目指せポケモンマスター in ハルケギニア   作:タナショー

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皆さまお久しぶりです。

長いことエタってしまって申し訳ありませんでした。

こんな自分の作品を待ってくださっている人もまだいらっしゃったので、その勢いで書き上げました。



今回はリハビリもかねての短編エピソード集です。




閑話1.短編集

 

<月下の語らい……その後>

 

「……なぁ、ノワール。ブランは一体どうしたんだ?」

 

「……さ、さぁ。イヴを連れて帰って来てからずっとこんな調子でして」

 

そう言った二人の視線の先にあるのは、馬車の狭い空間を器用に転げまわるブランの姿があった。

 

 

 

(何やってんだよ俺あんなに熱く語って何様のつもりだったんだそもそも原作キャラと関わるつもりはってそれはそれとして一体どこのナルシストなんだよおれはあああぁぁぁぁぁああぁあぁあぁあぁぁあぁぁあ)

 

 

 

「ブイ」<シャドーボール>

 

「へぶっ!?」

 

 

 

「ブイ~……Zzz」

 

ブランは帰り着くまで目を覚まさなかった…………

 

 

END

 

 

 

 

 

 

<ある日の出来事・ヴァリエール編>

 

 

「貴方がブランですね」

 

「は、はい。お初にお目に掛かります、ヴァリエール夫人」

 

ある日、父さんに連れられてヴァリエール家を再び訪れました。

 

父さんは公爵と話があると言って別行動になりましたが、その俺の相手をしているのが何故かヴァリエール夫人。

 

別れ際のつらそうな父さんの表情からすると、どうやらこっちが本命の様です。

 

 

 

「先日はルイズがお世話になったそうですね」

 

「へ?」

 

夫人と向かい合って味も分からない紅茶を飲んでいると、不意に声を掛けられた。

 

一瞬何の事か分からず、変な反応をしてしまったがすぐにパーティーの時のことだと気付いた。

 

「あ、あの、パーティーの時のことでしょうか。その時の事なら別に私は特に何もしていませんよ。ミス・ルイズのお話し相手を務めさせて頂いただけなので」

 

「そんな事はありません。貴方のおかげでルイズもまた昔のような良い笑顔を見せるようになりました。本当にありがとう」

 

ヴァリエール夫人はそういって俺に向かって頭を下げてきた。え、なにこれ!? 新手の精神攻撃!?

 

「ヴァ、ヴァリエール夫人っ!? 頭を上げてください!」

 

一体何でこんな状況に追い込まれてるのか分からず、ひたすら混乱する。

 

幸いと言って良いのか、夫人はすぐに元の体勢に戻ったのでとりあえずはホッとしたんだけど、

 

 

 

 

「しかし……」

 

 

 

 

夫人の眼が、一瞬鋭く光ったのを俺は見逃していた。

 

 

 

 

 

 

「あの娘との交際となると、簡単には認めませんよ」

 

「はい……? あの、“こうさい”って」

 

「男女間の交際。簡単に言うと恋人同士としてのお付き合いですね」

 

夫人の言葉を理解した瞬間、一気に頭の中が沸騰したように感じた。

 

「いや、あのですね。別にほら、私はそういうつもりでミス・ルイズと話をしていた訳では無くてですね」

 

「あら、うちのルイズでは不満かしら?」

 

「いやいや、不満とかそういう事じゃなくてですね、飽くまで俺たちはただの友達って事で……」

 

「そんなにうちのルイズには魅力がないかしら?」

 

「そんなことないですって! ルイズは確かに可愛いと思いますけど……って夫人は交際反対なんですよね! それなのに何でそんなにルイズのことアピールしてくるんですか!?」

 

「あら、別にそんなつもりはありませんよ」

 

「十分してますって! て言うかそもそも俺はルイズに恋愛感情を持ってる訳じゃなくて」

 

「それはルイズが恋人では物足りないってことかしら?」

 

「いやいやいや、むしろ俺には不釣り合いと言うか……って話がループしてますから! 結局貴女は何が言いたいんですか!?」

 

「ですから貴方とルイズの交際はそう簡単に認める気は無いと言う事です」

 

