ハイスクールD×D/Re:Zext Night 作:有栖川アリシア
side イッセー
「――へぇ、粋じゃない」
目の前には大きい市民館。イッセーと部長であるリアスと朱乃は、市民会館正面口にいた。その正面口は、まるで部長達を誘うかのよう開いている。周りには誰もいない。しかも、士郎が放った敵役もいない。誰もいない街には不気味さが漂っていた。
「えぇ、それにしても、まったく誰もいませんわ、それに先程までいた敵の気配も皆無になりましたから…」
周りを警戒している朱乃さん
「一斉に魔力波などが、消えましたからね…なにかあるのにかわりありませんが」
「それにしても、イッセー、どうかしたの?」
そう、先程からイッセーはなにか物凄いいやな気配に襲われているのだ。
「なんか…本能的にこう、いやな気配が…」
「いやな気配?」
「なんか、ずっとこちらを誰かに見られてるっていうか、物凄い何かがこう、圧迫する感じがするんです」
「圧迫、そう言われるとなんか…ね」
なにかを薄々気づいている感じの部長。そんな中、少し違う方角から木場と小猫、それにゼノヴィアがやってきた。
「あら、木場に小猫、それにゼノヴィアまで?」
「部長!」
駆け寄ってくる3人
「無事でしたか3人とも?」
3人をみながら言う朱乃さん
「えぇ、とくにこれといったこともなく、無事でした――それにしても、部長たちも…」
「えぇ、ディルムッドって人からここにこいっていわれたわ…」
「あんまり、いいお誘いではないですね」
そんな中、ゼノヴィアが話を変えてくる。
「部長 一ついいか?」
「ん?ゼノヴィアなに?」
「あぁ、小猫、あの映像出せるか?」
そういうと、そこに映し出されたのは、―狐のお面をつけた晒しを巻いたホットパンツの女性
「これは――」
朱乃さんはなにか知っているみたいだ
「彼女は――
「なに、それなら早い、単刀直入に入らせてもらう、こいつは士郎の駒ではない」
「どういうこと?ゼノヴィア?」
「あぁ、士郎の駒であれば、少しは士郎の気配がするはずなのだが、彼女に至ってはまったくそれがしなかった」
「つまり、士郎以外の人物がいると?」
「あぁ、そうなる――それで、姫島先輩、取り出したんですね?」
「えぇ、確かに取り出しましたわ――」
その朱乃さんの手には一本の日本刀、雷切
「朱乃?それは?」
「メディアさんからいや、もとをたどれば士郎さんからのですかね…」
「へぇ…いったい、どういうことかしら?」
其の時、ふと朱乃さんの手に握られていた雷切が粒子となって消えていった。
「消えた…」
「投影魔術ね…流石、士郎だわ」
そう言っている部長
「とにかく、ここから先なにかがあるわね」
「えぇ」
それから、正面口をみてなにやら察する部長
「ねぇ、朱乃?」
「えぇ、不思議ですわ」
周囲を調べても、結界ひとつないし、番犬一ついない
「士郎君にしては…と言いたいところだけど…どういうことかしらね?」
「よほど余裕があるように見える」
そういうゼノヴィア
「それに誘われてる感じもしますわ」
「まぁ、誘われたからにはみんな、全力で行くわよ!!」
「「「「「はい!!」」」」」
そういうと、部長たちは正面口から堂々と歩きだした――
中を進んでいく部長たち
あっちこっちに工事の道具が散乱している、どうやら内装工事をしている途中だったみたいだ。工事途中だっただけであって障害物をよけながら進んでいく。それから進むこと3分
ギィィィィイイイ…
たどり着いたのは巨大なホールだった。
階段式の席が続いており、その先にはライトに照らされた舞台があった。そして、舞台を見た瞬間、イッセー達は目を見開いた。
「――士郎!!」
