ルイズ:ハルケギニアに還る   作:ポギャン

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 今回のお話はにじファンに載せていた時に比べてお幅加筆修正しているので、読んだことの有る方々が読みますと違和感を覚えるかも知れませんが、ご了承下さい。

今回もお楽しみくださいね。




5話:ルイズの地球での10年その四 B

 

 才人は博士の別荘を出たあと、駅へ向かう道筋で幸せ気分に目一杯浸りながら心の中でルイズと結ばれた事をうれしい顔で思っていた。

 

(ルイズの純潔もらって、凄く良かったなぁ……あの時の艶やかに乱れたしぐさ……色っぽかったな……また、あんな事出来るんだよなぁ……俺とルイズは恋人で契った仲なんだし……焦ることはないからなぁ、これから段々色んな体位を試していけば良いんだから、追々やれば良いさ……)

 

ルイズと初めてを経験した才人はあの時の淫靡な感覚を思いだし、ひとり悦に浸っていた。

 

「………でも、おかしいんだよな……何時もと違って、最近のルイズは何処かが変だよな? 今日だって何か無理やり空元気だしてさ……理由は訊いても教えてくれないだろうな……でも何か気になるぜ……」

 

本当なら、ルイズと結ばれて気分が良いハズなのに時折垣間見たときの恋人の寂しい表情が何故か気になって、心の底から喜べないでいる才人だった。

 

才人が奥秩父の博士の別荘から都内の自宅へ帰ってきたのは、だいたい午後8時になる頃であった。

 

「ようやく帰ってきたか、才人」

 

才人が玄関からリビングに向かうとそこには仕事終えて帰宅していた父親の平賀 北斗とその部下で恋人でもある秋山 涼子がソファーに座っていた。

 

「……ただいま父さん。涼子さん」

 

才人は父親とその恋人にあいさつした。

 

「今日はお前に報告することがある……彼女のお腹の中に俺の子が宿っている……お前は前から俺と涼子が一緒になるのを反対していたから、この事にたいして怒るかも知れないが……」

 

父親の北斗が彼女との間に子供ができた報告を才人に言ってきた。たぶん結婚して一緒になって、この家に済む理解と賛成を俺にしてほしいと考えているハズだと、才人はそう思っていた。

 

「別に良いんじゃないかな……子供ができんたなら、結婚して一緒に済むのが当たり前何だろう。父さん」

 

「俺たち二人を祝福してくれるのか? ………何故だ……この前まではあれほど反対していたのに……涼子に子供が出来たからか? 」

 

才人がこれまでと違い急に態度を変えたことに北斗は怪訝さを感じて、息子を問い詰める。

 

「……理由か………俺も最近、気になってた女の子と恋人になれてようやく父さんたちの気持ちが少しは解ったからかなぁ……」

 

「ありがとう。才人君……私絶対いいお母さんになるからね……これから宜しくね」

 

父親の再婚あいて秋山 涼子が自分が認められて、嬉しさのあまり才人に握手を求めてきた。

 

「……あぁ、よろしく……」

 

突然のリアクションに才人はすこし驚きながらも、ぎこちない手つきで握手する。

 

このあと直ぐに才人は家を出て、師匠のいる剣術道場へ愛車のマンウンテンバイクに跨がり向かっていく。

 

何故才人がこんな時間に剣術道場に行くのか、それは家に帰って来てからルイズに何度もメールや電話をしても、なしのつぶてだったから才人はなぜか胸騒ぎの予感がして一番理由を知っていそうな早瀬 平八郎の所へ向かっていったのが、真相であった。

 

「師匠居るんだろう。返事してくれよ! 」

 

才人は剣術道場に飛び込む勢いで中へはいっていき師匠の名前を呼んだ。

 

「やっぱり来たか才人……俺に訊きたいことが有るんだろう」

 

「なぁ、師匠……あんたは知ってるんだろ? 最近ルイズがおかしい理由を……」

 

才人が師匠の早瀬 平八郎にそう訊ねると平八郎はこう言って応える。

 

「……俺の口から詳しいことは言えないが、ルイズの事情を知りたかったら彼女がいまいる別荘に急げ、そこに行けばお前が知りたかった彼女の秘密が解るハズだ……1つだけお前に訊いておこう……ルイズの為なら今までのお前自身のすべてを棄てる覚悟は出来ているのなら、俺からはもう何も言うことはない」

 

早瀬 平八郎が才人にルイズの秘密も含めた全部を受け入れる覚悟は出来るのかと問い質す。

 

