海未ちゃんが可愛すぎて辛いです。
やぁ、神綺だ。取材班は撤収、今俺たちは部室でゆっくりしている。
「終わったわね~」
「疲れたにゃ~」
「凛は何もしてないじゃない....」
「にこちゃんだって何もしてないにゃ~ にっこにっこにーやるとか言ってたのに~」
「うっ うるさいわね!」
やるつもりだったのか...
「取り敢えずみんなお疲れ様」
『お疲れ様です!』
「楽しみやな。ウチらがテレビで映るって」
「そうだね~ 穂乃果緊張しちゃうよ!」
「ははは.....んじゃ、俺は行くよ」
「え?どこにですか?」
「ん?学校」
「あー....もう休んじゃっていいんじゃないですか~?」
「なに言ってんだよ。俺一応優等生で通ってんだが?」
「優等生!?先輩が?」
「おいこら、俺をなんだと思っている」
「えっ...えっと、その....」
「....はぁ。取り敢えず、俺は休めないんだ。だから今すぐにでも学校へ行く。じゃぁな」
「え、あ...はい。さよなら....」
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よし、丁度昼休みか。....まずは学長室だな....いるかな。
コンコン
「はい?」
いるな。
「斎藤神綺です。只今登校しました」
「おぉ、入ってくれ」
「....失礼します」
「こんにちは、か。どうだった?取材は」
「こんにちは。....上々でしょうか。特に失敗することもなく終わりました」
「そうか。この時間なら昼飯食べる時間もあるだろ。5時間目から受けろよ?」
「わかっています。では、報告は以上ですので....学長からは何か私に聞きたいこととかは?」
「いや、特にないや。どうせ放送される時にわかるしな」
「そうですね。....では、失礼しました」
さて、腹減ったし飯食わねぇと。
「お、斎藤じゃん。今日はどうした?」
「μ'sへのインタビューさ。それに俺も駆り出されて音ノ木坂に行ってた」
「インタビューか。飯は食ったのか?」
「いや、これからさ。彰は?」
「宿題終わってなくてな....飯抜きだぜ」
....。
「手伝ってやるよ。見せてみろ」
「まじで!?助かる!」
こいつにも地味に助かってるからな。少しぐらい返さねぇと。
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「終わった~!先生にもバレなかったし....まじで助かったよ!」
「いいっていいって」
「今度なにか奢るぞ?」
「いや、いいんだ。今回は俺が返したようなもんだ」
「? 俺お前になにかしたっけ?」
「お前にはいつも助かってるからな。それのお返しさ」
「そうか?まぁ、助かった!これ出来なくて悩んでたんだ....」
「わからないとこあれば俺が教えるぞ?」
「マジ?お前の教え方上手くてさぁ。先生よりわかりやすいんだよ」
「そうか?なら、わからないところ出来たら聞いてくれ」
「おぅ!頼りにしてるぜ」
「んじゃ、俺は帰るぞ」
「お、んじゃ俺もっと....今日どっか寄らね?って、そうだ」
「ん?」
「俺まだ穂むら行ったことないんだ」
「え?まだ行ってないのか?」
「場所が場所でさぁ。前は断念したのさ....いいだろ?付き合ってくれよ」
「別にいいぞ。んじゃ、行くか」
「確かμ'sの一人が穂むらの子なんだっけ?」
「あぁ、リーダーの高坂穂乃果だ」
「穂乃果さんかぁ.....ことりさんも可愛んだが....穂乃果さんのあの元気な所も魅力的だよなぁ....なにより可愛い」
「同感だな」
「羨ましいよ。いつもμ'sと一緒にいるんだから」
「その分大変だがな...っと、着いた着いた」
「おー やっぱ直に見ると違うな~」
「さ、入るぞ」
「おぅ」
ガラララ
「あ、いらっしゃいませー」
「どうも、雪穂ちゃん」
「あ、斎藤さん....今朝はすみませんでした...どうしても起きなかったので...」
「あぁ、いいさ。遅刻はしなかったからね」
「よかった...と。今日はお友達さんと?」
「あぁ、こいつからこのお店を紹介してもらったんだが...その本人が来た事なくてね....連れてきたってわけ」
「そうだったんですか....あ、こちらへどうぞ」
「....誰なんだ?あの子も可愛いが...」
「穂乃果の妹さ。穂乃果と交代で学校帰ってきたらすぐ店番してるんだってさ」
「へ~妹さんか....っと、なんかおすすめあるのか?色々あるんだが」
「饅頭ならこの穂むらまんじゅう。あとは餡蜜かねぇ」
「餡蜜かぁ....でも今日は饅頭だな。母さんとかにも買うし」
「美味いから気にいると思うぞ。俺の母さんは気に入って定期的に買ってるんだ」
「そんなにか....楽しみだな。っと、頼まねぇと。すみませーん!」
「はーい!....どうしました?」
「えーっと、この穂むらまんじゅうの箱を2つお願いします」
ふ、2つ!?