「だったら話を聞いてーーーー!!」

 

 

 

 

この後、ルイズがこの場に乱入してくるまでひたすら同じような会話を続ける羽目になった。

 

精神的にグロッキー状態でヴァリエール家を後にする時、以前あったような悪寒を感じたのは……気のせいだと思いたい。

 

 

 

END

 

 

 

 

<お見舞い・その1>

 

 

雪山から何とか生還し、意識を取り戻した2日後、父さんの言っていたようにルイズがやってきた。

 

しかもカリーヌ様とカトレア様も一緒だということらしい。

 

 

 

「うぉっ!? ……何だルイズkっグェ!?」

 

「ブランっ、大丈夫なの!? 死んでない!? 死んでないよね!!?」

 

勢いよく扉を開けて部屋に飛び込んできたルイズは、俺の胸元を掴むと勢いよく前後に揺さぶり始めた。

 

「ちょっ、まっ! ルイ、やめ……!?」

 

「ねえっ、ねえったら! 返事をしてよっ!」

 

あっ、ちょ……いし、きが…………

 

 

 

 

慌てて駆け付けたノワに助けられて、何とか無事だった。

 

 

END

 

 

 

 

<お見舞い・その2>

 

 

「それで、一体何があったのですか?」

 

あの後すぐに部屋を訪れたヴァリエール夫人に尋ねられ、俺は今回の顛末について話した。

 

 

 

「Rリザードと戦うなんて、無茶し過ぎよ!」

 

「ああ、悪かったってルイズ! そんなに泣くなよ!」

 

「ルイズのプレゼントのためにね~」

 

「Rリザードを倒したのですか……」

 

「カトレア様もカリーヌ様も見てないで助けて下さいよ!

 

あとカトレア様、何ですかその微笑ましそうな反応は!

 

それにカリーヌ様、その「やる様になったわね」的な反応はやめてください! あれはイヴが居なかったら確実に俺死んでますから!

 

ってルイズも落ち着けって! 別に死んでないから! ちゃんと生きてるから!」

 

想像以上にカオスな状態になり、それを治めるのにかなりの労力を必要とした。

 

 

 

END

 

 

 

 

 

<お見舞い・その3(?)>

 

 

 

「そう言えばですね。あの山で良いもの見つけたんですよ」

 

俺はノワに合図して、枕元に置いてあった小さな宝石箱を開けて貰った。

 

その中には乳白色の透き通った石が、手のひらサイズのものが1つとそれより少し小さいサイズのものが2つ、収められていた。

 

「これは【雪水晶】ですね」

 

雪水晶。スノウ・クリスタルとも呼ばれるこの石は、水晶の内部に水と風の精霊の力が包まれてできた、言わば風石や水石の亜種だ。

 

風石とかみたいに何かの魔力源の様に使う事は出来ないけど、代わりに半永久的にその力を宿しているため、主に火除けの加護として重宝されている。

 

また、その雪の様な白さと透明感が美しいという事で、美術品としても価値があったりもする。

 

「そうなんですよ。3日目の時にたまたまイヴが掘り当てましてね。もうちょっと大きいサイズもあったんですけど、とりあえずポケットに入れてたこれだけ持って帰ってきたんです」

 

まさか、あんなところでこれを手に入れられるとはね。

 

この旅での数少ない幸運な事だな。

 

「でだ。これを使ってプレゼントを創るから楽しみにしてろよ、ルイズ」

 

「えっ、いいの!?」

 

やっといつものテンションに戻ったルイズは驚きの声を上げる。

 

「もちろん。ただ誕生日当日ってわけにはいかないだろうけど、それは許してくれよな」

 

「うん、分かってる。早く体を治しなさいよ」

 

やっと笑顔を見せてくれたルイズに一安心。

 

やっぱこいつはこうじゃなくっちゃな。

 

 

 

「ねぇ、ブラン。この雪水晶は全部使うのかしら?」

 

「え? いや、流石にその大きいのは俺の力量では加工し切れないと思うんで、取っておこうかと思ってたんですけど」

 

不意なカリーヌ様のその質問にそう返す。

 

雪水晶はその内部に精霊の力を宿しているため、加工には魔法の力、特に「水」と「風」の魔法が必要となる。

 

