境界の彼方~G-ゴジラ-を継ぐ者~   作:フォレス・ノースウッド

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EPXⅢ ⁻ 事態は急転す

 可愛い後輩でもある未来を救うべく立ち上がったサディストの仮面を被った女の子でもある名瀬美月の〝反撃〟で査問官と査問委員を黙らせるまで至った――『栗山未来の拘束は正当か否か』を問う裁判は、一旦小休止に入った。

 一度法廷を出た俺たちは、シンプルと言えば聞こえはいいがちと白味ばかりで素っ気なさのある近くの控室に移動した。

 

「はぁ……」

 

 美月は勢いよくソファーに座り込み、仮にもお嬢様の身で手に持っていたボトルの中のウーロン茶を、これまた勢いよくがぶ飲みして息を零した。

 法廷では冷静に、知的にかつ凛とした態度で弁論を述べ立ててはいたが、美月として人の子、内心は傍目から見受けられる以上に緊張していたようである。

 

「あれでどうにかなるんじゃないかしら?」

「だろうな、公平さを謳う協会にとって〝差別的傾向〟は絶対に認めたくはないだろうから、さっさと有耶無耶にして未来ちゃんを解放するだろうさ、しかしよく短期間でそれだけの資料を集められたな」

「ああ、中々上等な〝はったり〟だったぜ」

「たっくん……それはどういう?」

 

 あらら、てっきり冗談だと思ったら、本当に博臣は気づいていなかったらしい。これも妹を過剰にかつある意味純粋に愛しすぎているせいか、恋は盲目とは言うけど、それ以外の愛もまた然り。

 未来が言いがかりな理由で拘束されてから今日までの僅かな時間の間で、査問官どもの鼻をへし折るだけの確たる〝情報〟など、そう簡単に見つかるものではない。

 

「澤海の皮肉の通りよ、ニノさんが別件で使う資料にそれらしい体裁を加えただけ、兄貴も言ってたように、差別的な偏りは絶対判明されたくない事実だから、少しでもその可能性を過らせれば、私の発言の真偽に関係なく栗山さんの拘束を解くしかない」

「でっち上げだけで査問委員たちを出し抜いたのか?」

「他にも言いようがあるでしょう? 不公平さがないと確信を持ってるなら、資料の照会や事実確認の申請でもすればよかったのよ」

 

〝出し抜いた〟………か。

 

「澤海、どうした?」

「別に…」

 

 本当に連中が美月の〝ブラフ〟に出し抜かれてくれてるのなら、それはそれで未来も冤罪の枷から解放されるので、良しではあるけど。

 

「ひゃっほー! 二ノ宮雫、たっ~だいま戻りました!」

 

 どちらかと言えば、固い方だった控室の空気を一瞬でゆるゆるにさせかねない勢いで、ニノさんが勢い任せに入室してきた。

 

「……………」

 

 明らかに、まだ『世界を通りすがってくる』なんて置手紙を残されて彼氏に振られたショックが尾を引いている、陽気なれど、それ以上に痛々し過ぎさが溢れる片足立てて敬礼するニノさんに、俺達はどう言葉を掛ければいいか、てんで見つからない。

 むしろ今は掛けない方がいいかもしれない……何を言ったところでティーンなガキの俺らではどうすることもできない………どの道、だんまりだろうが言葉を返そうが、顧問の傷心を癒す術を俺らは持ち合わせていないので。

 

「ちょっと飲み物でも買ってくるよ」

 

 と、咄嗟の博臣の機転に乗る形で、男衆三人は控室を出ようとする。

 一応、美月にアイコンタクトで、『ニノさんを頼む』を伝え、美月も目線で応じた。同性として、情緒不安定なニノさんを放っておけなかったのだろう。

 ここは彼女に任せて、一時退室、自販機に向かいながらニノさんを話題に雑談を開始する。

 

「ニノさんは美貌に恵まれている上に異界士としても一流だからな、なまじ能力が高いせいで、お眼鏡に叶う相手は中々いない」

「いたとしても、そう言う奴らは無駄に自尊心を太らせてやがるから、女より劣る自分(てめえ)が許せなくて合わねえだろうし」

「前から思ってたけど、ニノさんって地位とか肩書き拘るタイプなのか?」

「さすがに見てくれや金で靡くほど軽い女じゃねえよ」

 

 良し悪し込みで、人一倍恋多き女ではあるが、かと言って〝上辺〟だけで靡くっほど尻軽な女でもない。

 

「けどまあある程度餞別はしねえと寄ってくる男がうようよいるのは確かだ」

「羨ましい話だこと……でも確かに美人だもんな」

「アッキーが眼鏡を掛けていない女子を褒めるとは珍しい」

「そりゃ眼鏡付けてた方がずっと良いけど、一般的な美的感覚は持ってるつもりだ」

 

