永遠フレンズが気に入っちゃってやばいです。CD買おうかな...
神綺の物語....はじまります。
--side神綺--
やぁ、神綺だ。にこに逃げられ、これからどうするかを話し合っていたら....礼儀正しいにこの妹に出会った....矢澤こころっと言うらしい。
「にこっちに妹がいたなんて...」
「しかも礼儀正しい」
「まるで正反対にゃー」
兄弟、姉妹あるあるだな。
「あの...こころちゃん....私達、なんでこんなところに隠れなきゃ...」
「静かにっ!誰もいませんね......そっちはどうです?」
「人はいないようですけど...」
「よく見てください。相手はプロですよ?どこに隠れているかわかりませんっ」
....プロ?この子はなにがしたいんだ...
「プロ?」
「...っ 大丈夫みたいですね。合図したら...皆さん一斉にダッシュです」
...俺らも?
「なんで?」
そうだそうだ。
「決まってるじゃないですか。行きますよ....っ」
「ちょっ ちょっとー!」
っ 行っちまった。俺らもついていかなきゃ....いけないようだな。めんどくさ。
ん?こっちって....自分の家に向かっているのか?
「っ......どうやら大丈夫みたいですね...」
「一体なんなんですか?」
「もしかしてにこちゃん....殺し屋に狙われているとか?」
え...んなことあるか....花陽ちゃんって天然だっけ?
「何言ってるんですか?」
ぶふっ 子供にマジな返しされてるし。
「マスコミに決まってるじゃないですか」
.....は?
「パパラッチですよ!特にμ'sの皆さんは顔が知られてますので」
あー....なるほど。
「確かに....最近よく振り向かれたりすること多くなったかも」
「アイドル好きな人なら、あなた達のことを知っていて当然です!」
「....まぁ、まだ撮られる様な人気ではないから大丈夫だよ」
「...そうなんですか?」
「あぁ、撮られるならもっと人気にならないとな....髪型も変えて、サングラスしないとバレるし.....」
「....先輩の経験談ですか?」
「...そうだ。まずパパラッチに限らず、そこらへんの人にも撮られるからな....人間不信になるぞ。あれ」
「うわぁ....」
「取り敢えず、こちらへどうぞ。まだお姉ちゃんはいませんが...上がってください」
「え?いいの?」
「はい、どうぞ」
「では...お言葉に甘えて」
---------------------
『おじゃましまーす』
入るのは初めてだな....やはり女性の家には慣れねぇ....
「今お茶いれますのでー」
「お構いなくー」
....なんでこんな妹はしっかりしてんだよ....逆にしっかりしすぎでビックリだわ。
「んぉ。μ'sだー」
ん?
「あぁ、この子は弟の虎太郎です」
ほぉ、弟もいるのか。
「あ!μ'sのポスターだ」
「う゛これって....Nobrandのやつだ...」
あー....
「あ、あの時はごめんなさいねっ」
「え あ、ううん!いいのいいの!」
.....よりによってこれかい...
「ただいまー」
ん?...にこの声ではないな...
「お帰りなさい。ここあ」
「ん? あっ μ'sの人達だっ!....と...あなた誰?」
「そういえばそうでしたね...あなたは?」
ん。
「俺?」
「あーそういえば...ポスターにも映らないものね」
「なるほどね。...自己紹介だ。俺は斎藤神綺。彼女達μ'sのコーチをやらせてもらっている。よろしくな」
「よろしくー」
...ここあちゃんは年相応って感じだな。
「なるほど。いつもお姉さまがお世話になっています。よろしくお願いします」
....慣れない。こころちゃんの言葉使いに違和感が...
「そうだ。お姉さまのお部屋にご案内しましょうか?」
「え?いいの?」
「まずいんじゃないか?本人の許可なしに見せるのは」
「大丈夫ですよ。さ、こちらです」
....俺は見ないでおこう。勝手に見るもんじゃない。
「あれ?お兄さんは行かないの?」
...お兄さんか。なんか新鮮な呼び方だな...
