仰け反ったキビト界王神。
ベビーがその隙にキビト界王神の体内に侵入を試みる。
「うわああああ!」
苦しそうに悲鳴を上げるキビト界王神だが、なす術なくベビーに体を乗っ取られてしまった。
「フハハハハ!」
ベビーはキビト界王神に卵を産みつけてパンの体内に戻って地球へ移動した。
「お帰りなさいませ、ベビー様」
と、ベジータ。
一方、神龍が住まう
「ベビーの野郎、生きてたんか。それにポルンガが落ちるなんて」
悟空──と、
「何だ、一星龍?」
「キビト界王神がベビーの手に落ちたそうだ」
「何!?」
「お前が地球に行ければ救えるかもしれんが……」
「今のオラは神龍だぞ。どうやって行けってんだ」
「手ならないわけではない」
「ほんとか!」
「ああ。地球のドラゴンボールで呼び出してもらえばいいのだ」
「誰が呼び出すんだ?」
「……………………」
「悟空よ、聞こえるか?」
と、悟空の脳裏に界王の声が
「界王様?」
「地球の様子を見たがとんでもないことになってるな」
「界王様、オラ、地球へ行きてえんだが、何か方法ねえんか?」
「うーむ……、そうだな……。誰かが地球のドラゴンボールを使う以外に方法はないと思うが……」
「あ、そうだ! パラパラブラザーズに地球でドラゴンボールを集めてもらえばいいんだ!」
「パラパラブラザーズか。それは名案だ。早速連絡してみよう」
界王との念話が切れた。
「ようし! 希望が見えてきたぞ!」
「悟空」
「何だ?」
「ベビーはポルンガを味方につけている。用心するんだ」
「ああ、分かってる」
*
地球。
パラパラブラザーズがドラゴンボールを回収していた。
「これで最後」
と、最後の球を拾ったところでパンが現れる。
「何をやってるのかしら?」
パンは手を差し出して言った。
「集めたドラゴンボール、私にちょうだい」
「あなた、ベビーでしょ? 違うなら証明して下さい」
「ルードの中から出れたのは誰のお陰かしら」
「あなたはパンさんのようですね」
「お受け取り下さい」
パラパラブラザーズは集めたドラゴンボールをパンに渡してしまった。
「それじゃあ、私たちは」
宇宙船に乗って去っていくパラパラブラザーズ。
パンはニヤリとほくそ笑んだ。
(ばかめ。俺が記憶を読めるのも知らずに)
パンは神殿に行き、球をデンデに渡した。
「預かっていろ」
「解りました」
デンデは球を受け取った。
パンはカプセルコーポレーションに戻っていった。