どうやら俺は須川君に憑依したようだ   作:葬炎

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〜第二問〜

第二問

 

問 以下の意味を持つことわざを答えなさい

 

『(1)他人の権勢に頼って威張る小人物のたとえ』

 

『(2)貴重なものも、価値のわからない者には無意味であることのたとえ』

 

 

 

 

 

 

姫路水樹・須川亮の答え

 

『(1)虎の威を借る狐』

 

『(2)豚に真珠』

 

 

教師のコメント

正解です。(1)なら笠に着るや晏子の御、(2)なら他に猫に小判や犬に論語がありますね。

 

 

 

 

吉井明久の答え

『(1)僕の威を借る雄二』

 

教師のコメント

逆はあってもそれはないと思います。

 

 

 

 

 

土屋静香の答え

『(2)須川君にAV』

 

教師のコメント

おかしいですね、須川君は動物が好きだと先生は記憶してますが。あと須川君は精神的に熟してるとコメントしておきましょう。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

 

『早く座れってんだこのウジ虫野郎』

 

『台無しだよこの馬鹿野郎!』

 

 

なにやら雄二と明久が騒ぎ出した。

そのころ、俺はというとーー

 

 

「はい、須川君あーんしてください」

 

ぐぐぐ....!

 

「いやお前まだ朝食食ったばっかだっつの....!」

 

ギリギリ....!

 

 

ーー以外とピンチだった。

現在、恭子が俺の口に向けて紫色の謎の物体をスプーンに乗せて俺に迫る。そして俺はそのスプーンを持ってる手を両手で抑えるという状況だ。

ってかもうHR始まってんのにどっから侵入したし....

 

 

「なにがそんなに嫌なんですか?」

 

「その色がだよ....!」

 

グググ....ぽろっ

 

「「あっ」」

 

ぽとん、ジュッ....

 

 

せめぎ合いのすえ、スプーンの上から紫色の物体は畳の上に滑り落ちる。

すると、物体の落ちたはずのとこの畳には穴がーー

 

 

「......やはり、手当たりしだい色々な効力のありそうな物を混ぜるだけでは駄目ですか(ぼそっ」

 

「おいいいぃぃぃ! いったいなに混ぜやがったあああぁぁぁ!」

 

「あ、そろそろ私の自己紹介の番が回ってくるころなので戻りますね。では」

 

トンッ、カパッ

 

 

恭子は畳を叩いたと思うと、その畳が裏返って、中の空洞に恭子がーーもはやなにも言うまい。そういうところなんだ。

 

 

『ーーです。好きなことはーー』

 

 

ーーと、どうやら恭子となんやらヤってる間に自己紹介が始まってたらしい。今は見知らぬ生徒Yだ。

んー、秀吉の自己紹介は終わってるか。じゃあ次はーー

 

 

「..........土屋(つちや)静香(しずか)

 

 

土屋静香。元土屋康太。

土屋君、通称ムッツリーニがTSした結果、かなり可愛い女の子になりましたとさ。容姿はいづこかあった土屋君の女装を想像してくれ。

まぁ、性格はあまり変わってない。世界の修正力なのか、あだ名もムッツリーニで変わってない。女の子なのにそれはどうかと....

俺は土屋と呼んでます。名前で呼ぶともじもじしてまともな反応が返ってこないので。

 

 

「島田美波。女っぽいとか言ったらブッ殺す」

 

 

島田さん。

ごらんのとおり不良。で、よく名前を馬鹿にされる。

容姿は原作美波を白髪染めしてとある一方さん的な目つきにしたらこうなる。なぜかポニテのままだけど。女っぽいって言われたくなければばっさり切っちゃえばいいのに....

