神綺の物語....はじまります。
「ラブライブ?」
スクールアイドルの大会だっけ?
『はい、花陽が切り出しまして...そしたら穂乃果達が自分達も出場しよう...と』
へぇ....面白いじゃないか。
「いいんじゃないか?頑張れるなら」
『...そしてですね...そのことを理事長にお伝えしたのですが...』
「この時期だからテスト頑張れ...的な?」
『はい...実は次のテストで1人でも赤点が出れば活動は中止。とのことで....』
「まぁそりゃそうだろ。本文は勉強だからな....んで、俺にも付き合えと?」
『はい....赤点候補に、にこ先輩が入ってまして....希先輩も付き合ってくれるそうなのですが...人員不足なんです』
なるほどね。
「だがどうするつもりだ?俺は別に付き合うのは構わないが....どこでやるんだ?俺は音ノ木坂に入れないぞ?」
『あ.....』
.....最近しっかり者の海未がポンコツになってきた気がする。穂乃果のアレが移ったか?
「もう一度みんなと話し合え、俺はいつでもいいから決まったら折り返し電話してくれ」
『....わかりました。では...』
「うーい」ピッ
....人に勉強教えるって初めてだな...うまくいくだろうか。
~~~~~♪
ん。
「もしもし....決まったか?」
『 あ、神綺先輩...はい、真姫の家なら大人数でも大丈夫とのことなので、...善は急げ、でもう向かっているのですが....今から向かえますか?』
「これからか?...別にいいが、地図がないと行けないぞ?」
『大丈夫です。この通話が終わったら添付します』
「助かる。今日は主になにをするんだ?」
『先輩は、にこ先輩のことを見てください。彼女は数学がダメらしいので』
「どっちかわかるか?Bか?Ⅲか?」
『........Ⅱだそうです』
え?Ⅱなの!?
「わ、わかった。用意してすぐ行くよ...」
『はい。お願いします では』ピッ
ピロン♪
お、きたきた。なになに.....地味に遠いな。自転車使うか。
「母さん、ちょっと出かけてくる」
「あら?どこ行くの?」
「友人に勉強教えてくれって電話が来てね、行ってくる」
「そう?行ってらっしゃい。夕飯までには帰ってくるの?」
「わからない。決まったら電話するさ。自転車借りるよ」
「わかったわ」
さて、行きますか。
....到着したのはいいんだが....まぁご立派なご自宅なことで....ははっ。
ピンポーン....
『はい』
「あ、斉藤です。西木野真姫さん達と合流したいのですが」
『あ、はーい。今開けますねー』
ピー....カシャ
...最近の遠隔操作ってすげぇな。ま、入りますか。
「お邪魔します....」
「いらっしゃい。ゆっくりしていってくださいね?」
「あ、お構いなく....」
「ふふっ、さ、こちらです」
「あ、はい」
すっげぇ緊張するんだが...やっぱり他人の家は落ち着かない....
「あ!神綺先輩!」
「やぁ、花陽ちゃん」
「........」
「さて、穂乃果達はもうやっているようだな」
「お、神綺やん。 さ、にこっち。神綺が来たで」
「!?」
「よぉ、にこ。数学できないんだって?」
「......うるさいわね!ちゃんとできるわよ!」
ふ~ん。そんなこと言うのか....どれどれ?...テストをしようか。
「ほぅ、そうなに言うんだったら...ここやってみろ」
「うぇ!? えーっと.....うーんと...」
おいおい....
「x=3だ。なんでそんな時間掛かるんだよ.....受験できるのか?」
基礎中の基礎だぞここ....
「う、うぅ....」
....反発してこないとは.....そうとう参ってんな。
「はぁ、おさらいだ。問題集持ってきたから順にやっていくぞ」
「....わかったわ」
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「よし、ここまでできたら一区切りするぞ。頑張れ」
「わかったわ」
最初は心配だったが....やれば出来るじゃないか。これなら余裕だろ。
「できたわ」
「おし、答え合わせするから貸してくれ。サンキュ。休憩しとけよ?あれからぶっ通しだったからな」
「....ふぃぃ.....もうだめ....」
ぶっ倒れた.....
