問題児と化け物が異世界から来るそうですよ?   作:残留

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さてまず一句。

学校に 持って行ったが 運の尽き
無数に刺さるは 冷たき視線

と言うのも、学校に問題児シリーズの五巻を持って行ったわけですよ。
そしたらですね、何と前の席の奴にカラー絵を見られてしまい、挙句には女子に見せびらかす始末。そして最後にこう言い放ったんです。
「コレあいつのなんだぜwwあいつって変態だったんだなwww」
と言われましたよ。

結論を言いましょう。
投稿間隔はやっぱりいつも通りだった。
そして消えてしまいたい。
それでは本編をどうぞ!
零「前振りは必要だったのか?」



守り守られ

さて、レティシアモドキも倒したし、内部に潜入だ。

 

「さて、ここからどう移動するか……」

 

「そうだな……まずは中心を目指すべきじゃないのか?」

 

「そうするか。じゃあグリー、申し訳ないが下に加勢しに行ってくれないか?」

 

『ふむ……まぁ大丈夫か。分かった。では、耀を頼んだぞ』

 

「あいよ」

 

まるで父親だな……

 

……とにかく十六夜の案に乗り、中心部を目指すことにした。

 

それと同時に、やる事を決めておこうと思う。

 

まずは”砕かれた星空”と玉座、耀達を移動しつつ探して行く。

 

その後、ゲームを攻略する。と言ったところか。

 

「……随分と古びてるな……これじゃあ戦闘になったら崩れるぞ……?」

 

「ヤハハ!そりゃやべぇじゃねぇか!」

 

ヤハハ!って笑い事じゃないんだが……

 

「はぁ……ん?今の光は……

 

おーい!耀、耀はいないのかー?」

 

「そんな大声で言ったら敵に聞こえるだろ……ってあそこに倒れてるのって耀じゃないのか?」

 

!!十六夜!ナイス!

 

「お、息は……ある、気絶してるだけか。よし、十六夜、おぶって行け」

 

「オイオイ……分かったよ」

 

何故十六夜か、それは今後のラブコメ展開に期待しているからだ。若い子が青春時代を送ってる所見ると和むんだよな。なぜか。

 

「ふむふむ。多分あそこから行けそうだが……」

 

照明のような光も見えてきたしほぼ間違いないだろうな。それよりも耀の足の切り傷は一体……

 

「誰かいたら良いんだが……お、あそこに誰かいるぞ」

 

「十六夜二度目のナイス!」

 

どれどれ……獣人と……北にいた時招待状の番号が当たった子じゃないか。それにアーシャって子にジャック・オー・ランタンまで……すげぇ揃ってるな。

 

って、いま凄い光り方したな。

 

「なぁ、もし知ってたらで良いんだが……っ?今の光は?」

 

「多分”バロールの死眼”だ」

 

俺がそう言ったら全員が驚いた表情になった。

 

それもそうか。なにせ最恐と言っても良いぐらいのギフトだしな。

 

まぁ大丈夫だろうけど。

 

「安心しろ。下にはジンや飛鳥、サラさん達がいるんだぞ?」

 

「そ、そうか……じゃあ改めて聞くが、今俺が背負ってる奴について何か知ってるやつはいないか?」

 

「それなら俺が説明しよう」

 

獣人のおじさんが名乗り上げてくれた。なんだ、知ってたのか。

 

それよりも”バロールの死眼”はどう処理しようか……消すか?思い切って制御装置を二段階目まで解除してしまおうか?

 

だがそれだと跡形も無く消し飛びそうだしな……

 

「そうだったのか……なぁ、ガロロのおっさん。俺達を中心部まで案内してくれないか?」

 

「分かった、着いて来てくれ」

 

おろ?もう話は終わってたのか。

 

成程、ガロロね。んじゃ、着いて行くとしますか。

 

……ふむ、意外と距離は無いんだな。もう着いた。

 

あそこにいるのはレティシアか。鎖で玉座と思しき所に繋がれていて、周りには何かの窪み……成程、解けた。

 

「さて、ガロロさん、一つ聞きたい」

 

「ガロロで良いさ。で、なんだ?」

 

「そうか。んじゃあガロロ、もう”砕かれた星空”は全部集めたな?」

 

これはこの衛星の中に隠されているはずだからおそらくもう集めただろう。なにせ内のメンバーがいたんだ。

 

「おう。初めは十二宮と勘違いしてたんだがな」

 

十二宮じゃないとなると蛇遣を足した十三宮か。それで見つかったのか?

