バカとペルソナと召喚獣   作:まっき~

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お久しぶりです、まっき~です。
再び1か月半近く開けてしまって申し訳ありませんでした。
書けるタイミングはいくらかあったのですが、違うことばっかりやってました…。

感想も1件、今回は簡略ですいません。
凛@小毬さん、ありがとうございます!!

それでは、本編へどうぞ。


36 清涼祭編6

悠 side

 

 

 

一回戦目が終わり、花村と教室に向かって歩いてると、殴り合いをしている吉井と坂本を見かけた。

そういえば、ブロックごとに会場が違ったが、同じタイミングだったのかもしれない。

ただ、殴り合いを仲裁する気はあまりないので、そっとしておこう。

見ないフリをして教室に向かっていると、木下が向かってきた。

 

 

「鳴上に陽介か、ちょうどいいところに。急いで教室まで来てくれんかの?」

 

 

少し小走りで来ていたところから、教室でなにかあったために探していたのかもしれない。

 

 

「何かあったのか?」

 

「喫茶店に少々面倒な客がおっての、それと、雄二と明久はどこじゃ?」

 

「校庭で殴り合いをしている」

 

「いったいあやつらに何があったのじゃ…」

 

「とりあえず、呼びに行こうぜ」

 

 

木下が呆れつつ、吉井たちのところに向かっていくと、未だに殴り合いをしている2人がいた。

 

 

「吉井に坂本、ふざけてないで急いで教室に行くぞ」

 

「え、陽介?それに秀吉と鳴上くんまで」

 

「喫茶店に面倒な客がいるらしい」

 

「とりあえず詳しい話は歩きながらするのじゃ」

 

 

そう言うと木下は歩き出したので、俺も後を続いた。

 

 

「…営業妨害か?」

 

 

隣にいた坂本が目を細めつつそう言った。

 

 

「あはは、まさか。学園祭の出店程度で営業妨害なんて出てこないんじゃない?」

 

「たしかに、何のメリットも存在しないからな」

 

「いや、それが雄二の言った通りなんじゃ」

 

 

吉井と花村は坂本の発言を信じてなかったが、それを一蹴するように木下が肯定した。

まさか、文化祭程度で営業妨害をする奴らが出てくるとは…。

 

 

「そうか、相手はどこのどいつだ?」

 

「うちの学校の三年じゃな」

 

 

しかもその営業妨害をしているのは三年生らしい。

 

 

「んじゃ、教室についたしちょっくら始末してやるか」

 

 

首を鳴らし、教室のドアに手をかける坂本。そしてドアを開けると…、

 

 

「なんだ、この机は!!衛生面ちゃんとしてんのか?」

 

「それになんだ、この胡麻団子。不味すぎてどうにかなっちまう」

 

 

2人の罵声が飛び込んできた。

1人は机について、1人は胡麻団子について文句を言っている。

 

 

「ここって、段ボールをクロスでごまかしていたのね」

 

「食事処でこれはないな…」

 

 

このクレームに客が反応してしまっている。

しかし、誰も胡麻団子には文句を言っていない。

どういうことだ?

 

 

「秀吉、ちょっと来てくれ」

 

「なんじゃ?」

 

 

坂本は木下に耳打ちをしている。

演劇の小道具でも借りるのだろうか?

 

 

「一応用意はできるが、あってもおそらく2つくらいじゃぞ?」

 

「それでいい。足りない分は他から調達するさ」

 

「了解じゃ、すぐに戻る」

 

 

そう言うと、木下はクラスメイトに話しかけ立ち去った。

 

 

「なあ、坂本」

 

「なんだ、陽介?」

 

「胡麻団子のクレーマーの方は俺に任せてくれないか?ちょっといい方法があってな」

 

「そうか、じゃあ俺は机のクレーマーの方を相手しよう。明久と鳴上は2人の特徴を覚えておくんだ」

 

 

坂本に言われた通り、簡単に特徴をとらえておこう。

営業妨害をしているのは2人。

背丈は一般的で机のクレームをしてたのが丸坊主、胡麻団子のクレームをしてたのが小さめのモヒカン。

非常に覚えやすい髪形で助かる。

 

 

「おい、責任者はいないのか?このクラスの代表ゴペッ!!」

 

