ペルソナ 本能の牙-alive-   作:新世界のおっさん

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ペルソナ5がどうなるのか凄く気になります、特に召喚方法とか……いや、他にも重要な物あるとは思いますが(笑)

そして、こっちはようやく(?)本筋です。



URO~脅威的な恐怖~

<四月二日 時刻:朝 アパート前→学院前>

 

>……起床した、昨日の謎のメールと<URO>が気になったが……とりあえず弁当と朝食を用意する。

 

>弁当を作ると、大概それの余りが朝食になる……今日は余ったポテトサラダをトーストに挟んで食べた……。

 

「あっ、おはよう織さん!今日も一日頑張ろ!」

 

>準備を全て終えて外へ出ると、昨日と同様にアパート前にこちらに手をふる都がいた。

 

>彼女と共に学院に向かう……そんな間に昨日の謎のデータ<URO>について都に話すと、意外な答えが返ってきた。

 

「<URO>?……実は、私も貰ったんだよね……ほら!」

 

>なんと都もインストールしてしまったらしい……消そうとしても消えないため、私も彼女も残してあるこの<URO>……調べてみたところ、データ形式的にはVRゲームらしい。

 

「何か事件の香りがするよね……やっぱり織さんも気になる?」

 

>それはそうだ……いや、もちろん警戒もしているけれども好奇心が勝っている……多分それは都も同じなのだろう、何となくワクワクしている表情だ。

 

「だったらさ、放課後調べようよ!一人より二人の方が心強いし!」

 

>……この誘いには少し考えてから頷いた、<好奇心猫を殺す>と言うが……そうならない事をせつに願う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<時刻:朝→放課後 教室→中庭>

 

>授業は国語……皆集中しているようだ。

 

>……♪……集中できて、<知識>が上がった……。

 

ペルソナッ!(時間は消し飛ぶッ)

 

>放課後になって、都、雪花と共に集まり学院の中庭にあるベンチに三人で座っていた。

 

「春日さんに事情を聞きましたが……正直止めた方がよろしいのでは?流石に怪しすぎます」

 

>VRに詳しい雪花も知らないらしく、そんな彼女には送られていない……もしかして、あのアパートが原因なのでは?……とか適当に考える。

 

「確かに怪しいよ……だけどどうしても気になるの!ね、織さん!」

 

>目を輝かせる都に私も同意すると、雪花はため息をつく。

 

「……分かりました、ですが危ないとか怪しいとか思ったらすぐ戻るんですよ?」

 

「もち!」

 

>選択肢:

→もっち!

 お任せあれ!

 大丈夫だ、問題ない

 

「……本当に不安です」

 

>呆れた様子の彼女に、二人でショックを受けつつも、もしもの時の為に雪花が側にいてくれる事を安心しながら、言葉を紡ぐ。

 

『<ダイレクト・リンク>』

 

>ボイスコマンドにより、現実の五感をキャンセルし仮想空間に入る、すると都と私身体から仮想の肉体<アバター>が出てくる。

 

「うわ、織さんのアバターって鳥人型なんだね!カッコいいけど、何の鳥なの?」

 

>アバターは自分で色々弄れるので好きな見た目に出来る、私の場合は何となく好きな<真紅のローブ>を纏い、<鷹>の特徴を持った鳥人型アバター。

 

「鷹!通りで普段より鋭い目付きだと……因みに私は狐だコン!」

 

>一方で都は桜の意匠が入った白い着物に、狐の耳と尻尾がある獣人型アバターだ……可愛らしいね。

 

「か、かわいい?嬉しいなぁ……」

 

>……それはさておき、次は右手をスライドさせメニューを出し、<URO>を探しだす。

 

「み、見つけた?……じゃあ起動しようか!」

 

>都と目を合わせた後起動する、そうしたら目の前に<URO>の字がおどろおどろしい字体で出たあと、それぞれが横にスライドされ、他の字が現れる。

 

『Under Road Online』

 

>Underは下或いは真下を、Roadは道を意味する英語だ……字体も含めて嫌な予感が増してくる。

 

>ふとふわっとした感覚に襲われる、それはそうだろう……何故なら私の下には深淵と言うべき真っ暗な穴が空いていたのだから。

 

「い、いやぁあああああ!!」

 

>同時に都の悲鳴が聞こえ、助けに行かなくてはと、羽を広げて体勢を整えた私の足を何かが掴む。

 

>驚いて下を見ると、黒くてドロドロした液体があり、その上に浮かぶ沢山の仮面から手が生えており、私を足だけでなく次々身体の部位が掴まれ、物凄い力で引きずりこまれる。

 

>急いで『リンクアウト』と叫ぼうとしたが、その瞬間口を塞がれる……身体が沈んで行く中、声が聞こえ気がした。

 

