ドラゴンボール・フロンティア   作:桂ヒナギク

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第02話:ツフル星

「何? ドラゴンボールが使えないだと?」

 パンは悟飯に訊いた。

「はい」

「なぜ使えんのだ?」

「何でも、マイナスパワーが溜まりすぎてるとかで……」

「ツッ」

 舌打ちをするパン。

「でもあと三百年くらい経てば使えるようになるそうですよ」

「そんなに待ってられるか」

「でもどうして神龍を手下にしようとなんて?」

「全宇宙ツフル化計画だと言っただろ」

「そうでしたね」

「悟飯、ブルマに言って宇宙船を用意させろ。地球人をツフル星へ移住させる」

「はい」

 悟飯が部屋を出て行く。

 その頃、界王神界では──。

 水晶玉で老界王神と界王神がパンを見ていた。

「あのベビーが生きていたとはな……」

「どうします? 老界王神様」

「いや、わしらには何も出来ん。それにベビーは以前よりパワーが上がっとるからのう。迂闊に地球へ行ったら我々も乗っ取られてしまうじゃろう。何とかして、パンとベビーを分離させられたら何とかなるかもしれんがのう」

「悟空さんに頼むってのは?」

「無理じゃ。奴は今、龍王神界(りゅうおうしんかい)という所におる。神龍たちの住む世界じゃ。そこからはドラゴンボールを介さないと、地上には降りられないんじゃ」

「それでは、どうすれば?」

「うるさい。今それを考えてるところじゃ」

 所変わって地球では、地球人たちのツフル星移住が始まっていた。

 地球人が宇宙船に乗り込むと、宇宙船はツフル星へと飛び立った。

 宇宙船の操舵室には、ブルマとパンの姿があった。

「ベビー様、もう間もなくツフル星に到着します」

「うむ」

 パンは椅子に座り、シートベルトをした。

 宇宙船がツフル星の大気圏に突入し着陸した。

 ハッチが開き、地球人が宇宙船を降りて行く。

「では、私は残りの人たちを連れに戻りますね」

「ああ」

 パンが宇宙船を降りると、宇宙船は地球に戻って行った。

「さて」

 パンは王宮へと向かう。

 王宮に着くと、パンは何者かの気配を感じた。

「誰だ、誰かいるのか?」

 何者かが姿を現す。

 その姿はベビーに似ていた。

「何者だ?」

「俺はトルダー。お前と同じツフル人だ」

「お前も寄生生物なのか?」

「いや、俺にそんな能力はない」

「何をしに来た?」

「お前のツフル化計画を手伝いに来たんだ」

「そうか。だが手伝いなど要らぬ」

「そうか。それは残念だ」

 トルダーは去って行った。

 パンは椅子に腰を掛けた。

 そこへ悟飯、悟天、ベジータ、トランクス、ブラがやって来る。

「お前たち、パトロールに行け」

はい──と、五人は返事をすると、パトロールに向かった。

 


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