ルイズ:ハルケギニアに還る   作:ポギャン

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 今回も含めて2回、才人がメインの外伝を載せますから、よろしくお願いしますね。


13話:外伝才人の受難その一

 

 才人は今現在、自分が陥っているこの状況をどう表現したら良いのか凄く困ってしばらくの間、フリーズした状態が続いていたところ偶然から才人に強引的に組しかれた格好になっていた、衝突した衝撃で衣服がすべて吹き飛び素っ裸になって才人に上からのし掛かれて仰向けになっていた緑髪の妙齢美女がキツい口調で非難すると同時に、何時まで経っても自分の身体から退かない才人を渾身の力で押し退けようと行動し始めていた。

 

「………この! 変態痴漢野郎! 何時までアタシの大事な身体の上に乗っかっているんだい! さっさと離れな! このぼんくら男がぁ! 」

 

そう言って妙齢美女は先ずは上半身を起こしながら右手で強力極まりない張り手の一撃を才人の胸に喰らわせる。その時もちろん裸だった緑髪の妙齢美女のたわわに実のっていた形の良い大きな両乳房が“ぶるん”と上下に激しく揺れる様に才人は思わず感嘆の声をあげていた。

 

「スゲエ、おっきいオッパイが揺れるのがこんなに迫力有るとは思わなかったなぁ、ルイズの小さいオッパイじゃ絶対拝めない光景だからなぁ………何処の誰かは知らないが、ごちそう様です。おねえさん」

 

と胸に一撃喰らっていた事などすっかり忘れていたかのように、有り難いモノを拝ませてもらったみたいに両手を併せて拝んでいた。その時の才人の表情は大きな胸を視て何処か頬がすこし……いや、かなり緩むくらいにやけていた。

 

自分の大事な胸を視てそんな緩んだ表情していた才人の姿に緑髪の妙齢美女は怒髪するくらいの怒りが身体全体から発していた、上半身を起こしていた状態から完全に立ち上がった姿になってすぐにしなやかさを誇るきれいな長い右脚を眼にも止まらぬ速さで素っ裸で自身の秘密の花園がフルオープンな状態になるのも構わず、才人の股間にある急所めがけ渾身の一撃でタマタマを蹴りあげていた。

 

「ぐぉあぁぁ♂¢£★●◇□◆▼▽▲∈∋…………………」

 

と才人はあまりの激痛に奇声を発しながら両手で股間を押さえながら蹲った状態に陥っていた。

 

その苦しみにのたうつ才人の姿を冷たい眼差しで見下ろしていた緑髪美女がとあるセリフを言い放つ。

 

「ふん! アタシの怒りの一撃喰らった気分はどうだい、変態痴漢野郎! これで思いしったかい。召喚の鏡から現れた途端、どういう手管を使ったか知らないけどさ……いきなりテファのいる面前でこのアタシを素っ裸にひんむいた挙げ句、不埒な行為に及んだあんたにはお似合いの末路さ、ざまぁないね! 」

 

緑髪の妙齢美女が股間を蹴りあげて、痛みのあまり地面をのたうち回っていた才人を冷たい瞳で睨み付けながら、鬱憤を晴らすために罵声を浴びせていたところ。

 

「マチルダ姉さん、大丈夫だったの? ケガはしていない? 」

 

緑髪の妙齢美女をマチルダと親しい雰囲気で呼びかけながら近づいていくきれいな美声の持ち主は、緑色の独特の形をした衣装を着ていてもハッキリと解るほどの見事なメロン2つの凶悪的に大きい胸を持っている長い艶々の金の髪を誇る整った顔立ちの絶世のエルフ美少女であった。

 

「………あぁ、テファかい、心配かけたねえ……あんまりケガはしていないからさ。これくらいはアタシにとっては大丈夫だから、心配しないでおくれ……それより、何か羽織るものをくれないかい。この馬鹿のせいでマントに服や下着が全部千切れ飛んで滅茶苦茶になっちまったからねえ」

 

