さて、約3ヶ月ぶりの本編更新となりました。随分とお待たせしてしまいました……(T_T)
ありがたいことに感想も多く寄せられていたので、時間の合間を塗って返していきます。まだまだアンケートも続いてるのでバンバン送ってくださいね!
では、今年度2016年もこの“波地空の竜の物語”をよろしくお願いします!!
───試合開始!どぉぉぉん!
先制を得ったのはウェンディ。
「天竜の!!」
体を捻ると同時に両腕を広げ、重心のバランスを調整。息を思いっきり頬一杯に膨らませた。
と、捻った体を元に戻す勢いを利用しながら、肺全ての空気を吐き出すかのように思いっきり息を吐き出す。
「咆哮ぉぉ!!」
彼女から解き放たれた叫びの竜巻は不規則な軌道を描く。空気が少し揺れる。
だが、その竜巻はしっかりと狙いを定めた獣のように一定の方角へと進んでいた。
「………よし、ここか」
竜巻の進む先にいたのは、ソウ。
少し眉を潜めた彼は慌てることなく右手を真っ直ぐ竜巻へと付き出した。
そして、彼は小言で詠唱。
次の瞬間────
「っ!!私のが………あっさり………」
竜巻が霧散していた。
先程の竜巻による余波が一気に消失したことにより、不穏な静けさが発生した。
ウェンディは戦慄することになる。
彼は一歩も動かず、自身の魔法によって攻撃を相殺したのだ。
波動による衝撃波での無効化。
彼はあっさりとやってのけたが、実際は簡単なことではない。敵の攻撃を瞬時に判断、力加減や襲ってくる方向などを様々な状況から予測した後に己の魔法を全てミスせず正確に当てる必要がある。
つまり本人には、判断力、決断力の素早さと繊細な魔法の操作技術が要求されるのだ。
初めから全力で臨もうとしていたウェンディにとって、これほど余裕で対処されたことには正直、痛手であった。
せめて、回避行動ぐらいは起こしてほしかった。それすら無しと言うのは、先程の攻撃を脅威と見なしていないことを示唆するからだ。
ソウは漫然な態度を見せつける。
「これで終わりか?」
「っ!!まだまだ行きます!!」
「あぁ、どんとこい」
彼の期待を越えなければ。
その覚悟でウェンディは次の攻撃へと移行する。
彼を中心に円を描くように走り、彼の背後へと移動する。波動により、常に敵の居場所を感知できる彼にとっては無駄な行為かもしれないがウェンディは気にせず続ける。
そして、全身に力を込める。
「天竜の!!」
ウェンディは地面を蹴飛ばし、一気に彼の背後へと接近した。
本来、彼の接近戦を持ち掛けるのは勝利の道とは真反対のすることを意味する。理由は他ならぬ、彼の波動に少しでも触れればアウトとなり吹き飛ばされるからだ。
がしかし、直接彼へ触れることは不可能でも、至近距離からの魔法にはそれなりの対処せざるをえないはず。
そう判断したウェンディは少しでも近づこうと試みる。
「翼撃!!」
両腕を大きく奮い、魔法を発動。
ウェンディから放たれた二つの竜巻もどきは彼の背中を左右両面から襲おうとする。
だが、彼はびくとも動じない。
彼の口がぼそっと呟く。
「………五番』衝大波」
次の瞬間、両方の竜巻が霧散した。ただの風となり、彼の髪をふわりと浮き上がらせる。
ソウは波の反射により、常に視界外の状況も把握できる。故に彼に死角は存在しない。不意打ちも不可能と言えた。
「やっぱり………」
が、ウェンディは既に承知の上だ。
彼女の現在位置は宙。『天竜の翼撃』を発動と同時にウェンディは大きく跳ねていたのだ。
先程のは単なる囮。狙いは次の一撃。
そして───確かめる。
「天竜の砕牙!!」
ウェンディの魔法が今度はソウの頭上から迫り来る。
が、彼は慌てる様子など微塵もなく両手を向けると魔法を発動。
「くっ!!」
波動の衝撃により、ウェンディの魔法が消失したどころかさらに余波が彼女を襲う。
ウェンディは唇を噛み締め、防御体勢へと入る。
彼の衝撃波はずしりと重圧感があり、油断してると余波でも意識が刈り取られそうなほどだ。
