2 / 45
二度目の死
「・・・はっ!」
ここはどこだろう?
確か俺は・・・トラックの下敷きになって・・・
俺は死んだのか・・・
「じゃあアイツもいるのか」
・・・アイツ?アイツって誰だ?そもそも俺はなんでトラックの下敷きに?
「・・・くっ、思い出せない」
「何が思い出せないのかしら?」
振り返ると3メートルほど先に銀髪の少女が立っていた。
「・・・・だれ?」
「名前を聞く前にそちらから名乗ったらどう?」
それもそうか・・・
「俺は綾崎紅騎(あやさきこうき)。ここはどこなんだ?俺は生きてるのか?」
少女は無表情で答えた。
「ここは死後の世界。あなたはもう死んでいるわ」
やっぱり俺は死んだのか。でも本当に死んでるのか?脚はちゃんと生えてるし心臓も動いている。
「教えてくれ、俺は本当に死んだのか?」
少女の口元がかすかに動いた。
「hand sonic」
少女の腕から刀身が形成され少女がかがんだと思うと、いつの間にか距離がゼロになっていた。
「教えてあげる」
ドシュッ
「ぐ・・・はぁ・・・」
心臓を貫かれた。
一気に視界が狭まり後はただ暗闇だけが広がっていった。
「ったく・・・なにやってんのよコイツは」
そんな声を聞いた気がした。