『ミ ツ ケ タ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<時刻?? ???>

 

>……まどろむ意識の中、何とか目を覚ます……身体を起こして辺りを見渡す……どうやら儀式か何かで使う祭壇の様な物の上で倒れていたらしい、私は召喚されたのか、はたまた生け贄か……。

 

>そしてゲーム内時刻が夜だからなのか、それともこういう雰囲気のゲームだからなのか、周りは暗く、松明が燃え盛り、祭壇の柱等の破損など、雰囲気は完全にダークファンタジーのそれだ……いや、タイトルからしてそれは明白だったろうに……まあ、嫌いじゃないけど。

 

>都は近くにいない様だ、人によって現れる場所が違うのだろうか?何と不親切設計なのか……と、無料のゲームにとやかく言えまい、後で自分で探そう。

 

>次に自分の姿を軽く確認すると、姿が普通の人間のアバター、それは良いとして問題は、服装が私がリアルで着ていた制服になっている事だ……個人情報云々もあるが、<どうやって此方の制服まで仮想で精密に再現しているのか>……何だか背筋がゾッとした。

 

>……とりあえず考えるのは止めて、この場から動こうと立ち上がって、目の前にある下りるための石段に向かうと、下にフードを被った人物と、その人物と話す何処かで見た後ろ姿があった……。

 

「ッ!まさか君にここで会えるなんて!神よ、感謝ァ!」

 

>キラキラ君(仮)、キラキラ君(仮)じゃないか!……何故

君がここにいるのか……。

 

「何故って、もちろん愛しの君に会うため!……と言いたい所だけど、実際はこのUROと言うゲームを調べる為だよ……僕はこれを昨日貰って、気になってたから放課後にね」

 

>まさかキラキラ君(仮)も全く同じ状況だったとは……ならば話は早い、彼と協力して都を探すとしよう。

 

「何と、連れとはぐれてしまったのか!それは是非協力させてくれ、君の助けになりたいからさ!」

 

>彼は見事なドヤ顔で決めた……いや、助けてくれるならば特に文句は無いのだが、何故かイラッとした……表情には出ないよう気を付けよう。

 

「となると、此方のNPCの話を聞いておくと良い、ある程度このゲームについて分かるから!」

 

>輝く瞳でにこやかに言う彼に軽く礼を言った後、ふと彼の名前を知らなかった事を思い出し、申し訳なく思いながらも彼に聞く。

 

「そうか……ならば改めて名乗らせてもらう、僕は<南葉丈児(なんばじょうじ)>!君、いや、織ちゃんのフィアンセとなる男さ!……覚えておきたまえ……」

 

>……うん、やっぱり<そっとしておこう>……とりあえず聞くだけの事は聞けたので、次は件のNPCに話しかける。

 

『……ほう、良く来たね……あんたも此処に導かれたみたいだねぇ……運が良いのか、悪いのか……まあ、いいさ、この世界についてちとレクチャーしてやろう……少しでも長生きしたいなら、ね……』

 

>そう言って不気味に笑う老婆……彼女はゆっくり語りだした。

 

『この世界はかつて緑が溢れ、人々が普通に外を往来できる程のどかな場所だった……だがそれは昔の話……時代をおうごとに人が増え、村から街に、街から国へと発展していった……それが寧ろ世界を悪い方向に傾けてしまった』

 

>老婆は空を見上げ、虚しそうに呟く。

 

『人と人が互いの意思や生存をかけて争う様になった……沢山の血が流れ、人々の嘆きや苦しみがピークに達した時……この世界は突如闇に包まれ、朝が来なくなり、さらに恐ろしい物を生み出した……それが<シャドウ>』

 

>……<シャドウ>、それが所謂典型的なRPGで言うモンスター的な存在って事かな?ただその背景はかなりドロドロしてるみたいだけども。

 

『シャドウは人にとっての負の側面が具現化した物で、人を襲って喰らい、より大きくなろうとする……だから昔の人々はどうしたらいいのかも分からずいたずらに喰われちまって、戦争どころじゃなくなった……国々が乱れ崩壊していく中、それでも諦めなかった人間達がいた』

 

>老婆は私を真剣な眼差しでジッと見据える。

 

『彼らは負の面であるシャドウに対し、正の面である力であり、もう一人の自分、人格の鎧<ペルソナ>を手にする研究を完成させた……でもペルソナを扱えるレベルになった頃には国は崩壊して、シャドウの侵攻のせいで皆散り散りになってしまった……ペルソナを扱うための<召喚器>もな』

 

>つまり、その<召喚器>で<ペルソナ>を呼び出し、<シャドウ>を倒して、世界の闇を晴らすのがこのゲームの目的なわけか。

 

