ルイズ:ハルケギニアに還る   作:ポギャン

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 本当なら今回で地球でのお話は終るはずだったんですが、以前から考えてプロットも練り上げていたこの作品のifルートについてなんですが、これ以上連載を増やすことはちょっと無理そうなので、本編の外伝として組み込もうと考えました結果。この4話の途中が分岐点になるから、ある程度4話の最期らへんを改編して外伝へ繋がるようにすると、どうしても後一話分くらい新しい描写場面を注入する関係上次回へ引きずる事になりまして、申し訳ありません。

かなり書き足しがある5話を直ぐに執筆しますね。

ではルイズと才人が結ばれる4話をお楽しみくださいね。




4話:ルイズの地球での10年その四 A

 

 心臓をドキドキさせながら、お風呂場へ通じる廊下を手を繋ぎながら静に歩いていくルイズと才人。

 

「ねえ、サイト。もっと私に引っ付いても良いのよ? 恋人なんだから、遠慮しないでよねえ」

 

風呂場へ向かう道筋の廊下でルイズは普段と違って、ここぞとばかりに甘い吐息と可愛いしぐさで才人に甘えん坊みたいな感じで迫りまくる。

 

「…………ごめん。ルイズ………俺、緊張してる最中だから……これ以上くっつかれたら理性吹っ飛んで、いまここでお前に襲いかかりそうになるから、ふ、風呂場まで我慢してくれ……頼むから」

 

才人は今の自分自身の精神状態が、ルイズの甘い吐息と若い女の子特有の甘酸っぱい匂いが漂ってくるから、これ以上近寄られるとギリギリ我慢している安全策のリミッターが外れて暴走するから、風呂場へ到着するまで刺激しないで欲しいと才人が甘えてくるルイズに言い聞かせると

 

「………解ったわ。お風呂場に着くまで我慢する」

 

少し拗ねた口調でルイズは才人に了解の返事をする。

 

風呂場横の脱衣所入口へ到着したふたりは、どちらが先に入るのか躊躇していた。

 

「ル、ルイズさん……ささ、先に入っておく、おくんなまし~ささ……」

 

「もう、サイトったら変な話し方して、柄にもなく緊張してるのは解るけど、そのしゃべり方はもう少し何とかならないのかしら~? 」

 

「……いや別に、ききき、緊張なんかしてね~よ」

 

さっき自分で緊張していると言ったばかりなのをわすれるくらい、緊張度もMaxになっていてもまだ強がりを言いながら、肩は震えが全く鎮まらずに脚の膝もガクガク、ブルブルが止まらないほど超緊張しているヘタレで、情けない様子の才人であった。

 

暫く経ってもまったくこの場から先へ進まない状態が続いていたから、結局は業を煮やしたルイズが最後まで抵抗して渋る才人を強引に引きずって、脱衣所に入っていった。

 

脱衣所へ入ると先ずは才人が緊張しながらも、ゆっくりした手つきで脱いだ服と下着を衣類入れである昔風の風情たっぷりのレトロな編み籠へ丁寧に1枚1枚置くような感じで入れていると、ふと視線を感じて才人がとある方向へ顔をむけると顔全体を朱に染ながらジーと一点を見続けるルイズが衣服を脱ぎもしないで佇んでいた。

 

 

「……あの~ルイズさんマジマジと見られると、こっちは大変恥ずかしいんですがぁ~」

 

じーと見られ続けられるのはイヤだと才人は一応ルイズに抗議するのだったが………。

 

「……別に視ていても良いでしょう。コレカラ二人一緒にお風呂に入るんだからねえ」

 

「そうは仰いますがルイズさん。貴女はまだ肝心な服を脱いではいないんですが? 」

 

才人に図星をつかれたルイズは顔がみるみるうちに真っ赤になるくらい怒りだしていた。

 

「あああ、ああああ、あんたが全部脱いだら、私もすぐに脱ぐわよ! だ、だだ、だから最後まで残ってる、そのパンツ! さっさと脱ぎなさいよ! 」

 

そう言って、ルイズは眼を血走らせて才人が穿いているパンツを強制的に脱がせた。やられた才人は心の奥底で

 

(こう言う行為を平然とやるから、女の子は怖いんだよな)

 