絶世のエルフ美少女にマチルダ姉さんと呼ばれ心配されていた緑髪美女が着るものがないから、何か上に羽織るモノをテファに要求する。

 

「解ったわ、マチルダ姉さん。ジム、悪いけどわたしの部屋からマチルダ姉さんのマントと衣類を持ってきてくれる」

 

テファがジムと呼んでいる年の頃は10歳くらいになる少年にマチルダのマントを取ってきてほしいと頼むと

 

「解ったよ、ティファニア姉ちゃん」

 

とそう言ってジムと呼ばれている少年はこの森の中ですこしだけ開けている小さい広場からちょっと離れていたところに在る10軒くらいあった木造平屋の一軒家の住宅へ急いで向かっていく。

 

「………さて、変態痴漢野郎をどうしようかねえ? コントラクト・サーヴァントの契約して、当初の予定どおりテファの使い魔にするかい? 」

 

マチルダは淡々とした表情でティファニアに、召喚魔法で呼び出した平賀 才人をコントラクト・サーヴァントをして使い魔契約してみるかいと提案すると

 

「……あの姉さん、この人。変態の痴漢さんだけど………いくら何でも人間だから使い魔には出来ないわ」

 

そう言って、ティファニアはマチルダの提案を断ろうとしていたけども…………。

 

「こんな変態痴漢野郎に遠慮なんかする必要なんか、これぽっちも考量する事なんか無いよ。第一さ、こんな危険極まりない痴漢男を世間に解き放つほうが、アタシは危ないと思うからね……」

 

「でも、いくら何でもそれは可哀想だよ、マチルダ姉さん」

 

マチルダの強引的な物言いに、才人を使い魔にするのはダメだと言うティファニアだったが……………。

 

「テファは優しいから、そう思うけどさ………アタシとしてはやっぱり今後の事も考えて、この痴漢野郎をテファの使い魔にしたほうが安心するんだよ」

 

そうマチルダが告げると

 

「マチルダ姉さんはわたしの事を想ってそう言うけど………この人にも都合があるハズだから、わたしたちが好き勝手にしちゃいけないと思うの」

 

「でもさ、アタシとしてはこんな変態痴漢野郎なんて信用できないから、テファが嫌がっても強引にコントラクト・サーヴァントさせるよ、アタシは! 」

 

「でも、やっぱりそんなのダメだよ! 」

 

無理やりでも才人をティファニアの使い魔にすると叫ぶマチルダに対して、本人であるティファニアは絶対的に拒否しようと、こちらも強い口調で否定の言葉を言い放つ。

 

美女と美少女の二人がある一人の男の事をめぐって対立しているそんな緊張感漂う状況の最中に、とある場所から第三者の場違いな声が響き渡る。

 

『あの、そこで蹲って気絶しているぼんくらヘタレ(仮)マスターを使い魔にされると、こちらとしては非常に困りますから止めてもらえ無いでしょうか』

 

「………今の言葉はいったい誰が喋っていたんだい? テファは解るかい」

 

「ううん、解らないわ。ねえさん」

 

突如、何処からともなく聞こえきた機械音声を思わせる声の持ち主に心当たりがまったくないティファニアとマチルダの美少女と美女の二人は辺りいったいを確認するかの様に見渡すけども、声の持ち主を探しだす事はできずにいた時、また声が響き渡る。

 

『あたくしが居るのはこっちですよ。胸がデカメロンの金髪エルフ美少女さんと気性激しい嫁ぎおくれのアバズレおねえさん』

 

「……此処に居ると言われても、何処にいるのかわたしには解らないから、もっと詳しく教えて妖精さん」

 

「誰があばずれだい! 隠れてないで、出てきな! 今なら半殺しで赦してやるからさ」

 

『うるさい方ですねぇ、あばずれおねえさんは。あたくし、そこに蹲って気絶している少年。平賀 才人が一応あたくしの“(仮)のマスター”でございますので、そこのデカメロンエルフ美少女のお嬢さんの使い魔にさせる訳にはいかないのです。何故ならそんなヘタレぼんくらマスターでもあたくしを造って下さった創造主“敷島 礼次郎博士”がこの世で1番愛しておられるあたくしの本当のご主人ルイズ様の不甲斐ない恋人なので、サーヴァントと言う名の奴隷にされるとルイズ様が哀しみますから、絶対に容認することは出来ないのです! お解り頂けたでしょうか』

