とりあえず回想は終了しました~。
それでは早速、オシオキタイムが始まっちゃいます。
今回は……そう、かなり久しぶりの登場となるあの人物がっ!
……って、私全然知らない人ですけどね~。
はいは~い。場所は変わってとある地下室の中で~す。
目の前にはいつもの通り、ガッチリとした椅子に括りつけられた真っ白な軍服の男性提督が一人。なんだかお顔が猫みたいなひょろっとした感じの人ですけど、全然好みじゃないですね~。
とりあえず、化け猫提督と呼んでおきましょうか~。
もちろんこの状況は高雄さんのメールによるものですが、ここの鎮守府に居る憲兵さんは買収されている可能性があったので、私一人でここまで連れて来たんですよね~。
どうやったかはお知らせできません。乙女には秘密の百個や千個、普通にあるんですよ~。
ではでは、情報も聞きださないといけないという面倒くさ……じゃなくて、大変な任務を開始しましょうかね~。
「おきのどくですが あなたのじんせいは げーむおーばーに なりました」
「な、なななっ、なぜだっ! なぜ私がこんな仕打ちを受けなければ……」
「それは聞かなくても分かっているでしょう~?」
「そ、それが分からんから聞いているのだっ!」
んん~。やっぱり拘束だけでは簡単に吐いてくれませんね~。
「とりあえず、貴方にかかっている容疑についてお話ししてあげましょう~。
一つ、艦娘に対する強制猥褻、及び侮辱言動。
一つ、女性職員に対する強制猥褻、及び侮辱言動。
一つ、貴方の銀行口座における不正な入金記録について。
一つ、深海棲艦による他の鎮守府の襲撃事件との関連性についての容疑……
まだまだありますけど、全部お聞きになりますか~?」
「む……ぐっ! そ、それらは全部出まかせだっ! 私が関係しているという証拠はあるのかっ!」
「無かったら、こんなことになっているとお思いですか~?」
「……っ!?」
一気に青ざめた表情へと変わった化け猫提督ですが、実は証拠らしい証拠は無かったりします。
高雄さんなにやってんのっ!? ――と叫びたい気分ですけど、憲兵さんが買収されていては難しいんでしょうね~。
これはさっさと憲兵さんの方もしっかりとオシオキしておかなければならないですし……う~ん、これは数日……いえ、数週間はパラダイスですね~♪
「ば……馬鹿な……っ! け、憲兵には……」
「あれあれ~、憲兵には……なんですか~?」
「そ、それは……っ」
言って、化け猫提督は私から目を逸らしました。
そこまで言っときながら白を切るとはいい度胸ですね~。けど、そうじゃないとオシオキできないですから、私としては万々歳なんですけど。
「う~ん……話してくれないなら、手荒な事をしなくてはいけないんですけどね~」
「……なっ!?」
じゃじゃ~ん。
両手にあるのは歯医者さんの道具です~。
ちょっぴり詳しい人なら分かっちゃうかもしれませんよね~。
それに、先生との会話から連想した人も……いたりしますか~?
「な、な、なにっ、何をするつもりだっ!?」
「ちゃんと喋って貰えるように~、オシオキをしちゃうんですよね~」
「や、止めろっ! 止めろぉぉぉっ!」
「止めろって言われて止めちゃあ、大鯨の名が廃ります~。あ、そうそう。この歯医者ってオシオキは、私の得意分野ですから安心してくださいね~」
そう言いながら化け猫提督の口を無理矢理開けようとしたんですが……
「わ、分かった! 喋る、喋るから止めてくれっ!」
………………
「……はい?」
「喋ると言っているんだっ! わ、私は痛いのがダメなんだっ!」
「いやいや、こういうのは我慢してでも喋らないのが普通なんですけど~?」
「痛いのに比べたら、ゲロってしまった方がマシだ! それに、中将の言いなりになってあんなことをするのはもう止めにしたいのだっ!」
「はぁ……そうは仰いますけど……」
う~ん。
ゲロってくれるのは良いんですけど、折角のこのテンションはどうしろというのでしょうか~?