「じゃあ、今から私も脱ぐけど……さすがにまだ、は、恥ずかしいから才人は私が脱ぎ終るまで後ろをむいてなさいよ! 」

 

「解ったよ」

 

才人を後ろむきにさせるとルイズは素早い動作で衣服を脱いで、生まれたままの姿になっていた。

 

「ルル、ルイズ、もう前をむいても良いかぁ~」

 

「………えぇ、前を向いても良いわよ」

 

そう言われて才人が見た存在は、流れるようにウェーブがかったきれいなピンク・ブロンドのしなやかな髪に、鳶色の潤んだ瞳、朱く染まった頬に整った鼻筋に小さな薄桜色の可愛い唇と。まるで精巧なフランス人形みたいな顔立ち。更に両手で隠す形の良い小さな胸に可愛いお臍。下にいくと髪と同じピンク色の甘酸っぱい匂いを放つ若草に美少女特有の形の整ったきれいなスジ、スラッとした細くて長い美脚と身体全体が華奢な造りの物凄い美少女がそこに、まるで天使が降臨したみたいに佇んでいた。

 

「………き、綺麗だぁ………俺の愛しいルイズ……」

 

生まれたままの美しい姿のルイズに見惚れていた才人は、感激した表情で“きれい”だと呟いていた。

 

「あああ、ああああ、あまり見ないでよ~はは、恥ずかしいんだからねえ! 」

 

1つの言葉もなく、ただひたすら自分の生まれたままの姿を無言で見続ける才人の股間に変化の兆しを視てしまったルイズは赤面しながらも、その事実を当の本人へ告げる。

 

「………私の姿に見惚れてくれるのは、すごい嬉しいんだけど………そ、それよりも、サ、ササ、サイトの方こそ隠さなくて良いの? 股間がスゴい状態になって、ブラブラしたモノが左右に揺れて見えているんだけど………」

 

ルイズは自身の顔が真っ赤になるほどの恥ずかしさを感じながらも、才人へ指摘してあげると。

 

ようやく今の自分の股間状態に気がついた才人は恥ずかしさのあまり狼狽え、ルイズにむけて大声てとある言葉を喚き散らす。

 

「……ルルル、ルイズ……お、おおおおお、お前……俺の股間……じっくり、見てるんじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ! 」

 

ルイズに一番恥ずかしい状態の姿見られ絶叫するサイトだった。

 

「別に恥ずかしがる事無いんだから……良いじゃないのよ……す、凄く素敵で立派なモノ持っているんだから」

 

「女の子がそんなはしたない言葉使ったらダメなんだよう……ルイズみたいにきれいな美少女の口からそんな言葉を吐き出されたら……俺、倒れちまうよ」

 

才人は普段はスケベでお調子者の抜け作だったが、結構古風な考え方を持っていて。女の子が必要以外の時に下ネタ紛いの言葉を使用する事に酷く敏感で、美少女のルイズが下ネタを喋っている事に酷くショックうけて落ち込んでいた。

 

「……はぁ~疲れたなぁ~」

 

まだルイズに股間が立派だと言われた事に、才人は落ち込んだままの状態だったが、これじゃあ駄目だと思い。気を取り直してルイズと一緒に風呂場に入る才人であった。

 

「うわぁ~俺ん家の狭い風呂と違って広くて天井がスゴい高いし、それに何て言っても風呂場が凄くきれいで清潔なのが良い……」

 

「うふふふ~説明口調ありがとう。2年前にお風呂場を全面的に改装して浴槽は大理石で大人6人が余裕で入れるほど広いし。洗い場も安全を考えて滑りにくいゴムを敷き詰めているのよ。それにカランとシャワーも6人分用意出来てるしね……でも、何といっても凄いのは別荘全体がオール電化だから、当然お風呂も24時間いつでも好きな時にすぐ入れるから、すごいでしょう? 」

 

ルイズが才人へ風呂場全体の説明を自慢を交えながら語り尽くしていた。

 

お風呂場に二人一緒に入ってきたルイズと才人は、二人で身体を洗いあった後、ウフフ、キャアキャアな光景を洗い場と湯船で繰り広げていた………誰が見てもチクショウ……羨ましい光景が出現していた。

 

