ハイスクールD×D/Re:Zext Night   作:有栖川アリシア

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第五巻 夏季休暇騒乱決闘編
第四十九話 悪魔となって夏休み


おはようございます。今作の主人公?丹羽士郎です。現在、時刻は朝の10:30、俺は今、兵藤一誠という古くからの友人の家に来てます。

 

「――なんでさ」

開口一番の言葉がそれだった、目の前には6階建の豪邸、どう考えても敷地面積が倍ある。

「(なに、どこの何奴・・・いや、これは匠の技だろ・・・)」

まさに、どこからか、"なんということでしょ~匠の技によって(ry"と流れてきそうな雰囲気である

ちなみに、相変わらず表札には兵藤家と書かれている

「(この短期間でこれだけって、俺の投影でさえも一日以上かかるというのに・・・)」

そう言いながら、インターホンを押すと、中からアーシアが現れ、イッセーに自室に案内された。そこには今回の匠(ryな技をやった張本人がいた。

 

 

 

「冥界に帰る!?」

こんな感じで驚いた風に言うのはこの家の主?であるイッセー。ちなみに、現在オカルト研究部の面々は総集合している。

「夏休みだし、故郷へ帰るの。毎年のことなのよ――そういうわけでもうすぐ皆で冥界に行くわ。長期旅行の準備しておいてちょうだいね」

そういうなり、紅茶を優雅に飲む部長、余談だが、最近なぜかイッセーがお気に入りのようだ

「え!?俺たちも冥界ですか?」

「そうよ、あなたたちは私の眷属で下僕悪魔なのだから、主に同伴は当然。一緒に私の故郷へ行くの。そういえば、アーシアとゼノヴィアは初めてだったかしら?」

「えぇ、初めてです」

「あぁ、前々から興味があったんでね」

「八月の二十日過ぎまで残りの夏休みをあちらで過ごすわ。こちらに帰ってくるのは八月のおわりになりそうね。あっちで修行とか、行事とか行うからそのつもりで」

と部長が話す中

「ちなみに、俺も冥界に行くぜ」

『ッ!?』

周囲の面々が驚く、無理もない士郎以外の全員が、アサゼルの来訪には気づいていなかった。

 

「ど、どこから、入ってきたの?」

部長が戸惑いながら聞く

「普通に玄関からだぜ?」

平然とアサゼル(顧問の先生)は答えた

「・・・気配すら感じませんでした」

木場が正直な気持ちを口にした

「そりゃ修行不足だな。俺は普通に来ただけだしな、しかも、士郎は気づいてただろ?」

コクり 

士郎は頷いた。なぜなら千里眼でアサゼルの来訪を知っていたからだ

「ホント?」

「あぁ」

その一言だけですます士郎

「それで、アサゼル先生、俺らの冥界のスケジュールは?」

士郎がアサゼルに聞く。

「あぁ、里帰りと眷属悪魔の紹介、あと、新鋭若手悪魔たちの会合、それと修行だな」

「結構、詰め詰めみたいだな」

「そうね、となるとアサゼル先生はあちらまでは同行するのね?行きの予約をこちらでしておいていいのかしら?」

部長がアサゼル先生に問う

「あぁ、よろしく頼む。悪魔ルートで冥界入りするのは初めてだ。楽しみだぜ。いつもは堕天使側だからな――あぁ、そうだ、言い忘れてたが、リアス、士郎のほうは大丈夫なのか?」

「えぇ、特に問題ないわ、お兄さまだともうすでに手は打ってあるって言っていたわ」

「まぁ、だろうな、それとリアス、冥界に言ったら本格的な交渉に入る、少しそこいら辺も頭に入れておいてくれ」

「えぇ、わかったわ」

少し不穏な言葉をアサゼルと交わす部長を見ている士郎であった。そして、旅立ちの日を迎えた。

 

現在いるのは駒王の最寄の駅だった。どうやら、ここから秘密のルートを通って行くみたいだ。それから、エレベーターに乗り込み、カードを使って秘密の階層に降りる士郎たち。下がること一分後、広い人工的な空間に着いた。さしずめ、地下大空洞といったところだ

「全員揃ったところで、三番ホームまで行くわよ」

部長と朱乃さんの先導のもと、士郎たちは歩き出す

ちなみに、終始イチャイチャしているイッセー

 

それから通路を右に行ったり、左に行ったりすると、再び開けた空間にでった。そこには形はこちらとは違うが列車が停車していた。それは鋭角で悪魔を現す紋様が沢山書かれたものだった

 

「グレモリー家所有の列車よ」

堂々と答える部長――さすがとしか言いようがない士郎。そして、面々は荷物を積み込み、電車に乗り込む。

 

リィィィィィィィィィイイイィィィン!