「……あぁ、ルイズのためなら俺はすべてを引換にしても良いくらいアイツの事が好きで……愛してるから構わねえよ……それに俺がもし、いなくなっても親父には新しい奥さんと生まれてくる子供がいるから、安心してルイズと一緒に生きる覚悟はとっくに出来ているぜ」

 

「……そうか、お前の覚悟はよく解った……タイムリミットは明日の早朝、陽が昇るまでだ……それまでに奥秩父の別荘に辿り着かなければルイズには永遠に逢えなくなる……俺の勘が告げている。お前と逢うのはこれで最期になるだろうから……免許皆伝の餞別代わりに、これをお前に託そう。この打ち刀“備前長船白銀”ルイズに渡した“備前長船雪風”と対になる打ち刀だ。魔を切り裂く力があるから、お前にとっては役にたつだろう……では、達者でな……才人」

 

早瀬 平八郎は才人にルイズ同様、護り刀を数々の想いをこめて手渡していた。これが平八郎と才人の今生での別れである。

 

「……師匠……俺、絶対にルイズと幸せになってみせるぜ……“白銀”を頂戴致しましてありがとうございます 」

 

そう才人が師匠の早瀬 平八郎に向かって、頭を深々下げて礼を述べるとこの剣術道場から身を翻すような早さで出ていき、外に止めてあったマウンテンバイクに乗ってルイズのいる奥秩父めざして、疾風みたいな速度をだして突き進んでいった。

 

「………才人は己の運命に従って行ったか……俺もアルコールが抜け次第久々に礼次郎に逢いに行くか……では、風呂にはいるか」

 

早瀬 平八郎は才人が去ったあと、剣術道場で一人言を呟いていた。

 

 

~~早朝の奥秩父~~

 

3月上旬の春先とはいえ、まだかなり寒い日であったが、今日は雲ひとつない快晴の青空が広がっていた此処、奥秩父にある敷島博士の別荘ではとある特別で重要な儀式を執り行うための準備をしていた最中であった。

 

「博士! この支柱はこの場所に設置して良いんですか? 」

 

「いや、ルイズその支柱はあと北へ2㎝程動かしてくれないか」

 

「解りました。あと2㎝北ですね~博士」

 

こうして淡々と準備作業を続けていくルイズと敷島博士は、別荘の裏庭全体を使ってハルケギニアに帰還するための簡易型の魔法結界を築くために必要な各種装置(所謂増幅装置)をルイズと博士は急いで設置していったのである。

 

「……これで全て準備は整いましたね。後は実施するだけですが……その前に、ルイズ、ハルケギニアに持っていく荷物は全部リヤカーに積み込み終えましたか? 」

 

敷島博士はルイズにハルケギニアへ持っていく身の回りの荷物と家族全員分の手土産の品々に10年前に地球世界に迷い込んできた5歳当時に身に付けていた全ての物を含めた全部を特殊4輪大型リヤカーに積み込んでいるのか、最終確認するみたいに訊ねる。

 

「はい! 博士、モチロン荷物は全部頑丈に梱包してリヤカーへ積み込みましたから、心配はしないで良いですよ」

 

満面の笑顔でそう言って、返事していたルイズの荷物の全リストはと言うと…………。

 

