ラブライブ! -彼は変われるか-【凍結】   作:レイヴェル

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どうも、レイヴェルです。
永遠フレンズが気に入っちゃってやばいです。CD買おうかな...


神綺の物語....はじまります。


53話

--side神綺--

やぁ、神綺だ。にこに逃げられ、これからどうするかを話し合っていたら....礼儀正しいにこの妹に出会った....矢澤こころっと言うらしい。

 

「にこっちに妹がいたなんて...」

 

「しかも礼儀正しい」

 

「まるで正反対にゃー」

兄弟、姉妹あるあるだな。

 

「あの...こころちゃん....私達、なんでこんなところに隠れなきゃ...」

 

「静かにっ!誰もいませんね......そっちはどうです?」

 

「人はいないようですけど...」

 

「よく見てください。相手はプロですよ?どこに隠れているかわかりませんっ」

....プロ?この子はなにがしたいんだ...

 

「プロ?」

 

「...っ 大丈夫みたいですね。合図したら...皆さん一斉にダッシュです」

...俺らも?

 

「なんで?」

そうだそうだ。

 

「決まってるじゃないですか。行きますよ....っ」

 

「ちょっ ちょっとー!」

っ 行っちまった。俺らもついていかなきゃ....いけないようだな。めんどくさ。

 

 

 

ん?こっちって....自分の家に向かっているのか?

 

「っ......どうやら大丈夫みたいですね...」

 

「一体なんなんですか?」

 

「もしかしてにこちゃん....殺し屋に狙われているとか?」

え...んなことあるか....花陽ちゃんって天然だっけ?

 

「何言ってるんですか?」

ぶふっ 子供にマジな返しされてるし。

 

「マスコミに決まってるじゃないですか」

.....は?

 

「パパラッチですよ!特にμ'sの皆さんは顔が知られてますので」

あー....なるほど。

 

「確かに....最近よく振り向かれたりすること多くなったかも」

 

「アイドル好きな人なら、あなた達のことを知っていて当然です!」

 

「....まぁ、まだ撮られる様な人気ではないから大丈夫だよ」

 

「...そうなんですか?」

 

「あぁ、撮られるならもっと人気にならないとな....髪型も変えて、サングラスしないとバレるし.....」

 

「....先輩の経験談ですか?」

 

「...そうだ。まずパパラッチに限らず、そこらへんの人にも撮られるからな....人間不信になるぞ。あれ」

 

「うわぁ....」

 

「取り敢えず、こちらへどうぞ。まだお姉ちゃんはいませんが...上がってください」

 

「え?いいの?」

 

「はい、どうぞ」

 

「では...お言葉に甘えて」

 

---------------------

『おじゃましまーす』

入るのは初めてだな....やはり女性の家には慣れねぇ....

 

「今お茶いれますのでー」

 

「お構いなくー」

....なんでこんな妹はしっかりしてんだよ....逆にしっかりしすぎでビックリだわ。

 

「んぉ。μ'sだー」

ん?

 

「あぁ、この子は弟の虎太郎です」

ほぉ、弟もいるのか。

 

「あ!μ'sのポスターだ」

 

「う゛これって....Nobrandのやつだ...」

あー....

 

「あ、あの時はごめんなさいねっ」

 

「え あ、ううん!いいのいいの!」

.....よりによってこれかい...

 

「ただいまー」

ん?...にこの声ではないな...

 

「お帰りなさい。ここあ」

 

「ん? あっ μ'sの人達だっ!....と...あなた誰?」

 

「そういえばそうでしたね...あなたは?」

ん。

 

「俺?」

 

「あーそういえば...ポスターにも映らないものね」

 

「なるほどね。...自己紹介だ。俺は斎藤神綺。彼女達μ'sのコーチをやらせてもらっている。よろしくな」

 

「よろしくー」

...ここあちゃんは年相応って感じだな。

 

「なるほど。いつもお姉さまがお世話になっています。よろしくお願いします」

....慣れない。こころちゃんの言葉使いに違和感が...

 

「そうだ。お姉さまのお部屋にご案内しましょうか?」

 

「え?いいの?」

 

「まずいんじゃないか?本人の許可なしに見せるのは」

 

「大丈夫ですよ。さ、こちらです」

....俺は見ないでおこう。勝手に見るもんじゃない。

 

「あれ?お兄さんは行かないの?」

...お兄さんか。なんか新鮮な呼び方だな...