ちなみに一方さんが少しやわらかくなったような性格だが、決してひ弱ではない。その代償なのか頭もすごいイイというわけではないが、戦闘に関してはトップクラスだ。

 

 

「ーーこほん、えー、吉井明久です。気軽にダーリンって呼んでくださーー」

 

「カットォォォ!」

 

がぼっ

 

「うぼぁっ! なにすんのさ須川君!」

 

 

明久は原作どうり馬鹿なこと言おうとしたので筆箱を投げて口を塞ぐ。誰だって野太い声でのダーリン合唱なんて聞きたくないわけで。

 

 

「お前は、男にダーリンって呼ばれたいのか?」

 

「ーー失礼しました。今の言葉は忘れてください。これからよろしくお願いします」

 

 

俺の言葉で想像したのか、顔を青くしながら座る明久。

ったく、考えなしで行動するからそうなるんだよ。

 

 

まぁ、順調に自己紹介が進んで行きーー

 

 

「あの、遅れて、すいま、せん」

 

『『『『『えっ?』』』』』

 

 

ーー本命登場、とでも言えばいいかな?

ええ、みんな大好きーー

 

 

『丁度よかったです。今自己紹介をしているところなので、姫路さんもお願いします』

 

「は、はい! 僕は姫路(ひめじ)水樹(みずき)って言います! よろしくお願いしますねっ」

 

ニパッ

 

『『『『『ぐはっっ!!』』』』』

 

 

小柄な体格、短髪にしたピンク色の髪、元気さ。

そう、どう見てもーー 一部大きな友達と腐った女と書かれる人たちには人気な男の娘と呼ばれる存在。ショタである。

え? おっさん? おっさんはそんな趣味ありませんよ。俺はただ孫みたいだなーとしか思ってない。

 

 

「はわわっ、皆さんどうかしたでーー」

 

「....姫路、いいからこっちこい」

 

「あ、須川君。なぜFクラスに....? いえ、それよりも皆さんから鼻血がっ」

 

「....そいつらはただの変態だ。気にせずこっちこい」

 

「? わかりました」

 

 

いまいち納得できないのか、首をかしげながらこっちに歩いてくる姫路。

そう、姫路瑞希のTSである。....誰得ですか?

そして、これでわかったと思うが、このクラスには女子が土屋しかいなくなり、そして土屋は女の子とは認識されてるが、なぜか誰も恋愛対象とは見てないので、Fクラスの女子に対する飢えは大きくなばかりである。

証拠として、後にできるはずの『FFF団』はすでに結成されており、何人か犠牲となっている。ちなみにFFF団の設立者はーー

 

 

「姫路、でいいよな?」

 

「あっ、はい。あなたは誰ですか?」

 

「ん、俺は坂本雄二だ。気軽に坂本でも雄二でもかまわない」

 

「では、雄二君って呼びますね?」

 

「わかった」

 

 

ーーと、姫路と雄二の会話が始まったようだ。

ちなみに、俺は明久関連で姫路とは高1のころからの知り合いだ。

 

 

「それで、なんでお前はFクラスにきたんだ? 確か、学力は学年のトップ3に入ってたはずだが」

 

「それは、テストの途中で体調を崩してしまいまして」

 

 

少し落ち込みながら話す姫路。

 

 

「そうか。今はもう体調は大丈夫なのか?」

 

「あ、それ僕も気になるー」

 

「あ、明久君!?」

 

 

雄二の後ろから顔を出す明久。どうやら雄二がいい感じに壁になってて、明久は隠れるようになっていたようだ。

 

 

「姫路、明久が馬鹿ですまん」

 

「いきなり馬鹿にされた!?」

 

「え、あ、はい」

 

「そして水樹は肯定しちゃった!?」

 

 

やっぱTSしたせいなのか、俺がおぼろげに覚えてる原作のままの会話にはなっていない。俺はまぁもじもじしてる恥ずかしがりやな姫路さんも好きだったが、これはこれでいいのだろう。

 

 

「まぁいいじゃないか。例え馬鹿なお前でも養ってくれるような奇特な出会いがあるかもしれないだろ?」

 

「ごめん、かけらもフォローになってない」

 

 

それはフォローなのか?

