ハイスクールD×D/Re:Zext Night 作:有栖川アリシア
エルとアルビス、そしてサツキとグレモリーの面々との戦いの途中から、本格的に気を失っていた士郎。
「……ろう………ろう…」
誰かが自分に呼びかけてくれてる。士郎はゆっくりと瞳を開けると
「……ん」
「ようやく、起きたわね」
「俺は、気を失っていたのか?」
「えぇ、本格的に気を失っていたわよあなた」
自分の枕元にはアルビスとサツキが心配そうに自分の顔を覗き込んでいる。見ればエルも足元にいる。
「戦闘は終わったのか?」
「えぇ、こっちの圧勝っていったところね、圧勝した後焦ったけど」
「心配かけてすまんな…」
起き上がる士郎。周囲には、グレモリー眷属の面々が横たわって倒れていた。
「さてと、こりゃひどいな」
周囲を見渡す士郎。あちらこちらが崩壊している。見れば魔力障壁で防いだようなところもあった。
「ここでドンパチされるのも面倒だ――教会に運び込むか」
「そうね、手伝うわよ」
「いや、いいさ――こうすればいいだけだからな、
そういうと、三人の目の前に二頭の
「さてと、サツキとアルビスとエルは今後どうする?」
「私はこのまま帰るわ――夏休みの宿題もあるし」
「そうか、わかった、アルビスは?」
「公務があるから本国に戻るわ、っていってもすぐにもどるんだけどね、あぁ、そうだエルちゃん連れて行っていいかしら?」
「エルを?別に俺はいいが――エルは?」
「特に私は別段気にしていないからな、彼女についていく」
「わかった」
「んじゃあ、ここで解散だな――ありがとなサツキ、アルビス、エル」
「気にするな、あの有名な赤龍帝を観れたんだ、いい経験になったよ」
「同じく、じゃあ、また会おうね」
「おう」
そういうと、その場からワープしていく三人であった。
教会――
「さてとっと」
士郎は、
「
部長たちに緑色の魔力が包み込む。それと同時に、
「――ここは?」
まず目を覚ましたのはゼノヴィアだった。
「士郎……?」
ゼノヴィアは瞬時に、自らの状況に気づき周り剣を取り出そうとするが
「まあ待ちたまえ、ゼノヴィア」
「――士郎!?」
突如、隣りに現れた士郎に動揺を隠せないゼノヴィア。それから各自目を醒ます、木場に小猫、それにイッセーに部長と朱乃さんもだ。各自、ここが教会だと知って戸惑うものの訓練が終わったことに安堵を抱いていた
「――それにしても……なんで?」
部長が士郎に向かって言った
「ん?あぁ、
「あぁ、ありがとう、士郎」
「いえいえ」
一礼する士郎、周りを見渡すと、ほとんどが完全回復しているみたいだ
それから、部長が士郎を見据えて言った
「それで――士郎、なにか言うことがあるんじゃないかしら?」
「――まぁ、そうなりますよね?」
士郎と朱乃と部長、それに木場とイッセーは全て気づいてたらしい
「えぇ、ちゃんとこちらには説明してもらう権利があるわ」
「はいはい……まず、彼らは俺の
「
ゼノヴィアが真剣なまなざしで聞いてくる
「察しがいいなゼノヴィア、簡単にいうと市民館で戦った三人以外がサーヴァントだ」
「彼らがか――」
思いつめたように言うイッセー。そんな中
「ってことは、市民館で戦ったのは、いったい誰なの?」
「それも私の仲間です」
「そうなの・・・それでなんで、彼女達がこの訓練に?」
部長が聞いてくる。
「理由としては2つあります――まず一つ目に、どこまで通用するかを見させてもらった」
「待て!!そうなると、我々は試されていたのか!?」
ゼノヴィアが言う
「――まぁ、言葉悪いがそうなるな、けど、結果はとてもいい方だ、とくにゼノヴィアと木場、それにイッセーはなおよかった」
それを聞き、少しホッとする3人
「そんで、話続けるぞ、もう一つは、ここの警備にあたってもらった」
「警備って……ここはグレモリー領よ?そんなこと「ないわけ、ないだろ?」士郎――どういうこと?」
「あぁ、こうも大きな規模をやるとどうしても人目に付く――可能な限り隠蔽してもな……そのためにってことさ」
「まぁ、その理由ならいいわね――けど、グレモリー領内にどうして?一歩間違えれば、不法侵入よ?」
「そこについては問題ない、サーゼクス様に許可はとった」
「お兄さまに?」
「あぁ、そうだ」
そういうと、なにも言い出せなく部長。
「とりあえず、今日の訓練どうだった?」
「えぇ、試されていたにしろ、実践経験がつめてよかったわ」
「そりゃよかった――んじゃあ、今日はこれでお開きでいいかな?」
「えぇ、構わないわ」
そこでいったん解散となるグレモリー眷属であった。