咲と照のセリフと高校が逆だったら   作:緋色の

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作者は最後の+〇〇をどう出すのか分かりません。麻雀やってもネットですし……いいかな、みたいな(笑)


個人戦 星と太陽

 個人戦。

 

 参加人数は百五十六人。地方大会の上位三名が参加しているので、この人数となる。団体戦での参加高校は全部で五十二校。ならそれを三倍すると、必然的に百五十六人となる。

 

 会場は四つの部屋に分けられる。百五十六人を四で割ると三十九。これが卓の数となる。十卓、十卓、十卓、九卓、と分けられる。これをA室B室C室D室というように簡潔に部屋名がつけてある。

 

 選手には、トーナメント表が発表された所でその日のスケジュールが渡される。一回戦A室〇番卓、二回戦C室〇番卓、というように指定されている。もちろん相手選手の名前も書かれてあるし、卓につく前に審判に顔写真つきのスケジュールを見せるので、指定場所の間違いと、成り済ましによる不正は防げる。

 

 今はまだ予選であり、上位十六名を決めるだけの戦いだ。

 

 一度の敗北が致命傷となるインターハイ個人戦。それを知るからこそ、一部は強い人来ないでほしいと願い、しかしスケジュールを見て現実の厳しさを知ることとなる。

 

「うわ、もー」

 

「笑えないですよ……」

 

 去年インターハイチャンピオンとなった宮永照の活躍は昼前には知れ渡ることとなる。去年以上に強く、触れることすらできない。全ての試合を飛ばして終わらせた。

 

 昼休憩。

 

(うん。快調だ。この調子で団体戦もやれてたら)

 

 特別なことはしていないはずなのに、今年の県予選よりも格段に調子がよく、明らかに強くなっている。と思うものだ。実際のところはよくわからない。もしかすると咲の麻雀を見て、いい刺激を受けたかもしれない。

 

(でも、まだまだ足りない。まだまだ弱い)

 

 現状で満足するわけにはいかない。もっと、もっと体の奥底に眠る力を引き出さなくては。もしくは力をより高めなくては。

 

 咲に勝てば許してもらえると考えていたが、それだけでは駄目だ。過去の裏切りは決して消えない。あの時、咲が受けた苦しみは想像を絶するものだ。私は反省してる、と言ったところで真実味はなく、とても信用してもらえない。何をすればいいのか。それは、あの時逃げて、嘘でも咲の麻雀を認めなかった自分とは違う姿を見せることだ。

 

 それこそ咲が昔大好きだった『宮永照』だ。咲はかっこいい姉に憧れ、尊敬もしていた。今の照ならわかる。自分が思う立派な姉と、咲の思う立派な姉は違っていた。

 

 麻雀が強くないと姉に相応しくないと思い込んだが、咲からしたらどうだったのか。実は強さなんか関係なかったんじゃないのか。麻雀に対して真剣で、手を抜かず、まっすぐ向き合っていた『宮永照』が咲にはかっこよく見えていて、憧れていたんじゃないのか。

 

 それでいて『宮永照』は味方でいてくれた。二人麻雀がそうだった。咲のためにと考えた。それなのに照は台無しにした。咲にとって大事であったものを壊したのだ。

 

 咲から見た『宮永照』とは、妹思いで、優しくてかっこいいお姉ちゃんなのだ。妹を裏切って、情けない姿を見せる人ではない。

 

(私になれるのかな……)

 

 あの時、咲が見た姉になれるのか。なろうとしてなれるものなのか。自信はなく、わからなかった。未来なんて神様しかわからない。

 

 わかるのは、やるしかないということ。

 

 仲直りできなかった未来が待っているとしても、恐れずに進む。

 

(それだけじゃないよね)

 

 仲直りできても、また傷つけるかもしれない。人間は完璧ではない。何気ない一言で傷つけることもある。仲直りできたからといって、そこで終わりというわけでない。それどころか完全な義絶だってある。

 

(でも、私は……今度こそ逃げない。立ち向かう)

 

 

 

 

 

 宮永咲の活躍も参加者の間に伝わっているが、団体戦決勝のこともあり、やっぱりかといった感じであった。照が聞いた限り、咲も誰かしら飛ばしての勝利のようだ。

 

 当然の話だ。十六位以内を目指すためにも、多くの点数を稼がなくてはならない。この予選は明日の十七時まで行われる。大会関係者が一試合毎の成績をその都度入力、報告しているので、二時間あれば確実に結果は出る。それで予選終了となる。

