今回は66話の続きになりますので、お時間ありましたら前話の66話からお読みください。
それでは、神綺の物語....はじまります。
やぁ、神綺だ。
無事クッションらしき物は買えたんだが....高ぇ...いやまぁ知ってたけどさ。
「おーい。買ってきたぞー」
「あっ 先輩!」
「日頃の感謝の気持ちとして受け取ってくれ....はい穂乃果」
「ありがとうございます!」
「海未も」
「ありがとうございますっ 大切にします!」
「ははっ ことりも...はい」
「ありがとうございます♪」
「さ、そっちは他になにかあったか?」
「色々ありましたね。私はこれにしました!」
....ん?
「なにそれ。なんか香りが...」
「キャンドルですよ」
「あーなるほど。海未達は?」
「私はお先に済ませてきました」
「私は先輩から貰ったこれで十分です!」
「そうか。じゃぁ穂乃果待ちか。行ってらっしゃい」
「行ってきまーす」
「.....そうだ。次ってどうするんだ?」
「次はですね.....パフェを食べに行こうかと」
「ほー 人気のお店なのか?」
「はい。度々雑誌などで紹介されていますね」
「....混んでないのか?」
「そこは行ってみないことには.....もし入れなければ散歩でもと」
「今日は天気いいからな~ それもいいか」
のんびり散歩もいいものだ。
「先輩はクッションの他になにか買ったんですかー?」
「あぁ、レジの近くに小物が売ってたんでな。母さんにと買ってみた」
「おー」
「そういえば、先輩のお母さんってどんな人ですか?」
「どんな人かぁ.....う~ん。優しい人...かな」
精神年齢が高かった小さい頃でも不気味がることなく育ててくれたしな....
「ほぇ~ 優しい人っと....」
「っ 穂乃果か....買ったのか?」
「はい!バッチシです!戻ったら先輩達がなにか話してたので」
「そうか.....じゃ、移動するか」
「えー?先輩のお母さんの話はー?」
「しても意味ないだろ。それより人気なパフェ屋さんなんだろ?急ごうぜ」
「....はーい。今度聞かせてくださいよー」
「嫌だな。話してなんになる」
「いいじゃないですかー」
「わがまま言うんじゃないの」
「ぶーぶー」
「ほら、行くぞ」
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「あとはここを曲がれば...あ、ありましたよ!」
「うわ....結構並んでる....あの並んでる店だよな?」
「は、はい.....これでは流石に.....」
「どうする?並ぶか?」
「これ並んでたら何十分掛かるか.....どうしましょう....」
「んー 予定変更でいいんじゃないかな。今日は休日だし、学校帰りに来ようよ」
「あ、いいかも」
「そうですね....そうしましょうか」
「その時は先輩も一緒ですからね!」
え。
「俺も?」
「勿論!今日の予定を見送ったんですから」
「そうか.....ならその時は呼んでくれ」
「決まりですね!....んじゃぁどうする?これから」
「さっき海未が言ってた散歩でいいんじゃないか?」
「おーいいね!お散歩!」
「ことりはそれでいいか?」
「うん!お日様も暖かいし.....」
「それでは行きましょうか....そうだ。神田明神に行きませんか?」
「お、いいな。最近俺行ってないんだ」
「では行きましょう」
「いや~ 寒いけど暖かいな~」
「そうですね~ もうちょっと気温が高ければお昼寝してますよー」
「あー同感だなー」
「気持ちいな~」
絶賛怠け中だ。神田明神?知らんな。近くの公園のベンチで日向ぼっこ中だ。
「そうだ。ちょっと暖かい飲み物買ってこようか。今の時期なら自販機に温かいのあるだろ」
「あ、私も行きます」
「ん?いいっていいって暖まってな」
「いえ...その、本当に寝ちゃいそうで////」
「そうか。じゃぁついてきてくれ」
「はい」
「よろしく~」
「お願いします~」
「んぉ、あったあった。えーっと......よかった...温かいのあるぞ」
「どれにしますか?」
「うーん....海未はどれがいい?」
「そうですね.....さっき甘いもの食べられなかったのでおしるこでしょうか」
「よし、それでいこう」
お金入れてっと.....ポチッとな。
ガシャン
「ほい、海未。持っててくれ」
「え!?いえ!自分で買いますよ!」
「いいんだよ....こういう時じゃないと小遣いを使うことがないんだ」
「えっ....」
「俺は何かを買いたいってことがないからな。小遣いが貯まる一方なのさ.....少しは使わないと母さんに目つけられるから、こういう時に使って俺にも欲しい物があると思わせなきゃいけないんだ」
「先輩のお母様は.....お小遣いを管理しているんですか?」
「口頭でだけどな。けど嘘だと見抜かれちまうんだ」
「そうなんですか.....」
「そうなんだよっと、ほい。これで大丈夫だろ?一人1本」
「ありがとうございます....」
「んじゃ戻ろうか。本当に穂乃果の事だから寝るかもしれん」
「....ありえますね」
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やぁ、神綺だ。海未と自販機に飲み物?いや、おしるこを買って戻ってきたら.....穂乃果達が.....
