では、神綺の物語....はじまります。
--side神綺--
凛ちゃんと一緒にランニングを始めてから数週間。休み時間にもよく遊びに来るようになり、花陽ちゃんも来るため3人でいることが多くなった。そのおかげか、最近は花陽ちゃんの俺に対する警戒心が和らいだ気がする。
そして、明日は凛ちゃんたちと何をして遊ぶかを考えている時だった。
「神綺~ ちょっと来てちょうだ~い」
ん?なんだろうか...とりあえず行くか。 ん?父さんも一緒にいるのか珍しいなぁ。しかも真剣な顔だし。なにかしたかなぁ....
「神綺。ちょっと大事な話があるの、座って」
「わかった。...っんしょ。 それで?大事な話って?」
「...あのね、お父さんが転勤することになったの」
ふーん...ん?転勤? は!?
「転勤!?場所は?」
「....転勤場所は東京都のoooだ」
「電車で片道2.3時間ってとこか....遠いな。それで?家族全員で引っ越すの?」
「...えぇ。東京の御茶ノ水の近くなんですって」
御茶ノ水!?また随分都会なとこにいくんだね...
「ふ~ん。..いつ引っ越すの?」
「10日に出発する予定よ」
10日...日曜日か...ん?そうすると...
「明日で学校最後かぁ....」
「そうなるわね.....先生はお別れの会をしてくれるんですって」
お別れの会ねぇ..される側なのは初めてだなぁ
「....神綺は泣いたりしないのね」
泣く....ねぇ。いや実年齢通りだったら泣いたり嫌がったりしただろうけど...いやねぇか。小6だし。
「たしかにみんなと別れるのは嫌だね...けどさ、東京でしょ?会おうと思えば電車乗れば行ける距離だしさ。それに、泣いたところで引っ越すという事実は変わらないし」
「....そうね」
だって前世...もう前世でいいや。うん。 前世で何回も引っ越してるから慣れてるんよね。
「それじゃ、明日の準備して寝るね。おやすみなさーい」
「「.....おやすみ(なさい)」」
さて...明日で学校最後ってことは別れの挨拶か...めんど。
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「よし。最後の桐乃山学校への登校だ....いってきまーす!」
あ、そうだ....凛ちゃんたちにもお別れのあいさつするかぁ?う~ん どうするか...
「あ!斎藤先輩ー!」
ふむ...噂をすればってやつなのかな?
「おぉ、おはよう。凛ちゃん、花陽ちゃん」
「「おはようございます!!」」
おぉ元気元気。てか花陽ちゃんが大きい声だすって珍しいな。
「さ、学校行こっか」
「「はーい」」
もうそろそろ校門か....よし!
「ねぇ、凛ちゃん、花陽ちゃん」
「「??」」
「帰りにさ公園に寄らせてもらえないかな?話があるんだ」
ちょっと真剣な顔をしてみた。
「「...わかりました」」
彼女達も真剣な顔になって答えてくれた。
「ありがとう。じゃ、また放課後ね。今日は忙しいから休み時間に一緒に遊べないんだ。ごめんね」
「わかりましたー」「はーい」
そうして俺と2人は別れた。
閲覧ありがとうございます。いや~ほんと小説って難しいんですねw
9/11 活動報告通り、神綺の引越し場所を秋葉原近辺から御茶ノ水近辺へ変更しました。