 

そう偉そうにティファニアとマチルダに宣っていたのは、人間どころか生き物ですらない空中にふよふよと浮かんでいたのは白銀色に輝く一見派手な装飾も施されていないシンプルなデザインの銀のブレスレットが空中を漂いながら、先ほどから喋っていた。

 

「………姉さん! ブレスレットが喋って空中に浮かんでいるけど、これ一体何なの? 」

 

「……テファ、無茶お言いでないよ……アタシだって、こんな喋って飛ぶブレスレットなんて物見るの初めてなんだからさ……」

 

喋りながら空中漂う銀のブレスレットにものすごく興味津々のティファニアは、姉マチルダに色々と訊ねてみたけども……問われたマチルダもこんな物見たこともないと言って、半ば匙を投げている状況である。

 

『そう言えば自己紹介が未だでしたね。あたくし“シルバー・ミレニアム”と申します。一応インテリジェント・デバイスでそこで気絶している平賀 才人が(仮)のマスターで本当のご主人さまは日本名、敷島 ルイズでここハルケギニアでは“ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール”と名のっています。以後よろしくお願い致します。では、そちらも名のって下さいますでしょうか? 』

 

空中に漂いながらティファニアとマチルダに自分の正体はインテリジェント・デバイスのシルバー・ミレニアムと名のる銀のブレスレットであったが、知らない者からするとどうみても胡散臭いものである。

 

「……あなたは、お喋りできる杖さんですか? 」

 

ティファニアは瞳を輝かして、シルバー・ミレニアムにそう問いかける。

 

『デカメロンエルフのお嬢さん。あたくしはそこら辺にいるメイジが所有している平凡な杖じゃ有りません! 創造主、敷島博士が知識の集大成に造って下さったあたくしの他にはお姉さま、ゴールド・プラチナムだけがある地球世界じゃあ2つしか存在しないんですから、ハルケギニアの杖何かと一緒にしないでほしいです』

 

ティファニアに対して偉そうな態度で宣うインテリジェント・デバイスのシルバー・ミレニアムであった。

 

「偉そうな物言いの杖……じゃなくて、インテリジェント・デバイスだったかい? 様はあんたはそこにいる変態痴漢野郎をテファの使い魔にするのは、え~とルイズって言う恋人がいるから、ダメだっていうこと何だろう」

 

マチルダがシルバー・ミレニアムに対して切り込むみたいな感じで本音を語る。

 

『………まぁ、こちらしても色々事情が有りますけども……最終目的は(仮)マスターのヘタレをルイズ様の所へ導くのがあたくしの使命ですから、デカメロンエルフお嬢さんの使い魔にさせる事は出来ないんです……それにルイズ様って、ものすご~く焼きもちやきで嫉妬深い方ですから、特にお嬢さんの様なバスト・レボリューションの胸をお持ちだから余計揉めますね、なんと言ってもルイズ様はお胸がとっても、ペッタンコですからねえ……(仮)マスターが特大胸のお嬢さんの使い魔になった事をもし知ったら、そこのヘタレが殺されるの確実でしょうから、認める訳にいかないのはこれでお解りになりましたでしょうか? 』

 

「そんな理由があるのなら、わたし、そこの人を使い魔にしないから安心してデバイスさん」

 

心やさしいティファニアはインテリジェント・デバイスから理由を聞いて、才人を自分の使い魔にする事を諦める宣言をした。

 

「………アタシとしちゃあ、せっかくテファが使い魔呼び出しに成功したから、本当は契約してほしいところ何だけどさ、流石に嫉妬深い恋人がいるんじゃ諦めたほうが妹にとって後々のこと考えるとそれが良いのかもしれないねえ」

 

マチルダも理由を聞いてしょうがないと言って、ティファニアが決めた事に賛成する。

 