舞台の上には十字架があり、そこには自分たちの仲間であり、現グレモリー眷属最強の士郎が十字架に磔にされていた。すぐに動こうとするが、部長たちはなぜか動けなかった。なぜか、それは舞台上にあったからだ。舞台の上、十字架に磔にされた士郎の前にあるのは、肘掛がついた豪華で大きな椅子がある。そこにに座っているのは、金髪と黒髪の少し大人びいた少女達だ。
黒髪の少女は、グラスを傾け、中の液体を呑む。そして、グラスを戻すと部長は口を開いた。
「――あなたは…誰?」
「なんだと思う?」
黒髪の少女がそう答える。
「ふざけないでちょうだい!!"なんだと思う"って…あなた、一体なにものなの!?」
全く持って的外れな答えに交渉の余地なしと考えた部長たちが身構えると共に、うしろの部員たちも武器などを取り出したり、魔力を貯めたりして身構える。
それから、その黒髪女性はこちらを気にすることなく士郎に近づき、体をくねらせるようにして足を絡んだり腕を首に回して士郎を包み込んで離さないように抱く。その大人びいた高校生と思わしき彼女、イッセーから見ればそのあでやかさに頬が赤くなる。と同時に若干うらやましいとも思う。
「――あぁ、士郎」
そんな中、堪忍袋の緒が切れたのか、もう我慢ならなかったのか、物凄い形相で部長が言った。
「ちょっと!士郎から離れなさい!!」
部長が叫んだ。よほど、士郎のことが心配みたいだ。
「あらあら、私たちの逢い引きでも邪魔するのかしら、無粋ね」
と吐き捨てるようにいうその女の子、というとその途端、魔力反応が増えた
スタッ!!
そして、士郎の磔にされている十字架の上に現れる赤い髪の周りより少しばかり大人っぽい女の子
「――まさか、
「おや、分かったか?いかにも、私が
名乗りを上げる赤い髪の女性、先ほどとは違いお面は付けていなく素の顔が見えている。
「
「ありがとう」
深紅髪の美女と金髪の少女が言葉を交わす。そして、イッセー達の目の前にいる彼女たちから発せられる威圧感はただものではない。
「さてと、グレモリーのリアス嬢、なにをそんな目で見ているのかな?」
「今すぐ、士郎を返して!!」
黒髪の少女の言葉に対抗す部長。
「嫌だ…といったら?」
「実力行使よ――木場!!」
「ハイッ!!」
木場が聖魔剣を召喚し弾丸の如く切りかかるが
「――まったく、激しいのがお好きなようだな」
斬撃はあっさりと深紅の髪の女性に止められる。そして、彼女たちの魔力波と威圧感が一変した
『ッ!?』
気迫の変わりように度肝を抜かれる七人。そして、その黒髪の彼女が先ほどと同様に近づき、ワイングラスを持ってそれを一旦彼女自身の口の中に入れ
「さぁ、飲みなさい――私の愛しい士郎」
ピュー!!
それを士郎に間接キスで飲ませる。不思議と士郎自身の顔が赤いのは気のせいだろうか。あまりのことに驚いている7人と驚くと同時に呆れ返ってる二人。そんな中
……ゴ…ゴゴ……ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!
「ッ!?」
周囲の魔力が濃密になっていくと同時に、周囲の地面が揺れていく。頭上のライトは揺れだし、電灯がちかちかとなる。
「貴方達!!いったい何をしたの!?」
「さぁ、なんなんでしょうね」
金髪の少女が、いたずらっぽく言う。そんな中、より一層魔力が濃密になっていく。十字架はすでに壊され、その場に浮く士郎。視線を再び士郎の方にやると、周りに赤黒いオーラをまき散らしながらゆっくりと浮いている士郎。見れば、士郎の背中から黒い翼八枚、白い翼八枚の白黒一対の翼が現れた。
「そんな…あの翼は――いや、ありえないわ」
白黒一対の翼に絶句する部長。そんな中、復帰した木場が再び飛び出す。それに対抗するように黒髪の女性の隣にいた
ギンッ!
「――悪いな、貴様には用がないんだ…」
剣と剣がぶつかり合いつばぜり合いになるが、木場の腹部を思いっきり蹴る
「木場ッ!!――アスカロン!!」
『Blade!!』
ギッン!!