各種の技術書。医学書。薬学書。自然科学書。大百科事典書。などの各学術書に絵画や音楽の芸術書や地球世界の古今東西歴史書と同じく古今東西の戦史や戦略戦術が記載されている軍事関係の本などの書籍やルイズが地球世界へ来た当時の衣服と靴そして大事な杖。小型の太陽光パネル6枚に小型充電器6台。小型発電機2台。サンプル用のガソリンと灯油2缶。各種医薬品セットのケース2つ。各種調味料多数。魚や肉とフルーツなどの缶詰セット多数。レトルトインスタントカレー100個。レトルトインスタント牛丼100個。インスタントチキンラーメン4ケース。真空パックの白米ご飯200個。各種お菓子(ルイズが大好きなチョコレートなどを含む)多数。缶ジュース2ケース。缶ビール(500㎜ロングサイズ)2ケース。日本酒2㍑5パック。各種焼酎5本。高級ブランデー5本。高級ウィスキー5本。高級フランス産ワイン5本。おまけのウォッカ2本。テキーラ2本。各種お酒ツマミ(燻製サーモン、燻製ハム、サラミ、魚肉ソーセジ、チーズかまぼこ、各種チーズ、さきいか、いかくん、チーズ鱈、カワハギ、各種豆製品)。煙草200カートン。使い捨てライター200個。高級オイルライター5個。小型マッチ箱2万個。各種スキンケアセット多数。高級化粧品10セット。各種高級シャンプー、リンス、ボディソープ、高級石鹸など多数。その他日用品多数。カセットコンロ2台。小型CDラジカセ2台。携帯型デシタルオーディオプレーヤー3個。カセットボンベ多数。塩、砂糖、胡椒などが多数。上質高級小麦粉、魚沼産コシヒカリ多数。ルイズの服、下着、靴下、パジャマなど多数。靴多数。各種筆記用具などの文房具が多数。高級万年筆10本。更にお気に入り漫画本、恋愛物文庫小説などがある程度。秘密の写真集? 数冊。高級小型折り畳み式自転車1台。ノートパソコン2台。デシタルビデオカメラ1台。一眼レフデシタルカメラ1台。コンパクトデシタルカメラ1台。小型複合プリンター1台。ポータブルBlu-rayプレーヤー1台。ポータブルDVDプレーヤー1台。携帯電話1台。各種映画、アニメ、ドラマなどのBlu-ray、DVDなどのディスク多数(秘密ディスク有り)。特注高級機械式腕時計1個。ソーラ電波腕時計10個。(特殊な品物・ワルサーPPK1丁。9㎜380APC弾2千発。日本刀1振り・備前長船雪風)などの品物が多数………ルイズは欲張りだった。

「いま何処かで私の悪口を言われた気がするわね~」

 

全ての準備が完了してあとはハルケギニアへ帰還するための最後の儀式を残すだけだった。

 

ルイズと敷島博士は、最後の別れのあいさつを交わしあっていた。

 

「博士……10年もの長い間、育てて頂き、更にこの地球世界で生きていくための知識や常識なども教えてくださり、また数々の思いでもくれて私は幸せでした………最後に博士の娘……敷島 ルイズとして、本当にありがとうございました……」

 

ルイズは10年間の想いの全てをこめた感謝の気持ちを養父敷島 礼次郎に瞳に涙が滲んでくるのを堪えながら、伝えていた。

 

「………ルイズ……親が自分の愛しい娘を育てるのは当然のことなんだよ……それに僕のほうこそ、この10年君が傍にいてくれた事がどれほど幸せだったか……だから僕のほうこそ言いたい………ありがとうルイズ……」

 

敷島 礼次郎はこの世で最も愛している娘のルイズから10年にわたり育てた感謝の気持ちを伝えられると、自分こそルイズが傍らに居てくれてどんなに幸せで満ち足りていた事を口にだしていた。

 

「……はか……いいえ、お父さん………」

 

そう言って感極まったルイズは2つの瞳から涙が止まらず、溢れるほど流しながら敷島 礼次郎の暖かい胸に飛び込むように抱きついていく。

 

そして最後の別れもすまして、帰還の儀式を開始したルイズと博士の二人であった。

 

「これから帰還の儀式を始めるから、用意してください。ルイズ」

 

「はい! 解りました博士」

 

ルイズは敷島博士に言われてこの時のために用意していた特殊4輪大型リヤカーを繋いだ特注マウンテンバイクに跨がり杖として契約している金の装飾を施した頑丈な造りの万年筆を洋服のポケットから取り出していた。

 

「良いですか、ルイズ。僕がカウント・スリーから数え始めるから、カウント・ゼロで増幅装置のスイッチを入れる時のタイミングで、ルイズの持っている魔力を最大限まで高めてから上空へむけて打ち放ってほしい……それから儀式を始める前に、是非ルイズにこれを受け取ってほしいんだ」

 

そう言って博士がルイズに手渡した物は何の装飾もない、シンプルデザインの金のブレスレットである。

 

「博士、これはなんですか? 」

 

いきなり博士に金のブレスレットを渡され戸惑うルイズは、この品をくれた真意を訊ねる。

 

「……ルイズがハルケギニアに還って、本当に困った時にこのブレスレット“ゴールド・プラチナム”に『セットアップ』と、唱えてごらん……そうしたら、必ずルイズの想いを叶えてくれる。だからね……肌身離さず持っていなさい」

 

敷島博士はなにか曰くありそうな品物だと説明していた。

 

「……あまりよく解らないけど……博士の言いつけ通り大切に持っているから」

 

あまり意味は理解出来なかったけど……不思議な表情しながらも、博士に手渡されたブレスレットを大事に服のポケットにしまいこむ。

 

「準備は良いかい? 」

 

「はい! 博士いつでも始めてください」

 