「私が代表の坂本雄二です。何かご不満な点でも御座いましたか?」

 

「不満も何も、今連れが殴り飛ばされたんだが…」

 

「それは私のモットーの『パンチから始まる交渉術』に対する冒涜(ぼうとく)ですか?」

 

 

そんな交渉術は存在しない、いや、坂本にのみ存在するのだろう。

 

 

「ふ、ふざけんなこの野郎!!なにが交渉術ふぎゃっ!」

 

「そして『キックでつなぐ交渉術』です。最後には『プロレス技で締める交渉術』が待っていますので」

 

 

起き上がった坊主の人に立て続けにけりを入れる坂本。

少しは客のことも考えるべきではないだろうか?

 

 

「わ、わかった!こちらはこの常村を交渉に出そう!おれは何もしないからこれ以上交渉は不要だ!」

 

「ちょ、ちょっと待て夏川!お前、俺を売ろうというのか?」

 

「常村先輩、あんたには違う話があるんで、交渉は夏川先輩にお願いします」

 

「な、なんだと」

 

 

花村があの中に入っていって、夏川という坊主の先輩の顔が青ざめていった。

 

 

「常村先輩はあの胡麻団子が不味いといったみたいですが、本当にまずいんだったら返金をします」

 

「そうか、じゃああれはまずかった。返金してくれよ」

 

「本当にそうっすか?じゃあ周りのお客さんに聞いてみましょう」

 

「んなっ!!」

 

 

どうやら花村も胡麻団子のことには気づいていたようだ。

 

 

「教室は残念だけど、胡麻団子は普通においしいわ」

 

「クレームに便乗して違う悪評を広めようとしてるだけッスね」

 

 

客に胡麻団子は好評なようだ。

というか巽、なんでそこにいる?

 

 

「くっ…」

 

 

常村というモヒカンの先輩が苦虫を噛み潰したような表情になる。

 

 

「それで、常夏コンビとやら。まだ交渉を続けるのか?」

 

「い、いや、もう十分だ。退散させてもらう」

 

「そうか、それなら――」

 

 

そう言って坂本は夏川先輩の腰を抱え込むように持ち、同様に巽も常村先輩の腰を抱え持つ。

 

 

「「おい、俺たちもう何もげぶるぁっ!!」」

 

「「これにて交渉は終了だ(ッス)」」

 

 

そろってバックドロップを決める。

巽、打ち合わせもしてないのになぜそううまく行く?

 

 

「お、覚えてろよっ!」

 

 

肉体的ダメージの少ない常村先輩が起き上がって夏川先輩を抱えていく。

 

 

「失礼しました。こちらの手違いでテーブルの到着が遅れてしまい、暫定的に今のようなものを使っていましたが、ただいま到着しましたのでご安心ください。また、先ほどのクレームでお騒がせしてしまって申し訳ありませんでした」

 

 

入口を見ると、秀吉とその他クラスメイトがテーブルを持っている。

衛生面を改善したというアピールだろう。

 

 

「それでは、他のテーブルも到着次第順次入れ替えさせていただきますので、ご利用中のお客様はひとまずこちらのテーブルにお移りの上、ごゆっくりとお(くつろ)ぎ下さい」

 

 

そう締めると、坂本、花村、巽がここに戻ってきた。

 

 

「ふぅ、こんなところか」

 

「なれないことすると疲れるぜ」

 

「お疲れ、雄二、陽介」

 

「2人とも、お疲れ。だが、巽はなぜそこに?」

 

「いや、試食させてもらった胡麻団子が美味かったんで、また食べに行ったらちょうど遭遇した感じっス」

 

 

その遭遇でいきなり坂本に加担したときは少し驚いたが、気にしないことにしよう。

その後、吉井と坂本はテーブルの調達に、俺と花村はウェイターをした。

そういえば、試召戦争は吉井と坂本のペア、島田と姫路のペアともに勝利したらしい。

この後の対戦で勝ち上がって、対戦する時が楽しみだ。




いかがだったでしょうか。
実は月曜にテストあるんですよね~。
え、勉強?
してないですw
いや、しますよ、適当に。

多分、次回更新も遅くなります。
極力早めにしようとは思いますので、気長にお待ちください!!

アドバイス、誤字脱字等ありましたら連絡よろしくお願いいたします!!

感想も待ってます!!

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