問題児と化け物が異世界から来るそうですよ?   作:残留

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申し上げます!もうすぐ夏休みが、終わってしまいます! ダニィ!?
どうも皆さん約二週間ぶりでごさいます。残留です。
相変わらず提出物は終わりませんが小説投稿出来るから別にイイですよね!
あ、そうだ、前回と前々回の二ヶ月という部分を一ヶ月に変更させて頂きました。そうじゃないとストーリーが……
それと、今回はタブレット端末からの投稿なのでいつもと違うかも知れませんが、そこは見逃してやって下さい。
それじぁあ本編をどうぞ


儚き空

”ノーネーム”本拠地は黒電竜に任せたから安全性は確実だ。

 

それよりも問題はレティシアを連れて行った女だ。

 

これは恐らく……いや、殆どの確率で魔王戦(・・・)になる。そのゲームの鍵となるのがレティシアなんだろう。

 

今はメイドだが純潔のヴァンパイアだと聞く。いくらペルセウスにギフトを取られたからと言っても力量は変わらないだろう。

 

……ならなんで捕まったんだ……?

 

それに”巨人族”は何か関係があるのか?

 

……今は深追いは止めておくか。

 

とにかくだ、次の魔王戦で重要視されるのは”巨人族”をどう止め、”レティシア”をどう奪還するか。そこが問題となってくると思う。

 

とまぁ、考えてみたは良いもののなんか引っかかる……うぬぬ……ダメだ。せめて後一つでもいいからキーワードが欲しいんだがなぁ……

 

だけど今は内部について考えますか。

 

さっき十六夜は本拠地にいなかった。つまりは途中ですれ違いになったって事だから、今はもう南についている頃か?なら都合が良いんだが。

 

どうせ十六夜の事だし、今回の事件に関してはもう分かってるだろうからどうやって三毛猫と耀を会わせて話し合わせるかってのが問題か……本人達の意思で、かつ、この状況を何とかしてからでないとダメだ。

 

……問題は山積みか……

 

そういや南側は今どうなってるんだ?多分寄宿舎の修復に当たってると思うが……行ってみるか。

 

よっ……っと、着いたな。だがここはアンダーウッドのどの辺に位置するんだ?

 

まぁいいか。さてと人は……いたいた。ってか会議中だったり?

 

「すみません、今どんな状況でしょうか?」

 

「……君は誰なんだ?」

 

赤い髪をなびかせる彼女こそ何者なのか分らないが、この場合俺の方が確実に不審者だよな。

 

「おっと、すみません。私黒水「零さん!?何故ここに!」……なぁ黒ウサギ、自己紹介はさせてくれないか?」

 

「あ、スミマセン……」

 

「別に怒っては無いが……では改めましてどうも黒水零と言う者です。御昼時ぐらいに巨人族にグロい技連発していたのですが覚えてらっしゃいますかね?」

 

「……あぁ!!あの時の!!」

 

人に指さしちゃいけませんよと注意したいところだが放っておくか。

 

「私はサラ=ドルトレイクだ」

 

サラ?もしかして北側の……今は良いか。

 

「よろしくお願いします。それで申し訳ないのですが今はどんな状況になってますかね?」

 

「実はだな……」

 

……色々聞いて分ったことを纏めると、

 

一、巨人族は十年前に倒した魔王軍の残党と思われる

 

ニ、殺人種呼ばれる幻獣達がグリフォンの威嚇に怯えなくなったので、操られている可能性が高い

 

三、”侵略の書”と呼ばれる強制土地争奪戦を起こさせる物騒な物がある

 

とのことだ。まだ話し合いは続く様なので参加させて貰った。解決出来るかもしれないからな。

 

「では再開しようと思う。実は連中の狙いと言うのはこの”瞳”なんだ」

 

サラが壁に掛けてあった連盟旗を捲るとその後ろに隠し金庫があり、その中から人の頭ぐらいの大きさの大きな石を取り出して、俺らに見せながらそう言った。

 

はっきり言って石にしか見えないんだが……

 

「……”瞳”?この岩石がですか?」

 

「あぁ。今は封印されているが……開封されれば、一度に百の神霊を殺すと言われている」

 

その言葉に皆息をのみ、その音が部屋に響いた。

 

「黒ウサギたちは一ヵ月ほど前に神霊の魔王と戦ってきましたが……あれほどの力の保持者を一度に百体も殺せ……てしまいますね……」

 

おい、黒ウサギよ、何故俺の方を見て肩を落とす。それにジンも苦笑いをするんじゃない。悲しくなるだろう。

 