汽笛が鳴らされ、列車は動き出す。

今座ってるのは、列車の中央、部長は列車の一番前の車両で、眷属は中央から後ろの車両だ。

士郎の目の前にいるのはアサゼルだ。ちなみに、寝ている。そして、隣りにいるのは朱乃さん、その対面にイッセーだ。

 

それから電車は走り出していく。それから、いくらかすると、車掌と思わしき、白いあごひげのダンディな人がやってきた

帽子を取り、士郎たちに頭を下げる

 

「はじめまして、姫のあたらしい眷属悪魔の皆さん。私はこのグレモリー専用列車の車掌をしているレイナルドと申します。以後、お見知りおきを」

「こちらこそ、はじめまして。リアス・グレモリーさまの『兵士』、丹羽士郎です。よろしくお願いします」

イッセー、アーシア、ゼノヴィアの順に挨拶していき、それから特殊な機械で照合が行われた。皆、軽快な音が鳴って、照合はパスとなった

「姫、これで照合と同時にニューフェイスの皆さんの入国手続きも済みました。あとは到着予定の駅までごゆるりとおやすみ出来ますぞ。寝台車両やお食事を取れるところもありますので目的地までご利用ください」

「ありがとう、レイナルド」

それから、トランプで暇を潰していると

『もうすぐ次元の壁を突破します。もうすぐ次元の壁を突破します』

レイナルドさんの声が聞こえた

「外を見ていてご覧なさい」

と、言われ窓に視線をやると、景色が暗がりから風景が出現した

「山だ!木もある!すげぇ!」

テンションが高いイッセー、士郎も若干テンションが高い

窓を開け風景を見る。山もあり、川もある。木々も生い茂り、森だってある。そして、街もあった

「ここは既にグレモリー領よ」

「ってことは、もうすでに全部土地と?」

「えぇ、そうよ」

自慢げにいう部長、流石である。対面にいたイッセーは羨望と尊敬の眼差しで見つめていた。

「グレモリーの領土ってどれくらいあるんですか?」

そして、こっちを見ていた木場が

「本州丸々ぐらいかな?」

「本州・・・だと・・・!?」

その言葉に士郎は我を疑った

「冥界は人間界――地球と同程度の面積があるけれど、人間界ほど人口はないの。悪魔と堕天使それ以外の種族を含めてもそれほど多くないし。それと海もあるけど太平洋ぐらいの大きさしかないからさらに広いのよ」

さらに言葉を続ける部長

「けど、本州くらいといってもほとんどが手つかずなのよ?ほぼ山林と山ばかり」

そんな感じで部長の話に聞き入る士郎、想像を超えて士郎とイッセーは反応に困る。そして、何かを思い出したのか、ポンと手を叩いた

「そうだわ、イッセー、士郎、アーシア、ゼノヴィア、あとであなたたちに領土の一部を与えるから、欲しいところを言って頂戴ね」

「りょ、領土もらえるんですか!?」

「えぇ、あなたたちは次期当主の眷属悪魔ですもの。グレモリー眷属として領土に住むことが許されるわ。朱乃や裕斗、小猫ギャスパーだって、自分の敷地を領土内に持っているのよ」

そして、魔力で地図を出現させ、士郎たちに見せる部長

「赤いところはすでに手が入ってる土地だからダメだけど、それ以外のところはOKよ。さぁ、好きな土地を指さして頂戴。あなたたちに上げるわ」

それから、士郎は、周りが山と海に囲まれた未開発の土地を貰った。ちなみに、大きさは、岩手+秋田+青森、丸々の大きさだ。

そして、そこにアルトリアとギルガメシュ、それにイスカンダルをそこに送った

指示はただ一つ――とある街を作れ、それ以外はどういうふうにしても良いという指示だ

 

