バカとペルソナと召喚獣   作:まっき~

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どうも、まっき~です。
前回の投稿から2週間以上待たせてしまい申し訳ありませんでした。
文の構成に手間取ってたりしてたもので…。

今回は感想を2件頂きました。

まず、小鳥遊凛さん、いつもありがとうございます!!
さて、不良とは誰なのか…。
まぁ、わかってますよね?

次に特亜消尽さん、はじめまして。
この作品の根本はある意味かわいそうな立場になってますからね…。
さあ、予想は当たっているのでしょうか?

それでは本編へどうぞ。


22

悠 side

 

 

 

学校を出て歩くこと十数分、そこに老舗の染物屋である巽屋があるらしい。

ただ、このあたりに来てから、何か天城が考え事をしている。

 

 

「どうした、天城?」

 

「えっと、染物屋の付近にうろついてる不良ってところに疑問があって。もしかして…」

 

「おい、着いたぞ」

 

「そうみたいだな」

 

 

中に入り周りを見渡すと、さまざまな染め方をした布が飾られていたり、他にもスカーフや浴衣も飾られていた。

話し声がするので部屋の中央付近を見ると、ここのお店の人と、なにやら探偵みたいな恰好をしている少年がいた。

 

 

「それじゃあ、僕はこれで。興味深い話ありがとうございました」

 

「いえいえ、あんまり役に立てなくてごめんね」

 

「そんなことはないですよ。それでは」

 

 

そういって、少年は立ち去ろうとした。

 

 

「ちょっと待ってくれんかのう?」

 

 

―――のだが、なぜかその少年を木下が引き止めた。

 

 

「どうかしましたか?」

 

「いや、少しばかり気になったことがあってのう。ちょっと外で話でもせんか?」

 

「…別に構いませんが」

 

 

そして、木下と少年は出て行った。

 

 

「どうしたんだろう、秀吉?」

 

「まあ、あんまり気にしなくてもいいだろ」

 

「あら、雪ちゃんいらっしゃい。相変わらずキレイねぇ。今日はどうしたのかしら?」

 

「ちょっと友達がここに用があったみたいで」

 

 

そして、吉井と花村が服を渡す。

 

 

「あら、血で染まっちゃっただけなのね。それならすぐに落としてきてあげるわ」

 

「あんまり、驚かないんですね」

 

「なに、完ちゃんが喧嘩ばっかりするから気にしなくなっちゃってねぇ」

 

 

なんだか物騒な言葉を聞いた気がする。

 

 

「や、やっぱり物騒だね…」

 

「な、なんか心配だな…」

 

「ところで…「すまぬ、遅くなったぞい」」

 

 

天城が店の人と話をしようとしたところ、木下が帰ってきた。

 

 

「さっきは突然どうした、秀吉」

 

「いやのう、少しばかり気になることを話してきただけじゃ。それより、今文月の制服を着た新入生がここに向かってきてるのじゃが…」

 

「そ、それってもしかして…」

 

「…噂の不良」

 

「ウチ、少しこわくなってきたわ…」

 

 

そして、足音が近づき、ついにその扉が開かれ…。

 

 

「ただいm…なんだこの大所帯は?」

 

 

噂の不良が現れ…。

 

 

「あれ、完二くん?」

 

「ん、吉井先輩?」

 

 

吉井の間の抜けた声とそれに驚いた不良が顔をあわせていた。

 

 

 

明久 side

 

 

 

ここに入ってきた噂の不良はなんと完二くんだった。

 

 

「どうしてここに完二くんが?」

 

「どうしても何も、ここ俺ん家っスよ」

 

「そうだったんだ。だからあんなに手先とか器用なんだね」

 

「…できればその話はしたくないんスけど」

 

「なあ、吉井。説明を頼んでいいか?」

 

「う、うん。完二くんは僕の小学校の時の友達なんだ」

 

『え?』

 

 

ほとんどみんなが驚いたような声をあげた。

 

