今回は、久しぶりにμ'sがでません。
では、神綺の物語....はじまります。
やぁ、神綺だ。
昨日はあの後ゲーセンに行って盛り上がったよ。ダンスゲームだっけ?リズムに合わせて足踏みする奴。あれ楽しいな。
ちなみに今は昼休みだ。.....だが、気になっていることが一つ....朝から俺を見る視線が以上に多いんだ.....俺何か学校でやらかしたか?
「元気ないなぁ斎藤?」
「彰か....なぁ彰」
「ん?」
「なーんか今朝から俺を見る視線が多い気がするんだが....なにか知ってるか?学校で悪さした覚えないんだが....気のせいならいいんだが...」
「....お前知らないのか?」
「....なにをだ?」
え、俺なにかしちゃった?やばくね....自覚ねぇよ...
「昨日、お前公園で喧嘩したろ」
.......は!?
「なっ おまっ どうしてそれを!?」
「.....はぁ。知らなかったのか....」
「ど、どういうことだ!?」
「お前は気が付いてなかったみたいだが.....その様子がサイトに動画でアップされてるぞ」
「なっ!?」
なんだと.......やっちまった.......あいつらに騒ぎは起こすなといっておきながらっ!
くそっ!
「ちなみに.....これだ。音は流石に都会だから騒音で聞こえんが.....動画だから動きはバッチリ撮られてるぞ......ほら」
.......人違いならまだよかったが.....どうみても俺らだ....
ピンポンパンポーン
『3年。斎藤君.....3年。斎藤神綺君....至急、学長室までお越し下さい。学長がお待ちです』
なっ!?
「.....まぁ、どう考えてもこの動画だろうな.....頑張れよ。お前のことだから向こうが悪いんだろうがな」
.....そうでもないんだよなぁ....
だが....行くしかないか。
「とりあえず行ってくる....」
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コンコン
「はい?」
「斎藤です」
「どうぞ」
行くぞ...
「失礼します」
カチャ....
「すまないね。お昼休みに呼んで」
「いぇ......。公園での騒動のことでしょうか」
「あぁ、そうだ。教員の中でも何回か持ち上がっていてね。個人的興味もあったから担任を通さずに、直接呼ばせてもらったよ」
興味....ねぇ。
「隠すつもりはありません。なんなりと」
「そうか.....まず、それはいつ起きた?」
「昨日です」
「ふむ.....場所は?」
メモ取るのか...まぁ、当たり前か。
「....秋葉原の公園としか....地図がないとなんとも....」
.....名前なんて見ないし。
「そうか。どうしてあそこに?」
「μ'sの高坂穂乃果、園田海未、南ことりの3人で出かけていました。そして一段落し、問題の公園で休憩していたのです」
「...それで?」
「私と海m....園田と2人で近くの自販機に温かい飲み物を買いに行き、戻ってきたらナンパが....」
「ふむ...それで?」
「....私が仲介に入り、立ち去る様言いましたが私を挑発してきました。その後、あのようなことに」
「先に手を出したのは?」
「あちらです。しかし、吹っかけたのはこちらです」
「どういうことだ?」
「私は何回か、あういう現場を体験しています。大体は挑発し相手を憤怒させ、正常な判断をさせないようにし、真っ直ぐ突っ込んだ所を背負い投げ、又は間接技で鎮圧、拘束しています」
「しかし....」
「自惚れるわけではありませんが、私は護身術に覚えがあります。あのような素人なら余裕です」
「.......」
「ですが、こちらが後とはいえ挑発仕返したのは事実。言い逃れはしません」
「.....この時期にそれは推薦などに引っかかるのを承知で....か?」
「はい。私のその場での状況判断に問題があったからでしょう。現に、その後園田に平和的な解決はできなかったのか、と言われましたから」
「.........」
どうなるか....
「いいや。これは不問とする」
「....は?」
おっと言葉使いが。
「だってそうだろう?斎藤は彼女達をかばった。しかも殴り返すわけではなく背負い投げで受け流しての鎮圧だ。攻めようがない。....確かに、もっと平和的な方法もあったかもしれないが、その場の一瞬で浮かぶのも稀だ」
「......ありがとうございます」
「いい王子様してるじゃないか」
「....え?」
「最初は何をしているんだかと思ったさ。優等生である君がスクールアイドル、しかも廃校寸前の学校を手伝うなんてね」
「.....」
「だが、君のおかげかμ'sは成長、次の最終予選とやらにも出るらしいじゃないか」
「....よくご存知で」
「心なしか、君の雰囲気も変わったよ。教員にもいるぞ?君と接し安くなったと」
「そうでしょうか...」
「あぁ、前までは塞ぎ込んでムスっとしてたからな.....ま、いい刺激になったんだろう。よかったよかった....」
「....」
学長がそんなことを思っていたとは....
「音ノ木坂の南理事長も喜んでいたよ。斎藤のお陰で持ち直せた、とね」
「理事長が..?いえ、しかし.....あれは彼女達の努力の結果です.....私はなにも...」
「そう思ってるのはごく少数だよ。確かに彼女達の努力により成果だろう。だが、なにも表向きだけで私は評価しているわけではない」
「....といいますと?」
「君がいることにより、彼女達の心に余裕が出来ているのだろう?精神面をケアするのも並大抵の努力じゃぁできない。....もっと自分に自信を持ちな。謙遜しすぎも損だぞ」
「....ありがとうございます」
「よし、私の話はこれで終わりだ。....斎藤からはなにかあるかい?」
「...いぇ、不問の件、寛大な処置ありがとうございます。...では、失礼しました」
なんとか.....なったか。
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「お、斎藤!....どうだったんだ?」
彰か。
「不問だとさ。なんとかなったよ....」
「そうか....よかったな。とも言えないか」
「ん?」
「この動画、さっきはコメント切って見せたがコメント読んでみ、すごいことになってるぞ」
ん?.........おいおい。
「すげぇ、だとか。かっこいい。だってさ」
「.....かっこよくはないさ。....てかアップした人もよく俺らってわかったな....」
「投稿文見てみ。μ'sのファンだとさ、偶然見かけてサインもらおうとしたらそうなったらしい」
.....
「悪いことしちまったな。もっと平和的にやっていれば良かったのかもな....」
「もう起きちまったことは仕方ないさ。ほら、まだ飯食ってねぇんだろ?俺は待ってたんだから、これから食おうぜ」
「悪いな....ありがとう」
閲覧ありがとうございます。