ラギアクルスのハンター撃退記(仮)   作:ディア

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いや〜まさか12件ものお気に入り登録がくるとは思いませんでした…
ちなみに
☆☆★★★★☆☆はラギアクルス(転生者)side→第三者sideか他人sideへの切り替わりで
★★☆☆☆☆★★は第三者sideか他人side→ラギアクルス(転生者)sideへの切り替わりになります。


第2話 流れ着いて…

俺はラギアクルス(幼体)となり、ハンターを殺して孤島から出て行った。しかし…新たな問題点が出てきた…

 

俺の向かった先はドスバギィやベリオロスなどの氷属性のモンスターが出てくる場所…早い話、凍土だった。

 

いやそりゃ俺だって比較的安全な水没林に向かおうとしてたけどね?この体は水中に適しているのか陸にまだ慣れないのか疲れてしまって川に入って身を水の流れに任せていたら凍土についたって…悪い冗談も程々にしてもらいたいもんだぜ。

 

まあそんな愚痴はどうでもいいか…あのハンターを倒したことと身体がランポスよりも少し小さいくらいに成長した上に凍土に流される前にチャナガブルを水中でガチで戦って仕留めたことから、ドスバギィくらいなら倒せるが…流石にベリオロス以上のモンスターとなるとキツイよな…

 

「いたぞ!」

 

ハンターに見つかったか…一応俺もハンター殺したモンスターだし警戒されるのは当然か…

 

「あれが噂のラギアクルスの幼体か…捕まえたら高く売れるぞ!」

 

クエストのついでに俺を発見したからそんなに情報は多くはないってことか…っと現実逃避している場合じゃねえ!このまま捕まれば訓練所で公開処刑か生態調査の為に身体を解体されるかのどっちかだ!どっちにしてもろくなもんじゃねえ。逃げるに限る!

 

「あ、コラ逃げんな!」

 

前みたいに殺したいのは山々だがそうしたら、より強いハンターに会うのがオチだし、何より厄介なのは疲れている時にモンスターに襲われることだ。疲れている時にモンスターに襲われたら確実に死ぬ…

 

「喰らえっ!」

 

あの玉は…捕獲用麻酔玉だ!前にあれでドスジャギィが眠らされてズルズルと引きずられるのを見たから良く覚えている…当然俺は避けた。幼体とはいえラギアクルス舐めんな!

 

「避けやがった…!だが俺様の捕獲用麻酔玉は調合素材も含めたら数えきれないほどあるから問題な~し!」

 

それを聞いた俺は更にスピードをあげて逃げた。

 

☆☆★★★★☆☆

 

「俺の金、じゃなかった!ラギアクルス待て~っ!」

 

それからというもののハンターはバカみたいに捕獲用麻酔玉を投げ続け、幼体ラギアクルス(以後幼体ラギアクルスはラギィと省略)はそれをよける。

 

ハンターである彼は何故そんなにしつこくラギィを追いかけるのかというと…

 

ラギィの話を聞いたコレクターの貴族がラギィをペットとして飼おうとしてハンターに依頼した。その報酬として上位ハンターが生涯稼ぐ平均金額と同等以上の金額に、それまでその貴族が集めた様々なコレクションなどがあげられる。というのもラギアクルスの幼体の生態は未だ不明でありラギィを捕まえようとギルドも必死である。ギルドはハンターを総括する立場であるので当然上位ハンターをこき使ってラギィを捕まえようとする。コレクター貴族と言えどもギルドに対抗するにはそのくらいのことをしなければならなかった。

 

閑話休題…

 

ラギィは洞窟(凍土の7番)に逃げ込み、賭けをした…その賭けとは…

 

「ドスバギィか…!」

ハンターがドスバギィに見つかるように誘導することである。

 

凍土に何度も行っているハンターならドスバギィの厄介なところは?と聞かれたら迷わずこう答える…

 

ドスバギィやそれにまとわりついているバギィの昏睡されてしまう液体と答えるだろう。

 

その液体に触れなければいいだけの話なのだが余程熟練したハンターで無い限り触れてしまう…触れてしまうとその名の通り昏睡状態に陥るというバギィ種は厄介な武器を持っている。

 

凍土で昏睡状態に陥るということはどう言うことかわかるだろうか?モンスターも驚異の内だが最も厄介なのはそのまま放置されて寝てしまうということだ。ハンターは一部を除き人間である。少なくとも人間には凍土で生きられるだけの耐寒性は無い…つまり凍死するということだ。

 

ハンターがモンスターにやられるならともかく凍死で死にました…などとなったら末代までの恥である。

 

未だに凍死で死んだものはいないが逆に言えば凍死以外の方法で死んだものはいる。その主な理由がバギィ種の昏睡状態に陥る液体に触れてバギィ種を始めとしたモンスターにリンチされて死んだというものだ。

 

「けっ!俺を舐めんなよ!一生遊んで暮らしていけるだけのお宝が目の前にあるんだ!邪魔すんじゃねえ!」

 

