バカとペルソナと召喚獣   作:まっき~

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どうも、まっき~です。
前回投稿からちょうど1ヶ月経ってしまいました。
お待たせしてしまって申し訳ございません…。

感想は2件頂きました。
まずは小鳥遊凛さん、いつもありがとうございます!!
感想欄で謎の短編が出来上がりましたね…。
しかし、この小説とは一切関係はありませんのでご注意を!!

次にムーランさん、感想ありがとうございます。
同時に申し訳ございません。
どうしてこういうことを言っているか気になる方は感想欄に行けばわかるので伏せておきます。
これからも精進していこうと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

かなり長く待たせておいて文は短い…。
そして、次の更新も未定…。
読者の方には本当に申し訳なく思います…。

どうでもいいですが、更新がストップしてから何故かお気に入りが増えてたんですよね。
なぜでしょうか?

前置きが長くなりました。
それでは本編へどうぞ。


34 清涼祭編4

悠 side

 

 

 

内容の濃かった準備期間が終わり、ついに清涼祭の日がやってきた。

不衛生でしかなかったはずのFクラスの教室は、坂本の統率によってきれいな中華喫茶に変わっていた。

 

 

「支給される物資が少ないこのクラスで、ここまでしっかりとしたものが作れるとは思わなかったな」

 

「まあ、雄二はやるときはやるからね」

 

「お前が誇るな、吉井」

 

 

俺の一言に反応した吉井の発言に、花村がツッコむ。

 

 

「…飲茶も完璧」

 

「うわっ」

 

 

そして土屋によって驚き尻餅をつく花村。

いつもの通りだな。

 

 

「…味見用」

 

「美味そうだな」

 

「そういえば僕も作ってから試食してなかったや」

 

「土屋君、お上手ですねぇ」

 

「土屋、ウチらももらっていい?」

 

「…(コクン)」

 

「それじゃ、いただくとするかの」

 

 

そう言いつつ、姫路、島田、木下、里中、天城、クマ、巽、りせ、そして白鐘が手に取る。

 

 

「っておい!!なんでお前らがここにいるんだ?」

 

「暇だったところにいいにおいがしたんで来てみたっス」

 

「完二と直斗くんと一緒に先輩のところに遊びに来ました!!」

 

「2人を止めたんですけど、止め切れませんでした…」

 

「えーっと、直斗くんはお疲れ様としか言えないわね…」

 

「それより、早く食べようよ」

 

 

里中の発言を皮切りに、胡麻団子を手に取った人物は頬張る。

 

 

「お、美味しいです!」

 

「表面はカリカリで中はモチモチね」

 

「甘すぎないのもまたいいのう」

 

「土屋君、とっても器用ね」

 

「普段は大抵静かなだけだったから、ちょっと見直したかも」

 

「コータは料理の才能があるクマね」

 

「先輩のところこんなおいしいもの作ってるんだ、いいな~」

 

「確かにおいしい…」

 

「先輩がうらやましいっス。今のうちにもっと食べておくか」

 

 

巽が2つ目の胡麻団子を取って食べ始める。

 

 

「……」

 

「どうした、巽?」

 

「いや、さっきと違って、えっと、なんっつったらいいんだか…。不毛の味というか…」

 

 

味に不毛ってどういうことだ?

 

 

「モチモチした麩を生で齧ったような…」

 

「うん、わかりやすい説明ありがとな」

 

「それじゃ、俺も貰おうか」

 

 

俺も1つ手に取って齧ってみる。

 

 

「…辛い!!」

 

 

口に入れたと同時に辛さ、そしてあるはずのない熱さが混ざってまるで溶岩のようだ。

まだ口に入れて僅かのはずなのにだんだんと鉄のような味がしてきた…。

何故だろう…。

口の中で鈍痛がする…。

これは、店に出してはいけない!!