 同じ変態な博臣の発言のご尤もな発言に、こう反論する秋人。

 俺もこのメガネストの審美眼は比較的一般寄りなのは認識している、実際美月の美貌を褒めることも少なくない………ただ眼鏡への愛がドを超し過ぎているので、その辺が完全に霞んでしまうのも否めない。

 

「てか歳的にニノさんを〝女子〟に分類してもいいのか?」

「男絡みで一喜一憂している内は問題ないと思うぞ」

「本人名義でマイホームのローンなんか組み始めたら卒業だろうけど」

 

 我らが顧問を話題の種にして雑談しながら、自販機から飲み物を買い集めた俺達は、控室の方へと戻っていく。

 ドアの前まで来ると、中から何やら聞こえてきた。

 先頭にいた博臣が口に人差し指を当てて静寂を要求してくる。

 秋人が主犯とは言え、先日未来を尾行したばかりなのに今度は盗み聞きか………感心できるものではないが、変態二人が耳をドアの表面に密着させる姿は気色悪くも中々滑稽なので、暫く様子見。

 もし美月に見つかりでもしたら……そん時は〝未来の眼鏡を外す〟とかどうとか提案するってことで。

 

 後から盗み聞き中の変態らから聞いた、控室の中の会話はこうだ。

 

「しっかりしてください! まだ審議はあるんですよ!」

 

 相変わらず失恋の痛みで情緒がてんで安定しないニノさんを、美月が発破を掛ける。

 

「美月ちゃんも大人になれば分かるわ………どうして教師にも異界士にも失恋休暇が出ないのかしら?」

「いや、出るわけないでしょ」

 

 全く以てその通り、んな休暇認められちまったら、経済の流れにも悪影響が出そうだ。

 

「なんですって?」

「え? もしかして先生もマヨウンジャーを?」

「何それ、日曜の朝にでもやってるの?」

 たまたま、文芸部の大半が毎週欠かさず見ているアニメのキャラの口癖を同じ言葉を口走ったので、ド嵌りしている一人な美月が思わず問いかけた。

 

「いえ、深夜アニメです」

「な~んだ特撮じゃないのね」

 

 テンションの低すぎる返しをするニノさん。今の言い方からするに、特撮は結構見ている口らしい。バトルジャンキーな面もあるから、嗜好的にぴったり嵌っていてもおかしい話じゃなかった。

 

「はは……どうせ男なんて女子高生にしか興味ないのよ」

「それは偏見です」

「もしかして女子中学以上は興味なし?」

 

 それじゃ全ての男がただのロリコン、いや下衆なペド野郎だと言っているようなものな極論な暴論である。

 

「違います……どうしてさらに年齢を引き下げるんですか?」

 

 これには美月も、心底冷ややかな目で同性の顧問に突っ込みを入れてしまう始末。

 とんだ重症加減に、どんだけその男にご執心だったのやら………はっきり面と向かって〝別れ〟も言えないチキン野郎なんざ、とっとと忘れた方が身のためだと思うぞ。

 置手紙では『世界を通りすがってくる』とほざいてたらしいが、きっと今日も普通にしれっと会社で仕事してると俺は見た、ただの想像なので信憑性ゼロではあるんだけど。

 

「美月ちゃんてば怖い、傷心してる時くらい優しくしてよ」

「公私混同する先生なんて知りません」

 

 完全に匙を投げてしまった恰好である、今のニノさんの心理状態を踏まえれば、根は慈悲深い美月でもこんな対応してしまうのは無理ない。

 

 と、ここでニノさんのスマホが電話の着信音を鳴らした。

 

「もしもし泉……何のよう?」

 

 相手はあの腹黒外道魔女の名瀬泉だった……たとえ美月たちの実姉でも、協会も直にスカウトするくらい一目置いていても、俺らからしたらその名自体、不吉を齎す単語そのもの。

 

「ええ~~急すぎない? それに私結構面食いよ、年上過ぎるのも苦手だし………え? それ絶対嘘よね? あ! 待った待った行く行きますって! ああ……あいつね、あんなへタレ野郎こっちから切り捨ててやりましたよ! ほんと逆に振って今清々してるんだから!」

 

 この嘘コケ、思いっきり未練たらたらなのを俺達に見せびらかしていたではないか、現金にも程がある。

 

「元気がないように感じたのは泉の気のせいだって、じゃあ明日の夜の合コン、楽しにしてるから、じゃあね~~♪」

 

 あの魔女からの悪魔の誘い(俺からしたらだけど)――もとい恐らく合コンの誘いを嬉々として受けたニノさんは、通話を切ると同時にドアを開けた。

 急な出来事で変態どもは碌に対応できず、そのまま控室の床に倒れ込む。

 

「飲み物は残しておいてね♪」

 

 しかし、眼前の異常事態が気にならないほどハイなご様子のニノさんは、退室していった。

 どこぞのダイヤな銃使いのライダーばりにアップダウンの激しいやつ、と揶揄してしまう。

 