それから列車で数十分後

『まもなく、グレモリー本邸前、まもなくグレモリー本邸前。皆様、ご乗車ありがとうございました』

そのアナウンスと同時に、降りる準備をする士郎たち、それから次第に速度は緩やかになり、徐々に停止させていく

静かな停止のあと、部長先導で士郎たちは、ドアから降車していく

「あれ、先生降りないの?」

「あぁ、オレはこのまま魔王領のほうへな、――『御呼ばれ』だ、終わったら本邸に向かうわ」

「おやおや、大変ですね」

「まぁな、もしかしたら、お前も呼ばれるかもしれないからそのつもりでな」

「うぃっす」

そういうと、手を振って説明するアサゼル先生

「じゃあ、後でな」

「はい」

そして、電車から降りると

『リアスお嬢様!おかえりなさいませっ!』

怒号のような声と花火が上がり、兵隊たちが銃を空に向けて放ち、もはやお祭り騒ぎ

「(――これは…)」

さすがの士郎は場違いさを感じる。ちなみに、ギャスパーはイッセーの後ろに隠れる

ゼノヴィアとアーシアは現状がよくわかってない。あまりのことに

そこから、歩いていくと

『リアスお嬢様、おかえりなさいませ』

執事や、メイドの皆さんが迎え入れてくれる

「ありがとう、皆。ただいま、帰ってきたわ」

「おかえりなさいませお嬢様、お早いお付きでしたね。道中ご無事で何よりです。さぁ、眷属のみなさまも馬車へお乗りください。本邸までこれで移動しますので」グレイフィアさんが前に出てきて、士郎たちに言った。そして絢爛豪華な馬車に誘導され、馬車に乗り込むが

「私は下僕たちと行くわ、イッセー、アーシアは初めてで不安そうだから」

「わかりました。何台かご用意しましたので、ご自由にお乗りください」

そして、一番前の馬車にイッセー、部長、朱乃さん、ゼノヴィア、グレイフィアさんが乗り込み、次の馬車に残ったメンバーが乗ったら

「――士郎先輩」

呟く小猫、無理もないだろう

目の前には、木場、小猫、ギャスパー、ゼノヴィア…満員になった。

満員になってしまい、士郎一人だけで馬車に乗ることになった

「ありゃ~そうなると」

そういう士郎、そして馬車から顔を出して伺っていた部長に向けて言った

「部長、二代目の馬車満員なんで、俺バイクで行っていいですか?」

「あら、そうだったの、別にいいわよ?」

そして、馬車のドアを開けて

「申し訳ありません、丹羽士郎さま、では、我々の馬車が先導致しますので、後続でお願い致します」

「了解しました」

そういうと、荷物運び含め合計4台の馬車が走り出す

パカラッ!パカラッ!

 

それから、馬車が行ったのを確認すると

「さて、行きますか」

そういうと、メイドたちが見ている前で

「――王の財宝ゲート・オブ・バビロン、来い相棒!」

空間が一時的に歪み、そこから定番のYAMAHA V-MAX custom verが現れる

「(さて・・・行くか)」

Brrrr!Brrrr!

そして、エンジンを蒸かしバイクを蒸かせて走り出した。

それから走ること数分で馬車に追いつく。それから速度を落とし、後ろに続くように走る。

道路は舗装されてて走りやすい。走ってると、前から巨大な建物が飛び込んでくる

 

どうやら、部長の家みたいだ。それから、庭らしきところを進んで行き、着いた。先に、一番最初に部長達がつき、その次に木場と士郎がほとんど同時に到着する。士郎も、バイクから降り歩き出す。両脇にはメイドと執事が整列して、道を作っていた。赤い絨毯が巨大な城の方に伸びている。

「お嬢様、そして、眷属のみなさま、どうぞ、お進みください」

「さぁ、行くわよ」

部長がカーペットの上を歩き出そうとした時だった。メイドの列から小さな人影が飛び出し、部長のほうへ駆け込んでいく

「リアス姉さま、おかえりなさい」

紅髪の可愛らしい少年が部長にだきついた

「ミリキャス、ただいま、大きくなったわね」

いとおしそうに抱きしめる部長

「部長、この子は?」

イッセーが聞くと、部長が紹介した

「この子は、ミリキャス・グレモリー、お兄さま――サーゼクス・ルシファーさまの子供で、私の甥よ」

ということは魔王の子供だと理解する士郎

「ほら、ミリキャス、挨拶して、この子は私の新しい眷属なのよ」

「はい、ミリキャス・グレモリーです」

「こ、これは丁寧な挨拶をいただきまして!お、俺は…いや、僕は兵藤一誠です」

小さい子供相手に緊張するイッセー

「どうも、ご丁寧な挨拶ありがとうございます。私は、丹羽士郎、よろしく」

緊張せずに挨拶する士郎。それから、子供らしい笑顔をするミリキャス、と同時に周りの眷属というかイッセーを含め、朱乃さんまでもが驚いていた

「さあ、屋敷へ入りましょう」

そういうと、士郎はミリキャスと手をつないで、門の方に進み始める。それから、巨大な門をいくつも進む。それからついに玄関ホールまで到着する。天井には巨大なシャンデリア