たっぷり恋人同士のプレイ楽しんだ二人は、風呂場を出てリビングのソファーでコーヒ牛乳とフルーツ牛乳を飲み干して寛いでいたけども。突然才人がソファーから立ち上がり座っているルイズの前に立つと、重要な言葉を告げだした。

 

「……あのなぁ……ルイズ」

 

才人が何かタイミングを見計らっているのに気づいたルイズは才人のしたい事に一々干渉しないで本人のしたい通りさせようと思っていたからなのか、普段なら直ぐにちゃかすのにこの時は何もせずにいた。“案の定”才人がルイズに話が有ると言ってきた。

 

「なぁに、サイト改まって何かあるの? 」

 

ごくっと、唾を飲み込ながら覚悟を決めていた才人はとある行動に出ていた。

 

「……今日はルイズの誕生日だから、俺、今までのお年玉と冬休みにバイトして貯めたお金でルイズのバースーデープレゼント買っていたんだ……」

 

そう言って才人は綺麗な包みからピンクのリボンを施した小箱を取りだしその箱を開けて中の品物をルイズに慎重に手渡した。

 

「これを私に買ってくれたの? 」

 

「そうだよ、ルイズ。早く開けて見てくれ」

 

早速、品物の中をあけて見ると金の鎖にプラチナの台座に嵌め込まれていた粒は小さいけれどキラキラと光輝くとてもきれいなピンクダイヤモンドのペンダントであった。

 

「………凄く嬉しい……ありがとうサイト。絶対大切にするから……」

 

そう言うと、ルイズは才人の胸に大胆にも飛び込み、すこし嬉し泣きの瞳で才人を見つめていた。

 

「こんなに喜んでくれるルイズを見れて、俺もスゲー嬉しいんだよ! 」

 

そう言って抱きしめあって、濃厚なキスをする二人だった。

 

(サイトが私にこれほど素敵なピンクダイヤのペンダントをプレゼントしてくれるなんて……今すぐ踊り出しても良いくらい、物凄くうれしい。サイトから貰ったこのペンダント……肌身離さず一生手放さないわ! )

 

ルイズにとって、この時の感動した出来事は生涯忘れることは無かったほどの想定外のうれしいサプライズであった。あとは……あれを残すのみだった。

 

「おおおおお、俺、ル、ルルルイズのことが好きなんだ……いやマジで、真剣にお前の事が大好きなんだぁぁぁ! だから、ルイズが大切にしてきたモノを今から貰うと決めたから。覚悟してくれ! 」

 

ここまで来るのにルイズにお膳たてされた結果とはいえ、ようやく決断した才人はここにきて男振りを発揮しだしてきた。

 

「………いい、良いわ、私も今夜こうなる事を覚悟して此処まできたのだから……私の初めてサイトにならあげても良いわ! 」

 

(……ようやくサイトに私の純潔……捧げる事ができるわ……これでハルケギニアへ還っても愛の証しがあれば生きていけるわ……たとえ結果的にこの人を苦しめる事になったとしても……私は後悔しない……今が一番しあわせだから……)

 

ルイズはいま全ての事柄を背負う覚悟ができた。

 

「ルイズ! 」

 

そう叫ぶと才人はルイズを抱き上げて(所謂お姫様抱っこ)寝室へ向かう男振りがたくましい才人であった。

 

寝室に入ると一先ずはルイズをベッドに座らせると。着ていた服と下着を脱がせ、生まれたままの姿にすると才人も同じ様に脱いで裸になり、ルイズを優しく抱きしめながらベッドの上に押し倒す才人だった。

 

ディープキスなど、色んな下準備を済ませて、さぁこれから大事な事に及ぼうと事前に用意していた例のアレを使おうと思っていた矢先の才人にルイズは小さな声で話しかけてきた。

 

「ちょっと待って、サイト」

 

「今さら怖じ気づいたのかよ、ルイズ! 此処まできたらもう止まらないぜ。俺の怒りん棒は! 」

 

「違うの~今日は~超~安全日だから~大丈夫なの~私~肌が弱いから~アレを使わないで~ほしいの~お・ね・が・い・ね」

 

普段の気の強さは何処へ行方をくらませたのかと思えるくらい。全く違うほどの可憐なしぐさに甘えるような声に才人はまんまとルイズの企てに嵌まっていく。

 

「本当に良いのか? 生でしても」

 

「うん。良いの~」

 