ギリギリに耐えきり、どうにか着地に成功したウェンディ。ソウはと言うと相変わらずその場から一歩も動いていない。
「それで終わりか、ウェンディ」
「っ!!───まだ、私は終わりではありません!!」
不敵に笑ったソウ。
真剣な眼差しのウェンディ。
目に分かるほど無謀とも言える彼女の挑戦はこの瞬間、完全に幕を下ろした。
そして───
そのまま10分が経過する。
───妖精の尻尾、選手待機席───
「やっぱり、なかなか隙を見せないな」
「そりゃあソウだからな」
試合開始から既に10分が経過していた。
その間ひたすらウェンディがあちらこちらから攻撃を続け、ソウがそれを吹き飛ばすという戦況が繰り広げられていた。
ウェンディの顔色から疲れの表情が伺える。さらに息も途切れ途切れだ。
「エルザ………これで本当に勝てるの?」
不安に感じたルーシィ。隣にいるエルザを見る。
エルザははっきりと断言した。
「問題ない。後はウェンディ次第だ」
◇
闘技場。通路。
「弱点………ですか?」
数十分前に遡る。
その頃、ウェンディはエルザの口からあることを告げられていた。
「そうだ。ソウの魔法“波動”には弱点………いや、条件と言った方が正しいかもしれんがあることにはある」
「私にはさっぱりですけど………」
ウェンディはまったく心当たりがない。
「私が見つけたのもほんの偶然だ。しかも、その弱点を突くことが可能なのはウェンディだけしかいない」
「えっ!?私だけですか!?」
「あぁ。だが、確実とは言えん。私の言うことを試合が始まったらまずは確かめてほしい」
「はい!で、私は何をすれば………?」
◇
試合をじっと見つめるエルザ。
「今のソウに勝てるのはウェンディだけだ。………頼んだぞ」
───戦場───
ぴたり、と風が止んだ。
「ん?流石に飽きた?」
ソウが首をかしげる。
視線の先には息を切らしたウェンディ。
ぶっ通しで走りながらの魔法を使っていたので魔力、体力共に消耗が激しいようだ。
「準備は揃いました………本気でいきます」
そう告げるウェンディ。目付きが変わる。
「………何を狙ってるんだ」
ソウは先程からの行動の意図が読めずにいた。攻撃を当てようにも繰り返しのパターン故にそれほど苦戦せずに衝撃波で相殺出来ていたからだ。
彼女ならそんな無駄とも思える行動を取るとは考えられない。そこから出た結論が何かしらの作戦を実行しているのではと思い立ったが如何せんまったく読めない。
「お兄ちゃんも本気でお願いします」
「随分と強気だな」
「………いきます!!」
すると、ウェンディは大きく息を吸い込んだ。そして構えをとる。
ソウは見覚えがあった。あれは───
『おおっと、ウェンディ選手!!ここで昨日も魅せたあの大技を再び披露するようです!!』
あの滅竜奥義だ。
「本気で来いってそういうことか?」
風がソウを取り囲み、壁となる。ソウの逃げ場は完全に失った。元々逃げる気は毛頭ない彼にとっては些細な問題に過ぎないが。
記憶にあれば、後はウェンディが正面から放ってくるはずだが。
「───っ!!上か!?」
波動による感知で居場所を即座に特定したソウは視線を真上へと上げる。
そこには大きく飛翔したと思えるウェンディの姿があった。
「いくか………滅竜奥義………」
ずどん、と地面に亀裂が走る。彼を覆う空気が揺れる。
「威力は押さえめだけど………」
天へと付きだした彼の
「波動竜砲ミニ!」
刹那、球が消失。かと思えば掌から放たれたとは思えぬほどの威力をもつ蒼白のレーザー砲が発射された。
一寸の狂いもなく彼女へと向かう。
が、ソウは異変に気づく。
何故なら、ウェンディが確信めいた表情をソウに見せたからだ。
「っ!!」
───止めた。
止めたのだ。ウェンディは滅竜奥義である『照破・天空穿』の最後の一撃を放つのを。
それどころか、ウェンディは両手を大きく広げた。
このレーザー砲を正面から受けるつもりなのか。無茶にも程がある。