『それから、あたくしからお二人にお願いがあります』

 

シルバー・ミレニアムがマチルダとティファニアに何か願い事を囁く。

 

「デバイスさんのお願いって何ですか、わたしに出来る事なら良いですよ」

 

「ちょっとお待ち、テファ。そこのデバイスの話の内容次第によるから、そう簡単に承諾することは出来ないよ」

 

そうマチルダが引き受けようとした、ティファニアを止めてシルバー・ミレニアムに話次第だと言い切った。

 

『簡単な事です……そこのヘタレが意識を取り戻したら、すぐにもルイズ様を探しに行くのは解りきっていますからね……でも、今(仮)マスターにルイズ様のご実家へ行かれるのは、時期的にとてもマズイですから、あたくしとしてはこのままお二人にはルイズお嬢様の本名と居場所を黙っていてほしいのです』

 

「……テファはともかく、何故アタシにそんな事を頼むだい、あんたは………」

 

シルバー・ミレニアムの頼みに少し警戒感を露にするマチルダである。

 

『理由ですか? そんな事は簡単です……先ほどからあたくし色々計算して調べていましたけど、今いるところは海抜高度が約3千メートル、失礼3千メイルということはルイズ様からの情報を基に考えましたけど……此処はアルビオン浮遊大陸ですね』

 

インテリジェント・デバイスのシルバー・ミレニアムが自信をもって言い切ると、マチルダは少し驚いた表情を示すもすぐにそれを打ち消し、とある質問をする。

 

「驚いたねえ……さっきからの話を聞いてるとあんた達は此処とは違う異世界からやって来たらしいねぇ………本当か嘘かは、今のアタシには解らないし調べる気も無いけどさ、それが本当だとしてあんたは良く此処が浮遊大陸アルビオンだって、解ったもんだねえ……それで、アタシ達がそこの変態にルイズって子の事を黙ってるかわりに、あんたは何をしてくれるんだい、まぁ、アタシはヴァリエールって聞いてすぐに解ったよ……トリステイン王国1番の名門大貴族ヴァリエール公爵家の事だってね、まさか唯じゃ無いんだろう? 」

 

才人にルイズの本名と居場所を黙ってる見返りをシルバー・ミレニアムに求めるマチルダだった。

 

『………中身はあばずれおねえさんですが、流石は腐っても鯛というか、上流階級出身の元貴族のお嬢様は抜け目がなくてシッカリしていますねえ』

 

シルバー・ミレニアムの発した言葉を聞いて、マチルダは驚愕する顔つきになる。

 

「………あ、あんた、どうしてアタシが貴族階級出身だって、解ったんだい……」

 

『そんな事は貴女を洞察していれば解りますよ……自分じゃ下層階級の者が使う蓮っ葉な言葉を使えば良いと思っている様ですけど、人間中々どうして小さい頃から身についた言動はそう簡単に消えるものじゃ有りませんからね……マチルダさんは貴族だった時の癖が抜けきって無いんですよ。例えば、喋る時に手が一々ポーズつけてるとか、声の発音がきれい何ですよねえ………普通の一般庶民はそんなきれいで整った発音はしませんから、それに身体全体から滲み出ている気品は隠しようもないですよ。これでお解り頂けましたでしょうか? 』

 

そう言うとシルバー・ミレニアムはふぅと、一息入れていた。

 

「……あぁ、もう、そこまでアタシの事を解ってるあんたにこれ以上なに言っても無駄だからさ、問わないけど……この変態痴漢野郎に恋人のこと黙ってあげるかわりの報酬は今この場できっちり頂くよ! 」

 

マチルダの要求にシルバー・ミレニアムは

 

『あたくしとしては、マチルダさんの請求に対してはきちんとお礼報酬のお支払いはしますけども………1つ問題がありましてね……そこで気絶しているあたくしの(仮)マスターの平賀 才人さんにとある命令言葉を出してもらわないと何もできないですから、先ずは意識を取り戻してあげましょうか。ウフフフ』

 

