オリ主ハウス   作:朝苗

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ようやく原作に近づいてきました


第四話 オリ主の企みの裏側

 「では原作対策会議ですが、どの段階で原作に介入するかですね」

 

 ギルが会議の開始を宣言すると続けて発言をした、しかしその言葉に対して俺が反論をする。

 

 「いや、何も無理に原作に関わらなくてもいいんじゃないか?みんな能力使いこなせないんだし、一護に至ってはただの霊能力者だろ?」

 

 俺としてはリリカルなのははそれなりに好きな作品で二次創作などもいろいろと読んでいたがいざ自分がその立場に立たされると積極的に原作がどーのと言うつもりもないのだ。

よくあるハーレムだとか管理局アンチだとかもしたいとは思わない、そもそもに

 

 「せっかくの二度目の人生なんだから今度こそ彼女でも作って普通に結婚したいんだけど」

 

 そう、あまり実感はないが一度死んだ身としてはラッキーで拾った二度目の人生なのだ今回こそは人並みの人生を送りたいじゃないか、原作に対して惹かれるものがないとは言わないが、平穏無事に過ごせるならそれが一番だ

 

 「ああ、俺もその意見には大賛成なんだがな、俺たちは練炭よりも少し早めに転生したんだがなその時にあらかじめ話し合ってて気づいたことがあって原作に介入することにしたんだ」

 

 「気づいたことってなんだよ、あといい加減、練炭って呼ぶのやめろ」

 

 「実はですねこれも能力の練習している時に気付いたことなんですが、私たちはリンカーコアを持っているみたいなんですよ練炭」

 

 「だから練炭やめろこら、そりゃリリカルなのはなんだからリンカーコアがあってもおかしくないだろ。そのくらいのご都合主義があってもいいじゃねえか」

 

 「そうですね、でもリンカーコアがあるということは原作を避けていても向こうからやってくるときがあるでしょう?」

 

 原作を避けていても原作からやってくる?

その言葉について考えると俺の頭に一つの答えが浮かんできた

 

 「闇の書の回収か!」

 

 「その通りです、A’sのすべてともいえるヴォルケンリッターによる闇の書のページ収集はたとえ静かに暮らしていたとしても向こうからやってくるでしょう、仮に冬の間だけ海鳴から避難したとしても、管理外世界などという広範囲での収集もこなす彼女たちにとって地球などどこにいても射程圏内と考えるべきでしょう」

 

 「それなら、いっそ最初期から原作に介入してしまった方が気分的に楽だろう、それに俺たちはオリ主だ一人だけなら無理なことでも三人そろえば何か不測事態が起きてもそれなりに対処できるだろう」

 

 「でも、ほら死ぬわけじゃないんだから我慢すればいい話なんじゃ……」

 

 「ええ、あくまで原作道理に話が進めばそれも一つの手なんですが」

 

 ここまで言ってギルは少し言いよどみ、話を続ける。

 

 「その場合僕たちの魔力量が問題になるんです」

 

 「魔力量?」

 

 「ええ、さっきも言ったと思いますが僕はギルガメッシュのスキルをもって転生していますし、一護君は斬魄刀すべてを扱えます。そんな僕らの魔力を収集されたらページが一気に埋まってしまいますよ。そうすると後は……」

 

 俺らの魔力収集→ページが早く埋まる→闇の書覚醒→地球オワタ

この図式が容易に想像できる、何この人生ハードモードそんな奇跡要らないんですけど

 

 「じゃあ、腹くくるしかないいてことかよ」

 

 逃げられないことがよく分かった俺もこれからの対策について真剣に考えることにし、俺からも意見を出すことにした

 

 「介入することに決まってるなら、できるだけ早い段階でなのはに接触した方がいいんじゃないか?

あえて、時間を置く必要もないだろう?」

 

 そこで、俺はまだ重要なことが分かってないことに気づき、ギルと一護に質問をした

 

 「そういえば、今は原作でいうとどの段階なんだ?」

 

 今の時点で原作の時間軸のどの場面なのかが分からないと対策も何もないのである。

 

 「それについてははっきりとは分からないんです、一応私たちがなのはと同年代という仮定のもと動いてますけど、そこから推察する肉体年齢的に小学校は入学前ですから、もしかしたら士郎さんが入院する前後ってところですかね?」

 

 

 ギルが質問に答えてくれたがそれは少し曖昧に過ぎるものであった。

確かに俺たちを転生させたあの愉快な神(愉快の前に不が付くこともあるが)の性格から推測するに俺たちはなのは、つまり主人公と同年代の基本的なオリ主像をなぞらえている可能性が高いが、それは、俺たちの希望的観測も含んだものだ、逆にテンプレから外れてすでにもうViVidの時間軸で俺たちが地球にいる限り原作とは関わらないで済む可能性も否定できない、というか、それの方が個人的にはすごくうれしいんだが。