 

「俺はいいよ。男が勝手に見るもんじゃないからね」

 

「ふ~ん」

 

『おー!』

向こうは向こうで盛り上がってるな。

 

「あれ。先輩ー?こっちこないんですかー?すごいですよ!にこちゃんのお部屋!」

 

「男が勝手に見ていいもんじゃないだろ!俺は行かないぞ」

 

「えー 大丈夫ですよー!かわいいですよ!このお部屋!」

 

「いかないって言っただろう...あと大きい声だすな。お隣さんに迷惑だぞー」

 

『はーい』

ったく....

 

「ただいまー」

....を、この声は。

 

「にこちゃん!」

 

「え゛」

 

「あっ お姉さまお帰りなさい。μ'sの皆さんがいらっしゃってますよ」

 

「あ゛...え、えぇ..ありがとう」

 

「よ、にこ」

 

「し、神綺!?なんであんたまでいるのよ!」

 

「いちゃ悪いか....」

 

「べ、別にそうじゃないけど....っ 私の部屋...見た?」

おー 見なくてよかったぜ。

 

「安心しな。俺は見ていない。見てんのはそこの連中だ」

 

「可愛いお部屋だね!にこちゃん!」

 

「ちょっ 見たの?!それに大きい声ださないでよ...苦情来ちゃうでしょ...」

 

「っ ご、ごめん....」

あーあ、さっき注意してやったのに....

 

「取り敢えずお前らもこっちにこい。にこは入れないぞ」

 

『はーい』

 

 

 

 

「...んで?なんであんた達がここにいるのよ....神綺が止めたんじゃなかったの?」

 

「え?なんで先輩が私達を止めたって知ってるの?」

 

「そりゃぁ...神綺から足止めしたってメールきたから」

 

「...先輩?」

 

「? なんだ?」

俺なんかまずいことした?

 

「...いえ、なんでもありません」

 

「...そうかい」

 

「そして、神綺」

 

「ん?」

 

「なんで足止めしといてここに来てるのよ」

 

「ん?穂乃果がにこの家に行こーってことになったら、こころちゃんと会ってさ。成り行きでここにたどり着いた」

 

「なによそれ....」

仕方ないじゃん。事実だし。

 

「じゃぁ本題。....なんでスーパーで私をつけてたの?」

 

「それはにこちゃんが練習でないから...」

 

「うぐっ.....」

 

「理由聞いてないから...聞こうと思ったんだけど....」

 

「そうだったのね.....理由もなにもないわ。この状況を見ればわかるでしょ」

なるほど。

 

「...妹達のお守か」

 

「お守?」

 

「そうよ。....お母さんはずっと働きっぱなしで家にはいないし....お父さんもいないの。だからこの子達を見てられるのが私だけ。特に最近はお母さんの仕事が中々終わらなくてね.....だから切り上げて面倒見てるの」

......そうだったのか。

 

「そうだったんやね」

 

「そんなことが....」

 

「別に同情とかはいらないわ。...だから言わなかったのよ」

.....。

 

「でもすごいじゃないか...」

 

「..え?」

 

「あの子達の年なら愛情というものをよく欲する。なのにそこまで飢えている様子もない.....むしろ楽しげに遊んでいる。.....俺には到底できないことだよ」

......俺なら泣かしているな。子供のお守はそこまで得意ではない。

 

「.....そうかしら」

 

「あぁ、誇っていいんじゃないか?」

 

「....そんなこと言われたのは初めて」

 

「そりゃぁ、そう人に打ち明けることじゃないからな」

 

「....なーに、いい雰囲気になってるのかしら?」

 

「あ?」

 

「最近先輩はクサイセリフよく言うようになったわね」

クサイセリフ...ねぇ。

 

「.....自覚はしている。だが、思っていることを言っているだけだ。狙ってやっているわけではない」

 

「そこが先輩の...いいところ?」

 

「フォローになってないがな...受け取っとくよ」

 

「ねーねーお兄さん」

 

「ん?どうした」

 

「あそぼー」

....え?

 

「俺が?」

 

「うん!」

 

「.....わかった。何をする?」

まさか誘われるとはな..