ナンパされていた。いや、なんでさ。昼だぞ。
「な?いいだろ?」
「ですからっ 私達には連れが....」
「彼氏か?」
「ち、違いますっ」
「ならいいだろ?俺達と遊ぼうぜ」
....複数人か。といっても2人。ちょろ。
「....なぁ、海未」
「っ なんでしょうか」
「これ持っててくれ」
「っ 何をするつもりですか」
「ナンパ止めるに決まってるだろ。持っててくれ」
「....わかりました。ですがっ.....気をつけて...」
「わかってる」
さぁ....折角の日向ぼっこを邪魔したんだ....くくくくくっ」
「あ?なんだよお前。笑いながら近寄りやがって...キモいんだよ!」
「おっと、漏れてしまったか....それは悪かったな。....とりあえずそいつらから離れろ.....」
「あぁ?この子達はこれから俺らと「彼女達は俺の連れだ。帰れ」っ...なろっ!」
「先輩....」
「カッコイイ先輩気取りか?ははっ 頭お花畑かお前」
ほぅ。
「....それ以上は黙ってもらおうか....無理なら....付き合おうか?」
そういい俺は拳でファイティングポーズをとった。
「ほぅ?俺らの楽しみを邪魔された挙句イケメンなんでね...ちょっとイラッと来てたところだぜ.....覚悟しろ」
今回の馬鹿はよくしゃべるな...さっさとかかってこいよ。
「.....さぁて、どっちが倒れるかなぁ?」
ちょっとうざい言い方で行こうか。はやく切れてくれねぇと困るんだが。
「このやろう.....調子に乗りやがってっ!」
きたっ!俺の勝ちだ!怒りに任せて突っ込んだらアウトなんだよっ!
「 はっ!!」
いつも通りの背負い投げですわ.....まじでなんでこういうのって単調な動きしかしねぇのか...
「あぐっ!?...かはっ...」
「おぅおぅ、思いっきり行ったな。一応手引いたんだが、受身取らなかったか.....まぁ、いいさ。まず1人.....次!」
「.....いや、俺はやめておくよ」
「なぜ?」
「流石にこんな見られてまでやる根性はないんでね」
.....おぅ。本当だ。結構人いるなぁ。....そういえばここ都会だもんな。
「....なら、こいつを連れて行け...」
「あ、あぁ.....それだけか?」
「は?」
他に何かあったっけ。
「いや、なんでもない.....」
「く、くっそ....」
「なにも考えずに突っ込むからだ。怒りに任せたのがアウトだったな」
「ちっ覚えてろ....」
「お前らはまず安全に帰れるかな?ここまで野次馬がいるんだ。大変だなぁ~」
「......てめぇっ」
「....こんな都会でナンパしてすぐ引かなかったお前らが悪いんだろうが」
「......」
はぁ、終わった終わった。
「....大丈夫だったか?」
「せ、先輩....」
「ん?」
参っちゃったか....。
「先輩!」
「っ 海未か....」
「気をつけてと言ったじゃないですか!」
「? 怪我なんてしてないぞ?」
無傷だし。
「そうじゃなくてっ!相手を怒らせるなど!」
「あぁ、あれはワザとだ」
「わざとって!」
「人間。怒らせれば動きは単調になるんでな。だからわざと怒らせて対処を簡単にしたのさ」
「そんな.....」
「実際それで俺は無傷なんだ。わかってくれ」
「......ですが、もうしないでください」
「ん?」
「もうこの様なことはやめてくださいと言ってるんです!」
「...なんで?」
止めなかったらどうなるかわからないだろ。
「心配するからに決まってるじゃないですか!」
「そうですよ!」
....ことりまで?
「....助けてくれたのは嬉しかったです....ですけどっ」
「あぁ、わかったわかった。続きは後で聞こう。それより....ここを離れないか?」
「「「え?....っ!?」」」
さっきの騒ぎで野次馬いっぱいなんだわ。
「な?流石におれもこんな大勢の前で説教は嫌なんだわ。わかってくれ」
「....わかりました」
「なら、まずは穂むらに行くか。おしるこ冷めちまったしな....」
閲覧ありがとうございます。
もう1話続きます。
あれー....ここまで伸ばす気はなかったんですがね...(~ω~;)))