ラブライブ! -彼は変われるか-【凍結】   作:レイヴェル

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どうも、レイヴェルです。
未だに微熱Exでフルコン取れません...明日課金してブーストするかぁ...


では、神綺の物語....はじまります。


87話

やぁ、神綺だ。穂乃果からの無茶ぶりをなんとかこなして、穂乃果が落ち着くのを待っている。

いやさ、仮にさ。俺の告白もどきにドキリとキタとしてもさ、心こもってないし。言ってくれって言った本人が照れるってどういうことよ。

 

「......あとどのくらいかかりそうなの?」

 

「知らん。あいつが勝手に部屋戻っちまったし」

 

「....穂乃果も穂乃果よねぇ。本気で告白されたならともかく....自分から頼んどいてありゃないわよ...」

 

「ほんとそれな。全く....恥ずかしかったぜ」

 

「あら、恥ずかしかったの?」

 

「当たり前だろう?言葉だけとはいえ、みんなの前で告白もどきとか...公開処刑かよ...」

 

「ふふっ...それもそうね」

 

「だがどうするか....穂乃果がいつ復帰するかもわからないし」

 

「そうやなぁ....どうする?」

 

「うーん.....」

 

「.....もうラブソングは諦めるってことでいいんじゃない?」

 

「...なに?」

 

「だってこれだけ時間掛けても有効案が一つも出ないんだもの。私だってなんとかしたいとは思うけど....それで時間が足らずに完成度が下がるのはもっと嫌だわ」

....真姫。

 

「....私もそう思います。映画を切った私が言うのもなんですが....別に必要以上にラブソングにこだわる事もないと思うんです。神綺先輩にも相談しましたけど....やっぱり無理がありまして....」

 

「.....そうか」

やばいな。こりゃぁどうする....考えろ....考えろ.....

 

「....それもそうやな。別に今まで通りでもなんら問題ないんやし」

 

「....え?...希?」

何言ってんだよ希....お前は...

 

「みんなのやる気が下がったら元の子もないで?さ、早速、どんな曲にしようか考えよ」

.......駄目だ。あいつがそんな簡単に割り切るはずがない。....考えろ。

 

 

 

 

.....ん?....そうか。

 

「なぁ、みんな」

 

『..?』

....ふぅ。

 

「蒸し返すようで悪いが、俺からラブソングについて提案がある....聞いてもらえるか?」

断られるか?今更やめてくれ...とか。

 

「ん?どんなのですか?」

「気になるわね。どんなのよ」

....お?案外いけるか?

 

「今度歌う歌をさ。μ'sを名づけてくれた希にプレゼントするってのはどう...かな?」

 

「希ちゃんに?」

 

「プレゼント?」

 

「ちょっと神綺....」

 

「すまんな希.....実は、希には夢があるんだ」

 

「夢?」

「希ちゃんに?」

 

「ちょっと神綺!ええって!言わなくても!」

「まぁまぁ希」

「え、絵里ち....」

 

「いいじゃない。これを期にみんなに話しとくのも...」

 

「せやけど...ウチはまだ...」

 

「? 希ちゃんの夢って?」

 

「ほら希....」

 

「っ.......神綺。後で覚えとき」

....まぁ、いいさ。タダで済むとは思ってない。

 

「.....はぁ。ええよ。教えてあげる」

『.....』

 

「ウチってな?昔から両親が転勤族で...小さい頃から学校を転々としてたんよ」

 

「転勤族....」

 

「それでな、転校を重ねて行く事に....友達を作らなくなった」

 

「......」

 

「でも、それも長くは続かなかったんよ」

....ん。俺と話した時とは内容が少し違う...か?

 

「寂しかったから?」

 

「そう。でも、今まで友達なんて作ってなかったから....上手くとけ込めなかった。だから、どうやったら溶け込めるかを探してたんよ」

 

「...見つかったのですか?」

 

「うん。それはみんなも知ってる占い」

 

「占い?それって....」

 

「そう。いつもウチが持ってるタロットカードやな。あれは転校先で溶け込めるように身につけたもの。まぁ、ウチは占いに才能があるみたいでな?よく当たるから。すぐにとけ込めた」

 

「......」

 

「でも.....疲れちゃったんよ」

 

「疲れた?」

 

「うん。転校ばっかだったから....だからせめて休む場所が....私がここにいるって残せる居場所が欲しかったんよ」

 

「それが音ノ木坂?」

 

「そう。受験して....受かって。ここにこうしている」

 

「.....今は楽しい?」

 

「?.....ふふっ...勿論や。とっても充実してる。居場所もできた」

 

「それで、夢ってのは?」

 

「....本当は言う気なかったんやけど...どこかのお馬鹿さんが言えっちゅうからなぁ...」

....馬鹿で悪かったな。

 

「....ウチの夢は、μ'sのメンバー全員でなにか形になる物を残したかったんよ」

 

「...え?でも...」

 

「達成はしてないぞ?」

 

『え?』

 

「....今まで、合宿やら、なんやらをやってきたが、結果的に歌を作ってきたのは海未と真姫だ。俺たちはただことりの振り付けをトレースして腕を磨くだけ....希の言う全員で歌を作るってのは達成できていない」

 

「そういえば....」

「たしかに......」

 

「...このことはただウチの心の中で仕舞っとけばよかったのに....どうしてあんなことを...」

 

「....お前が俺に相談してる時の顔を思い出してな」

 

「....顔?」

 

「とても悲しい顔だった。諦めたような....達観したような。それが俺は嫌だった」

 

「......」

 

「だからなんとかしてやりたいと思ったが....なにも思いつかなかった。だからこんな卑怯な真似にでた」

 

「......」

 

「恨んでもらっても構わん。だが.....その年であの顔はして欲しくなかった。俺の私情だ」

 

「......」

 

「希ちゃん。そんなこと思ってたんだね~」

 

「驚きだにゃ~」

 

「でも....確かに私達も協力して歌作りってなかったね」

 

「ならさ!私達でも歌のフレーズ考えようよ!」

 

「みんなで歌の歌詞を出し合うってこと?」

 

「そうそう!さっきみんなで参考になりそうなことを出したみたいに!」

 

「確かに、案は出してもその後のことは私達不干渉だったものね。いい機会だわ。折角の最終予選だもの。みんなで力合わせましょ!」

 

『おー!』

....急に話が進んだな。




閲覧ありがとうございます。
この話はもう1話続きます。

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