そう言うとシルバー・ミレニアムはとある言葉を呟き自身の身体から魔法を発射して地面に蹲りながら気絶していた(仮)マスターの平賀 才人に容赦なくぶち当てる。

 

すると、とある魔法を射たれた平賀 才人は当たった瞬間身体がビクッと動き

 

「あじゃばばばぁぁぁぁぁ………」

 

と身体全体に微弱な電流が流れた結果、痛みと共に意識が完全にいつもの状態に戻っていた。

 

「誰だぁ! 俺の身体に電気を流す無茶しやがったヤツは何処のどいつだ! あんな威力のスタンガンは違法だろうがぁ!? 今からタップリとお礼の仕返ししてやるから、覚悟しやがれぇ! 」

 

そう言って才人が意識を取り戻すと同時に自分に対して行われた痛みの報復宣言を宣った直後、ようやく周囲の状況確認しようとして周りを見渡すとそこには……………。

才人が周囲の状況確認すると、先ほどジムが持ってきた下着や服を着てマントを羽織っているマチルダとエルフ女性が標準装着していた緑色の身体を強調するかなり際どい衣装(特にデカメロンの胸のところは凄い事になっていた)を纏って佇むティファニア……それから空中を漂う何処かで見た覚えがあった銀のブレスレットがいる事にようやく気づいた才人が口から言葉を発する。

 

「……あ、君は確か俺が此処に来たときにいた。オッパイレボリューションちゃんじゃないか? 」

 

「あの、恥ずかしいから、あまり胸の事を強調しないでください……変態痴漢さん」

 

ティファニアは才人に自身の胸を強調することを言わないように、軽く釘をさす言葉を述べる。

 

「はぁ? 誰が変態痴漢だって……俺は確かに巨乳は大好きだが、ルイズの様な慎ましいチッパイ胸も好きなんだぞ! 男は誰だって胸は大好きなんだ! それだけで変態痴漢呼ばわりされるんだったら、世の中の男は全員痴漢で変態になっちまうぞ。きれいなエルフお嬢さん」

 

才人が胸が大好きなだけで変態痴漢呼ばわりされるのは納得はできないとティファニアに反論の言葉を述べていた。

 

「誰が変態痴漢じゃ無いって、さっきから黙って聞いてたら好き勝手言って! あんた何様なんだい! テファが言った事は事実何だよ! さっきあんたが妹が完成させた使い魔呼び出すための召喚の鏡から飛び出してきて、アタシにぶつかってマントを始めに服や下着などの衣類すべて吹き飛ばしてアタシを生まれたままの姿にして、あまつさえ、お、乙女の純情むくな身体の上に覆い被さり、あ、ああ、アタシの大事な、む、胸をまさぐっておいて、何が痴漢じゃ無いってどの口で言うのさ! アタシは赦さないからねえ! 」

 

マチルダが自分は清廉潔白だと言い張る才人に本当の真実を鋭く突きつける。

 

「…………そうか、さっきの柔らかくて気持ちの良い感触はおねえさんの大きくて柔らかいオッパイだったのか、どうもご馳走さまでした………ルイズの胸とは揉み心地が段違いだよなぁ……」

 

『才人さん、そういう事は言わないほうが良いですよ。ルイズ様にバレたらあなた殺されますよ』

 

「確かにルイズにバレたら殺されるな………うん? …………今喋ったの誰だ! 」

 

才人が自分が1番漏らされて困る最愛の恋人の名を述べた者がいったい誰なのかと、辺りを見渡しながらキツい口調で誰何の言葉を述べる。

 

「言っとくけどさ、今喋ったのアタシやテファに子供たちじゃないからねえ……よく見てご覧よ、あんたの目の前の上に銀のブレスレットが漂っているだろう、そいつが今喋った張本人さ」

 

「そんなバカなこと有るわけ無いだろう。ブレスレットが空中に浮かんで喋るハズないだ…………ろう………」

 