ルイズの言葉に敷島博士は儀式の開始を告げる。

 

「……じゃあ、改めて始めるね……スリー・ツー・ワン・ゼロ・開始……」

 

敷島博士のカウント・ゼロの言葉でルイズは、全精神力をこめた魔法を上空にむけて放つ。

 

増幅装置のスイッチを押した敷島博士も、ルイズとまったく同じタイミングで上空へむけて超能力の全ての力を打ち放った。

 

結界の内側に有る・増幅装置によりルイズの魔法の力と敷島博士の超能力の力がぶつかりあって増幅されて合わさった時。奇蹟が起こってルイズの目前に光輝く楕円形をした鏡のようなゲートが現れた。ゲートの向こうは99.9%の確率? でハルケギニア世界はヴァリエール公爵家に繋がっている………ハズである。

 

「ゲートがいつ閉じるか解らないから、すぐにゲートを潜りなさいルイズ」

 

博士はいつまでゲートが開いているか、解らないのでゲートを潜るようにルイズを促す。

 

「元気で暮らしてください……ルイズ」

 

そう言った敷島博士はさよならの言葉は言わず、ただ優しい瞳でルイズを見つめるだけだった。

 

「ありがとう博士……さようなら………愛してるわサイトォォォォォォォォォォォォォォォー……………」

 

敷島博士にさよならの言葉を言った後、最後に愛しい才人の名前を力の限り叫んで、特注4輪大型リヤカーを繋いだマウンテンバイクに乗っていたルイズは、光輝く鏡に吸い込まれるように地球世界から消えてハルケギニア世界へ還っていった。

 

 

ルイズが鏡の中へ消えるその瞬間、別荘の裏庭へ疾風の様に飛び込んできたのは。マウンテンバイクに跨がった 青いパーカーを纏っていた真剣な表情した少年であった。

 

「ルイズ! ………ちきしょう! 間に合わなかった……」

 

目の前で愛する少女が消え去る場面を見て、間に合わなかった自身の不甲斐なさに憤りを感じていた少年に敷島博士は銀のブレスレットを強引的に手渡しながら強い口調で言葉を述べていた。

 

「何をグズグズしているんだ才人君! ルイズのことが好きなら早く追いかけなさい! 困った時があったらそのブレスレット“シルバー・ミレニアム”に“セットアップ”と言えばなんとかしてくれる。早くしないとゲートが消えてしまうよ……行きなさい才人君」

 

ルイズが消えて落ち込んでいた才人は敷島博士の激励を受けて、たちまち立ち直って

 

「ありがとう敷島博士! 」

 

とそう言うと、猛然とマウンテンバイクをこぎ始め、鏡のゲートへ飛び込もうとした瞬間に何と驚いた事に既存の鏡の前にもう1つ寸分違わない、まったく同じ鏡のゲートが突如出現して勢いがついていた才人は避けることも出来ず「そんなバカなぁぁぁぁぁ」と絶叫を放ちながら、もう1つのゲートへ飛び込んでいった。

 

その直後、2つの光輝く鏡は瞬時に消滅して消え失せていた。

 

「おぃおぃ、凄い事になっちまったな……ルイズは予定通り無事にあっちの世界へ戻ることができた様だが……あのバカはすんなりルイズに逢えなさそうだな……ほんとに何時も運のない奴だ」

 

無事ルイズがハルケギニア世界に還った様だと思い、早瀬 平八郎は安堵する顔をみせていたが、才人の運の無さにかなり呆れる様相をしていた。

 

 

「……大丈夫だよ。ルイズと才人君の絆はどれほどの困難に遭おうと、必ず二人は絶対に再会して幸せになるね」

 

敷島 礼次郎はそう確信の言葉を親友の早瀬 平八郎にむかって話す。

 

「……まぁ、あいつらの事だから無事に出逢ったら幸せに暮らしていくだろうなぁ」

 

「そうだね……」

 

敷島博士と早瀬 平八郎の二人は各々が思い思いの言葉を述べると良い笑顔で笑いあっていた。

 

大人の男たちが笑いあっていた頃。

 

ルイズを追いかけ鏡のゲートへマウンテンバイクごと飛び込んだ才人がゲートを潜り抜けた瞬間なにか弾力があって柔らかいモノにぶつかって、ほんの僅か20秒くらいの短い時間、意識をなくしていたけども直ぐに回復して辺り一帯の様子を窺うと、目の前には緑色の簡易な服を一本の紐で胴体に巻きつけて着ている脚の膝先まで有る長くてサラサラの美しい金色の髪と胸部に凶悪的なバストレボリューションの巨大メロン2つを備えていた美少女が困惑した顔で才人を見つめ小声で何かを呟いていた。