 

 神の思考をトレースしようとするという、どこの宗教家だと言いたくなるような行動をしている俺とギルに対して一護が話しかけてくる

 

 「なあ、さっきテレビのニュースを見ていて思ったんだが、確か高町士郎の入院の原因って護衛中にテロに巻き込まれたんだったよな?」

 

 一護の言葉は自分の中で推測に間違いがないか自分でも確認しながら話しているようで、語りかける口調はいつもの力強さとは遠くおそるおそるといった風であった

 

 「ええ、確かそのはずですよ、その入院がきっかけになのはが家族の中で孤立し、その孤独から救うオリ主というのもテンプレの一つですからね」

 

 一護の質問に対し、ギルが肯定を返し、オリ主指南まで足していた、というかなのはのオリ主の行動パターンが確立されすぎてて怖いな。

 

 原作対策とかせずにテンプレだけで何とかなる気がするぞ

そしたら俺は踏み台役でもさせてもらおうかな、フェードアウトしてもばれなさそうだし。

 

 俺がそんな馬鹿なことを考えている間に一護が考えをまとめたらしく更に言葉をつづけた

 

 「あと、リリカルなのはってもとはとらはをを下敷きにしてるんだよな?」

 

 「ええ、そうらしいですね、僕はそっちはやったことがないので何とも言えないですが」

 

 「そうか、ここでさっきの話に戻るんだがな、一つ気になるニュースが流れてたんだよ、世界の歌姫フィアッセのツアーだとよ、とらはの高町士郎の死因ってそのツアーだよなってことはこのツアーの最中にテロに巻き込まれるんじゃないのか?」

 

 一護のその推測に対してギルが反応し、即座にその過程のもとに思考を巡らす

 

 「そうですね、その可能性は高いと思います、では他に手がかりもないですし、その線から対策をしていきましょう。

蓮君は何か言っておきたいことはありますか?」

 

 ギルが俺に何かないかと確認してくる、それに対して俺は

 

 「そうだな、俺はどうせ介入するならできるだけハッピーエンドを目指したい、エゴだとか、何様だとか言われるかも知れないけど、やる前から諦めることは嫌だ、だから原作が狂ったとしても士郎さんのことを放っておくのは嫌だ」

 

 せっかく転生したんだ、ならば知っている限りでもベターよりもベストを目指すべきだろ、避けようとも向こうからやってくるなら毒食らわば皿までやれるところまでやってやる、そんな思いを二人に告げると二人も

 

 「そうですね、そのくらいの意気込みがないと転生したかいがないですね」

 

 「ああ、限定的にでも未来が分かってるんだ、ならそれをひっくり返してこそのオリ主だろ」

 

 俺の意見に賛成して、これからのことに意欲を募らせてくれる。

 

 「じゃあ、士郎さんの件についてはどうする?何か案はあるか?」

 

 二人の言葉に気恥ずかしくなった俺が照れ隠しに話を戻すと二人も思案顔になり、対策を考え始めた

 

 (一番いいのは、テロに巻き込まれないようにするのがベストだが、護衛の仕事の関係上巻き込まれないようにするってのは無理だろう、俺たちがその場で加勢する?いや、能力を使いこなせてない今の俺たちがその場にいても足手まといだろう、そもそも関係者じゃない俺たちがその場に入れる時点で警備ガバガバだしな、さすがにそれは期待しすぎだろう、ならどうするかな)

 

 考えてもなかなかいい案が思いつかず、そのまま各自が考え始め十分も経過したころだろうか

 

 「うまくいくかはわかりませんし、かなり消極的な案になるので確実性も保証できませんが対策の大枠は思い浮かびました」

 

 声を挙げたのはギルだった、提案したギル自身もその案に対して自信が持てないのか、その顔には常の穏やか笑みからは遠く不安げな様子がうかがえた

 

 

 「いや、このまま考え続けていてもらちがあかねえ、俺はあんまり頭を使うのが得意じゃねえからお前の考えを聞かせてくれ」

 

 そう一護が言葉を返すことでギルも少し自信を強めこういった

 

 「この、作戦は先ほども言った通りかなり消極的で即応性に欠けます、なので二人ももっといい考えがないか考えていてくださいね」

 

 そう前置きをした後こう続けた

 

 「僕のギルガメッシュの特典の神髄は王の財宝だけじゃないんですよ」

 

 そういったギルの顔はいたずらを思いついた悪がきそのものだった




ギルの作戦が分かるのは次です、あと士郎さんのことはあんまり資料がないのでさっくり終わらせたいのですがどうなるかは未定です

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