ハイスクールD×D/Re:Zext Night   作:有栖川アリシア

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第七巻 終焉の宴 神殺編
第六十五話 西へ


ディオドラ・アスタロトの事件から数日後

 

 

「ハアッ!!」

「ヤァッ!!」

広い空間の中に剣戟の音が響いていた。士郎と戦っているのは、金髪に金の鎧の同年齢の青年だ。

 

「あまいぞ士郎!!――王の財宝(ゲートオブバビロン)!!」

「それは、どうかな――異界文書(ザ・コード・オブ・アーカシャ)――投影…開始(トレース・オン)!!」

士郎と戦っているのは、英雄王ギルガメッシュだ。彼の背後空間から、いくつもの剣が出てくると同時に、士郎も背後に剣を投影する。それがものすごい速さで発射された。

 

ガキガキガキガキ!!

剣と剣がぶつかり合い、火花を散らす

「さすがだ、贋作でもその精度と威力褒め称えよう!」

「おや、英雄王に褒められるとは、誇っていいのかな?」

「むしろ――」

そういうと、背後空間から一本の剣が現れ、その剣に彼の魔力が溜まっていく。それと同時に、士郎も手に魔力をためていき

「誇るがよい!!」

それと同時に互いが互いに向けてそれをはなった

 

「「天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)!!」」

ドギャァァァァァン!!ズドォォオオオン!!

紅いのと赤黒いのがぶつかりあい、巨大な爆発を起こした。砂煙が舞い上がる

 

「ケホッ、ケホッ」

士郎の耳に、ギルガメッシュの咳き込む声が聞こえる。

「――風王結界(ストライクエア)!!」

そういうと、一気に砂煙が吹き飛ぶと同時に、ギルガメッシュの咳も止まった

「まったく、やはり規格外だね」

「そうか、これでも制御するのが精一杯だが?」

「制御ってね、天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)手からなんて、宝具の意味ないじゃない」

「そうか、宝具があるとないとだと、制御率が格段に違うぞ――そもそも、宝具はな――「あぁ、難しいことはいわなくていい」おや、まぁいいが」

 

そんな中

 

シュィィン!!

黄金の粒子と現れたのは、スーツ姿のアルトリアだった。

「士郎――訓練中申し訳ありません、少しエミヤから急務の連絡と手紙が」

「――急務…どういうことだ?」

「はい、こちらです」

そういうと、一枚の封筒を取り出した、それは税務署からの手紙だった

「ん、珍しいな…なになに、別荘…そんなこと聞いたことないが…あぁ~そういうこね」

士郎はその手紙をよんで自己理解していた。

 

「まぁ、エミヤが早急にみろとは、さすがだな」

士郎はそういいながら、細部まで目を通す。

「あの、士郎、これはどのようなもので?」

「あぁ、別荘が何かあるらしくてな、なんか京都のお役所から、ちょっとはみろだってさ」

と士郎がアルトリアと話していると

「あら、士郎、別荘持ってたの?」

「まぁな――この書類を見る限り、そんな大きくはないけど」

「へぇ~別荘ね~私も行ってみたいわ?」

「ん?まぁ、確かに、書類一式あるしな~」

士郎はそういいながら手紙を見ていると、期限があさってになっている、士郎の表情が固まる

「あの、士郎どうかしましたか?」

「あぁ、どうやら手続きは明後日までみたいだ」

「明後日ですか!?」

「あぁ、どうりでエミヤが、急げというわけだ」

「マジで、やばいじゃないか――どうする、ラーヴァナで行くか?」

「気遣いありがとなギルガメッシュ、まぁ、時間もそこそこあるしな――バイクで行ってくるわ」

「バイク?あぁ~あれか」

「まぁな、アルトリア、借りていいか?」

「えぇ、もちろんです、では、旅支度はいかがなさいますか?」

現在時刻を見ると、時刻は18時くらいだった

「そうだな、こっからだと、約6時間だと、まぁ次の日の1時か~」

そんなことをいいながら時計を見る

「すまんなアルトリア申し訳ないが、外泊一式揃えておいてくれるか?それと、そうだな事務処理系だと、ネロとエミヤとガウェインを起こしておいてくれ、あとディルムッドも多分溜まってるから、あと、使いをひとりでいい、部長のところに遣わせておいてくれ、そんで、二三日離れると言っておいてくれ」

「了解しました」

そういうと、アルトリアが鍵を一本投げてくる

「士郎、いってらっしゃいです」

「あぁ、行ってくる」

そういうと、士郎はガレージに向かった

 

 

 

「さてと――」

士郎はバイクにまたがり、エンジンをかける、こいつは順調みたいだ

「んじゃあ、行きますか」

Brrr!Brrr!

士郎はバイクのエンジンをかける

こっから、約六時間半のドライブだ。そう、こっから京都に向かうのだ

「――さてと…いくか」

士郎は、バイクにまたがり走り出す。一般道から高速道路に乗りこみ、駿河湾を抜けて静岡に入る。

 

「(とりあえず、静岡までは行くか)」

そう言いながら、バイクで走っている士郎。そう考えていると、すぐに駿河湾沼津SAまで2kmの表示がでた。

 

「(――あそこでいいか)」

それから、すぐに分離帯からSAに入った。

「おぉ~」

時刻は深夜にも関わらず人だかりができていた。しかし、すぐに輸送関係の人たちだとわかる。

最近出来ただけあって、かなり綺麗なSAだった。士郎は中に入る、少なからずフードコートのところに席はあった。

すこし疲れたので、ミニストップで缶の飲み物を買う。それから、近くにあった珈琲店でサンドイッチを買い、それを食べる士郎

 

「―――丁度、105km位ってところか」

地図を見ながらいう士郎、ざっと4分の1まで来たところだ

それから、サンドイッチと飲み物を飲み終わり、士郎は席を離れて自分のバイクのところに向かった。

 

バイクはぐんぐんと南下していく。――幸い、車はそんなにいない。

「(んじゃあ、いっちょやりますか!風王結界(ストライク・エア)!!)」

バイクは追い越し車線で思いっきり唸りを上げながら走る。その姿は一筋の閃光のようだ。高速道路の明かりが走馬灯のように写ってわ消えていく。

ブオォォォォオオオッォオォォン!

エンジンにさらなるブーストが掛かり、士郎のバイクの速度が一気に上がった。先程までとは違い、時速120kmで走る士郎のバイク、その体感速度は凄まじいものだ。しかし、顔色変えずに走っていく。それから出発地点から200kmを過ぎ、新東名高速道路を抜け東名高速道路に入り時間も時間だったので、大体253km地点の新城PAに寄ることにした。

 

新城PAにはファミリーマートが一件あった。そこで、飲み物を買い、再びバイクを走らせ始めた。ここからはもう京都の現地まで休憩なしの一直線だ。

Brrr!Brrr!バイクのいいエンジン音と共にバイクは走り始めた。

 

それから、東名高速道路豊田JCTから伊勢湾岸自動車道にはいり名古屋湾を眺めながら走り、そこから四日市JCTから東名阪自動車道に入る士郎のバイク

そして、亀山JCTから新名神高速道路に入り瀬田東JCTから京滋バイパスに乗り、一路宇治東ICに向かった。

それから大体1時間30分後、六地蔵の別荘に到着した。


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