 

「……此処はいったい何処なんだよ……そんな事よりルイズは、ルイズはどこにいるんだよ! 」

 

才人がしばらく目の前の美少女に(特にメロン)見とれていが、直ぐに自分の目的を思い出した才人が地面から立ち上がろうと右手に力をいれたところ、グニャリとした柔らかくて弾力がする感触を感じた瞬間、地面のほうから「アァ~ン」と言った艶やかで色気ある大人の女性の声がしたから、才人が確認のために地面を見るとどう考えても自分が、緑色の髪を紐を使って後ろで一纏めで括った妙齢な美女を押し倒すような格好で更にあろうことかその美人女性の大きくて形の整った右胸(オッパイ)を鷲掴みしていた。間が悪いことに たぶん激突した時の衝撃でその女性の衣服が弾けとんでいたから、今の状態は上品に言うと生まれたまま。下品だと素っ裸またはスッポンポンの大きい胸もアソコも恥ずかしい毛も見放題のオールヌードだったから、勿論才人が触っている感触は直接だから最高のさわり心地であったハズだから、当然触られている当人である妙齢の美女が地面に仰向けの体勢に成りながらも物凄く恐ろしい形相のキツい瞳で下から睨み付けているのは当たり前のことだった。

 

「……お、俺の運命……この後、いったいどうなるんだよう! 」

 

才人はルイズを追いかけて何も考えず鏡のゲートを潜ったばかりに、肝心のルイズとは出逢えずに。素っ裸の妙齢の美女の大きい胸を鷲掴みにしていた状況に頭が混乱していた状態であった。

 

そのために件の美人女性から、とても恐ろしい形相で睨まれている……ハッキリ言ってこのままじゃセクハラ処か強姦の罪で役人に突きだされ何年も……ひょっとしたら、何十年も刑務所にぶちこまれる状況に陥って自分の人生終了のテーマ曲が何処からか流れてくる気がしていた才人であった。

 

一方のルイズは無事に鏡のゲートを通り抜けて故郷トリステイン王国に10年ぶりの帰還を果たし、懐かしいヴァリエール公爵家の城館内の広大な庭園の池の畔に到着していた。

 

「……ようやく………ようやく、私は還って来たわ……懐かしいヴァリエール公爵家にね……あぁ~早く誰か来てくれないかしら? ………でも、あの時うしろから聞こえた私を呼ぶ声はなんだったのかしら? サイトの声に似ていたけど……まさかねえ……サイトが真相を知ってるハズなんて無いのに……私を追いかけて別荘に来ることなんてあり得ないのにね……なに未練なこと考えているのよ、私ったら。サイトにはもう二度と逢えないんだから……これからもっと前向きに考えて生きていかないと………あっ、誰か来たようね……あの身形だとメイドの様ねえ……」

 

ルイズは才人の事を未練だと思い、それを振り払うかの様に此方へ近づいてくるメイドに意識を切り換えていたけど……まさかこの時、居る場所は違えど同じハルケギニアに愛しい想い人の平賀 才人が来ている事をルイズは夢にも思ってはいなかった。

 

続く。

 




 にじファンの時に載せていた頃は自分で見ても拙い出来だったから、今回修正してほんの少しだけましかなと思えるのはダメですかねえ……まだまだ精進しないと。

それでは、あとがきショート劇場の始まりです。

「……まさかサイトが私を追いかけてハルケギニアに来てくれるなんて、嬉しいと最初は思ったんだけど……な、何よあの年増女は! よくも浮気したわねえ! よりにもよって胸の大きい女が浮気あいてなんて、胸の小さい私に対する当て付けなのね! 赦せないわ! このバカ犬! この鞭で成敗しちゃうからね! 」

「……おおお、落ち着けルイズ! あれは浮気じゃない……ゲート潜ったら次の瞬間、あのオッパイが手のひらに吸い付いてきたんだよ! ありゃ魔性のオッパイだから、お、俺のせいじゃねえから落ち着け、な、な、鞭をしまえ、な、な、あぁ、止めろルイズ………」

「今回のオチは無さそうね……ガチでサイト叩いちゃったぁ~これは此れでクセになりそう……」

「今回のオチは俺が鞭でやられて終りなのかぁ……がく……」

なんか、出来がイマイチなのでショート劇場は当分書きません。

次回もよろしくお願いしますね。


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