 

「えーっとねー ----」

----------------------------------

--sideにこ--

「誇っていいんじゃないか?」

....誇る...か。

 

「....そんなこと言われたのは初めて」

前もそうだった。こんなこと言っても同情の目線に変わるだけ....それが惨めで嫌だった。

 

「そりゃぁ、そう人に打ち明けることじゃないからな」

それもそうね...

 

「....なーに、いい雰囲気になってるのかしら?」

 

「あ?」

 

「最近先輩はクサイセリフよく言うようになったわね」

クサイセリフ...確かにね。

 

「.....自覚はしている。だが、思っていることを言っているだけだ。狙ってやっているわけではない」

 

「そこが先輩の...いいところ?」

 

「フォローになってないがな...受け取っとくよ」

 

「ねーねーお兄さん」

 

「ん?どうした」

 

「あそぼー」

....え?

 

「俺が?」

 

「うん!」

....虎太郎が.....初対面の人に誘った?

 

「.....わかった。何をする?」

 

 

「えーっとねー ----」

.....信じられない。結構人見知りする方の虎太郎が....ここあならまだわかる。活発だし人見知りもしないから....

 

「早速懐かれたみたいですね」

 

「いいなー 私も遊びたいなー」

 

「穂乃果ちゃんは.....ムキになっちゃうから...」

 

「えーっ そんなことないよー」

 

「....どうしたん、にこっち?」

 

「っ ううん。なんでもない。....ただ虎太郎って人見知りだから」

 

「人見知りなの?あんなに神綺に寄ってたのに...」

 

「そこが信じられないのよ.....」

 

『これでどうだー!』

 

『お?やったなー...そんなことする子は...こうだ!』

 

『うぉおぉ!?』

 

アハハハ キャイキャイ

 

「初めて見たわ.....こんなに楽しそうなの」

 

「そうなの?」

 

「よく考えればこれが普通なのかもね」

 

「? どういうこと?」

 

「ここの家には男ってそんなにこないのよ。来るとしてもお母さんの仕事関係で女性ばっかり。お父さんもいないから.....男の神綺が来て嬉しいのかも」

 

「なるほど....」

 

「案外お父さんと重ねてるかもよ?」

 

「え?」

 

「だって....神綺って前世での年齢と合わせたら...あのくらいの子供がいてもおかしくないもの....虎太郎君もなにか感じ取ったんじゃない?」

 

「.....そうなのかしら」

 

「詳しくはわからないけどね」

 

「それでもいいわ。楽しいと思ってくれてるなら....」

ずっと家にいるのにつまんないのは苦だもの....

 

....本当にいい笑顔してるわね.....羨ましいわ。

 

 

 

 

「あー 疲れた」

 

「お疲れ様...って」

 

「あー 虎太朗君だっけ?寝ちゃったよ。疲れちゃったかな?一応おぶってる」

 

「お父さんみたいやね。神綺」

 

「まぁ....あのまま生きてれば....このくらいの子がいてもおかしくはないか....ま、彼女なんていなかったがなー.....はぁ。」

 

「取り敢えず虎太朗を布団に寝かせましょ」

 

「あ、頼んだ」

さて、敷きますか。

 

 

 

 

「はい」

 

「よし、....起きるなよ......よっと」

 

「ありがとう」

 

「いいさ....楽しんでくれたんなら」

 

「あんなに楽しそうな虎太朗は初めてみたわ」

 

「ほー なら付き合ったかいあったな」

 

「助かったわ。じゃぁ、私は夕飯の支度するわ」

 

「ん?手伝おうか?」

 

「嬉しいけどいいわ。流石にそこまでやってもらうわけにはいかないわ」

 

「...そうか。なら俺はもう帰るぞ」

 

「わかったわ」

 

 

「おーしお前らー、俺は帰るがどうする?」

 

「あ、帰るんですか?なら私もー」

 

「ではお開きとしましょうか」

 

『賛成ー』

 

「すまんな。急に押しかけて」

 

「ほんとよ...けどいいわ。いいもの見れたし」

本当にビックリよ....

 

「なら、よかった....じゃぁな」

 

『お邪魔しましたー』

 

「もう来ないでよねー」




閲覧ありがとうございます。


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