 

「ほう。それでそれは何処に?」

 

「蛇遣はここにある。で、他の十二宮はあそこに纏めてある」

 

ガロロがそう言ってポケットから蛇遣をだし、部屋の一部を指差した。

 

よし、これならこのゲームを終わらせられる。

 

と思ったが、はっきり言おう。今この現状だと、レティシアは死ぬ。

 

理由はあの龍だ。

 

恐らく……いや、確実にあの龍はレティシア自身だと断言できる。

 

あれほどの大きさであらば、世界を監視するには十分だし、なぜここを攻撃しないのかということからも疑えた。

 

ただ、その後ふとこんな言葉を思い出した。

 

”大切なものは目に見えないのさ”

 

どこかの本で書かれていた気がするのだがどうも思い出せない……なんだったか?

 

ま、とにかくだ。

 

今回の場合は、”革命”という言葉に目を付けてみた。

 

”革命”これを英語に訳すとrevolutionになる。これは”公転”という意味もある。

 

”公転”とは衛星が周期的に惑星の周りを回る事を意味する。それに、蛇遣……今回は龍を蛇だと考えれば納得が行く。

 

『公転の主導者である巨龍の心臓を撃て』……こうなる事になる。

 

ただ……

 

「十六夜、もう謎は解けてるよな?」

 

「あぁ」

 

……ただ、もしかするとこの方法ではレティシアの身に危険が迫る。

 

「じゃ、答え合わせと行こうか」

 

第四クリア条件を思い出してほしい。

 

内容は”玉座に正された獣の帯を導に、鎖に繋がれた革命主導者の心臓を撃て”だ。

 

ここで注目すべきは”鎖に繋がれた”という部分だ。

 

今のレティシアの状況とあっていると思わないか?

 

これで俺は確信に至ったと言おう。

 

「まず、レティシア。外のあの龍は……」

 

そう。彼女自身が……

 

「お前自身だよな?」

 

「……」

 

「沈黙は是。だぞ」

 

黙りこくるか……やっぱりそうだったか。

 

「十六夜、ちょっと考えるから後は任せる」

 

「お?良いのか?」

 

「あぁ」

 

「オーケー。じゃあレティシア、さっき零が言った通り、あの龍はお前自身なんだな?」

 

ここは十六夜に任せてしまうのが一番良いだろう。

 

さてと……あの龍は純血種で最強レベルだと聞いた。

 

なら呼び出すのに相当な権力が必要だろう。

 

「……最強種を召喚するには多くの場合、星の主権と器が必要だ。だが偶然にも私にはそれが揃っていた。龍の純血種が生み出したこの体と……我等”箱庭の騎士”が積み重ねた功績の証、十三番目の黄道宮が」

 

そうか。十三番目とはそういう事だったか……

 

「しかし、これも今日で本当におしまいだなだな。勝利条件を満たせば巨龍も間もなく消える。そして私も無力化されてゲームセットだ」

 

「信じて良いんだな?」

 

「あぁ」

 

なんか引っかかるが……ん?天井って玉座の真上だけ水晶になって……る……?

 

もしかして……

 

「十六夜、ま――――」

 

遅かったか……仕方ない。どうせ俺がいればどうとでもなる。

 

そんで契約書類(ギアスロール)に終了の合図が出てくる……っと。

 

『ギフトゲーム名”SUN SYNCHRONOUSORBIT ln VAMPIRE KING”

  

  勝者・参加者コミュニティ”ノーネーム”

  敗者・主催者側コミュニティ”    ”

 

 *上記の結果をもちまして、今ゲームは終了となります。

  尚、第三勝利条件の達成に伴って十二分後・大天幕の解放を行います。

  それまではロスタイムとさせていただきますので、何卒ご了承ください。

  夜行種は死の恐れがありますので、七七五九一七五外門より退避してください。

             参加者の皆さまはお疲れさまでした』

 

終わったか……それにしてもやけに丁寧だな、今回。

 

それはどうでも良いか。

 

さてと、どうやって十六夜と耀を巨龍討伐に行かせてやるか……どうやら「行く」という意志は強いみたいだし少し後押しするか。

 