「俺はいいよ。男が勝手に見るもんじゃないからね」
「ふ~ん」
『おー!』
向こうは向こうで盛り上がってるな。
「あれ。先輩ー?こっちこないんですかー?すごいですよ!にこちゃんのお部屋!」
「男が勝手に見ていいもんじゃないだろ!俺は行かないぞ」
「えー 大丈夫ですよー!かわいいですよ!このお部屋!」
「いかないって言っただろう...あと大きい声だすな。お隣さんに迷惑だぞー」
『はーい』
ったく....
「ただいまー」
....を、この声は。
「にこちゃん!」
「え゛」
「あっ お姉さまお帰りなさい。μ'sの皆さんがいらっしゃってますよ」
「あ゛...え、えぇ..ありがとう」
「よ、にこ」
「し、神綺!?なんであんたまでいるのよ!」
「いちゃ悪いか....」
「べ、別にそうじゃないけど....っ 私の部屋...見た?」
おー 見なくてよかったぜ。
「安心しな。俺は見ていない。見てんのはそこの連中だ」
「可愛いお部屋だね!にこちゃん!」
「ちょっ 見たの?!それに大きい声ださないでよ...苦情来ちゃうでしょ...」
「っ ご、ごめん....」
あーあ、さっき注意してやったのに....
「取り敢えずお前らもこっちにこい。にこは入れないぞ」
『はーい』
「...んで?なんであんた達がここにいるのよ....神綺が止めたんじゃなかったの?」
「え?なんで先輩が私達を止めたって知ってるの?」
「そりゃぁ...神綺から足止めしたってメールきたから」
「...先輩?」
「? なんだ?」
俺なんかまずいことした?
「...いえ、なんでもありません」
「...そうかい」
「そして、神綺」
「ん?」
「なんで足止めしといてここに来てるのよ」
「ん?穂乃果がにこの家に行こーってことになったら、こころちゃんと会ってさ。成り行きでここにたどり着いた」
「なによそれ....」
仕方ないじゃん。事実だし。
「じゃぁ本題。....なんでスーパーで私をつけてたの?」
「それはにこちゃんが練習でないから...」
「うぐっ.....」
「理由聞いてないから...聞こうと思ったんだけど....」
「そうだったのね.....理由もなにもないわ。この状況を見ればわかるでしょ」
なるほど。
「...妹達のお守か」
「お守?」
「そうよ。....お母さんはずっと働きっぱなしで家にはいないし....お父さんもいないの。だからこの子達を見てられるのが私だけ。特に最近はお母さんの仕事が中々終わらなくてね.....だから切り上げて面倒見てるの」
......そうだったのか。
「そうだったんやね」
「そんなことが....」
「別に同情とかはいらないわ。...だから言わなかったのよ」
.....。
「でもすごいじゃないか...」
「..え?」
「あの子達の年なら愛情というものをよく欲する。なのにそこまで飢えている様子もない.....むしろ楽しげに遊んでいる。.....俺には到底できないことだよ」
......俺なら泣かしているな。子供のお守はそこまで得意ではない。
「.....そうかしら」
「あぁ、誇っていいんじゃないか?」
「....そんなこと言われたのは初めて」
「そりゃぁ、そう人に打ち明けることじゃないからな」
「....なーに、いい雰囲気になってるのかしら?」
「あ?」
「最近先輩はクサイセリフよく言うようになったわね」
クサイセリフ...ねぇ。
「.....自覚はしている。だが、思っていることを言っているだけだ。狙ってやっているわけではない」
「そこが先輩の...いいところ?」
「フォローになってないがな...受け取っとくよ」
「ねーねーお兄さん」
「ん?どうした」
「あそぼー」
....え?