マチルダの言葉に才人はそんな事が有ってたまるかみたいな、言動を宣っている途中で自分の視界に銀のブレスレットが浮かんでいるのを発見して、そのあまりの事に喋っていた言葉が途切れるくらい、身体全体が硬直して固まった状態になった。

 

『そんなに驚かないで下さいよ、才人さん。初めまして、あたくし敷島 礼次郎博士によって造り出された。インテリジェント・デバイスの“シルバー・ミレニアム”と申します。以後よろしくお願い致しますね……(仮)マスター』

 

「……お前が敷島博士に造られた……デバイスなんたらと言うことは、一応理解はした。でも、俺がお前の(仮)マスターてのはどういう意味が有るんだ? 」

 

少し不審に満ちた眼で才人はシルバー・ミレニアムを問い詰める。

 

『まぁ、簡単に説明しますと……あたくしの本当のご主人さまはルイズ様なんですけども、本格的な説明は省きますが、ルイズ様は元来5歳になるまで生まれ育った本当のご両親に姉たちが居ますご実家へとある理由でお戻りになられましたが……そこへ才人さんという不確定要素の恋人が急にルイズ様を追いかけて、此方の世界へ次元を飛び越えて来たわけ何ですね……この様なアクシデント対策のために敷島博士はあたくしを才人さん改め(仮)マスターがこの世界でルイズ様と無事出逢えるように、サポートとしてあたくしを(仮)マスターの才人さんに託したのが真相何ですよ……お解り頂けましたか、考えなしの無茶ぶりな(仮)マスターさん』

 

シルバー・ミレニアムが長い説明を終えて才人を見つめると、言われた本人は何が何だか解らないと思った表情で茫然となっていた。

 

「ちょっと、そこのインテリジェント・デバイス。この坊やあんたの言った事あんまり理解してないんじゃないのかねえ………早く理解させてアタシへの報酬に関する色々な話を進めてくれなきゃ、こっちも困るんだよ! 」

 

マチルダの言い分に対するシルバー・ミレニアムの答えはというと………。

 

『はいはい、解ってますよマチルダさん。今からこのヘタレに色々言い聞かせますからしばらくお待ち下さい』

 

そう言って、マチルダを宥めるインテリジェント・デバイスのシルバー・ミレニアムである。

 

「ねえ、デバイスさん。あまりこの人をこれ以上驚かせないであげて、恋人のルイズさんを追いかけて此処まで来て逢えなくて、ショックうけてるこの人を更に追い詰めるような事はやめてほしいの」

 

ティファニアの才人に対する心遣いに、マチルダとシルバー・ミレニアムの対応はというと

 

「テファは優しいねえ、こんな変態痴漢坊やにも情けをかけてあげるんだからねえ」

 

『マチルダさんの仰るとおり、ティファニアさんは本当にお優しいかたですねえ………ですが、敢えてお断りします! 才人さんにはこれからの事を考えて少々キツメの対応して、現実を解らせてあげた方が本人のためにもそれが良いんですよ……もっとも、才人さんを弄くるほうがあたくしにとって、凄く楽しくて大好きなのが、1番の理由なんですがねえ』

 

シルバー・ミレニアムの才人に対する本音を聞いてマチルダとティファニア及び子供たちからはヒソヒソと小声で囁く言葉が発生していた。

 

「中々良い性格してるねえ、この腐れデバイスは」

 

とか

 

「デバイスさん、それはあまりにも酷い仕打ちです! 」

 

 

「なんか凄いなぁ、このデバイスの非道ぶりは」

 

とか

 

「やっぱり、ジムにいちゃんもそう思うのねえ……エマもこのデバイスさんの所業はダメだと思うの」

 

など非難する言葉がイロイロ飛び交っていたけども、そんな事はスルーするかの様に全く気にしないインテリジェント・デバイスのシルバー・ミレニアムは茫然と佇んでいた才人にフリーズ解除する言葉を喋り始める。

 

『……(仮)マスター、せっかく覚悟を決めて此処までルイズ様を追いかけて来た事をすべて無かったことにして、諦めるのですか? 才人さんがルイズ様を愛してる気持ちは、此処で諦めるくらいに軽いモノだったのですか! 』