 

 

「辛い?なんで胡麻団子が辛いんだ?」

 

「…食べてみればわかるぞ」

 

「ん?(パクッ)…!!」

 

 

すごい勢いで花村が汗をかき始めた。

 

 

「…あ、ああ、なるほどな。それじゃ、違う胡麻団子もらうぜ」

 

 

忘れようとしたのか、違う胡麻団子を取る。

 

 

「…うん、なんつーか、普通にまずい」

 

「ヨースケ、コータに失礼クマ!!」

 

「じゃあ、クマ、食べてみろよ」

 

「クマがこの胡麻団子はまずくないことを証明するクマ!!(パクッ)」

 

「どうだ、クマ?」

 

「…うん、まずい。おそらくさっき食べた胡麻団子と違うクマ…」

 

 

なんだかいろんな胡麻団子が混ざっている。

ここまでくると嫌な予感がするんだが…。

 

 

「ううっ、なんだか食べちゃいけないような気もするけど、僕も貰うね」

 

 

覚悟を決めたのか、吉井が残り1つの胡麻団子を食べた。

 

 

「ふむふむ、表面はゴリゴリでありながら中はネバネバ。甘すぎず辛すぎる味わいがありなおかつ刺激のあるにおいがなんとも――んゴパっ」

 

 

珍妙な声を上げて吉井が倒れ、胡麻団子は皿の上へと舞い戻った。

そこに坂本が帰ってきた。

 

 

「うーっす、戻ってきたぞー。ん?なんだ、美味そうじゃないか。どれどれ」

 

 

そして帰ってきてそうそうに吉井の食べかけの胡麻団子(のような何か)を口に入れた。

 

 

「たいした男じゃ」

 

「坂本、お前は今素晴らしく輝いているぜ」

 

「?何が言いたいのかよくわからんが…。ふむふむ、表面はゴリゴリでありながら中はネバネバ。甘すぎず辛すぎる味わいがありなおかつ刺激のあるにおいがなんとも――んゴパっ」

 

 

ん?

さっきもこんなことがあったような…。

 

 

「とりあえず、吉井、坂本、大丈夫か?」

 

「う、うん。問題ないよ」

 

「ふっ、何の問題もない」

 

「「あの川を渡ればいいんでしょ(だろ)?」」

 

 

きっとその川とは三途の川なのだろう。

 

 

「あれ、奇遇だね雄二。雄二もここに来たの?」

 

「ああ、何があったかは知らないが、ここを渡れば楽になるんだろ?」

 

 

うわごとまでも一致してしまった。

 

 

「急げ、心肺蘇生だ!!」

 

「あ、あの悪鬼羅刹ですら一撃だと…」

 

「気道確保、あとは心臓マッサージを!!」

 

 

俺と花村はすぐさま心肺蘇生を開始した。

 

 

「でも、川を渡るのに六万必要だって言ってるんだよ」

 

「六万だと?馬鹿を言え。普通渡し賃は六文だと相場が決まって…」

 

「「はっ!!」」

 

 

どうやら蘇生に成功したようだ。

 

 

「あれ、僕はいったい何をしてたんだっけ?」

 

「俺も教室に戻ってきてから記憶がほとんどないんだが…」

 

「「まあいいや(か)」」

 

 

吉井に坂本、それでいいのか?

 

 

「そういえば、雄二はいったいどこに行っておったのじゃ?」

 

「まあちょっとした話し合いだ」

 

「坂本、試召大会のトーナメント表はあるか?」

 

「ああ。これがそうだ」

 

 

坂本から渡されたトーナメント表を見てみると、俺と花村はどうやらAブロックのようだ。

吉井と坂本ペア、姫路と島田ペアはDブロックにいる。

 

 

「時間もそろそろだな」

 

「よし、じゃあ行くか」

 

「残念ながら、勝ち上がっても準決勝で当たるのか。まあ仕方ないか」

 

「お互い気を付けようね」

 

 

そう言って、俺たち4人は動き出した。

この時はまだ、コンテストのことは忘れることができていた。




いかがだったでしょうか。
ついに始まりました、清涼祭!!
と言っても、本当に入り口ですが…。
清涼祭だけでどこまでいくんだろうか?
少し心配になってきました…。

アドバイス、誤字脱字等ありましたら連絡よろしくお願いいたします。

感想も待ってます!!

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