だが、ここさえ合っていれば.....お正解だ。途中式も問題なしっと。
「おつかれ様だなにこ。全問正解だ」
「ほんと!?」
「あぁ、ほれ。自分で確かめてみろ」
「.....ほんとだわ」
「ん?にこっちの方終わったん?」
「あぁ、飲み込みが速いから基礎と形覚えさせればすぐだ」
「ほ~ ウチにも見せて~」
「どう!これが私の本気よ!」
「...おぉ。見事に赤丸ばっかやな....すごいやん。さっきまで全然だったのに...」
「.....癪だけど、斎藤の教え方がいいのよ....すぐに覚えられたわ。今まであんなできなかったのに...」
「ほ~」
「そんなに持ち上げるな。にこの物覚えがいいだけだ」
「....神綺先輩」
「ん?どうした」
「穂乃果の方を手伝ってもらえないでしょうか」
「...教科は?」
「穂乃果も数学です。教科書はこちらに...」
「わかった。...おい穂乃果起きろ。くたばるにはまだ早いぞ?」
「うぇぇぇ....」
「じゃじゃーん!!!どうだ!」
「あん?なにがどうだ!だ。やる気あんのか?」
おもいっきし間違えてるぞ。
「う、嘘です! ちゃんとやります!?」
「次ふざけたら....どうなるかわかるな」ニッコリ
「!!!」コクコクコクコク
「...はぁ」
「ははは....」
そういえば。
「なぁ、西木野?」
「なに?」
「いつまでここで勉強してていいんだ?遅くまでやってたら迷惑になったりしないか?」
「あー....それは大丈夫だと思います」
「なぜ?」
「...母が....『真姫にもお友達が出来たのね!思う存分やりなさい!』と言ってて...なので時間はよっぽど遅くならない限りは大丈夫かと」
........
「そ、そうか....だが、もうそろそろ切り上げないと夕飯に重なるだろ?」
「....ちょっと母に聞いてきます」
「あぁ、頼む」
ん、帰ってきたな。
「どうだった?」
「....ここで夕飯を食べていきなさいっと...もう人数分の料理を用意してました」
「まじか.....わかった。みんなにもそう伝えておいてくれ。俺は母さんに電話してくる」
「わかりました」
さてさて、ちょっと廊下にでるか。
「......もしもし母さん?」
『神綺?夕飯どうするか決まった?』
「あぁ、こっちでご馳走になることにしたよ。もう用意してくれててね...断れなくて」
『わかったわ。じゃぁね~』
「あぁ」ピッ
これでよしっと。
「あら、あなたはたしか....斎藤君でしたっけ?」
ん?
「あぁ、西木野さんのお母様でしたか」
「そんな、畏まらないでいいわよ。それより....どうやって真姫と知り合ったのかを知りたくてね~」
「どうやってもなにも....知らぬ間に...ですかね?それに俺は学校も違うので接点もあまりありませんしね」
「確か...スクールアイドルだったかしら?」
「えぇ、最初は3人でやっていて、俺がそのサポート役として入っていたんです。そして気が付いたら真姫さん達が加わって今になりますね」
「そうだったの....ごめんなさいね呼び止めて」
「いえいえ。それより真姫さんから聞きました。夕飯、ご馳走になります」
「いいのよ。沢山食べてくださいな」
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「「「「「「「「ごちそうさまでした」」」」」」」」
うまかった。
「さて、食後の勉強といきましょう」
「えー!?食べ終わったばかりなのにぃ!?休憩もないの!?」
「? 食事中に休憩したじゃないですか」
「「お、鬼ぃ?!」」
おぉ、凛ちゃんとハモってる。だが、海未。お前結構鬼畜だな。
「海未。スパルタなのもいいが、一気に詰め込んでも逆効果だ。少しは休ませてやれ」
「....わかりました」
「「!! 神!!」」
「だが、あまり調子乗ると....くくく」
「「!?!?」」
あーからかうのオモロ。てかなんで俺ってこんな怯えられるんだ....
「ま、いいさ。俺は帰るぞ」
「え?もうですか?」
「お前らはいいかも知れないが俺は家がここからだと遠いんだ。しかもこの時間までいるってことは泊まるつもりなんだろ?」
「....なんでわかったの?」
「あたり真っ暗なのに歩けるとは思えないからな」
「......」
「なるほどね」
「てなわけで穂乃果。次までの宿題として....ここまでやっておけ」
「え!?「いいな?」...はい」
「んじゃ、また今度な」
「さよなら~」
「お邪魔しました」
「あら?斎藤君は帰っちゃうの?」
おいおい....
「冗談はよしてください。俺の家はここから遠いので...それに女子ばっかのとこで寝れませんよ...」
「ふふふっ、それもそうね」
「では」
「えぇ、また来てもいいのよ?」
「.....考えておきます」
豪邸にはあまり来たくない....
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