そう言って頷くルイズ……女の大丈夫、安全日だから安心と言う言葉は絶対間違いでほぼ100%うそだから、男はこういう場面での女の言葉に対して信用してはいけない。

 

(……ごめんね騙して、本当は超危険日なの……明後日にハルケギニアに還ったら、サイトには二度と逢えないと思うから……それだからこそ私はサイトとの間に確かな愛の絆が、どうしても欲しかったの……)

 

ルイズはいま愛する才人を騙していると思えて、心苦しさで胸が張り裂けそうになっていた。

 

(こうしないと、これから一生……愛しいサイトに逢えなくなると思うと、気が狂うくらい辛くて生きていけそうに無いから……)

 

ルイズの思惑も知らないで哀れな才人はルイズと朝方まで、思春期特有の性欲の本能に従いとても深く激しいほど。愛しいと想えるほど愛しあっていたのだった。

 

激しい愛の営みを終えたあと、仲良く抱きしめあう様に眠っていた二人がようやく起きたのは、もう夕方ごろである。

 

モゾモゾとして毛布から這い出てきたて直ぐに最初に起きた才人は優しい声で

 

「起きろルイズ。もう夕方になるからなぁ、起きるんだ」

 

「うぅ~ん……まだ眠い…………………」

 

才人に一言だけ返事してすぐそのまま深い睡眠に入ろうとしていたルイズの寝起きの悪さに才人は苦笑する(ルイズは寝ると中々起きない体質だから、けして朝が弱い訳じゃなく今回みたいに夕方

だろうが昼すぎだろうがいっさい関係無かった)。

 

「……全然起きそうにないぜ……こうなったら俺が起きる様にしてやるからな」

 

そう言って、ニヤリとなった表情でルイズが被っている毛布の中に上半身を突っ込むと何かの行動していた。

 

 

「……ぅう~ん……あひっや! なに、何なの? ……あっ…だ、だめぇ~そ、そこに……に……舌を……いれ………ない……でぇ………だ、だめん……なのぅ~……これ……いじょう………さ、されたらぁ……か、からだ………も……もたないのぉ………あぁ~ん……だめぇ~…………………………いい加減にしなさいよ! このエロ馬鹿犬! “念力”! 」

 

 

ルイズを起こすためと自分の欲望を満たす両方のエロいおこないを毛布に上半身をねじ込み実行中だった何処かのエロ犬が快感のため眠りから覚醒して降臨した女神の鉄槌をうけて壁に激突させられてその場で気を失った。

 

暫くして意識を取り戻した才人が見上げるとそこには心配している顔で見つめているルイズの純潔を失って得た女性独特の色気というか艶みたいな感じの女神様がいた。

 

「……サイト。もう、大丈夫? 少しやり過ぎたわ……でも、サイトも悪いのよ……あんな厭らしい起こしかた、するんだもん」

 

可愛いしぐさで才人に起こしかたについて注意するルイズであった。

 

「ごめん、ごめん。あんな起こしかた二度としないよ……でもルイズも気持ち良かっただろ」

 

「ばかぁ……もう、サイトったら、ほんとにエロいんだからぁ……」

 

良い雰囲気になりかけた二人はそのまま夜の運動に入るかと思われたが、そこはルイズが自重して身体が汚れているからお風呂に入ろうと才人を誘って風呂場へ行って 目覚ましのために先ずは熱いシャワーを浴びてからボディーソープやシャンプーにリンスなどを使用して身体をキレイにした後、仕上げに温いお湯に肩までタップリと浸かって昨夜から朝方にかけて繰り広げた気持ち良い運動の疲れを癒していた。

 

お風呂場から出てきた二人はリビングで各々お気に入りのコーヒ牛乳とフルーツ牛乳を堪能したあと。かなりお腹が空いていたから、ルイズが簡単に用意できる料理を手早く作って夕食を二人楽しく食べた後は………。

 

「俺は今から家に帰るけど、ルイズはどうする? 」

 

「私は、明日ここでする用事が有るから今日も泊まるわ。後で博士も来るから心配しなくても大丈夫だからね」

 

そう言って先手を打ったルイズは才人を安心させてこの別荘から無事に送り出すようにする。

 

別荘の門の前まで才人を見送りにきたルイズは、この世で最期になるかもしれない別れのあいさつを最愛の恋人にしていた。

 