 

シルバー・ミレニアムのルイズに対する才人の気持ちを揶揄する言葉に才人がとった言動は

 

「………あんまり、俺を舐めるなよ! シルバー・ミレニアム! 日本にいる家族を置いてまで此処に来たルイズに対しての俺の気持ちは半端じゃないぜ! てめえ、早くルイズの居場所を捜しやがれぇ! 」

 

そう叫びながら才人は空中に浮かんでいたシルバー・ミレニアムを右手で掴んで怒鳴る。

 

『ようやく、ましな面構えになりましたね……流石はルイズ様が惚れるだけ有ります男ですね。まぁ、あたくしも此処へ来たばかりで全く情報が有りませんから、そこに居るマチルダさんにお金を支払ってルイズ様の居場所を捜して貰いましょう。これには才人さんがマチルダさんの柔らかくて大きな胸を揉み揉みした慰謝料も含みますけどね』

 

シルバー・ミレニアムの最後に言った余計な言葉に才人は先ほどマチルダのオッパイを揉んだ感触を想いだし、ひとり悦に入った状態になっていた。

 

勿論それを見ていたマチルダは

 

「アタシの清らかで神聖な胸を揉んだ分の慰謝料は安く無いからね! 覚悟しときな変態痴漢坊や! 」

 

と先ほどの事を思い出してにやけていた才人を威嚇するマチルダであった。

 

「………さっきの行為は不可抗力と言っても、俺が全面的に悪かったよ。ごめんなさい、マチルダさん」

 

そう言って、才人は深々と頭を下げてマチルダに謝罪の言葉を述べていた。

 

「まぁ、アタシとしても、あんたが謝ってくれたからこれ以上は何も言わないさ……でも、胸を揉んだ慰謝料は弾んでもらうよ」

 

「……赦してくれてありがとう。マチルダさん。勿論慰謝料はきちんと払うよ……え~と、シルバー・ミレニアム、当然お前はお金を持ってるんだろう………」

 

マチルダへの慰謝料に関して才人がシルバー・ミレニアムに問いかけるために目的の銀のブレスレットが浮かぶ空を見上げるとそこには地球でお馴染みの黄色い月じゃなくて、在ったのは一回り以上も大きい赤い月と青い月の2つが天高く浮かんでいた。

 

「うんなバカなぁ!? 月が2つ有るなんて! 此処は地球じゃ無かったのかよ! 」

 

空高く浮かんでいた2つの月を仰ぎ見て絶叫するほど驚く才人に、シルバー・ミレニアムは

 

『今更何を言っているんですか、才人さん………あなたは気づかなかったんですか? エルフお嬢さんのテファさんが居る時点で此処が地球じゃない異世界ファンタジーの世界である事が……(仮)マスターって、本当に1つの事に熱くなったら、周囲に対してまったく関心しないんですねえ、ハァ~これは先が前途多難ですよ』

 

シルバー・ミレニアムが才人のあまりの物事に関する関心の無さにタメ息つく程、物凄く呆れていた。

 

「……やっぱり、デバイスさんと………サイトさんは本当にハルケギニアとは違う異世界から、ルイズさんを追いかけて来たんですね……」

 

ティファニアは才人とシルバー・ミレニアムが異世界からきた事実を知って少し驚いた表情で、言葉を述べていた。

 

「ふう~ん……別にアタシは喋る杖を見てるから、今更驚かないけどさ……アタシとしてはそのルイズって娘を捜し出したら、物凄い以来金を支払ってもらえるなら何も思わないよ」

 

貰うモノさえ貰えれば文句はないと、言い切る割とドライな考えの持ち主であるマチルダだった。

 

「………はははは、まさか、俺の恋人のルイズが異世界ファンタジーの住人だったなんて……こんな夢みたいな現実、正直言うと笑うしかないぜ……はははは……」

 

衝撃の事実にようやく気がついた才人は渇いた笑い声で宣っていた。

 

『ルイズ様が異世界の住人だと知って、才人さんはもう愛する事は出来ないと考えているんですか? 』

 