小さいサイズの方は、オール兄さんに手伝わせれば俺でも何とか出来そうだけど、大きいサイズの方は兄さんならともかく俺の魔法では少々荷が重い。

 

だから、小さい方の水晶をそれぞれルイズ用とイヴ用に加工するだけにしようとは考えてたんだけど。

 

「貴方の方で問題なければ、譲って欲しいのだけれど」

 

「? ええ、それは構いませんけど」

 

珍しいな、カリーヌ様がそんなお願いをするなんて。

 

「お母様、まさか……」

 

「フフフ……」

 

「「?」」

 

何かを察したようなカトレア様と、嬉しそうと言うより何かを企んでいると言った方が良いような笑みを浮かべるカリーヌ様に、俺とルイズは首をかしげるだけだった。

 

 

 

END

 

 

 

 

 

<ラインメイジ?>

 

 

 

ようやく完治して普通の生活に戻る事ができた。

 

今日からまた、魔法の訓練が始まるので気合を入れていかないと。

 

 

 

俺は訓練が始まる前に、あのとき使ったラインスペルをもう一回試してみることにした。

 

気合を入れて手を的に向けて構える。

 

「んじゃ、まずは早速……≪アクア・フレイル≫!」

 

 

 

―――――しかし なにも おこらなかった―――――

 

 

 

あ、あら? 何も発動しない?

 

「おかしいな……≪ヒール≫!」

 

 

 

―――――しかし なにも おこらなかった―――――

 

 

 

これもダメ?

 

何でなにも起こらないんだ?

 

 

その疑問に答えてくれたのは、後ろからの声だった。

 

「多分精神力の問題でしょうな」

 

「あ、パーガン」

 

現れたパーガンは俺の前に立つと、今の現象に関しての説明を続けた。

 

「命の危険にさらされた時、一時的に精神力が増大するという事例は意外と多くあります。

 

 ブラン様の場合も同じで、あの時は一時的に精神力が増えていてラインスペルを扱う事ができたのでしょうが、通常時の今はそれがないため、精神力不足で魔法が発動しないのです。

 

 尤も、精神力があってもラインスペルを操れる下地が無いと発動すらしませんがね。

 

 そう考えると、ブラン様には既にラインスペルを操るだけの力量がしっかりと存在してるという事です」

 

パーガンの説明を聞きながら、指輪をはめた右手のひらを見る。

 

俺も一応は成長してるってわけか。

 

「しかし……」

 

ん、パーガンの声色がかわった?

 

「私が許可を出していないラインスペルを使うなどとは、今までが優しくし過ぎたでしょうか?」

 

あ、そうだった。

 

あの時は緊急事態だったんでで失念していたけど、パーガンからはまだラインスペルの使用って認められてないんだった。

 

「あ、でもほら。発動しなかったし……」

 

「使おうとした事が問題なのです。これはもっと厳しくしないといけませんな」

 

「は、はは。あのさ、パーガン。今回は見逃してほしいな~、なんて……」

 

「ダメです」

 

イヤーーーーーーーーーーーー!!!!

 

 

 

その日、俺は地獄を見た。

 

 

 

END

 

 

 

 

 

<とある男の独白>

 

 

 

ふふふふ。ついに……ついに来たぜ!

 

神様と名乗ったジジイからこの【ゼロの使い魔】の世界に転生されられて15年。

 

やっと原作が始まる時期が来たぜ。

 

転生特典として【虚無の魔法の素養】を手に入れて、更には【全ての虚無の魔法のスペル】まで手にした僕は正に最強!

 

原作では才人なんかがモテてやがったがここでは違う。

 

この世界では僕がハーレムを作るんだ!!

 

待ってろよ僕のハーレム要因たちよ!

 

ふふふ、ふはははっ、ハーッハッハッハッハッハー!!

 

 

 

END

 




遅れた理由としてはいろいろあるんですが、何言ってもエタってたのは事実なので何も言いません(土下座)。


あと、この先も執筆時間が取れるのが不定期になりそうなので次の投稿も気長に待っていてくれるとうれしいです。



後、次から学園編に入っていく予定です。

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