「お嬢様、さっそく皆様をお部屋にお通ししたいと思うのですが?」

グレイフィアさんが手を上げるとメイドさんが何人か集合する

「そうね、わたしもお父様とお母様に帰国のあいさつをしないといけないし」

「旦那様は現在外出中です。夕餉の席でお顔合わせをされたいと、おっしゃられておりました」

「そうか、分かったわ、グレイフィア、それでは、一度皆はそれぞれの部屋で休んでもらおうかしら?」

「それでしたら、お部屋の方はいますぐお使いになられても問題ございません」

それから、士郎はさっさと荷物を片付け、部屋に向かう、ちなみに、メイドさんに案内してもらった。その後、荷物とかをある程度出しておき、部長の元に向かった。というものの例の街が気になるからだ

 

その途中

「あら?あなたは、もしかして丹羽士郎さん?」

途中すれ違った、亜麻色の部長とそんなに変わらない女の子が士郎に声をかけた

「えぇ、そうですが――もしかして、私の見識が正しければリアス・グレモリーの母上でいらっしゃるかな?」

「あら?そんなに老けて見えたのかしら?」

「滅相もない、普通の人から見れば女の子そのものですよ、ご婦人」

「おやおや、褒められてしまったわね、私は、ヴェネラネ・グレモリーですわ。よろしくね。丹羽士郎君」

「えぇ、よろしく、ヴェネラネさま」

「それにしても、どうかしたの?士郎君?」

「えぇ、少し気になるところが有りまして、そこに向いたく思いまして、これからそこに向かおうと思うのですが、外出の許可をいただきたく」

「あぁ?分かったわ、私が伝えておくわ、念のため、護衛のメイドでも連れていく?」

「お心使い、痛み入ります、しかし、どこか、滑走路みたいに大きなところに案内していただきたい」

「わかったわ、夕餉の時間には戻ってらっしゃい」

「かしこまりました」

そういうと、士郎は近くの開け放たれた窓から街に向かって飛び出していった。

 

 

飛び立って、数分後

眼科には先ほど部長に貰った土地が見えた、しかも

「(もう、ここまで出来ているのか…)」

眼下には広がるのは、周囲を山と海に囲まれた自然豊かな地方都市。中央の川を境界線に東側が近代的に発展した「新都」、西側が古くからの町並みを残す「深山町」となっている街が眼下にあった。

新都の方には、新都開発を担った企業のオフィスが詰め込まれている最も大きなビルがあり。ハイアットホテルや教会があり、外人墓地や夜には居酒屋を兼ねる酒屋やショッピングモールやファンシーショップ、全天候型室内ウォーターリゾート。さっぱりした広めの中央公園、中高級マンション、漁港ではなく貨物船舶用の船着場、とある喫茶店がある。

深川町の方には、純和風建築でかなり広大な面積をもつ元武家屋敷。西洋建築の館、洋風の建築で割れた窓ガラスなどがそのまま放置されているおばけ屋敷や、山中腹に立つ寺院や老舗の呉服屋、昔ながらの商店街、周辺にはバッティングセンターや水族館、カフェテラス等がある最大の海浜公園もある。

 

数分旋回する士郎、それから下に気づいた誰かが、信号弾を放つ――その意味は、着陸許可だ

どうやら放ったのは、メディアみたいだ。それから、ペガサスに乗ってメドゥーサがやってきた

「マスター士郎、お疲れ様です、一時的ですが、ご案内しますので後続をお願いします」

「了解」

そういうと、徐々に降下していく機体

それから、ゆっくりと着陸していくと

 

ズラララッララララララララ!