 

「そんなに驚くことかな?」

 

「そりゃ驚くわ!!噂の不良が実は知り合いでしたーとか普通ないわ!!」

 

「なあ、吉井。どんな経緯で知り合ったんだ?」

 

「たしか、僕が小学2年の時に、その時使ってた布の入れ物が壊れちゃって、それで裁縫が得意だっていう友達がいるって教えてもらって、それからかな」

 

「そうっスね」

 

「正直見た目とか声とか全然違ったけど、やっぱりわかるものなんだね」

 

「そういう先輩はあまり変わってないっスね」

 

「そうかな?」

 

「そうっスよ。てか、1つ聞いていいっすか?」

 

「なにかな?」

 

「なんでこんなに大所帯で『お前(きみ)(あんた)の噂が原因だ(よ)(じゃ)!!』俺のせいっスか?」

 

 

どうでもいいけど、なんでうまくハモったんだろう?

 

 

「まあ、原因を作ったのはそこの明久だけどな」

 

「吉井先輩っすか?」

 

「ここの不良っていうのがちょっと心配で…。まさか完二君だったとは…」

 

「い、いやいや。俺こそ噂のせいですまないっス。っと、ん?なんだか見覚えのある先輩が…」

 

 

そう言って、完二くんは雄二を見る。

 

 

「もしかして、悪鬼羅刹?」

 

「久しぶりだな、巽。中学以来か?」

 

「雄二も知り合いなの?」

 

「ん?ああ。知り合いとはいっても、ただの喧嘩だ」

 

「お袋がそん時悪鬼羅刹のことを気にしていたんで、得意の喧嘩で止めようとしたんスよ。まあ、悪鬼羅刹の行動はあくまで正当防衛みたいなもんで、誤解だってわかったんスけど、そのあと不良グループの乱入があったりしてめんどくさかったっス」

 

「もしかして、雄二があまり心配することじゃないって言った理由って…」

 

「簡単に言えば、人は見かけによらないってことだ。巽も話せばいい奴だからな」

 

 

まっ、噂も解決したし、いろいろと結果オーライだね。

 

 

「お待たせしたね。シミは落ちたよ」

 

「「ありがとうございます」」

 

「完ちゃんや雪ちゃんの友達みたいだし、お代はサービスしてあげるよ」

 

「本当ですか?」

 

「ありがとうございます」

 

 

そういえば、お金のこと考えてなかったや。

 

 

「それでは、もう行きますね」

 

「そうかい。またいつでもおいでね」

 

「完二くんも時には僕たちのクラスにきてね」

 

「うっす。いける時は邪魔させてもらうっス」

 

 

そんな感じで、噂の不良は僕や雄二の知り合いだったということで終わった。

なんか、皆にとても迷惑かけちゃったや。

…まあいっか。

 

 

「明久」

 

「なに、雄二?」

 

「付き添いしてやったんだから、陽介と一緒に皆になんかおごってくれよ」

 

「「そんな話聞いてないよ(ねえぞ)!!」

 

「いいだろ?さんざん心配と迷惑かけたんだからよ」

 

「確かにのう」

 

「…もちろん賛成」

 

「ウチは何貰おうかな?」

 

「簡単に飲み物でもお願いしましょうか…」

 

「フィレ、フィレ!!」

 

 

なんだかもうおごる雰囲気が…。

 

 

「吉井」

 

「なんだい、陽介」

 

「もう、腹くくるしかねえな」

 

「そうだね」

 

 

その日、僕の所持金は底をついた。




いかがだったでしょうか。
ついに完二、そして直斗の登場です。
りせはもう少し遅くなりますが、できる限り早く出せるようにするので!!

あと、もうひとつ報告を。
クマの出し方を思い付きました!!
いつ出るかはわかりませんが、期待してお待ちください。

アドバイス、誤字脱字等ありましたら連絡よろしくお願いいたします。

感想も待ってます!!

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