「俺が?」
「うん!」
「.....わかった。何をする?」
まさか誘われるとはな..
「えーっとねー ----」
----------------------------------
--sideにこ--
「誇っていいんじゃないか?」
....誇る...か。
「....そんなこと言われたのは初めて」
前もそうだった。こんなこと言っても同情の目線に変わるだけ....それが惨めで嫌だった。
「そりゃぁ、そう人に打ち明けることじゃないからな」
それもそうね...
「....なーに、いい雰囲気になってるのかしら?」
「あ?」
「最近先輩はクサイセリフよく言うようになったわね」
クサイセリフ...確かにね。
「.....自覚はしている。だが、思っていることを言っているだけだ。狙ってやっているわけではない」
「そこが先輩の...いいところ?」
「フォローになってないがな...受け取っとくよ」
「ねーねーお兄さん」
「ん?どうした」
「あそぼー」
....え?
「俺が?」
「うん!」
....虎太郎が.....初対面の人に誘った?
「.....わかった。何をする?」
「えーっとねー ----」
.....信じられない。結構人見知りする方の虎太郎が....ここあならまだわかる。活発だし人見知りもしないから....
「早速懐かれたみたいですね」
「いいなー 私も遊びたいなー」
「穂乃果ちゃんは.....ムキになっちゃうから...」
「えーっ そんなことないよー」
「....どうしたん、にこっち?」
「っ ううん。なんでもない。....ただ虎太郎って人見知りだから」
「人見知りなの?あんなに神綺に寄ってたのに...」
「そこが信じられないのよ.....」
『これでどうだー!』
『お?やったなー...そんなことする子は...こうだ!』
『うぉおぉ!?』
アハハハ キャイキャイ
「初めて見たわ.....こんなに楽しそうなの」
「そうなの?」
「よく考えればこれが普通なのかもね」
「? どういうこと?」
「ここの家には男ってそんなにこないのよ。来るとしてもお母さんの仕事関係で女性ばっかり。お父さんもいないから.....男の神綺が来て嬉しいのかも」
「なるほど....」
「案外お父さんと重ねてるかもよ?」
「え?」
「だって....神綺って前世での年齢と合わせたら...あのくらいの子供がいてもおかしくないもの....虎太郎君もなにか感じ取ったんじゃない?」
「.....そうなのかしら」
「詳しくはわからないけどね」
「それでもいいわ。楽しいと思ってくれてるなら....」
ずっと家にいるのにつまんないのは苦だもの....
....本当にいい笑顔してるわね.....羨ましいわ。
「あー 疲れた」
「お疲れ様...って」
「あー 虎太朗君だっけ?寝ちゃったよ。疲れちゃったかな?一応おぶってる」
「お父さんみたいやね。神綺」
「まぁ....あのまま生きてれば....このくらいの子がいてもおかしくはないか....ま、彼女なんていなかったがなー.....はぁ。」
「取り敢えず虎太朗を布団に寝かせましょ」
「あ、頼んだ」
さて、敷きますか。
「はい」
「よし、....起きるなよ......よっと」
「ありがとう」
「いいさ....楽しんでくれたんなら」
「あんなに楽しそうな虎太朗は初めてみたわ」
「ほー なら付き合ったかいあったな」
「助かったわ。じゃぁ、私は夕飯の支度するわ」
「ん?手伝おうか?」
「嬉しいけどいいわ。流石にそこまでやってもらうわけにはいかないわ」
「...そうか。なら俺はもう帰るぞ」
「わかったわ」
「おーしお前らー、俺は帰るがどうする?」
「あ、帰るんですか?なら私もー」
「ではお開きとしましょうか」
『賛成ー』
「すまんな。急に押しかけて」
「ほんとよ...けどいいわ。いいもの見れたし」
本当にビックリよ....
「なら、よかった....じゃぁな」
『お邪魔しましたー』
「もう来ないでよねー」
閲覧ありがとうございます。