 

 咲の活躍を聞いた照は集中力を高め、一点でも多くの点数を奪いにいく。

 

 照をはじめとした強者は弱者を食らう。予選はまさに弱肉強食。魔物たちが暴れ、弱き者たちは一方的にやられていくのみである。

 

 二日目の予選も当たり前のように照は勝利を重ね、最初の通過点である十六位に入った。このことを照は当然としていた。こんなところで落ちたら、論外とかそれ以前の話だ。

 

 そして、三日目。

 

 準々決勝と準決勝が行われる。

 

 十六名による対決。準々決勝、準決勝はどちらも二人勝ち上がりのものだ。一位と二位が次の試合に進むことができ、全部で二回勝利すれば、晴れて決勝に進めるのだが、ここからは予選のように簡単にはいかない。

 

 特筆すべきなのは団体戦では出てこなかった強い打ち手がいるということだ。団体戦にいないものだから、団体戦にも出場した選手に比べればやや情報は少ない。

 

 準々決勝は四試合あり、一試合ずつ放送されるようだ。最初の試合は咲が出ていた。流石の咲も個人戦上位三名を相手にして簡単に勝つことはできないようだ。勘違いしないでもらいたいが、この簡単に勝つというのは、最初の親で終わらせるとか、親前で飛ばすとか、そういう次元の話であり、苦労しないで勝つという意味のものなら達成している。

 

「あはは、本当に強いわねえ」

 

 試合は南二局まで行ったが、そこで三年生が飛んで終了した。咲と対局する上で注意すべきなのは大明槓による責任払いだ。この変則的直撃によって点数は大きく削られる。

 

 このことをよくわかっていても、どうにかなるものではない。序盤はわからないし、中盤以降は手の出来次第ではオリられない。

 

 咲は必ず嶺上開花で和了するわけでもない。普通に和了するのか、それとも嶺上開花なのか。どちらかわからないのも強みの一つだ。

 

 この試合を見て、照は笑みを浮かべた。怖くなかった。それどころかますますやる気が出てきた。それもそうか。昔は咲に勝ちたくて躍起になった。あの頃の気持ちがいい意味で沸いてきた。

 

「行ってくる」

 

「頑張って下さい」

 

「宮永先輩なら余裕な気もするじぇ」

 

「そんなことないよ」

 

 照はここでは負けないという考えではなく、負けられないと考えていた。自分の強さにある程度の自信はあるが、それとは別の話だ。咲と打つまで負けるわけにはいかない。

 

 久やまこは声をかけることはしなかったが、表情は「大丈夫」と言っている。人間は言葉にしないと伝わらない生き物とよく言うが、表情だけの方が支えになるケースもある。人間とは不思議な生き物である。

 

 解説は安心安全安定の恒子と健夜である。切り出したのは恒子だ。

 

『準々決勝第三試合が間もなくはじまろうとしています。では早速選手紹介に移りましょうか!』

 

『はい。今回の試合は去年インターハイチャンピオン宮永照が出てきます。宮永選手は打点こそ低いものの和了率は驚異的なものがあります』

 

『チャンピオンなのに打点は低いんですか?』

 

『チャンピオンとか関係ないと思うよ。それに打点は低いけど、さっき言ったように和了率が凄いから試合のほとんどは彼女の和了なんだよ』

 

『なるほど。なら、他の選手は彼女の和了をどう止めるか、そこが鍵になりそうですね』

 

『はい。次に紹介するのは個人戦二位の荒川憩です』

 

『彼女はチャンピオンに比べると、際立った特徴はないように思えますが、やっぱり何かあるんでしょうかね?』

 

『どうでしょうか? 私も荒川選手は白糸台の宮永選手、清澄の宮永選手、龍門渕の天江選手のような一目でわかるようなものはないように思ってますが……』

 

『とはいえ、彼女は個人戦二位の選手。ただで終わるとは思えません』

 

『そうですね。次は千里山の江口セーラです。こちらは打点の高さなどが特徴でありますが、防御は最初の二名に比べると低いですね。チャンピオンと二位がいるこの卓でどう立ち回れるかで全て決まるでしょう』

 

 ここまで見た視聴者は思った。何で小鍛治プロが選手紹介してるんだと。あの女子アナ何かやらかしたのかと。理由は特にない。最初に切り出したのが恒子だったので、健夜は間違って選手紹介に手を出した。順番的に私かな、という間の抜けた考えでやってしまったのだ。