「続けても大丈夫か?」

 

「ハイ……」

 

「このギフトの名は―――――……”バロールの死眼”だ」

 

「……えっ?バ、バ、”バロールの死眼”!!?」

 

黒ウサギが我に返って驚くなんて厄介ってレベルじゃないんだろうな。

 

確か”バロールの死眼”って言ったらケルト神話で最強最悪って言われてたような……箱庭は何でもありだな……

 

「ご、ご冗談をッ!!?”バロールの死眼”と言えば、ケルト神話群において最強最悪とされた死の神眼!!!視るだけで死の恩恵を与える、魔王の瞳ではありませんか!!!」

 

おぉう、ジンってあんな声出たんだな。てかよく知ってるな……流石はコミュニティのリーダーだな。良い兆候だ……

 

”バロールの死眼”は最強最悪であると共に、意外と抜け穴が多いものだ。

 

例えば、不死系の種族には効かなかったり、視界を塞げば使えなくなるって感じで意外と対処法はあるんだ。

 

だからもし奪わたとしても俺がそいつと対峙すれば何の問題も無い。この事後でジンに伝えとくか。

 

「しかし、”バロールの死眼”はバロールの死と共に失われたはず。それが何故今さら」

 

「そうおかしなことではない。聞けばケルト神というのは多くが後天性の神霊と聞く。ならば神霊に成り上がる為の霊格(こうせき)が確立されている事になる。第二のバロールが現れたとしてもそれはおかしなことではない」

 

へぇ、そんな機能もあるのか。確かペストも後天性だったよな。

 

「い、言われれば確かに……ケルト神の半分以上は―――――」

 

あぁ、不味い、眠くなってきた……最近は変な事が続くな……一体どうしたんだろうか……

 

「―――――少なからず現れたらしい―――――」

 

そろそろヤバいな……仕方ない、抜けさせてもらおう……

 

「黒ウサギ、すまん、ちょっと眠気が酷いから戻っても良いか?」

 

「え……だ、大丈夫ですか?戻られても構いませんので早くお休みになってください……」

 

「おぉ、すまん……」

 

黒ウサギに本気で心配されるとは……どうしたものか……

 

さて、戻るって言っても何処に戻ろうか……

 

もう面倒だしアンダーウッドの頂上でいいか……

 

もう駄目だ……早く移動しよう……

 

~side out~

 

~side ――――~

 

零が突然消え一瞬ざわつくがすぐに収まる。

 

「箱庭の貴族殿、彼は一体……?」

 

「すみません。あの方は基本マイペースなんです……」

 

黒ウサギが謝りサラは苦笑いをする。そして次の質問を黒ウサギとジンに向かって問いかける。

 

「ちなみになんだが、どれくらいの強さなんだ?」

 

「どのくらいと言うとギフトの事ですカ?」

 

「あぁ。連中が攻めてきたときに私達の仲間が数人がかりで殺せた相手をたった二つの技で纏めて殺してしまったので気になってな」

 

彼女のこの一つの質問だけで黒ウサギたちは返答に困った。

 

零のギフトはどう伝えれば驚かれずに、かつ真実を伝えられるのだろうと。

 

少しして二人ともほぼ同時に結論に至った。

 

コレ無理だ

 

と。

 

「……そうですね……”最強”ですかね。それも、比喩でも何でもなく紛れもない」

 

ジンが言ったその言葉にサラの顔が少し険しくなる。

 

「何故そう言える?」

 

「零さんが二ヶ月ほど前に仰っていたのですが、『全神々と一斉に本気勝負して普通に勝ったぞ』とのことです……」

 

「なっ!!?」

 

先程の発言で部屋中がざわつく。

 

「それは誠か!?」

 

「えぇ……」

 

「………箱庭の貴族殿、後でその話詳しく聞かせていただけないか?」

 

「は、はい」

 

「そうか、では話を戻そうと思う。それでだ、この件に関してなんだが―――――」

 

サラが黒ウサギに半信半疑のままだが、後で詳しい説明を貰うと言う形で収まり、会議は続いて行く。

 

また、会議が続くと共に、黒ウサギの悩みの種が一つ増えてしまったのだった。

 

余談だが、途中キリキリ……と、胃から出る音が混じり、二人を除く全員がその二人に一斉に「お疲れさま」と言ったらしい。

 

そして二人はお互いこう思う。

 

(ジン坊っちゃん、お互い頑張りましょうね……)

 

(黒ウサギ、お互い頑張ろうね……)

 

こうして少し落ち込み気味の会議が続いた。

 

~side out~

 

~side 零~

 

あー……頂上に来たのは良いものの、どうしてこんなに眠いんだろうか……?

