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今回はいつもよりさらに短いです。ごめんなさい…
第十話 杏子の心変わり
「ねぇ、杏子はどういう願いで魔法少女になったの?」
「そういや、マミさんには話したけど紅葉には話してなかったな」
もちろん杏子の願いは知ってる。でも私は杏子から聞きかった。
「あたしが魔法少女になったのは―」
そして私は聞いた。杏子の家は教会で、自分の父親はただしい事を話しているのに誰も聞いてくれなかったと。ある日キュウべえと出会い、「あたしの父親の話をみんなに聞いてほしい」という願いで魔法少女になったと。
「けど、カラクリがばれて親父はおかしくなっちまった」
「杏子…」
「いいんだ。起こっちまった事はもうしょうがないから」
あたしはもう一度杏子を抱きしめた。
「次は私に抱かせてもらえる?」
「アトラクションじゃねぇんだぞ…」
でも、満更でもない顔してる…その日は終始私とマミさんで杏子をめでていた。
あの悲劇から数日、私達は魔女の結界の中にいて、使い魔を倒したところだった。杏子がやなことを言い出した。
「なぁ、これからは使い魔は無視して魔女だけ倒さないか?使い魔なんて倒してもグリーフシードを落とさないだろ」
「佐倉さん、それは使い魔が魔女になるまで放っておくって事!?そしたら何人もの人が犠牲になるのよ!?」
「わかってるよ、ちょっと言ってみただけだろ」
杏子の考えは原作と変わってないのかな…
「杏子は、魔法は自分の為だけに使いたいの?」
「そのつもりだったんだけどな…あたしの為に泣いてくれて、しかも子供まで殺そうとしたやつがいるからな…ちょっとは考えなおすよ」
「でも佐倉さん?冗談でもそういう事は言っちゃダメよ。私達魔法少女にしか魔女は倒せないんだから」
「はーい」
これからも杏子は私達といっしょにいてくれるみたいだし…いい結果になったのかな。
次回からアニメのストーリーに入ります。