 

 そういうことなので、恒子は私怒られるかもと内心不安でいるのだが、そこはテンションの高さでごまかしてみせた。

 

『最後に紹介しますは、白糸台の宮永選手の親友として有名な大星選手です!』

 

『団体戦では、準決勝までしか出場していませんが、大暴れをした一年生として注目を集めています。ちなみに個人戦予選も大暴れしていました』

 

『期待の一年生として私も注目しています。さあ、それでは選手紹介が終わったところで、試合開始といきましょうか!』

 

 東家・荒川憩、南家・宮永照、西家・江口セーラ、北家・大星淡。

 

 東一局。

 

(何か、やばいとこに来たなあ)

 

 セーラは心からそう思った。チャンピオン、個人戦二位、期待の一年生。明らかに格が違う人たちが揃っている。ここを勝ち抜けるのは厳しい。

 

 開始早々に大星淡の支配が三人を襲った。強制的に五向聴以下にさせられる。地味だが、強力な能力だ。しかも大星淡本人は手が軽く、その気になれば聴牌スタートもできる。とはいえ、その聴牌スタートにも弱点はあり、役なし聴牌のため、ダブリーに頼らざるを得ない。そのため淡は咲に一方的にやられた過去がある。

 

(ふふん。チャンピオンがいくら凄い能力あっても、私の支配の前じゃ勝てないよ)

 

 連続和了、打点上昇。これはきちんと調べてある。その上で淡は照に勝てると考えていた。いくら照でも強制的に五向聴にさせられたらどうにもならない。

 

(チャンピオンはおさえた。このままダブリーをかけたいけど……)

 

 この卓にはセーラと憩がいる。

 

 セーラは問題ない。あまり怖くない相手だ。普通に勝てるとは思うが、仮にもベスト十六に残った人だ。そこらの雑魚とは違う。打点も大きめだ。振り込んだら痛いものがある。

 

 憩は何とも言えない。個人戦二位にいる人物だ。憩の試合動画を見た咲の予想は、相手が和了したら自分の手がよくなる、というものだ。その予想を踏まえて試合動画を見ると、確かにそうだと納得できた。

 

 どちらも恐れるに足らず。ガンガン攻めても大丈夫だろうが、足を掬われたら最悪だ。個人戦は団体戦と違って初期点数は25000点だ。子の跳満すら危険だ。

 

(ここは大事をとっておこ。どっちみちチャンピオンは動かないし、安くても稼いどくのがいいっしょ)

 

 そう考えた淡はダブリーをかけなかった。自身が一番強いとしながらも、警戒を怠らずにいた。

 

「ツモ。500・1000」

 

 最初の和了は淡だ。計画通りにできたことで淡は満足そうにしていた。どうよと挑発的な顔で照を見ると、彼女の瞳の奥が輝いたのを淡は見逃さなかった。

 

 淡の背後に鏡が現れる。照魔鏡とも言われるそれは淡を含めた三人をしっかりと映した。

 

 淡は自分の大事なものを見られるような、薄気味悪い感覚がした。ゾクン、と体の芯が冷たくなる。それはセーラと憩も同じであり、経験済みの彼女らは、慣れんなあこれ、と思っていた。

 

(今の何。変、何か変!)

 

 気味の悪い感覚も短い時間で消えた。しかし、その短時間で感じたおかしなものは消えていない。自分の全てを見られたと言うべきか。とにかく、そのような感覚は今まで一度も感じたことはない。

 

(そういや、チャンピオンは最初の一局は様子見するんだっけ? それで相手の本質を見抜くとかなんとか。何、咲でもそんなのできないよ)

 

(大星さんの能力が少し面倒だけど、いける)

 

「ツモ。500オール」

 

「なあっ」

 

 あり得ないことではない。七巡目の和了。それも鳴かずにやった。無駄ヅモなしならいける。とはいうものの無駄ヅモなしというのが既に常識はずれであり、そんなのをやったのは何気に照がはじめてだ。流石の咲も無駄ヅモなし最短和了はできなかった。

 

(あり得ないっしょ)

 

 冷や汗を流し、この異常な打ち方を、いやとんでもない強運を見せつけた照を淡は見つめた。

 

 一方照は卓の下で握り拳をつくり、一度だけぎゅっと強く握り締めた。

 

 今の和了も望んだ通りのものだ。淡の能力で手はいつもより遅いが、やれなくはない。

 