しかしこのハンターは持っていた太刀を振り回し、バギィ達を一刀両断!ドスバギィの周りにいるバギィ達はハンターの手によって死んだ。

 

「ヴァァァァっ!」

それにヤクザ顔のドスバギィは大激怒。自分の部下であるバギィ達を一頭、また一頭呼び、最終的には10頭前後まで増えた。

 

「邪魔だ!どけっ!」

流石にこの数にハンターは狼狽えるがラギィというお宝が目の前にある以上は引き下がれない。ラギアクルスとバギィ種の苦手の属性である火属性の太刀の飛竜刀【双紅蓮】を振り回し、バギィ達を引き下がらせようとするもドスバギィによって阻止される…

 

「なら最初はてめえからだ!」

当然ハンターが狙ったのはドスバギィ…ドスバギィは厄介ではあるが凍土のモンスターの中ではまだ弱い方だ。中には危険度でいえばリオレイアと同格のギギネブラ、氷河竜とまで言われているベリオロスを始めとした大型モンスター達がいるのだ。

 

また原種ならばここにいないモンスターも亜種になれば話は別だ。亜種モンスター達も数多く存在している。

 

要するにそんなモンスター達とドスバギィと比べたらこのハンターにとってなんでもないのだ。

 

「雑魚~!」

ドスバギィを倒し、ドヤ顔で小学生じみたことをいうこのハンターは腕はリオレイアを倒せる程だが…残念なことに教養が悪かった。

 

「ん?…あの野郎がいねえ!?」

ハンターがドスバギィと戦っている間にラギィは逃げていた。

 

★★☆☆☆☆★★

 

俺はハンターを洞窟に誘い込み、ドスバギィと戦わせている間に他の場所(凍土の5番)へ移動した。しかし…真っ暗でフラグを立てそうで怖いな…

 

「グギャーッ」

…今の聞き間違いでなければあれだよな?ギギネブラがギィギを産む声だよな?俺はそれを確かめるべくこっそりと近づいた。あ…俺、早速フラグ立てちゃったけど大丈夫でしょ…ギギネブラならまだ逃げ切れるだろうし…

 

そう思っていたのが間違いなのか、そのギギネブラはただのギギネブラではなかった。俺と同じ雷を操るギギネブラ亜種だった。なんでだよ!?設定…もといギルドの報告じゃ発見は稀なはずだったんじゃないのかよ!?しかも亜種ネブラって上位のはずじゃないのかよ!?

 

「!」

ヤバイ…こっちに気がついた!くそっ!戻ればハンターに見つかるし、向こうに行こうにもあいつが邪魔していけねえ以上は…やるしかねえ!

 

「グォォォーッ!!」

うるせえ!先手必勝!

 

身体の構造こそ違えどハンターの動きは見てきた以上はハンターの真似事くらいは出来る!

 

武器は俺の身体だ!幼体とは言えラギアクルスだ。少なくとも俺の筋力、ならハンター達片手剣や双剣、上手く行けばランス以上の攻撃力が生まれる…

 

まず真正面には立たない…そして足を全身の筋力を使い…全力で攻撃だ!

 

「ギャ?」

その程度か?とでもいいたげだな…この亜種ネブラ…!!

だが舐めんなよ!

「グギャ!?」

俺は尻尾で亜種ネブラの足を掴み、そのまま体勢を崩し、亜種ネブラが驚く…俺はその隙に胸にある腺に噛み付く。ネブラや亜種ネブラに共通して言えることだが怯ませることで部位破壊が出来るようになる。

 

俺は幼体とは思えないほど顎の力もかなり強い…後で気がついたがハンター達によって亜種ネブラは弱っていた。

「ギャァァッ!」

その二つの因果関係から俺は亜種ネブラの胸の腺を破壊することに成功した。

「ヴーッ…!」

そして亜種ネブラは俺を睨んでいたが足を引きずりながら逃げたので怖くもなんともなかった。

 

俺はそのまま別のエリアへ移動しようとしたが内臓らしき何かを見つけた。

亜種ネブラの内臓ということは電撃袋か?…一応俺も雷扱うし喰っても大丈夫だよな?

 

そう思った俺は電撃袋を食した…焼いて喰わないのか?などと思うがそれはやらない。

レウスなんかに転生していれば火を使って焼いて喰っただろうが俺は雷を扱うラギアクルスだ…雷で焼いても黒焦げになってしまうし、背中にある電気器官の熱を使おうとしても他のモンスターに食べられるということから癪に触るからやめた。それに野生化してから焼かなくとも味はそんなに変わらなくなったから問題はない。

 

そんなこんなで俺は食したら凍土を立ち去ることに決めた。




後書き私自身、幾つもの作品をやったことがありますが定期更新はこの作品が始めてです…その為、予約投稿を利用しているので何度も見直していますが矛盾点もあると思いますのでよかったら指摘してください。

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