後方から、イッセーが突っ込んできてアスカロンと
「ほぅ、貴様が噂に聞くグレモリーの赤龍帝か…合間見えてうれしいぞ」
「――ッ!!」
「先ほどの借り、返させてもらうぞ!!」
そういって、ゼノヴィアがデュランダルを構え、
「貴方達の相手はこの私がしてあげるわ、
ギャリリリリリリリ!!
ゼノヴィアは、一瞬の判断でデュランダルの強固な剣身をその言葉がした方向に向けると直後、極大の光線がデュランダルに直撃する。上手く衝撃を反らしたものの、大きく軌道が変化する。
「なら、これなら!!」
小猫と朱乃が一気に近づこうとするが
「「ッ!?」」
チュドォォォォンッ!!
「彼に近づけさせるわけないじゃない」
見れば、椅子に座っている黒髪の少女の周りには、黒い球体が多数浮いていた。どうやら、そのうちの一つが、足元で爆発したみたいだ。
そして、開戦の合図は切って落とされたのであった。
side 木場&ゼノヴィア
「――
壁から立ち上がった木場とゼノヴィアの眼前にいるのは、装飾された
クイッ!!
「――ッ!?」
彼女の細剣の切っ先が少し動くとそれに連鎖するように数十の魔弾が現れ、それが降り注ぐ。ゼノヴィアはそれをかいくぐり彼女に振りかざし
「デュランダル!!」
彼女に破壊のオーラを纏わせたデュランダルを一気に振り下ろすが
ギィィインッ!!
「――威力は申し分ないと……ふぅ~ん、やるじゃん」
そういう金髪の女の子。そして、そのデュランダルを何事もなく押し返す。
「なにッ!?」
「あら、よっぽど自信でもあったのかしら?けど、まだまだお姫様を守るには速いわね――」
「なら、守って見せるさ――」
木場が不意打ちの如く後ろから迫りこむが
「バレてないと思った?――聖なる剣よ敵を貫け!!」
「えっ!?」
ツッコんでいく木場の頭上には、空中に展開させた12本の光の魔法剣。それらを次々と飛ばしてくる。
突如のことで無理やり姿勢を変えて避ける木場。そして、その木場に向かって、斬撃か叩き込まれる。木場も聖魔剣で応戦する。そして、その後ろからゼノヴィアが振りかざすが、
「――ガハッ!!」
木場の剣を受けながら、ゼノヴィアの腹部めがけて鋭いキックが入る。あまりの衝撃にゼノヴィアの口から血が出る。そして、その足を一旦ゼノヴィアから離し足の踵で魔力で強化しゼノヴィアを吹き飛ばす。
「(またか――!?)」
壁に叩き付けられるゼノヴィア
「ゼノヴィア!?」
「よそ見している暇は、ないんじゃないかしら!!」
つかみどころない剣戟と魔力による組み合わせが木場を果敢に攻め立てる。そんな中、彼女は一瞬動きを緩め、何かを構える
「――ッ(間に合わない)!!!」
木場の直感がこれから起こるであろう事象を一瞬映し出す。木場は直感通り、その場で聖魔剣を爆発させ、その爆発させた威力で横に飛ぶと
キィィンッ!!
「――なっ!!」
木場のすぐ横を三発の剣戟が"同時"に駆け抜ける。そして、瞬間的に木場が何か吹き飛ばされた
「――!!」
それを後方から見ていたゼノヴィアは何が起きたのか理解できていなかった。それもそうだ、目の前の彼女が斬り付けた筈なのだが、まるで蹴って吹き飛ばされたように飛んだからだ。
「(馬鹿な、ありえない――)」
絶句するゼノヴィア。普通ならありえない事が目の前で起きているのだ。木場ほどの騎士が斬り付けた直後の蹴りを防ぐことはたやすいことだ。防げなかったとすれば、それは同時にそれが行われた。しかし、足を蹴り上げた痕跡とかもない。となれば、本当に"同時に行われた"としか考えられない
「そうねぇ、こんなのはどうかしら――?」
刹那の瞬間、ゼノヴィアの後ろに彼女がいた
「(――後ろを取られた!?)」
驚愕のゼノヴィア。なにしろ、さっきまで"そこにいた"からだ。そして、ゼノヴィアのデュランダルに向かって、
ギィィインッ!!