「おい!ウェンディ!やめろ!!」
察したソウが懸命に叫ぶ。
その時、彼女はふと笑った。まるで「大丈夫。心配しないで」と言ってるかのように。
「───っ!!」
そして───無情にもソウの一撃がウェンディに直撃、真上へと突き上げた。
◇
ソウはこの瞬間、自分の犯した間違いに気づいた。
ウェンディは初めから攻撃を命中させに来ているのではなかったのだ。彼女のこれまでの一連の動きはあることの確認に過ぎなかった。
それは───波動の使用は対象者自身にも影響が及んでしまうという事実。
実際、ソウが衝撃波を発動する際、どちらかの掌は衝撃波の飛ぶ方向とは逆の方向を向けていた。これは、反作用で発生した衝撃波の余波をソウの体を通じて受け流しているためだ。
応用として、宙を自在に飛べる『宙間歩行』も魔法を下に向けたことにより上向きに自分の体に加えられた衝撃波を敢えて横路線へと分散させることにより下向きの衝撃波が勝り、跳躍を可能としている。
ソウはこれを『反響波』と称している。
「───っ!!」
ソウに大抵の戦闘では反響波で戦闘スタイルに困ることはない。無意識に行っていることもあり、あまり意識したことがないのが現実。
あくまで普通ならの話だ。がしかし、今回は勝手が違う。
そもそもソウの敗北条件はウェンディから少しでも攻撃を当てられることであり、一度としてミスを犯すとそのままソウの敗けへと一直線になる。一度の油断でも窮地に追い込まれるのは確定事項である。
それは、言い換えれば選択肢を誤れば即ピンチになってしまうのと同等である。
ソウは数秒後、勝敗の運命を左右する選択をせざるを得ないことに気づくことになる。
「え………」
ソウの遥か頭上に浮かび上がるウェンディの姿。が、彼からは背中しか見えず本人の顔は見えない。
両手を力なく垂れ下げ、いる。まるで気絶したかのように。
───やり過ぎたか!?………いや、それともわざとか!?………どっちだ!?
先ほどのソウの一撃をまともに受けた彼女の容態を思考するソウ。
宙間歩行で彼女の真上へと移動する方法もある。さっきの魔法の反動で咄嗟に動くの難しくなんとか出来なくはないが、今のソウにそんな手段を思い付く程の余裕は既に失せていた。
ウェンディはつい昨日、サンディーとシェリアとの間で怒涛の試合を繰り広げている。それにより疲労が積み重なり、一晩だけで疲労がすっ飛ぶとは思わない。その中での連戦だ。体力が持たないのも納得がいく。
だが、逆に何かしらの魔法を使って耐え抜き、あえて油断させて至近距離からの魔法攻撃をする狸寝入りのような戦法をとっている可能性だって否定できないのだ。事実、彼女はソウの知らない所で滅竜奥義を習得していたのだ。他の魔法だって習得しているかもしれない。
どうしても決断を渋ってしまう。
『おっと!!ウェンディ選手、どうしたのでしょうか!!?ソウ選手の魔法が効いたのか身動きすらしません!!』
やがて、彼女の体が空中でピタリと停止した。ソウの衝撃波により発生した運動エネルギーと重力が均衡した状態となったのだ。
そして彼女の体は重力に従い、ゆっくりと徐々に速度を上げて落下する。
『ウェンディ選手!!このままダウンしてしまうのでしょうか!?』
やけに会場が静かだ。
ソウはふと思った。視線は真上のまま。
一瞬で、彼は彼女の心拍数を測定するもはっきりとした決断に至ることも出来ず、悩んでいた。
もし、前者であれば彼女を受け止めてあげなければ、この高さから地面に激突。重症は免れない。
が、後者であってしまえばソウは自身の領域への侵入を許すことなり、彼女からの攻撃の回避の成功率は皆無である。
このままいけば、ウェンディがソウと落ち合うのは残り8秒にも満たない。
ソウに残された選択肢は───
兄として彼女の心配か。
三首の竜メンバーとしての勝利か。
───7秒。
ウェンディに動く気配はない。
本当に意識を失っているのだろうか。