「……大天幕が開けばレティシアは死ぬが、どうする?」

 

「……私は、撃つ(・・)……巨龍の心臓を!」

 

ほう、成長したな。これなら後押しなんぞ要らなかったか……失敗失敗。

 

「本気か!?」

 

「落ちつけ」

 

鎖が張ってるぞ?痛いだろうに……

 

今思えばレティシアのコミュニティへの献身は凄かったよな……

 

神格を奪われても、人権をも奪われても、更には売買に出される始末。

 

なのに崩落寸前のあの場所(ノーネーム)彼ら(問題児達)と救ってきていた。

 

愛されてるな……本当に……

 

「主殿!どうして落ちつけと言うのだ!?」

 

「見ろ、耀のあの目を。本気だろ?」

 

「っ……!だ、だが!」

 

「レティシア、耀が言ったように、巨龍の心臓を撃てば良いんだな?」

 

十六夜と耀の目は本気だ。ならば最年長者として彼らのサポートに回っておくか。

 

「あぁ……まさか十六夜まで行くと言うのか?」

 

「オーケー。で、耀は本気なんだな?」

 

「うん」

 

耀は短い返事だがとても強い意志が籠っている言葉で返事をした。

 

「そうか、なら俺も行くか。零はどうする?」

 

「俺はここで待ってる事にする。万が一時間に間に合わなかった時のためにな」

 

さすがに仲間が消えて悲しむやつをなるべく見たくないんでな……

 

「馬鹿な……見損なったぞ!!十六夜!お前はもっと聡明な人間だと思っていた。コミュニティを任せられる男だとッ……なのにそんな、無責任な事を言うなんて……!」

 

「ああ、そうだな。死にに行く仲間を止めるどころか一緒に死地へ向かうってんだからな……だがな、責任を背負おうともしない奴(・・・・・・・・・・)は、臆病者の卑怯者だ」

 

十六夜は本当に良い事言うな。なんと言うか……心に響くとでも言った方が良いのだろうか?兎に角そんな感じだ。

 

「レティシア、お前はどうせ仲間に無理をして欲しくないとかそんな理由でこうなるようにしたんだろ?」

 

「……あぁ……だから止めてくれないか?」

 

「……なら俺が支持するのは春日部一択だ。自己犠牲のできる聖者よりも、物わかりの悪い勇者を助ける方が百倍好ましいね」

 

十六夜って本当に高校生か?完全に何回か人生やりなおしてる奴の言葉だぞ……?

 

まぁ逆を言えばそれだけ頼もしい、って事なんだがな。

 

んじゃま、俺からも一つ言わせてもらおう。

 

「俺からも一つ。吸血鬼の姫は自らを助けるためにボロボロになっても、己の体に鞭を入れ覚悟を決め死地へ向かう。そんな仲間の覚悟を無下にするつもりか?」

 

「っ……!!」

 

「囚われの姫が出来ることは唯一つ。助けに来てくれる無謀な事に挑む、勇者を信じて待つだけだと思うんだが?」

 

「それは……」

 

ハァ……仲間を見殺しにするようなものだと思ってるのか……そうだとすれば……あの言葉を送ろうか。

 

「……じれったいな……はっきり言おう。過去に何があったかなんて知らないが、今の仲間達を信じずして何が同士だ。見殺しにするようなものかもしれない。だけどな、あいつらは”ノーネームの問題児達”だ……巨龍なんぞに負けるような奴らじゃねぇよ」

 

おい十六夜、耀、ニヤニヤしながらこっちを見るな。全く……緊張をほぐし過ぎるなよ?危険なのに……

 

「それにだ。もし今回のゲームが悲劇になりかけていると言うのであれば、彼らが喜劇に変えてくれえる。だから安心して彼らを送り出せ。彼らならきっと囚われた吸血鬼の姫を――――

 

――――レティシア=ドラクレアを完膚なきまでに救ってくれる(・・・・・・・・・・・・・)さ。」

 

決まった……なんて言えばこの恥ずかしさは拭えるだろうか?地味に恥ずかしいんだよ。ここに舞がいなくて助かった……

 

「だろう?二人とも?」

 

「あぁ/うん」

 

良い返事だ。

 

「……分かった……だが、無茶だけはしないでくれ……これ以上同士がいなくなるのは辛い……」

 

「ヤハハ!大丈夫だぜ。なにせもし何かあっても零がどうにかしてくれるだろうしな!」

 

なんだその投げやりな回答は。結局最終的には俺任せか……これも仕方のない事なのか……?

