃をまともに受け…絶命し、俺はその堅い甲殻を歯で剥がし、柔らかい肉から食した…ウラガンキン旨し!!…甲殻の味は…おこげ見たいな食感で結構いいな。甲殻旨し!
それはともかく俺の新しい技というのはラギアクルスの雷を利用したビームだ。この火山に来てからラギアクルスの技だけではどうも頼りない部分もあった。
アグナコトルやグラビモスのように堅い岩石に覆われている奴らや、リオレウスなどの飛行を得意とする奴らなんかだと相性が悪い。確かに俺は50mくらいはジャンプすることもそこから自分の重さでプレスのように潰すようなことも出来るがあの黒グラビを倒すにはそれだけでは無理だ。
そしてそのビームことラギアビームが完成した。もっと威力がありそうな物もあったが…雷の効かない黒グラビからしてみればなんでもないので諦めた。このビームがあれば黒グラビのビームに対抗することが出来る。
もっともそれはただ対抗出来るだけの話だ…勝てるかどうかは別だ。雷の鎧という某忍者漫画のパクリ技を考えたが欠点がある。一時的に出来はするがそれを持続出来るかと言われれば無理だ。わかりやすく言えば人間が800m以上を全力疾走出来ないのと同じような感覚だ。精々持って5秒くらいだろうな。それ以上やると無駄にスタミナを喰う…
ドサッ!
…ん?なんだ今の音は?
「な、なんでラギィがこんなところに…!?」
なんだ…ハンターか。最近では俺を襲ってきたのは沼地であったハンター達だけで他のハンターはほとんどなかったから俺は武器と防具から見てショボい(とはいえ火山に入れることからクックよりも弱いドスイーオスを倒せないような初心者ではない)ハンターを無視することにした。
いや待てよ…火山に入れるいい方法を思いついた。
その方法は至って単純でこのハンターからクーラードリンク、あるいはクーラーミートを奪うというものだ。これさえあれば熱に弱い人間でも火山に対応できるのだから俺も対応できるはずだ。ただ欠点としては人間よりも火山に入れる時間が限られているということだ。
それはラギアクルスは海のモンスターで火山に完全に適応出来ない上に俺自身が対応力が高すぎるが故にクーラー系の飲み物が効かなくなるからだ。だが火山に何回も入るわけでもないのでその心配はない。
「グォッ!」
俺の合図でイーオス達がハンターを囲み、逃さない。相手は幸いにもガンナーだしな…
「喰らえっ!!」
俺は天高く飛び上がり、ハンターが撃った弾を避け、アイコンタクトで一斉に殺さない程度に襲いかかるように命令した。
「止めろ!離せ!」
ハンターはイーオス達に手や足を掴まれ、身動きが取れない状態になった…まあそうだよな。イーオス達は仮にもモンスター…元の世界のワニが可愛く見えるくらいの力と毒を持っている。話は変わるがこの世界のモンスターがファンタジーな世界に送り込まれても元の世界のモンスターよりも危険とまで言われている程ここのモンスターはヤバいと言われている。人間であるあいつがどれだけもがいても無駄だってことだよ。
おっと身ぐるみを剥がしておかないとな。俺はハンターの防具の繋ぎ目を引き裂き、破壊した。
「なっ…止めろ!!」
ハンターの言葉を無視して俺はクーラードリンク、クーラーミートを探し続ける。間違ってもクーラーミートは毒生肉なんかと間違えずに焦げた跡があるか確認しておくことが大切だ。
「あっ…それは盗るな!!」
…これか?これだな…クーラードリンク発見!!俺は早速それを口に咥え、飲み干した。マズ…
「止めろ!!止めてくれ!!!」
クーラーミートっぽいものがあったので俺はそれを口の中に入れた。
これはうまかった…クーラーミート旨し!!そして俺はこのまま火山の中へと向かった。余談だがハンターの武具については取り上げてマグマに捨てた。
☆☆★★★★☆☆
ラギィは火山の中をイーオス達を引き連れ、のしのし歩いて探索していた。
「!」
するとラギィはいきなり高く飛び上がるとラギィがいた場所からアグナコトルが現れ、イーオス達が巻き添えになるがそのおかげでアグナコトルに纏っていたマグマが固まった。
ドスンッ!!!グシャ…
アグナコトルは壊れたモグラ叩きのようにぺちゃんこに潰れ、ラギィは止めとして先ほど放ったビームを放ち、絶命させるとラギィはすぐにそれを食す…
アグナコトル旨し!と言いたげに吠えると採掘場を見つけラギィ達(イーオス達も付いてきた)はその場をほじくり鉱石を取り出し始めた。
もともとラギィの目的は鉱石を取ることだ。何故なら鉱石の中にはお守りという物がありそれを装備するとスキルが備わる。そのスキルはランダムに決まり、一度決まったら覆せないが古びたお守りや風化したお守りなどは強力かつレアなスキルが備わりやすい。早い話がラギィはそれを探して自分もスキルを身につけてパワーアップしようと考えていた。
そしてラギィはある程度掘り尽くすとありったけ背中に担いで持ち帰り、その場を去った…
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投稿遅れた理由について説明します…
私自体は平気だったのですが…他の小説のネタは思いついた癖にこの小説のネタが思い浮かばずに半年も経ってしまいました。しかも中途半端です…これからは半年も待たせないように努力はしますが半年以上経っても更新がこなかったら『ああ、また作者の放置癖か…』と思ってください。