「もしかして、辺り触りの無いことを話しておいて、この場を切り抜けようなんてことを考えているんじゃないでしょうね~?」
「………………」
「目……思いっきり逸れてますけど?」
「き、ききき、気のせいでござるっ!」
いや、ござるって……
「嘘ついてるってバレバレじゃないですか~」
やっぱりオシオキが必要みたいですね~♪
「はいは~い。それじゃあ、お口をパックリと開けて~」
「や、やや、止めてくれっ!」
「貴方のことは信用できないので、ちゃんとオシオキしてから喋りましょうね~」
「そ、そんなっ、む。むぐっ、ぐむうううっ!」
無理矢理口を開けさせてから、閉じられないように口の中に金属製の枠をねじ込んじゃいます。
「は~い。これで口は閉じられませんから……まずはどうしちゃいましょうかね~」
「むぐぐぐぐっ! うむうっ、んがうあっ!」
顔を激しく左右に振る化け猫提督ですけど、放っておけば疲れて止まりますから、その間に器具を選んでおいてっと……
「んぐむぐっ、むああああっ!」
「はい。ちょっとうるさいので静かにしましょうね~」
ニッコリと笑いながら頭を押さえつけて、目と目を合わせます~。
「ひぐっ!?」
「それじゃあ、まずは……抜歯からやりましょうね~」
「むぐうっ、んぐううっ!」
「動くと余計に大変ですよ~?」
鉗子を奥歯まで差し込んで――って、これはペンチみたいなものですね~。
本来なら奥歯を抜歯する場合は歯と歯肉の間にへーベル(マイナスドライバーを想像すると分かりやすいですね♪)を差し込んでグリグリしながら浮かすんですけど、これはあくまでオシオキですからそんな物は使いません~。
鉗子でガッチリ奥歯を掴んだら……力任せにグイッとな~♪
「ひ……ぐうむぅぅぅがあぁぁぁぁぁっっっ!」
スポーンと黄色がかった奥歯が一本抜けました~。
ついでに口の中は噴き出した血で真っ赤っかですけど、もちろん麻酔なんてものは使ってませんから痛みは結構あると思いますよ~。
その証拠に、化け猫提督の目じりには大粒の涙がいっぱい出ちゃってますからね~。
「んふふ~。どうですか~、痛いですか~?」
「ひぎ……っ、あ……ぐ……ぅ……」
「ん~、何を言っているか分かんないですね~。それじゃあ、もう一本いっちゃいましょう~」
「んがむぎゃあぁぁぁぁぁっっっ!」
反対側の奥歯も見事に抜けました~。う~ん、良い悲鳴ですね~。
ちょっぴり興奮してきちゃいました。やっぱり悪いことをしている人の悲鳴は最高ですね~♪
それでは、サクサクと続けちゃいましょう~。
「あ……が……ぃ……ぅ」
「う~ん……反応がいまいちですねぇ~」
あれから抜いた奥歯の神経を引きずり出したりしたんですが、本当に痛いのがダメなのか、色々と喋ってくれました。
高雄さんから貰ったメールの内容以上に色々とやってたみたいなんですけど、よくもまぁそんなけの悪事を働きながらのうのうと過ごしてましたよね――って思えるくらい、凄まじかったですよ~。
ある意味、悪人の鏡です。でも真似しちゃダメなので内容は伏せておきますね~。
「ぎ……ぐ……」
「う~ん、これ以上は面白くなりそうにありませんねぇ~」
抜いた奥歯は4本。それら全部の神経はピンセットで引きずり出して、鉗子でグリグリしたり、塩をすり込んでみたり、ライターで炙ってみたりしましたけど……もうダメっぽいみたいです~。
ただ単に拷問したいって訳じゃありませんけど、必要な情報は全部引き出しましたからもう必要ないんですよね~。
問題は、ここの憲兵さん達は使い物になりませんから、後始末が面倒なんですが……どうしましょうか?
ヴヴヴヴヴ……ヴヴヴヴヴ……
「おや、誰からでしょうか~?」
ポケットの中の携帯が震えたので見てみると、ドンピシャタイミングな高雄さんみたいですね~。食堂にいる時はちょっぴりイラっとしちゃいましたけど、今回は褒めてあげてオッケーな感じです~。
「はいは~い。もしもしー、大鯨で~す」
「お忙しいところ申し訳ありません。私、高雄ですが……今宜しいでしょうか?」
「ええ、こちらからも連絡しようかなと思っていたところなので~」
「それは良かったです。実は、新たにお願いがありまして……」
「お願いですか~? それは別に構いませんけど、いったいどんなことなのでしょう~?」
「それについてですが……」
そう言って、電話向こうの高雄さんは少し不愉快な感じで、私にお願いごとをしてきました~。
次回予告
今話が短いですか~?
次話がそこそこあるのでまとめるの難しかったんですよ~てへっ♪
電話先の高雄さんと取引をして、まさかの連続オシオキ開始~♪
さてはて、どうしようかと思って書類に目を通してみると……むぐぐ、許せません!
今回は本気でやっちゃいますよ――と、思ってたんですけど……
ヤンデル大鯨ちゃんのオシオキ日記 ~舞鶴鎮守府編 幼稚園児をお助け……です?~ その3「まさかのオシオキが!?……の巻」完
乞うご期待!
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