そう言ってシルバー・ミレニアムが才人に問いかけると………。

 

「そんな事、関係あるかぁぁぁ! 俺を舐めるなぁ! シルバー・ミレニアム! 確かに少し驚いたのは事実だけど……俺がルイズを好きになったのはアイツが地球人だからじゃねえ! 意地っ張りで物凄い頑固者で怒りぽくて、すぐ泣き虫になるし、それに凄い嫉妬深くて、他の女の子とちょっと話しているだけで焼き餅やく女の子だけども……アイツの本質は優しくて慈悲深くて、自分が決めた事を真っ直ぐに貫くその生き方に俺は惚れたんだよう! だから今更ルイズが異世界ファンタジーの住人だろうが、そんなのは一切関係ねえ! 俺が好きなのは小さな胸が大きくならないとそんな事を気にするしぐさが可愛くてしょうがないんだぁ! 俺はルイズを愛しているんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………絶対にお前を見つけて幸せにしてやるからなぁ! 待っていろよルイズ! 」

 

この木々に包まれた森の中で周囲に人がいるのに臆面もなく、大好きな女の子ルイズの名前を絶叫する才人はインテリジェント・デバイスのシルバー・ミレニアムからすると、もう頭が完全に逝ってる可哀想な感じがする人間であった。

 

 

丁度その頃、才人がルイズを想って叫んでいる浮遊大陸アルビオンから、数百リーグも離れた場所にあるハルケギニアはトリステイン王国東部ヴァリエール公爵家の城のような構えの中にある館の廊下を朝の食事が行われるバルコニーへ向かって歩いている最中のルイズは、何かの言葉が聴こえてきた様な気がしてふと立ち止まって考えていた。

 

「………いま、サイトが私を呼ぶ声が聴こえた様な気がしたけど………まさかねぇ、此処は地球は日本じゃ無いのに、気のせいでも無理な話よねえ………サイトを愛する気持ちを整理したつもりになっていても、サイトの幻聴が聞こえた気がするのは、まだサイトの事に区切りがついていないのが原因みたいね………未練だわ、ルイズ・フランソワーズ……もう二度とサイトのあの笑顔を見ることもないし、声を聴くことも出来ないのに、何をしているのかしらねえ……私ったら、バカな女……振り切ったつもりの男を未練たっぷり想っているなんて……………さぁ、気持ちを切り替えて母さまと父様が待っているバルコニーに、早く行かなきゃならないわ………」

 

そう言って、無理やり才人の事を頭の隅に追いやるとルイズは再び両親が待つバルコニーへ向かって歩き始め出していた。

 

 

続く。

 

 





 ようやくティファニアとマチルダの二人を本格的に登場させる事が出来て嬉しいです。

それじゃあ、あとがき劇場が始まります。


「………ねえ、サイト……あんた私の胸をあれほど揉み揉みしといて、実は不満持っていた何て……何様のつもりなのかしら、エロ犬クセに、わ、私じゃ満足できなくて、あんな年増のオバサンの胸を揉んでいたなんて、キー悔しい! ご褒美として今からバカ犬にこの鞭を使ってお仕置きしてあげるから、そこでお座りしてなさい、サイト! 」

「いや、あれ、浮気じゃ無いからな、む、鞭はダメだろう……虐待反対……いて、痛いよ、ルイズ、本気で鞭振ってるなよ! だから、いて、痛いから鞭はや、止めろよ、お前も見てないで、ルイズ止めろよ! シルバー・ミレニアム! ………いて、ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………………」

「私の怒りの凄さを思い知ったかしらねえ、サイト……これに懲りてもう浮気しないでよねえ」

『ルイズ様、それは無理というものですよ。あのエロ犬はまた浮気しまから』

「シルバー・ミレニアムのバカ野郎! そんな事言って煽ったらルイズのヤツまた俺に鞭攻撃するだろうがぁ! …………ルイズ、止めろよ………あぁぁぁ、オチはまたこのパターンなのか……がく……」


では次回でまたお逢いしましょう。


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