 

両脇にズラリと並ぶ騎士団、

「――ご苦労様です、士郎」

「おぉ、アルトリア、どうだ?」

「現在、ジャンヌ・ダルクの元、急ピッチで完成に望んでいます」

ジャンヌ・ダルクの知識アクセスなら問題ないだろうと考える士郎

「そりゃよい」

そう言いながら歩いていく士郎

目の前には、西洋の城というか、昔のイギリスにあったキャメロット城そっくりのお城

 

その城門手前には、二人の男性がいるギルガメッシュとイスカンダルだ。

「――おぅ」

「よぉ、士郎」

声をかけると返事したのは、ギルガメッシュの方だった

「――そんで、どうなんだよ?」

「基本的には、我らは王になった、だが、出動時には、軍ではなく、師団だな」

ギルガメッシュが説明し始める

「基本的に空軍はいない、ほとんどが陸軍部隊だ。――アルトリアと我とイスカンダルが元帥だ。それで将官クラスは殆ど、我らが着いた」

「また、本格的な奴だな」

「やるからには本格的に、だろ?」

「たしかにな、それで、自由領域はどうした?」

「あぁ、三分割にしてそこに別れて住んでいるよ」

「城とか作ったのか?」

「ご覧のとおりさ、我も城は作った。まぁ、イスカンダルはどうだかしらんがな?」

士郎はイスカンダルの方に視線をやると

「余はそんな荘厳なものなど作っておらんよ」

「まぁ、だろうな」

「そういや、ネロは?」

士郎はアルトリアに問う

「彼女は、私の下で参謀をしております」

「そうか、医療面はどうなっている?」

「えぇ、玉藻がほとんどしきっております」

「まぁ、流石に全て遠き理想郷(アヴァロン)はな」

「はい」

歩きながら話していると、城の中に入っていく。そこは、荘厳な玄関があった

「士郎、お時間はどれくらいありますか?」

「あぁと、4時間くらいかな?」

「では、我らの会議上にご案内します」

「うん、そこでいろいろ聞くか」

そう言いながら、進んでいく。そして、巨大な会議上に到着する

そこには、60人がけの巨大な円卓があった。

「ここが会議場です」

「ほぉ、でかいな」

「いずれは、あなたにも参加してもらいますよ」

ニッコリと笑うアルトリア、それから歩くこと数分で、そこそこ大きい部屋に案内された

「では、お腰掛けください」

座る士郎たち

「まぁ、せっかくだ、なにか食べていくか?」

ギルガメッシュが提案する

「いや、遠慮しておこう、このあと夕餉の席なのでな」

「そうか、では、まぁ、今度だな」

「あぁ、しばらくはこちらにいるからな」

「分かった」

 

「では、本題に移りますか?」

「あぁ」

「それで、現状は?」

「現在、三国同盟として、我らの間で協定を設けました」

「内容は?名前は?」

「丹羽協定という名前です―基本的には、戦に参加する一般参加者(民間兵)達は、参加費を払って戦に参加する。集まった参加費のうち、戦勝国が6割、敗戦国が4割を受け取る。そうして分配した費用のうち、最低でも半分は民間兵達への報奨金に充てられる。残りの半分が戦興業による国益。病院や砦などの公共施設を作ったり、公務のために働く者(騎士や国営放送関係者など)の給料になるという方式です。ちなみに戦災は起こしたくないのでメディアに頼んで加護をいただいております」

「ずいぶんと整ったシステムだな」

「えぇ配分率などから考えても、「戦」は「国同士で利益を奪い合う争い」にはなりえませんし、現実世界で考えると「上位入賞者に賞金の出る市民マラソン」や「スポーツイベント方式の公営ギャンブル」のようなイメージです。また、一般兵達は、「有料参加だが楽しいイベント」を楽しみつつ、活躍すれば支払った参加費がチャラになり、稼ぎになる程度にお金を得られるので一層頑張りますし、 こちら側は国民が参加したくなるような楽しいイベントを企画・運営することで、参加する両国民から「控除率50%」という大規模な収益を得る事ができます。しかし、勝利国が敗戦国から一方的に収益を得る」のではない事に注意です。勝利すれば外貨も含めて収益が増える+戦勝イベントの開催権が手に入るが、敗北しても十分な利益を得られる計算なのです。ちなみに、これは収益の元となる参加費用は参加者である国民が支払っており、国家としては(経費のかけすぎ以外で)赤字になる要素がほぼ何もないんですよ」