───6秒。
彼の表情がより真剣さを帯びる。
間違うことは許されない。
───5秒。
落下速度が一層早い。
並大抵の人間では恐怖心を抱くはず。
───4秒。
が、彼女に変わった様子はない。
───3。
ここでソウに焦りの表情。
───2。
彼女は目を瞑っていた。ソウは気付く。
───1。
刹那、無音の世界を痛感。
「………………」
彼が選んだのは────
◇
ある日。
その日は晴天の空だった。
ただ何も考えず、ずっと空を見上げていた。
隣に彼がいた。
「………お兄ちゃん」
「ん?」
寝転んだ彼がこちらへと視線が移る。
いざ目の前にする。すると言葉が喉を通らず、飲み込んでしまいそうだ。
が、この時は何故かすっと出た。
「お兄ちゃんの目的と私………どっちが大事なの?」
「唐突だな………」
から笑いからの困り顔を浮かべた彼。
彼をこんな表情にさせることは承知の上での質問だった。
自分でも何故、今尋ねたのか分からない。
「聞いてどうするんだ?」
「それは………」
彼の悪戯気味な返事に言葉をつまらす。
生涯の目的か、
前者であれば、そもそも介入したのは妹の存在であり彼が目的達成を全うするのは至極当然のことである。故に優先度が下回るのは仕方のないことだ。
後者だと自分が選ばれたという嬉しさがある反面、彼の本来果たすべき目的を邪魔してしまったという罪悪感が少なからず浮かんでしまう。
そっと、振り向くと。
「そうだなぁ………」
「───!」
珍しく返答に悩ませる彼の姿があった。
高まってくる鼓動をどうにか冷静に落ち着かそうと内心、苦闘しながらも彼の返事を待つ。
と、そこに───
「ソウ!!この依頼行こうよ!!」
彼の頭にどすりとレモンが落ちてきた。
元気一杯な様子のレモンの片手には依頼書が握られている。
「ん、レモンか。急に何だよ」
「これ!!」
レモンから手渡されたそれをソウは軽く見通し始めた。
どうやら、レモンの目当ては報酬のお茶みたいだ。
「この茶葉、滅多に手に入らないんだよ!!後でミラに淹れてもらおうよ!」
「はいはい………これぐらいならすぐに終わるか」
彼は立ち上がる。
ふと、彼はこちらを見た。
「ウェンディも行くか?」
「えっ!………あ、うん!」
「後はシャルルも誘わないとな」
「さっき、ギルドの中で見かけたよ」
「なら、まずはそっちに行くか」
彼は先に歩き出してしまった。
私はそんな彼の背中をその場からじっと見つめている。
「………」
自分の質問に答えてもらっていないことにふと残念がっていた私。が、彼と今一緒にいられるだけで満足してしまう私も存在してしまう。
彼のことはまだ知らないことの方が多いかもしれない。でも、それでも私にとっては優しい人であって逞しい兄であることに変わりはない。
今では彼の妹として隣に立つ私がいるが、密かに心の隅ではそれ以上の関係を望む自分がいるかもしれない。
………ううん、やっぱり分からない。
確かに言えることは、その時は現在ではないということぐらいだろうか。
「………───」
「ソウ、何か言った?」
「んや、何も?」
そんな私が気づくことはなかった。
先を歩く彼が優しく笑っていたことに。
◇
ゆっくりと瞼を上げた。
と、目の前には彼の顔があった。
「大丈夫か?」
「お兄ちゃん?………うん、大丈夫」
自分の格好を確認したウェンディ。
と、確認したまでは良かった。認識した途端、彼女の頬に一気に赤みが帯びてきたのだ。
これは、所謂お姫様抱っこだ。
「えっ!!あっ!!えっ!!」
「こら、動くな。じっとしてろ」
彼に顔を見られないように降りようとするが、彼がそれを許さない。
少々の抵抗も虚しく、諦めたウェンディは両手で顔を覆って隠す作戦に出る。
「うう~」
「ウェンディ、流石にこれは無茶し過ぎだぞ」
「う、うん………」
兄の言葉に素直に頷く。
昨日からの試合からの今回のソウとの勝負に自身の魔力の変動が激しすぎたのをウェンディは自覚しているつもりであった。
