「さあ、いよいよ本番当日よ!!」
ゆりが参加をしないのにもかかわらず凄い張り切っている。
日向曰く優勝したチームに与える罰ゲーム・・・いや、ご褒美が決まったらしい。
具体的になんなのか聞いていない俺と岩沢さんは頭に?マークを浮かべるだけだった。
「分かっているでしょうけどアンタ達の様子は全部リアルタイムで監視しているから、手なんか抜いたら殺すわよ!!」
ちなみにゆりの殺すとは肉体的に出はなく精神的に殺すことだ。
俺たちはもうすでに死んでるからな。
「・・・てな訳でアンタ達!!逝ってらっしゃい!!」
俺たちは足取り重くそれぞれの場所に向かっていった。
結局バドミントンに参加するのは俺・岩沢さんペアだけ。
人数が多い野球の方が罰ゲームの負担が少ないからという理由からだ。
・・・・だから俺たちは罰ゲームがなんだか知らないんだってば。
「一回戦を始めます岩沢・綾崎ペア、水上・月夜野ペアはコートに入ってください」
一回線目からバドミントン経験者が相手だった。
「よし、いきますか岩沢さん」
「ああ、目指せ優勝だ!!」
・・・・優勝したら罰ゲームなんですが。
そんな思いも岩沢さんには届かず、妙に気合いの入った岩沢さんは誰にも止められなかった。
「それでは決勝戦を始めます!」
・・・・なぜだ、なぜ決勝まで進んでしまったんだ?
何かに目覚めたらしい岩沢さんは終始相手ペアを圧倒していた。
俺はちょくちょく飛んでくる岩沢さんの頭を越えるショットをスマッシュしてやるだけだった。
その繰り返しでとんとん拍子で決勝まで進んでしまった。
「岩沢・綾崎ペア、太田・桐生ペアはコートに入ってください」
「ああ・・・ついにここまで来てしまった」
「綾崎!!ここまで来たら優勝するしかないぞ!!」
だから優勝したら罰ゲームなんですってば・・・。
岩沢さんは優勝に向かって熱心にシャトルを打ち続けた。
そして両者マッチポイントでサドンデスに突入。
俺がスマッシュを決めてアドバンテージ。
「ああ・・・あと一点になっちまった・・・」
「よし、あと一点・・・あと一点で優勝だ!!」
・・・・だから優勝したら(ry
相手のサーブの後しばらくラリーが続いた。
「あ・・・!しまった!」
相手選手が甘いショットを打ってきた。
「よし、もらった!!」
そのとき俺は相手の選手が目を見開いて硬直しているのを眼にした。
その視線に先には岩沢さんが。
・・・・どうしたんだ?
バシッ!
岩沢さんは躊躇無く相手コートにシャトルをたたき込んだ。
そのとき岩沢さん意外全員が岩沢さんの方を見ていただろう。
なぜなら、思い切りジャンプして降りてくるとき、Tシャツが思い切りひるがえっていたからだ。
・・・・・・黒か。
「しょ、勝者岩沢・綾崎ペア!!」
「・・・・優勝しちゃった」
「優勝だ!!綾崎!!」
岩沢さんは無邪気な笑顔で俺に飛びついてきた。
その瞬間さっきの光景がフィードバックされた。
校則違反です岩沢さん・・・そんな下着は・・・。
「おめでとう綾崎君、岩沢さん」
ゆりがこれ以上ないほどの笑顔で話しかけてきた。
そんな笑顔が俺には悪魔の笑顔にしか見えなかった。
「・・・・さて、”みんなが待ってるわよ”」
「ああ、やっぱり・・・」
「?、何かあるのか?綾崎・・・」
「ええ、とびっきりのご褒美(罰ゲーム)が待ってるわ☆」