 

またこの魔法を使う事になるとは……

 

目覚まし(アラーム)

 

さて、この後どうしようか……一応横になっておくか。また眠くならないとも限らない。

 

………空がよく見える………夜になったら綺麗なんだろう……その中に”ノーネーム”の星座を入れるのか……楽しみだな……

 

……さすがに爺臭かったか……?

 

やっぱり長年生きると思考がだんだん古くなって行くのが困った所だ……

 

そういや何年生きてきたんだっけか?

 

確か生まれたのが………

 

不味い、思い出せない……仕方ない、魔法を使うか……

 

「相当昔だから古代魔法よりも古い方が良いよな……よし、イニシエの目(クデゥストエドラ)

 

さっきのイニシエの目(クデゥストエドラ)は、俺が三百歳ぐらいの時に開発した魔法だ。

 

この魔法なんだが、俺の中じゃ五番目ぐらいに強い魔法だと思ってる。

 

対象者の詳細情報がすぐに、しかも正確に分るからな。相手の弱点と癖がすぐに分かって便利だ。

 

お、出た出た。えぇと、出生日は……

 

約三十七()年前か。意外と長いな。

 

……?『約』?何故正確に出ないんだ……?

 

お?なんか文字が出てきたぞ……何々、『“℄Φ⊟〟τ〷ゝ§¬Γ^ℓ(“エラー〟測定不可能)』……

 

自分で造った魔法ですら詳しく分りませんか……あ、あと、なんかよく分らない記号みたいなので文字が出てくるのは仕様だ。

 

まぁなんだ。とにかく異様に生きてるんだな。

 

さてと、暇つぶしが終わってする事が無い……と思ったがなんだこの音?

 

イベント開始の合図か?サイレンとも取れるが……ん?なんか地下がうるさいな。

 

「もしかしてまた巨人が来たのか?」

 

面白そうだし行きますか。

 

 △ ☆ △

 

「あらら、壊滅状態じゃねぇか」

 

「ぜ、零さん!」

 

お、ジンたちも来てたのか。状況理解できてるなら説明をして欲しいが……って、隣にいるのは白夜叉の所のグリフォンか?

 

「よう!すまんがちょっと状況を教えてくれ。場合によっては一瞬で終わる」

 

『私が説明しよう。少々省くが良いな?』

 

「あぁ」

 

この声あのグリフォンで間違い無いな。いやぁ、懐かしい。

 

『実はだな、巨人が大群を率いて襲撃してきたのだ。少なくとも五百はいる』

 

またあいつらか。ならすぐ終わるな。

 

『そしてこちらの意識が奪われる竪琴もあちらにはある』

 

「五百体と神経干渉系の音色か……オッケー。ちょっと待っててくれ。すぐ終わらせてくる」

 

『出来るのか?』

 

「あぁ、五百体なんて余裕だ。それに神経干渉系のやつは俺には効かないんでな」

 

昔から精神は強いんでね……

 

「んじゃ行ってくる……あぁそうだ、最後は任せたぞ。耀」」

 

「!!」

 

移動するときなんでか黒ウサギたちにため息を吐かれたのは何故なんだ?

 

さてと、邪魔だから”一本角”と”五爪”と思われる方々にはテレポートを掛けさせていただきますか。

 

場所は……黒ウサギたちの所で良いか。

 

転移もさせたし……んじゃまぁ、行きますか。

 

まずはミニブラックホールを出して、巨人たちを強制的にまとめて……って仮面かぶった人もいるじゃんか!

 

「よっこいしょ!っと。大丈夫か?」

 

「あ、あぁ」

 

助けたは良いがこの人男か?女か?仮面で分らんのだが……女性だったらこの抱え方はダメだよな……脇に抱えるのはヤバいよな……体型とか声からしてもしかして女性……?

 

よし、今すぐ下ろそう。そうしよう。

 

「よっと。それじゃ、ここで待っててくれ」

 

じゃあ改めて行きますか。

 

「巨人族の皆さん、こんにちわ。そしてさようなら」

 

俺が挨拶をしてもミニブラックホールの束縛から抜けだそうと暴れているが無意味だ。なぁ皆、これは良い眺めだとは思わんかね?