『それさえ手にすればあんたも生き残れるだろうさ……そして、世界を救える……わしはこの歳だ、もう何も出来る事はない……ここで余生を過ごして、人生を終えるさ』

 

>それきり彼女は黙ってしまった、後ろを振り返るとニコニコと丈児がこちらを見ていた。

 

「話は終わったみたいだね、さぁ目的の彼女を探しに向かいましょう、シニョリーナ!」

 

>そう言って手を差し出す彼をスルーし、近くにいた大荷物を抱えたNPCの元へ向かう。

 

「な、なるほど……まだ出会って間もないし、これから育んでいけば……」

 

>聞こえない、何か言ったの?私のログには何もないな!……そして話しかけてみたところ、このNPCは武具を販売しているらしい……ペルソナが無い以上護身のために武器はいるだろう。

 

>種類も豊富で、片手剣系<直剣、短剣、細剣、曲刀、短刀>、片手他系<片手棍、片手斧、片手鎌>、両手剣系<両手直剣、大剣、打刀、太刀>、長柄系<両手棍、槍、両手斧、両手鎌、薙刀>、その他系<具足、鞭、鉄扇、爪、飛棍、飛刀、弓、銃>等……ありすぎる……しかし、これだけ種類が豊富なのも珍しい。

 

>しかし、急いでる手前悩む時間が惜しかったので、メニューにあったなけなしの初期費用で、短刀<苦無>を購入して装備する。

 

>……何故かしっくりくる、もしや私の前世は忍だったのだろうか……なんて。

 

「これで準備は万全だね、さぁ行こう!」

 

>選択肢:

 (無言で頷く)

 (無言で横を通りすぎる)

→(無言で手を握る)

 

「えっ……い、意外と大胆だね!」

 

>流石に意地悪だったかなと思いフォロー、まあ別にこれくらいなら……ね。

 

>♪……寛容さがあがった……。

 

>都は何処に行ったのか……何事も無い事を祈るのみ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<同時刻 祭壇付近平原>

 

「色々ご教授いただき、ありがとう御座います」

 

「気にしなさんな、困った時はお互い様だしな」

 

「そうそう、むしろ君みたいな可愛い子と知り合えたのは役得っしょ」

 

「このゲームは一人で絶対やんない方が良いのは確かだ、この後はまっすぐ祭壇に戻ってログアウトした方が良い」

 

「はい、連れの人が待ってるかもしれませんし……」

 

>一方で都は織よりも先に祭壇に来て目覚め、老婆の話を聞いた後、<何故かしばらく来ない織>に疑問に思っていながら待っていた所、星雲学院生の三人組の男子に声をかけられ行動を共にしながら、戦闘について学んでいた。

 

>四人で話していると、ふと近くの草むらが揺れた……。

 

「ん、またシャドウか?面倒は嫌いなんだが」

 

「下がってな、都ちゃん……」

 

「は、はい」

 

「……何だか嫌な予感がするんだが」

 

>全員が警戒体勢に入る、そして草むらから現れたのは……。

 

「なに……これ……?」

 

「……嘘だろ?」

 

>巨大な四足歩行の獣の肉体に加え、頭部の耳の位置から人間の腕が生えた、奇妙なシャドウだった。

シャドウは四人を見ながら口元で舌なめずりしている、明らかに彼らを喰らう気に満ちていた。

 

「ッ!に、逃げッ!」

 

>三人男子の一人である最も先頭にいた彼が叫ぼうとしたのと、彼がシャドウに飲まれたのは、ほぼ同時だった……。

 

>脅威的な恐怖が、この場を支配している……逃げ場などありはしなかった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ステータス(段々更新されます)

名前:稲生織

性別:女

年齢:16才

 

アルカナ:無し

所持ペルソナ:無し

 

勇気:5

知識:3→4

根気:2

寛容さ:3→4

伝達力:2

※最大値は10

 

武器:苦無

体防具:Tシャツ

アクセサリー:シルバーリング

 

所持アイテム:自室のカードキー

 

アドレス:壷井遼太郎

     春日都

 

主人公にしてメインヒロイン。

短刀が妙にしっくり来る事に気づく、決して汚いジョブが前世ではない。

料理は大体<両親>から習っており、かなり得意。

夢はお嫁さんとは本人談だが、今の所あてはない。

持ち前の男らしさ(?)は、時に大胆な行動に見られ、周囲を誤解させる事請け合い(男女問わず)

因みにアクセサリーのシルバーリングは、東京の幼なじみとの思い出の品らしい。




初シャドウにしてボス格です、本編で名前が出ないので、ここで明かしますと<ポヴァティー>です……意味は英語で貧困、食欲旺盛です。

早速喰われてますが、このペルソナではこれが普通の流れでいきますので、ご了承下さいませ。

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