ハイスクールD×D/Re:Zext Night   作:有栖川アリシア

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第九十二話 ホテルの部屋割り

『まもなく京都に到着いたします』

新幹線の中にアナウンスが流れた。どうやらそろそろ到着らしい。そんな中

「あ、あの士郎さん」

「ん?」

アーシアが声をかけてきた。

「荷物棚からお願いします」

「ん、お安い御用さ」

そういうと、アーシアや教会組の荷物を下ろしてやると、ちょうど新幹線が京都駅に到着した。それからホームに降り、改札を潜ると

 

「(京都だぜ!!)」

色々な意味で初めての京都に少し興奮している士郎。京都駅の天井は巨大なアトリウムになっていた。駅の中にはエスカレーターが沢山あった。

 

「みろ、アーシア!!伊○丹だ!!」

「は、はいゼノヴィアさん伊○丹です!!」

興奮気味のゼノヴィアとアーシアの二人。イリナも違う意味で興奮していた。

 

「(集合場所はっと…)」

士郎は、しおりを取り出して、自ら確認するとどうやら、集合場所はホテルの一階ホールみたいだ。士郎は午後の自由時間のことを危惧し、手早くホテルに移動し始める。

 

「(えーと、ホテルは駅周辺か…今は、西改札だから…)」

地図を見ながら歩き出す。というか、そっちの方向に同じ学生服を着たやつらがいたから、それに付いていくのであった。

 

京都から数分歩いたところに大きな高級ホテルが姿を現した。その名も「京都サーゼクスホテル」だ。ちなみに、嫌な感じがした士郎は、周りを見渡すと、案の定近くに「京都セラフォールホテル」が建っていた。士郎は、中に入っていく。士郎は入口のプレイボーイさんに学生証を見せると、ホールまで丁寧に説明してくれた。

それから、ロビーに入る。ロビーは豪華絢爛な作りだった。

 

「すっげぇ……俺たちの高校、こんなホテルに二年生全員泊まらせて代金とか大丈夫なのか……?」

松田がもっともらしい意見を言っていた。

 

「うーむ、すごいと思うが部長のお宅に比べると見劣りするか」

「ゼノヴィア、それ言っちゃあかん」

士郎は、ゼノヴィアの言葉にツッコミを入れる。それから、広いホールに向かうと、それから直ぐに先生たちの注意事項が始まった。それから、班ごとの点呼と共にいない人の確認などが行われ、そのあとロスヴァイセさんの百均についての話がそこそこに終わり、

 

「――と、以上に気をつけてください、それでは部屋に荷物を置いたら、午後五時まで自由行動していいですが、遠出は控えてください、範囲は京都駅周辺までとします、五時半までには部屋に戻るように」

前に立つ教師の最終確認を聞いたあと

『はーい』

二年生全員の返事でホールでの点呼及びホテル内での注意諸々の説明が終わり、各々荷物を持ってホール入口でホテルの従業員から部屋の鍵を受け取るはずだったのだが

 

「おい、イッセー、士郎、おまえらはこれだ」

イッセーと士郎は一つずつアサゼルから鍵を受け取るのであった。

 

「「(なんか、いや感じがするな)」」

それから、男子のほとんどが泊まる階から三つ上に上がり、隅のほうに行くと明らかに他と違う和風の引き戸が現れた。

 

「……ここか」

中に入ると、そこは八畳一間の和室だった。最低限のものが有り、テーブルの上には煎餅とお茶セットがあった。一応、トイレと風呂つきシャワールームは洋式だった。

 

「(おおかた、何かあった時のだろうな…)」

そう考えながら、手早く荷物を置き、本来の予定にはないが、一人で見てまわろうかなと思っていたホールに向かっていた時だった。

 

「お、士郎じゃねぇか」

「ん、あぁ、イッセー」

ホールには、イッセーと松田と元浜と桐生と教会トリオ三人がいた

 

「お前、どっか行くのか?」

「ん、あてもなくブラブラとな」

「んじゃあ、一緒に行かね?稲荷神社なんだけど?」

「おぅ、いいぜ」

士郎はイッセーのグループにはいった。それから、京都駅からひと駅に進んだところに『稲荷駅』があり、そこから下車し伏見稲荷大社の参道に入った。

 


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