アルトリアの長ったらしい説明に、理解するも驚く士郎

「ちなみに、考案したのは?」

「先ほどの議会場で我らが平和という理念のもと考えました」

「すげぇ、おめぇらすげぇよ」

あまりのことに言葉が汚くなってしまう

「ちなみに、主よ、こちらのほうが来るべき『禍の団』に向けての訓練もできるからな」

「確かにそうだな」

そして、話は細かいところまで進められていく

「えぇと、今ので以上です」

「さすが、体制としては良く出来ているな」

「えぇ、まぁ、考えましたから」

そう言いながら椅子にくつろぐ士郎

「ギルガメッシュ、飲み物をもらってよろしいですか?」

「あぁ、いいぞ」

そういうと、ギルガメッシュの手元から杯が現れ、その中に赤い色の液体が注がれる

それを貰い、呑む士郎、其の感想は、液体が舌に乗った瞬間、表現しがたい芳醇な味が舌に広がり、清浄な香気が鼻から抜け、どんな酒造の名人でも、この味を作り出すことはかなわないだろう。それどころか、これを呑んだ瞬間に酒の道を諦めるか、それとも絶望で首をくくるしかない。そんなレベルの代物だった。

「――これは…」

「感心するのも無理もない酒も剣も、我の宝物庫には至高の財しかありえない。これで王としての格付けは決まったようなものであろう?」

「確かに、貴殿の極上の酒はまさしく至宝の杯にふさわしいな」

「まぁ、呑め、時間が許すかぎりな」

極上の一杯を堪能する士郎

 

それから、少し談笑する士郎――時間はすぎていき、そろそろいい頃合だった

「――流石に、これから空飛んでで帰るのでね…全て遠き理想郷(アヴァロン)

緑色の魔力が包み、士郎の宵が覚める。それから、たくさんの騎士に敬礼され先ほどの着陸地点に向かう

空には、メデューサが空域の警戒を行なっていた。

それと同時にメディアが滑走路のマーカーの役割をするスフィアを展開してた

「では、じゃあよろしく」

「かしこまりました士郎」

一礼するアルトリア、そして、身体全体に風を纏わせる士郎。そんな中

「士郎、一つ言わせてください」

「なんだ?」

士郎はアルトリアに声をかけられ振り向くと。

「ありがとう――あなたのおかげで、私はやり直すことができた」

「それはよかった、なら、思う存分やり直せ」

「えぇ、そうさせてもらいますよ」

ppppppppppp!

そういうと、士郎の両脇にあったメディアのスフィアが一気に進行方向に向けて分裂し、仮想滑走路を形成する

「――Take Off!!」

そういうと、ものすごい爆音と共に、一気に空へ飛び立った

 

 

それから再び空を飛び、グレモリー邸に戻る士郎。帰ってみるとメイドさんたちが数人いた

「お帰りなさいませ、丹羽士郎様」

静止させ、ゆっくりと降りていく士郎

「夕餉のお時間が迫っておりますのでお早めにお願いいたします」

「わかりました」

そういうと、足早に向かう士郎。そして、グレモリー邸に入った。

 

 

 

そして、ダイニングルーム、絶対に食いきれないであろう量の豪華な食事が高そうなさらにもられていた。

席に座ってるのは士郎含め眷属悪魔の部長と部長のお父さんとお母さん、あとミリキャスさま

ちなみに、冥界にも夜はあるらしく現在夜

「遠慮なく楽しんでくれたまえ」

そんな部長のお父さんの一言で会食が始まった。

士郎は普通に優雅に食べているが、隣のイッセーは、初めて見る豪華な料理になかなかフォークとナイフを付けられずにいた。おおかた、ここで下品に食べたら部長の面目丸つぶれと考えているのだろう

ちなみに、アーシアとゼノヴィアも苦戦しているけど、様にはなっている

なぜ、様になっているかって?アルトリアに教えてもらったからである。

「――うむ。リアスの眷属諸君、ここを我が家と思ってくれるといい。冥界に来たばかりで勝手がわからないだろう。欲しいモノがあったら、遠慮なくメイドに行ってくれたまえ。すぐに用意しよう」

朗らかにおっしゃる部長のお父さん

それから、何故か知らないが、部長のお父さんがイッセーに城を渡すという話に発展した。

「それにしても、士郎くんは駒王学園所属なのよね?」

「えぇはい」

「それにイッセーくんとクラスは同じ学年なのよね?」

「はい」

「それで、どうして授業参観の時いなかったのかしら・・・」

部長のお母さんから爆弾が投下された

「―――それは・・・ちょっと、魔王様から口止めされているので…」

「あら、サーゼクスから口止めされてるの?それではしょうがないわね」

そういうと、再び食事が始まる―― 一時はどうにかなるかとひやひやした士郎だった。

 


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