 

「カカカ!!無駄無駄ァ!来い!ミニ黒い寒い美しい鈍い何でも食べる胃!!」

 

俺がミニ黒(ryを召喚すると一瞬にして五百体以上の巨人を食べる(・・・)。ん?なんで胃が食べられるのかって?”何でも食べる胃”だからだよ。それ以上でもそれ以下でもないし、そうとしか言えない。

 

「耀!!後は竪琴を持ったあいつだけだ!!」

 

俺の仕事はもう終わったし戻るか。あ、ミニ(ry回収しとかないと……

 

「戻れ」

 

よしよし。手が食われそうになったが巨人は殲滅してるし、食われたとしても再生するし問題は無いな。

 

回収もしたし今度こそ戻るか。

 

仮面の人はっと、いたいた。謝らなければ。

 

「いきなりすみませんでした」

 

「大丈夫だが……一体何をした?」

 

ちょ、仮面越しにでも分るレベルで睨まれてるって……

 

「何をしたと言われても……ただ単に、さっきの胃が巨人たちを食べただけなんだが……」

 

「あの胃のようなナニカがか?」

 

「あぁ。だから睨まないでくれ」

 

「……そうか。すまなかった」

 

どうやら渋々ながらも納得してもらえたようで……おっと。黒ウサギたちが来てるな。

 

そうだ。ジン達と話し終わったらもう一回アンダーウッドの頂上行こう。

 

「……耀、大丈夫だったか?」

 

「うん……ありがとう……」

 

大事そうに竪琴を抱えてる……こりゃ余計な事しなければ良かったか……

 

「あぁ。それよりも、多分この後俺が居ても迷惑になるだけだろうから俺は移動するわ」

 

「え?何故……」

 

「召喚の儀式とかするんだろ?」

 

「……うん……」

 

おおう、そんな暗くなるなよ。心が痛い……

 

「申し訳ないんだが、俺が居ると恐らく仮面の方の心が少し乱れるだろうからな」

 

「……」

 

図星か。まぁ仕方ないか、あんなもん見せられたら少なからず心に乱れが生じるはずだしな。

 

別に俺がやっても良いんだが、それだと彼女の出番が……な?

 

「と言う訳で俺は退散するから。んじゃあな」

 

「どういう訳デスカ!?」

 

綺麗な突っこみだったな。流石黒ウサギ。

 

そして、お前は次に『ちょ、ちょっと待つのですヨー!!』と言う!!

 

「ちょ、ちょっと待つのですヨー!!」

 

△ ☆ △

 

「さて、星が綺麗に光ってるな……」

 

ゆっくりだらだら出来るって素晴らしい。

 

そんな事を考えながらしばらくぼーっとしていると

 

「……っと、誰か来てるな」

 

「お?先客が居たか……って、零じゃねぇか。何してんだ?こんなとこで」

 

十六夜か。それよりもこんなところって……それブーメランだと思うんだが……

 

「それを言うならお前もな。俺は唯の休憩だ」

 

「ちょっと南の空気を抱きしめに」

 

「お前は一体何を言っているんだ……」

 

どうやって抱きしめるんだよ……まぁいいか。

 

「あぁそうだ。なぁ零、巨人族ってのは……」

 

ん?この”存在”は……お、これは黒ウサギか。

 

「それならもうすぐ来る黒ウサギに聞いてくれ。説明は面倒だ」

 

「……お前変わったな」

 

え?そんなに変わったか?

 

「そうか?」

 

「あぁ。何と言うか……」

 

「お二人とも!此処にいたのですね!」

 

……黒ウサギよ、タイミングが悪い。

 

「……黒ウサギ、どうしたんだ?」

 

「どうしたもこうしたも十六夜さん達が挨拶に来ないから探しに――――」

 

平和だな……まるで巨人族の襲撃なんて無かったかのように平和だ……ま、これこそが望んだものなんだが。

 

隣で行われる会話に耳を傾けつつ、しばらく星を見つめていると不意にこんな単語が聞こえた。

 

―――感動

 

その単語に何故反応してしまったのかは分からない。ただ、なんでかとても寂しく思えた。

 

……!!星の光が一瞬消えた!

 

「……なんだ、今のは」

 

――――目覚めよ、林檎の如き黄金の囁きよ。

目覚めよ、四つの角のある調和の枠よ。

竪琴よりは夏も冬も聞こえ来たる。

笛の音色より疾く目覚めよ、黄金の竪琴よ――――!

