神綺の物語....はじまります。
やぁ、神綺だ。今俺は絵里と一緒に穂むらに向かっている。
「....あ」
「?」
「いつから編入か聞いてない.....」
「え.....嘘でしょ?」
「いや....忘れてた」
「今から戻る?もうここまできちゃったけど....」
そうなのだ...もう穂むらの目の前だ。
「....いいさ、何とかなる」
「そんな無責任な.....」
ん?そういえば理事長ってことりの母親だよな....電話で頼むか?....いや、流石に失礼か。
.....今夜ことりの家行ってみるか....たぶんいるだろ。
「ん?神綺先輩に絵里ちゃん?」
「おー穂乃果か」
「どうしたの?こんな所で」
「いやぁ、餡蜜食べようと思ってね。絵里もそうだ」
「え?そうなの!? じゃぁ!今すぐ用意してくるね!」
「さ、入ろうか絵里」
「そうね」
「お待たせしました!」
「...ハラショー」
.....
「お前なにか驚くとハラショーって言う癖治ってないのな」
「.....うるさいわね////早くいただくわよ!」
「...そうだな、いただきます」
「いただきます」
...うん、うまい。ここの食うとなんか安心するんだよな~。
「...おいしい」
「なー。ここの気に入っちゃってさ~」
「えへへ~。嬉しいな~そう言ってくれると!」
「.....普通の料理できないのにな」
「あ!?いいじゃん!和菓子系はできるんだし!何もできないよりはいいもん!」
「まぁ確かにうまいよな~ここの。いや~教えてもらってよかったぜ」
「そう言えば、どうして絵里ちゃんと神綺先輩は一緒にいたのー?」
「あぁ、ちょっとな....」
「...別に濁さなくてもいいじゃない。...ねぇ穂乃果」
「?」
「ちょっとね....余り大きな声では言えないんだけど...」
「んー?」
「...神綺がね?短期間だけど音ノ木坂に通うことになったのよ」
「え?.....神綺先輩が..なに?」
「....音ノ木坂学院に通うの」
「え?...えーー!?!?」
「っ! しーーーーっ!」
「っ..ご、ごめん....」
「..........はぁ」
なんで言うかなぁ....
「で、でも...え?神綺先輩って男性ですよね?」
「あぁそうだ。女になった覚えはない」
「え..でも女子高...」
「...そうだな。俺だってほんとは行きたくないさ.....」
「...?どうゆうこと?」
「....理事長がな?俺とμ'sとの練習時間と場所を提供する代わりに俺に教師の補佐をしろってさ」
「....え?教師...補佐?」
「あぁ、なぁ絵里」
「...そうね。多分神綺の言うとおりの新任さんなら....数学科ね」
....数学か....
「えー...じゃぁ、私の数学の時間に神綺先輩も来るってこと?」
「知らん、俺が補佐をする先生の名前も顔もわからんからな」
「絶対そうだよ!今の私の数学の先生新任だもん.....いつから?」
「....聞き忘れた。だからこの後ことりの家行って直接聞こうかと思ってる」
「....そうなんだ」
「....ご馳走様。絵里はこの後どうする?」
「ご馳走様でした。...私は普通に家に帰るわ」
「そうか、じゃぁな。俺はこれで失礼するよ」
「....さよなら。また明日?」
「そうだな、またな穂乃果、絵里」
「さよなら~ 後!ありがとうございました~」
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.....よし、確かここがことりの家だよな....うん表札も南って書いてある。間違いない.....失礼な気がするが仕方ない。初日から欠席なんてゴメンだ。
ピンポーン
『はい?』
「すまないことり。神綺だ。理事長はいるか?」
『お母さん?まだですけど....どうしました?』
「...ちょっと理事長に聞き忘れたことがあってね....どのくらいで帰ってくるかわかるか?」
『う~ん....ちょっとわからないです。取り敢えずあがりますか?』
「....そちらに迷惑がなければ」
『では開けますね~』
ガチャ...
「こんにちは~...もうこんばんわですかね?」
「...あぁ、こんばんわだな。すまないこんな時間に...」
「いえいえ、さ どうぞ」
「....お邪魔します」
...やはり他人の...しかも女性の家は落ち着かん....
「お母さんに話って...私が聞いても大丈夫ですか?」
...どうするべきか...
「....理事長が来たら話すよ...」
「....わかりました。お茶入れますね~」
「あぁ、お構いなく」
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「ただいま~」
っ 来たか...
「?ことり~ だれかいるの~?」
「っ ....お邪魔しています」
「あら、斎藤君。どうしたの?」
「聞き忘れていたことがありまして...」
「? なにかしら?」
「...いつから私は編入したらいいのでしょうか」
「.....そう言えば言ってなかったわ...ごめんなさいね」
「いぇ....」
「? 編入って?」
「...話してなかったんですね」
「えぇ、そうベラベラ話せる物ではないので」
「そう....斎藤君、あなたには明日から登校してもらいます」
...明日!?....また急だな。
「持ち物はどうすれば良いでしょうか」
「....お弁当とノート、筆記用具だけでいいわ。教科書なんかはこちらで手配します」
「...わかりました。編入について親に連絡は?」
「先ほどしてきました。反発されると思いましたけど...認可していただきました」
「....そうですか」
...完全に退路は塞がれた...か。
「ねぇ!お母さん!何の話?」
「...それはね、明日から斎藤君は音ノ木坂に通うのよ。その為の打ち合わせ...かしら?」
「えぇ?!神綺先輩が音ノ木坂に!?」
「そうよ。特殊だけどね」
「お~」
「....これぐらいですかね。制服は今つかっている奴でよろしいでしょうか」
「もちろんです。今まで通りの制服できてください。それと....明日は7:00に教員室にきてください」
「7:00...ですか?」
「えぇ、全校生徒を集めて集会をするので、そこで斎藤君に自己紹介をしてもらうのに打ち合わせを」
なんだと......
「...わかりました。では、これで失礼します....夜分遅くにすみませんでした」
「いいのよ、私が伝え忘れたのが悪いんですもの。お気をつけて」
「...ありがとうございます。お邪魔しました....じゃぁな、ことり」
「はい!おやすみなさい」
...おやすみなさいっか...
「あぁ、おやすみなさい」
...はぁ......なんで親まで許可するんだよ....
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