 恐れるものなどなく、恐れるつもりもない。目的のためにひたすらに、それこそ身体中傷だらけになろうと突き進む。

 

 決勝戦まで負けるつもりは毛頭なく、立ちはだかる敵は全て倒す。

 

「ツモ。1100オール」

 

(何、はやい)

 

「あらら、怖いですーぅ」

 

 憩はにこにこと笑いながらそう言った。それだけを見るとまだ余裕があり、冗談を口にしたんだなと思える。が、実際は言葉通りだ。

 

 今日の照は凄まじい。去年見た時とは格段に違う。全てを吹き飛ばす台風、それとも地上から何でも巻き上げる竜巻と言うべきか。照から放たれるプレッシャーがビリビリと伝わってくる。この感じは体に電気が走っているみたいだ。

 

 そして、照の腕に風が巻きつく。小さな竜巻のように見えた。現実にはないものとわかっていても、照から放たれるプレッシャーが現実さながらのものとした。

 

「ツモ。2200オール」

 

(あかんなあ。どうもならんなあ、これ)

 

 プレッシャーはまるで強風の如く、三人に当てられている。

 

 三人の髪の毛がバサバサと激しく音を鳴らして、後ろへと流れている。

 

 体を前に傾けて踏み止まるのが精一杯なほどに風は強く、ちょっと気を緩めたら遥か後方へと飛んでいってしまいそうだ。

 

 三本場。

 

 何としてもここは止めたい。次照に和了を決められたら一位は困難となる。二位の淡との差は12700点と大きい。先ほどの和了は5800点の手だったので、次は最低6800点だ。

 

 照は、二人は自分を止めるために動いてくると予想していた。

 

(この人は別)

 

 荒川憩。ある意味で照の能力と相性がいい。照の連続和了も憩にとってまだ怖い段階ではない。役満ツモでも逆転無理、でないのならどうとでもなる。最悪二位にさえなれたらそれでよしだ。

 

 照は憩の能力を知っていながら、だからどうしたとばかりに攻める。

 

「リーチ」

 

 リーチがかかった。

 

 このリーチを打点を上げるためと考えた場合、リーチ前は三飜クラスかそれ以下の手だったことになる。三飜三十符は先ほど和了した上、照の打点上昇は積み棒に頼らない。このことから照は今四飜二十符の手、もしくはそれ以上となる。

 

(四飜二十符なら2600オールだから打点は上昇してる。けど、それは平和だったらの話。平和以外なら……四飜三十符以上)

 

 このように照の手を予想している淡であるが、内心は焦っている。もしも和了を決められたら逆転は厳しいでは済まされない。絶望的と言ってもいいぐらいだ。

 

(サキの姉とは知ってたけど、こんなに強いもんなの!?)

 

 予想外だ。予想以上の強さだ。あの冷たい透華と互角に戦ったのは知っている。それでチャンピオンなだけあると思っていた。

 

 実際に対局した感想は化け物。これだけの強さがあったならあの冷たい透華に勝てていたんじゃないのかと思うものだ。

 

「あんた、団体戦の時、手を抜いた?」

 

「抜いてない」

 

「本当に?」

 

「本当」

 

 それを聞いて淡は会話をやめた。

 

 本人は本気のようだったらしい。それなら短時間で実力をつけたか、もしくは調子と運がいいだけか。いったいどちらなのやら。答えは出ない。が、そこは大した問題ではない。

 

 照が予想以上に強く、現状手も足も出ないが、全てはここからだ。

 

(こいつを倒す……!)

 

 そう決意して、

 

(くそっ)

 

 悔しげに、照をきっと睨んだ。

 

「ツモ。4300オール」

 

 止められなかった。

 

 照の和了宣言とともに一際強く風が吹いた。全身を叩くようにして風は後ろへと流れていった。淡は思わず二歩、三歩と下がった。

 

 恐ろしく強い。

 

 淡の支配は確かに照に及んでいるが、それを撥ねのけて照は和了している。一人だけ軽い手とかなり有利な状況にも関わらず、どうにもできていない。

 

(これがサキの姉)

 

 この勝てる気がしない感じは咲のものと同じだ。冷や汗が頬をスッと通り過ぎて、顎の先に到達して、玉になってぽたりと落ちた。

 

 これほどなのか。高校生一万人の頂点にいる人の実力は。団体戦で淡は自分が強い部類であるのを確認し、更に対戦選手の実力からインターハイのレベルを漠然とだが把握した。それをした彼女から見て、照の実力は桁違いのものだ。