「あ………」
そこでウェンディは重大な事を思い出す。
今、試合中だ。
あともう一頑張りだ。
「ウェンディ」
ソウの声。
ウェンディの意識がはっと戻される。
「これ以上は流石に試合は無理だからな」
「うん、分かってる。でも最後だけ………」
「ウェンディ?」
彼が不思議そうな表情を浮かべる。
ウェンディは隠してた顔を露にして、片手を彼の顔へと伸ばす。
すっと伸ばされたウェンディの掌は彼の頬を優しく撫でる。その間、ソウは何もせず、ただじっとしていた。
「私、お兄ちゃんに触れたね………」
「あ、あぁ………そうだな」
ふと、ソウの脳裏によみがえる。
『俺に攻撃を一度でも当ててみろ。もし当てることが出来たのなら、俺の敗けで構わない』
彼女の右手はこれを見事成し遂げている。
攻撃を当てるとは程遠いが、誰も魔法を当てろとは告げていない。また、彼にダメージを負わせろとも告げていない。
触れるという行為も今のソウにとっては十分彼女の攻撃手段になり得るのだ。
彼の出した条件をクリアして、彼を出し抜けたことが嬉しいのかウェンディの表情は満足そうに笑顔を浮かべている。
「………」
一方で、ソウは深く納得していた。
あえて色んな方向から攻撃をし続け、ソウに魔法攻撃を与える気があると誘導する。と同時にウェンディ本人は彼の魔法の法則性を確認。
そして、最後に大技を彼に放つふりをして彼から大技を引き出してわざと喰らうことにより、彼から困惑を引き出す。
最後に無抵抗に落下して彼の手中へと収まれば完了だ。
言ってみれば簡単だが、最後に至ってはソウを心の底から信用していないと出来ない芸当だ。無抵抗に落下など並大抵の信用度では不可能である。
ウェンディはあの瞬間、兄を信用して全てを兄に託したのだ。自分を助けてくれると信じて。
「気を失うほど頑張らなくてもな………」
「え!?私、気失ってたの!?」
「無自覚か?」
「う~………恥ずかしいですぅ………」
若干、想定外も起きてたようだ。
「でも………」
ウェンディはソウの瞳を真っ直ぐ見据えると、
「私の勝ちだよ?お兄ちゃん」
ソウは軽く口元を緩め、
「そうだな。俺の負けだよ、ウェンディ」
二人はお互い笑顔を浮かべた。
『おおっと!!まさかのソウ選手、リタイヤ宣言か!?』
「ウェンディも休みな」
「うん………」
彼の胸元に抱えられ、ウェンディは幸せそうに目を瞑った。
「………強くなったな、ウェンディ」
23分現在。
ソウ選手。ウェンディ選手。
───共にリタイヤ。
続く────────────────────────
裏設定:ソウの弱点
なんか最期のシーンみたいに終わっちゃいましたが、安心してください。ウェンディ、ちゃんと生きてますよ!!
因みに昔の回想シーンで、ソウが立ち去ろうとした時にポツリと言ったのは『その時は………ウェンディかな』です!!
実はそれをちゃっかり聞いていたレモンがウェンディ本人に言ってたりとかなんとか………。
追記。ソウに対してエルザやナツが同じ作戦をしても、最後の落下のやつは思いっきりスルーします笑
オリジナルの敵キャラってあり?(無しの場合だと、原作に出てきた敵キャラのいずれかを主人公が奪い倒す形となる予定)
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あり
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なし
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ありよりのなし
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なしよりのあり
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どっちでも