木場と全く同じようなことに襲われるが、すぐに体勢を直すゼノヴィア。だが
ズドドドドドド!!
しかし、ゼノヴィアは一回に見えた攻撃がそれが何十回もの攻撃だと理解した。その証拠に、床のあちこちに剣で切り刻んだような傷があった
「(直撃したら、命はなかっただろうな――)」
相手はこちらを本気で狩りにかかってきている。
「あまり忘れないで欲しいな!!」
と同時に木場も動き出す。
ギンッ!!
そういうと、木場も聖魔剣を振るってくる
「「一撃で無理なら同時だ!!」」
木場とゼノヴィアが数分たがわず同時に斬り付けてくる
ズシャァァァ!!
二人は確かに、彼女を斬りつけた。だが二人の剣は空を斬った。
「速さおよび戦局の考え方は、及第点ってところね――」
急いで振り向くが、時すでに遅い。自分たちの頭上には、巨大な光の球。それを上から叩きつけられる木場とゼノヴィア。
防ぎようのないその球が一気に爆発し――
ズドォォンッ!!!
物凄い爆裂をもたらしたのであった。
side 朱乃&小猫
「――士郎先輩、返してもらいます」
「ふぅーん、私から士郎をねぇ……」
そういうと、目の前の黒髪の少女は、魔力を高めていく。そして、小猫が飛び出していき、彼女と接敵すると
「
小猫のすぐ目の前に漆黒の結晶が現れ、それが光線を放ち攻撃してくる。
「ッ!?」
体勢を崩し、避ける小猫。その後ろから雷鳴を纏わせ朱乃が突っ込んでいく。
「雷の巫女ね――さぁ、やってみなさい?」
「言われなくても」
そういって、彼女の頭上に雷鳴を落とす。雷があたりを包み込むが
「えっ!?」
見れば黒い球体に避雷針として吸収される。そして、それが増幅され
「残念ね」
「そんな――!?」
そして、目の前の黒髪の彼女の手には漆黒の剣。その剣身には、先ほど放った自分の雷が纏っている。
「(私の雷を!?)」
朱乃が危機感を覚える。
「容赦はしないわよ」
そういうと、その雷がより一層うなりを上げていき蒼白い雷光になっていく。そして―――
チュドオォオオォォォオオォォォンッ!!
周囲を一掃しかねない強力な一撃が放たれる。精一杯の最大速力でそこから離脱する朱乃と小猫。小猫は、近くの壁を蹴って、再び拳に力を握りしめ一気に突っ込んでいく。先ほどとは違い全力の力でだ。その証拠に蹴ったかべが大きくへこむ。だが
ガクンッ!!
「――なっ!?」
小猫の顔が驚きに染まる。無理もない、急に速度を落とされたのだ。
「おっそーい」
見れば、自分の背中の上に今、攻撃しようとしていた彼女がいた。その背中からは、自分たちを攻撃してきた結晶体が翼のようになっている。
「(一瞬で!?)」
気付いた時には、もう遅く
トンッ・・・ズドォォン!!
彼女のヒールのところで背中を軽く蹴られたと思ったら、思いっきり地面に叩き付けられていた。
「小猫ちゃん!?」
思わず絶叫する朱乃。そんな中
「もう手加減は、していられないようですわね?」
ゆっくりと手を前に突き出す朱乃。身体からは黄金のオーラをパチパチと放つ。そして
「――消しますわ」
怒気の含んだ迫力のある一言と共に、大出力の雷が生み出される。そして、彼女に襲い掛かる。だが
「その生きがい、褒め称えるわ――いいものを観させてもらったわ…けど」
我を忘れた朱乃の背筋に冷や汗が一滴流れ始める。以前手からは雷光が放たれているが、彼女はそれを結晶で防いでいる。そして、その結晶が、一気に巨大な一振りの剣を構成させていき、その剣身を漆黒の魔力が包み込んでいき――
「――私は、そう安々と負けていられないのよ…」
キッーーィン!!
