「何? ドラゴンボールが使えないだと?」
パンは悟飯に訊いた。
「はい」
「なぜ使えんのだ?」
「何でも、マイナスパワーが溜まりすぎてるとかで……」
「ツッ」
舌打ちをするパン。
「でもあと三百年くらい経てば使えるようになるそうですよ」
「そんなに待ってられるか」
「でもどうして神龍を手下にしようとなんて?」
「全宇宙ツフル化計画だと言っただろ」
「そうでしたね」
「悟飯、ブルマに言って宇宙船を用意させろ。地球人をツフル星へ移住させる」
「はい」
悟飯が部屋を出て行く。
その頃、界王神界では──。
水晶玉で老界王神と界王神がパンを見ていた。
「あのベビーが生きていたとはな……」
「どうします? 老界王神様」
「いや、わしらには何も出来ん。それにベビーは以前よりパワーが上がっとるからのう。迂闊に地球へ行ったら我々も乗っ取られてしまうじゃろう。何とかして、パンとベビーを分離させられたら何とかなるかもしれんがのう」
「悟空さんに頼むってのは?」
「無理じゃ。奴は今、
「それでは、どうすれば?」
「うるさい。今それを考えてるところじゃ」
所変わって地球では、地球人たちのツフル星移住が始まっていた。
地球人が宇宙船に乗り込むと、宇宙船はツフル星へと飛び立った。
宇宙船の操舵室には、ブルマとパンの姿があった。
「ベビー様、もう間もなくツフル星に到着します」
「うむ」
パンは椅子に座り、シートベルトをした。
宇宙船がツフル星の大気圏に突入し着陸した。
ハッチが開き、地球人が宇宙船を降りて行く。
「では、私は残りの人たちを連れに戻りますね」
「ああ」
パンが宇宙船を降りると、宇宙船は地球に戻って行った。
「さて」
パンは王宮へと向かう。
王宮に着くと、パンは何者かの気配を感じた。
「誰だ、誰かいるのか?」
何者かが姿を現す。
その姿はベビーに似ていた。
「何者だ?」
「俺はトルダー。お前と同じツフル人だ」
「お前も寄生生物なのか?」
「いや、俺にそんな能力はない」
「何をしに来た?」
「お前のツフル化計画を手伝いに来たんだ」
「そうか。だが手伝いなど要らぬ」
「そうか。それは残念だ」
トルダーは去って行った。
パンは椅子に腰を掛けた。
そこへ悟飯、悟天、ベジータ、トランクス、ブラがやって来る。
「お前たち、パトロールに行け」
はい──と、五人は返事をすると、パトロールに向かった。