 

その言葉を聞いた瞬間、”アンダーウッド”全体に琴線を弾く音が聞こえた。

 

俺の記憶が間違ってなければこの詩はダメなやつだ。

 

「「黒ウサギ!!”黄金の竪琴”は何処だ!?」」

 

見事にハモったが今はそんな事どうでもいい。

 

「すぐに破壊しろ!!あの竪琴は――――」

 

『―――――如何にも。貴様の想像通り、あの竪琴は”来寇の書”の紙片より召喚されたトゥアハ・デ・ダナンの神格武具。敵地にあって尚、目覚めの歌で音色を奏でる神の楽器だ』

 

低い声と反響効果は特定させないためか……

 

『急くな、”箱庭の貴族”とその同士達よ。今宵は開幕の一夜。まずは吸血鬼の姫――――”魔王ドラキュラ”の復活を喜ぶが良い――――!』

 

空が二つに裂ける……面倒なのが来たな……

 

「まさか……あれが……!?」

 

『そう。神話にのみ息衝く最強の生命体――――龍の純血種だ――――!!!!』

 

「―――――GYEEEEEEEEEEEEEEEYAAAAAAAAAAAAAAAAAAaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaEEEEEEEEEEEEEEYYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAaaaaaaaaaaaaaaa!!!!」

 

くッ……うるさすぎる……てか声だけじゃ無くて体もでかいじゃんか……雲に隠れて体がほとんど見えないぞ!?

 

「龍……これが龍……!!!」

 

十六夜は戦慄している……しかも落雷で街は大混乱。それに拍車をかけるように巨人がまたまた襲来してきた……

 

しかも鱗が雨のように降り注いだと思ったら一枚一枚が大蛇とかに化けると……はてさて、どうやって市民を守りながらあいつらを消しましょうかね……

 

「鱗から分裂して新種を作り始めた……?まさか本当に龍の純血種だと言うのですか!?そんな、本物の最強種が下層に現れるなんてッ……!!」

 

「ごちゃごちゃ言ってる場合かッ!すぐに降りるぞ!」

 

……さて、俺も降りるか。

 

降りてる途中なんだが本物のレティシアを見た。

 

「レ、レティシア様ッ!!!」

 

「黒ウサギ……十六夜に零……!」

 

混濁とした瞳で空を見て何かを分かったかのような顔をした……やっぱりレティシアがキーか……

 

「――――十三番目の、太陽を……!」

 

十三番目……

 

「え?」

 

「十三番目だ……十三番目の太陽を撃て(・・・・・・・・・・)……!それが、私のゲームをクリアする唯一の鍵だ――――!!!」

 

……オーケーだ。任せろ。

 

レティシアは言い終わった後、巨龍に飲み込まれて光になった。が、死んではない。

 

その光が軈て黒い封書、魔王の”契約書類(ギアスロール)”になって”アンダーウッド”に降り注いだ

 

『ギフトゲーム名”SUN SYNCHRONOUSORBIT ln VAMPIRE KING”

 

・プレイヤー一覧

・獣の帯に巻かれた全ての生命体。

※但し獣の帯が消失した場合、無期限でゲームを一時中断とする

 

・プレイヤー側敗北条件

・なし(死亡も敗北と認めず)

 

・プレイヤー側禁止事項

・なし

 

・プレイヤー側ペナルティ条件

・ゲームマスターと交戦した全てのプレイヤーは時間制限を設ける。

・時間制限は十日毎にリセットされ繰り返される。

・ペナルティは”串刺し刑””磔刑””焚刑”からランダムに選出。

・解除方法はゲームクリア及び中断された際にのみ適用。

※プレイヤーの死亡は解除条件に含まず、永続的にペナルティが課される。

 

・ホストマスター側 勝利条件

・なし

 

・プレイヤー側 勝利条件

一、ゲームマスター・”魔王ドラキュラ”の殺害。

二、ゲームマスター・”レティシア=ドラクレア”の殺害。

三、砕かれた星空を集め、獣の帯を玉座に捧げよ。

四、玉座に正された獣の帯を導に、鎖に繋がれた革命主導者の心臓を撃て。

 

宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗とホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します。

” ”印』

 

さて、面白くなりそうだ。

 




最近小説執筆が楽しい!
さて、今回のネタですが、TASネタを使用させて頂きました。本当にあの胃は何者なんでしょうね?
ま、それは置いておくとして、昨日四、五巻を買ったので、頑張って読んできます。
その次回は、零君と十六夜さんが無双します。お楽しみに!
それでは次回も見てください!
さよならagain!

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