 

 全てを吹き飛ばすような凄まじいプレッシャー。

 

 他者の和了を許さない連続和了。

 

 そして、和了する度に打点は上昇。

 

 まさしくインターハイチャンピオン。実際に打ってみて、これなら納得できるレベルだ。どうやれば勝てるのか予想できない。こういうのも咲そっくりだ。

 

(でも、こいつはサキより弱い。それならまだいけるはず) 

 

 淡は一度大きく息を吐いた。

 

(負けない)

 

 淡の決意を知るよしもない照は憩を一瞥した。

 

(そろそろか)

 

 今まで静かにしていた魔物は笑みを深めていた。

 

 もうじき魔物は動く。

 

 宮永照 48800

 大星淡 18900

 セーラ 16400

 荒川憩 15900




淡たん、チャンピオンとか余裕余裕→ふえええ、思ったより強いよぉ、状態です。

淡が戦犯顔になる日は近い……多分!





白糸台……うん白糸台。

のんびりする咲と淡。

淡「いいねえ、平和って」

咲「うん。こうやって暇を持て余せるって、何気に贅沢なんだよね……。はあ、眠くなってきた……」

淡「私も……」

<ドアドンッ!

二人「……」

淡「咲呼んでるよ」

咲「…………はあ。しょうがない」

溜め息を吐いて、動く咲さん。

<麻雀牌くわえた焼鳥、おーいかけ~て。

咲「ぷっ。……ふふっ。ぐへへへ、よいではないかよいではないか」

淡「ひゃん、いきなり何を。いやあー、誰か、助けてー」

???「まてーい!」

咲「何奴!?」

衣「ころたんだ!」

透華「とうたんですわ!」

智紀「ともたんだ!」

純「じゅたんだ!」

一「焼鳥だ!」

五人「五人揃って五反田! さあ、逃げるんだ」

淡「あ、ぶふっ、あじゃしたー」

五人「さあ、かかってこい! 魔王!」

咲「待って、お願い少し落ち着いて。あと一つだけ突っ込ませて。また五反田ネタ!? 作者、私が淡ちゃん刺すネタ出すんじゃなかったの!?」

一「それ言ったらアラフォーマーズもだよ」

衣「五反田は作者が急に思いついたからこれになった」

智紀「永水の寝られない夜は作れてないのにね」

五人「流れを無視して五反田!!」

咲「何でもそれで何とかなると思ったら大間違いだからね。もう、どうすんの」

五人「こんな時こそ五反田!!」

咲「ネタないんかい」

六人「六人揃って六本木!!」

咲「やらせないで、巻き込まないで、言わせないで」

純「何か聞いたことあるフレーズだな……」

智紀「彼女なりのボケ」

咲「ボケてないし」

衣「ネタがないなら、水着になればいい。よくあるサービスだ」

智紀「宮永さんは胸がない、から……」

咲「おい、眼鏡。今何て言ったの? 大丈夫、貧乳の私は怒ってないから。だから安心して言ってよ、眼鏡」

透華「どうどう。落ち着いて下さいまし。作者が書き忘れたあなたをこんなおまけで出すのはやめなさい」

咲「くう、胸でかいのがそんなに偉いの? あのピンクもそうだけど、腹立つ……」

胸に手を当てて本気で悔しがる咲さん。それを淡さんは撮影していました。

自室に戻った淡さんはすぐにブログあわあわを開いて、動画を乗せました。

どうやら好評のようで、アクセス数がどんどん伸びていきます。このブログあわあわをはじめたのは、単に自慢したかったからです。今では知らないのは咲さんのみです。

コメント欄

太陽さん>>>気持ちがわかる。思うように成長してくれない絶望は異常。

ロリ巫女さん>>>インターミドルチャンピオンも女の子らしい悩みがあるんですねー。

爆発さん>>>ざまあwwww

本家巫女さん>>>これからです!

ドラゴンさん>>>大きいおもちじゃないならちょっと価値下がるであります。

タコスさん>>>腹筋崩壊だじぇww

わかめさん>>>↑特定した。

悪待ちさん>>>↑↑特定した。

エトペンさん>>>↑↑↑特定した。

太陽さん>>>↑↑↑↑特定した。

黄金の犬>>>↑↑↑↑↑特定した。

未来視さん>>>あんたら身内やろ。

膝枕さん>>>怖い印象消えたわ。

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