 

「んじゃ、行って来い!十六夜!耀!」

 

俺のその言葉で二人は駆け出した。

 

その後ろ姿と言ったら最初のころとは違って、とても眩しくて、嫉妬をしてしまいそうなほどで……

 

何より、守らなければならないものだと思えた。

 

☆ △ □

 

その後、無事……と言って良いのか分らないが、大天幕の解放が行われた。

 

どうやら巨龍の心臓を無事撃てたようなので俺はその場にいたガロロ達を全員”アンダーウッドの大木”の頂上までテレポートさせ、魔法でレティシアと耀を光を遮るシャボン玉(無害)で覆い、ゆっくりと地面に降ろした。あ、一応、シャボン玉(有害)もあるぞ。使う予定は無いが。

 

んで魔王討伐の宴だなんだで一日が終わった。

 

そんなこんなで少しした頃には収穫祭の再開の目途が立ち、今現在、収穫祭が開催されております。

 

まず一言。

 

出店に出されている食事がうんまい!

 

なんだこれ、まるで宝石箱だ……

 

よし、これをみんな用に持ちかえるか。今すぐ。

 

「すいません、これ四十個ください」

 

「!?」

 

「あ、コミュニティの同士達にも持ち帰りたいので」

 

「そ、そうだったのか……」

 

御主人を驚かせてしまったな……申し訳ない事をした……

 

……さて、お土産もGETした事だし、一回本拠地に戻りますかね。

 

テレポートっと……さてさて、レティシアとペスト達はどこかな?

 

お、誰か……

 

――――その瞬間、俺は一瞬だが言葉を失った。

 

目の前にはフリフリのメイド服で鏡の前に立ち、裾をつかみ、とても可愛らしく……まるで可憐な花のような自分の事を見つめているレティシアがいた。

 

断じてロリコンなどでは無いがこれだけは言える。

 

 

 

可愛かった。

 

 

 

この一言に尽きる光景だった。

 

が、どうやらレティシアには良い事では無かったらしく、先程からずっと固まっている。

 

「まぁ、その、なんだ。すっごい可愛かったぞ」

 

そう言った途端、ボフン!と爆発したような音を立ててレティシアの顔が真っ赤になったんだが大丈夫だろうか?

 

「あ、零、おかえりなさい!」

 

「お?この声はペストか?ただいまー。ってかペストもメイド服か」

 

「可愛いでしょ?」

 

「あぁ。とても似合ってるぞ」

 

「えへへ~」

 

ついつい頭を撫でてしまうのだが……まぁ良いか。そうだ、レティシアも撫でておこう。もしかすると治るかもしれん。

 

「あらあら……零ったらジゴロね♪」

 

「はぁ……全く、零にはもう少し自重をしてもらいたいんだがな……」

 

え?俺なんかしたっけか?何もしてないはずなんだが……

 

……もしかするとだが今までの会話なのか?

 

そうなると完全に天然ジゴロじゃねぇか……

 

「……なんかスマン……」

 

「あ、手が止まってる!」

 

「え?あ、はい」

 

勢い良いから敬語になってしまった……撫で始めた俺が思うのもなんだが、撫でてもらって嬉しいのだろうか?

 

やはり女心と言うものはいつになっても分らない……

 

 




野郎オブクラッシャー!!!
そんな心境です、はい。
前書きに書いた事の所為で平和な日常に絶望が訪れまして……
そして何より、愛用していたタブレットが文鎮化し、初期化する羽目になりより絶望が大きいです。一体私が何をしたと言うのだ!?
あ、それと、本編で零君がロリコン化しつつありますがあれは私の心境でございますので、ご安心ください。
零「一体何に対して安心しろと?」
キニスンナ。
そんなこんなで書く事が無くなってきましたので今回はここで締めたいと思います。
次回は恐らく佼魔王までは行けるかな?
それでは次回までサヨナラ!

あ、五巻のカラー絵の内容が気になる方は書店へレッツらゴー!
五巻の最初のカラー絵は一番のお勧めです!

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