「気をつけて帰ってね。それから途中で寄り道して遅くなって、お父さんに心配かけたら駄目なんだからねえ! サイト」

 

才人を心配してルイズは口うるさく注意するけど……それは愛しい者を心から愛するが故の言葉であった。

 

「バーロ。ルイズに言われなくても、ちゃんと解ってるぜ。俺も、もう子供じゃ無いんだからなぁ~」

 

「うふふ……確かに、アソコは子供じゃ無かったわねぇ~」

 

ルイズはあの時の激しい愛の行為を思い浮かべて、才人が思いもしなかった言葉を口にしていた。

 

「だから女の子がそんな言葉、言っちゃ駄目なんだよぉぉぉ」

 

才人は普段はおちゃらけて、男どうしでいる時は軽い下ネタ話でも平気で口にするけども……可愛い女の子が下ネタみたいな下品な言葉を使用することには否定的な考えを持っていたから、ルイズがその下ネタを言ったので軽く注意する。

 

「そんなに怒らないでよ~冗談よ。冗談だからねえ」

 

「冗談ならいいんだけとなぁ? 」

 

「二三日の内に連絡するからな~入学式までは、まだまだ遊べるからなぁ、じゃあなルイズ」

 

(その頃には私はハルケギニアに還っていて、この世界の何処にも居ないのよ……サイト………)

 

「……気をつけて帰ってね………サイト」

 

この世で才人に言う最期の言葉を万感の想いをこめて、ルイズは口にする。

 

「……さよなら…………サイト……」

 

それは、才人の姿が見えなくなるまで見送った後にルイズが言った言葉だった。

 

別荘に戻りリビングのソファーに座ると静に涙をながし、声を押し殺すように哀しく泣いていたルイズだった………。

 

ルイズが泣き止み。暫くすると、いつの間にか敷島博士がリビングに来て佇んでいた。

 

「博士……いつの間に………」

 

ルイズは急ぎハンカチで涙を拭きながら博士に問い掛けていた。

 

「才人君との別れは済んだのかい。ルイズ……」

 

「………そうです…………すべて終りました…………正直未練が無いと言ったら、うそになるけども…………以前から覚悟を決めていたつもりでしたけど……けど………サイトと別れることが……こんなに辛くて……苦しいなんて………思ってもいなかったの……わたし…………」

 

今にも哀しくて泣き出しそうな顔をしながら、博士に胸が張り裂けそうになるくらい苦しい気持ちを打ち明けたルイズに、博士は静に近寄りそっと手をにぎり、真っ直ぐで優しい瞳をして穏やかな声でルイズに語りだした。

 

「……ルイズ、人は泣きたいときは無理に我慢することは無くて、哀しい気持ちの時は泣きたければ泣いたら良いんだよ……そして明日は良い笑顔でハルケギニアに還って欲しいと僕は想っているんだ。ルイズにはね……」

 

敷島博士はルイズに哀しい時は我慢しないで、泣いたら良いと優しい声で諭すように囁いていた。

 

「……博士………」

 

そう一言だけ告げるとルイズは敷島 礼次郎の優しさでみちた胸を借りて、いつまでも泣き続けていた、いつまでも。

 

 

続く。

 

 





 これから前から考えていたifルートも本編に外伝として組み込むので、にじファンの時に掲載していた話とは少しだけ変わると思うから、ご了承下さいね。

ではあとがきショート劇場の始まりです。

「……あの時、私たちが初めて結ばれた夜のことを私は絶対に忘れ無かったわ……私にとって、あの想いでは最高にステキだったのよねえ……」

「……あの時生で○○○をルイズの○○○へ入れたときの快感は最高だったぜ」

「なんで、サイトは何時も下ネタに走って私の綺麗な想いでを壊すのかしら……」

「そりゃあ、男と女の考え方の違いだろう。女は初めての時をきれいな想いでとして記憶するけど……男は気持ち良かったことを記憶してるだけだからなぁ、男女で初めての思いは違うってことだろ」

「……本当にこのエロ犬は厭らしい事ばかり考えて……もう、目的は果たしたから、それ要らないから去勢するわよ! サイト」

「わぁ、今回のオチ……過激過ぎるー」

次回もよろしく、お願いします。


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