雷光が漆黒の光に包まれると同時に、彼女の太刀筋の延直線上にその圧倒的な破壊力を顕現した。
side イッセー
「まさか、あの名だたる赤龍帝とこうして合間見えるとはな」
余裕飄々とした表情で、イッセーの相手をしている
「まぁ、面白くなったものだ!!」
アスカロンと刀をぶつけながら不敵にわらう
「――全然っ面白くねぇよ!!」
押し返すイッセー、まるでそれをわかってたかのように笑う
「ふむ…そうだな、脱皮直後の龍に関しては、これで十分だろ、牡籥かけ闔す総光の門――七惑七星が招きたる、由来艸阜の勢――巨門零零、急ぎて律令の如く成せ――! 千歳の儔――"小烏丸天国"!!」
右手から魔方陣から現れ、そこから柄が現れ、それを引き抜く
「――ッ!!」
先程の刀とは違い、その重みを感じるイッセー
「(――埒があかない!!)」
「イッセー!」
部長が叫ぶが、部長も二人の間に入ることはできない
「ブーステッドギア!!」
『Boost!!』
赤龍帝の篭手の宝玉が光だし、イッセーの力が格段に上がるが
顔色一つ変えずに対処する
それから、一旦距離を開け
「――ドラゴンショット!!」
「――こんなものか…!!」
その低く、なにか裏があるような声で言う
それと同時に、イッセーの直感が目の前の存在が危険であることを告げた
「牡籥かけ闔す総光の門――七惑七星が招きたる、由来艸阜の勢――武曲零零、急ぎて律令の如く成せ――千歳の儔、真打――童子切安綱!!」
現れたのは、鍔に当たる部分に水疱のような瘤がいくつも付いている異様なデザインの刀。現れると共に、物凄い荒々しい魔力波と共に、イッセーにさきほどの比ではない寒気が襲う、かつてないほどのプレッシャー、心身が底冷えするような感じだ、しかし、清々しいくらいになにものかへの思いが感じられる
そして、瞬間的にイッセーは、
「――そんな、堕天使ドラゴン…!?」
驚いているイッセー、無理もないまさか、自分と同じドラゴン使いがいるなんて知らなかったからだ
「驚いている場合かな?」
「ッ!!」
「私が行くわ!!」
そういうと、部長が
「――サーゼクスの妹君か…しかし」
「容赦はしない!!――」
というと同時に、童子切安綱に魔力が流れ、部長からの魔力弾が
「――消された…!?」
「ふん、驚いてる前に、うしろの御人でも援護してろ!!――涅より生じし万鬼の王! 神毒鬼便の緋き狂水を以って、その御霊を鎮めん――! 童子よ、童子――我が肉を啖い、魔縁となりて現世の大怨を晴らせ!!」
「――――鬼牙絶刀ォォォォォォォォォッッ!!!」
童子切の奥義がイッセーとリアスの二人に向かって放たれる
「ッ!!」
間一髪のところで二人ともよける
「――チッ…よけたか」
舌打ちをする
それから、一気に飛び出す
「テメェ!!部長を傷つけてるんじゃねぇ!!」
「――ほぉ、彼女がよほど大切に見えるな…赤龍帝よ」
「そうだよ!!部長は大切なんだよ!!オメェ、なにものなんだよ!?」
「私か?私は――名乗る程でもないさ!!」
打ち返されるイッセー、木場との特訓がなければ瞬殺されていただろうと思う
「テメェ・・・舐めてんじゃねぇぞ!!」
「御託は結構――戦闘に集中しろ!」
次の瞬間、
「ッ!!」
イッセーが、それを避けていく、
「イッセー!」
部長が滅びの魔力で作った魔弾で、それを弾いていくが
「無粋な真似を・・・」
再び手を掲げると、先ほどと同じ数の十字架が現れ、すべて収束させる。
直後、十字架から、イッセーにむけ砲撃が展開され、イッセーの体はそこから崩れた。