「さ、流石に買いすぎじゃね?」
「いいのさ。言ったろ?結構な人数に配るのさ」
「ほー....あ、雪穂ちゃん。俺はいつもので」
「はーい!」
「ありがとうございましたー!」
「ふー。早く食べたいぜ。お前の話聞いてたら食いたくなってきたよ」
「実際美味いからな」
「あれ?先輩?」
ん?
「おー。穂乃果か」
「さっきぶりですね~ っと。あ、あなたは前に...」
「あれ?俺を覚えてるんですか?」
「はい!前に秋葉原の路上ライブで先輩といた人ですよね!」
記憶力いいな...一瞬だけしか会ってないのに...
「おぉ....覚えてもらえているとは....予選通過おめでとうございます」
「あ、ありがとうございます!」
「それじゃぁな穂乃果」
「はい!さよなら!」
「やっぱ元気だよな~ 穂乃果さんって」
「そうだな~ 一直線で...周りの奴が疲れるタイプだな」
「違いないな....んじゃ、俺はこっちだから」
「おぅ、また来週かな?」
「だな、んじゃ」
俺も家帰りますか~ んで、饅頭食べよっと。
......ん?あれ?
なんで俺の家の前に.....青髪の子....え、海未?
「う、海未か?」
「あ....先輩....」
「どうしたんだ...こんな所で...」
「実は....相談したいことがあるんです...」
相談?
「わかった。取り敢えず上がってくれ....」
いつから待ってたんだ....
「は、はい....お邪魔します...」
「はい、お茶。熱いから気をつけな」
「ありがとうございます....」
そうだ。饅頭を出そうか。
「あとこれ、海未好きだろ?」
「あ....ありがとうございます」
.....さて。
「早速本題だ。相談ってなんだ?」
「.....作詞についてです」
....そういえば真姫も思いつめてたもんな。
「....思いつかないか」
「....はい。先輩とお出かけをしましたが....しっくりこないんです」
「そうか.....海未は..」
「?」
「どうして海未は.....ラブライブに出たいんだ?」
「....理由...ですか。....そうですね。今まで私は友達がいませんでした」
「....え?」
「あぁ、穂乃果とことりは別です。彼女達は親友と思っています。.....私は家系が日舞をやっていたので小さい頃から日舞に触れていました。それとお母さん達に刺激されて敬語が抜けなくもなりましたね。そのせいか、小さい頃は友達がいなかったんです。....よそよそしいとも言われましたね」
「......」
「でも....穂乃果とことりは違いました。普通の友達として接してくれました。...そこから私の人生は変わりました。なので今でも私は穂乃果とことりから離れたことがありません」
....確かにいつも3人一緒だな。
「そして.....廃校すると聞かされた日。穂乃果からスクールアイドルをやろうと提案されました。....勿論、その時は拒否しました。....ですけど、私の人生を変えてくれた穂乃果を....根っから拒否することはできませんでした」
「....そうか」
「今ではスクールアイドルをやって良かったと思っています。先輩にも出会えましたし、なにより楽しいと思っている自分がいますし....」
「楽しいと思えているのか.....よかった....」
それならいいんだ....
「えぇ......どうしました?」
「いや....正直俺は海未が楽しいと思って、自分からやりたいと思えているのか不安でしかなかった」
「.....そうなんですか?」
「あぁ....半ば強引に引き受けさせられた作詞、それも真姫みたいに前から作曲に着手していたわけではなくな。今回の相談もいつか来るんじゃないかとは思っていた」
「....そうだったんですか」
「でも安心したよ。楽しいと、充実していると思ってくれているのなら.....それなら、俺が言うことは一つだ」
「っ....」
「お前が恋をしたことがあるかは、知らない。だが、思ったこと感じたことを本当に....包み隠さず....恥ずかしがらずに書くんだ。勿論、ラブソングが本当に無理ならまだ間に合う。普通の、いつもどおりで行くことも可能だ」
「......少し、考えてみます」
「....そうしてくれ」
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