そう思いながら、他の人の自己紹介を聞いていく。うーん、別に変わった人はいないな。

ーーと、そろそろ雄二の自己紹介かな? 先生の注意はなかったけど、たぶん大丈夫だろう。

 

 

『次の坂本君で最後ですね。自己紹介をお願いします』

 

「了解」

 

 

先生に呼ばれて雄二が立つ。そして、そのときに見せた不敵な笑み....

やっぱここらへんは変わらないんだね。

しかし、色々狂ってるこの世界でどこまでできるのやら......うん、恭子とか光希とか、なんだかんだ色々教えちゃったしな~....勉強とか、護身の手段とか....

 

 

「Fクラス代表の坂本雄二だ。俺のことは坂本でも代表でも好きに呼んでくれ」

 

「じゃあ馬鹿でーーうわっ!?」

 

 

明久と雄二が馬鹿なことをしている。

まぁ、いつも通りだな。

 

 

「さて、みんなに聞きたい」

 

 

雄二がゆっくり教室を見渡しながら説明していく。

 

 

「カビ臭い教室」

 

 

「古く汚れた座布団」

 

 

「薄汚れたちゃぶ台」

 

 

クラス全員も、そんな雄二につられクラス中を見渡す。

 

 

「Aクラスは冷暖房完備の上、座席はリクライニングシートらしいがーー」

 

 

そう、誰もが不満に思ってること。しかしどうしようもない現実と諦めてたこと。そんな思いが、今雄二によって爆発しようとーー

 

 

「ーー不満はないか?」

 

 

『『『『『大ありじゃぁ!!!』』』』』

 

 

2年Fクラス、不満爆発。

このままだと暴走しそうだが、雄二がそんなミスをするはずがない。

 

 

「だろう? 俺もこの現場はあんまりだと不満に、いや、問題意識を抱いている」

 

『そうだそうだ!』

 

『確かに勉強なんかしたことないしこれからする気もないけど、これはあんまりだ!』

 

『学費で選んだ結果がこれだよ! 泣いていいかい!?』

 

 

みんなの不満を、自分もそうだと言うことで仲間意識を作り、そして誘導する。そうしてーー

 

 

「みんなの意見はもっともだ。そこで、これはFクラス代表としての提案なんだがーー」

 

 

ーー自分の都合のいい方へ持っていく。

 

 

「ーーFクラスはAクラスへ『試召戦争』をしかけようと思う」

 

 

そう、これはみんなが冷静なら絶対に賛成しない案だ。

だが、我慢していた不満を煽られ、感情が昂ぶっている今は冷静な判断なんてできるはずがない。

しかし、どんな結末になるんだろうか......原作どうりAクラスに負けて設備のランクが下がるのか、それ以外になるのか。

まぁ、おっさんはおっさんで頑張りますかねぇ。

 

 

 




まぁこんな感じです。私のTSキャラはまだまだいるぞ!
と言ってもあと少し、今のとこ考えているのはあの二人で最後かな?
あ、姫路さんTSはにじファン時代に書いていた(最初に短編で書き、長編で書き始めと同時ににじファン崩壊)ときに提案されたものです。私は男の娘やショタコンの趣味はありません。そのときに女→男のTSを入れようと思い、美波もうまれました。


人物プロフィール

土屋静香
言わずと知れたムッツリーニのTS。普通に可愛い。けどムッツリで恥ずかしがりや。
世界の修正力で女と見られてないのは幸いでしょう。だってこんな可愛くてムッツリな娘があの魔境であるFクラスに入ったらどんな目に会うかわかりませんし。
容姿は本編で書いてあるように女装したムッツリーニを本当の姿にしただけ。


姫路水樹
みんな大好き姫路さん。改め姫路君。大きなお友達と腐った女の子と書いた人たちの大好物。実は男だけど明久のことが......
容姿はピンクの髪を短髪にして、アホ毛をはやした感じ。レーダーになったりはしません。自分で言っといて想像つかない....頭のよさは原作どおり。
身長は150前後。

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