「ぐふっ!」

「がはっ!」

 

 意図せず男どもを足蹴にして……繰り返すが、恋は〝盲目〟とはよく言ったもんだ。

 

「な……何があった美月?」

 

 踏まれた痛みがまだ残りつつ、博臣は立ち上がりながら説明を求める。

 

「泉姉さんにニノさんがピンチだって連絡したのよ、そしたら『今本人に電話するから放っておきなさいと言われて』、その通りにしていたらああなったわけ」

 

 ピンチってだけでニノさんが振られて傷心なのを看破したとか、その辺の察しのよさはさすがと言っておこう。

 補足しとくと、ニノさんと名瀬泉は結構付き合いの長い同僚兼友人であるし、ちょくちょく男子禁制の〝女子会〟も執り行う仲である。

 あの魔女を毛嫌う俺でも、顧問兼ニノさんとの交友関係までとやかく言うつもりはない。

 

「泉さんって、何でもお見通しだよね……」

 

 やれやれって感じで秋人は肩をすくめた。

 

「それより……三人揃って盗み聞きなんて、感心しないわね」

 

 両腕を憮然と組んだ美月が俺ら男どもを睨み付ける。

 特に、他の二人には気づかれぬように留意されながらも、俺に対しての視線の槍はより鋭利で刺々しい。

 意味を察するとこうだ――あんたがいながら何でこの変態どもをのさばらせておいてるのかしら?――とまあこんなとこ。

 美月からこんな棘を向けられるのは予測済みだったので、対抗策を切り出す。

 

 俺は秋人たちからは死角になっている立ち位置を活用して、掛けてもいない〝眼鏡〟を外す動作をした。

 

 これだけのジェスチャーで伝わるかどうかの懸念はあったが……美月は仏頂面をキープさせたまま、瞳を一瞬煌めかせた。

 この三年の付き合いで、今のは美月が〝良い企みを思いついた〟ことを表しているのは手に取るように分かる。

 どうやら、俺からの〝俺は毒舌を心置きなく吐ける環境を用意しただけだ〟、ってメッセージはと届いたらしい。

 まだ審議は続くんだから、なるべく部の空気を再現させて、緊張感を和らいでやろうと言う厚意半分、単に面白ろ見たさ半分の割合な意図。

 

「弁明くらいはさせてくれ」

「失敗したら只じゃ済まないわよ」

 

 さて、俺と美月の目線とジェスチャーによる密談など知る由もない秋人からの〝弁明〟を、いつもの女王様な調子で美月は打ち返し。

 

「死ねとか眼鏡を外せとか言うのはなしだぞ」

 

 冷や汗で〝嫌な予感〟を感じていることが筒抜けの秋人も秋人で、自らのブレない眼鏡愛に溢れすぎた発言をかます。

 

「その死と眼鏡を同列に扱う思考、どうにかならないのかしら?」

「眼鏡の存在しない世界なんて、死んでるも同然だ」

 

 真っ直ぐ美月を見据えたドヤ顔でそう宣言した秋人を、美月は〝ヘドロの海に浮かぶヘドラ〟を見下ろす視線を突き刺していた。

 

「分かりました……眼鏡以外なら良いんでしょう?」

「やっぱりその気だったのか!?」

 

〝この悪女め!〟

 口に出さずとも、表情で心中こんな言葉を発したのが分かる。

 対して〝悪女〟は、顎に指を添え、天井を見上げたまま何やら考え込み。

 

「じゃあ栗山さんにスリーサイズは上から九十五、五十二、七十八と言わせるのはどうかしら?」

 

 ある意味で、悪魔的な爆弾発言を投下しやがった。

 よりにもよって、あの子の最大のコンプレックスを突いてくるのは………自分が言うのもあれだが悪魔だ。しかも今口にしたスリーサイズ、恐らく美月自身のものかもしれない、もしそうなら自身の体格すら毒舌に利用するとか、ある意味大物と言えよう。

 

「どんな激しい運動でも微動だにしない栗山さんの胸に何て仕打ちをしやがるんだ! どっからそんな悪魔的発想が出てくるんだよ!」

 

 おまけに女かつ同性の特権を活用して、秋人にセクハラ発言まで引き出させやがった。

 もし本人の耳にうっかり入りでもしたら〝不愉快です〟の上位な〝不潔不愉快です!〟よりもさらに上を行く罵倒を秋人が受ける羽目になっていただろう。

 

「今の発言私のより酷いけど大丈夫なの? あんな断崖絶壁を前にしてはどんな登山家でもお手上げだって栗山さんが聞いたら大変よ」

「そんなことは言ってない!」

「似たようなのをかましてたくせに」

「ぐっ……そこは否定できない」

 

 グサッ! とタイミングよく痛烈な攻撃を発射、否定はできなかったようで、絵に描いたお人よしの顔に反省の色を見せた。

 

 こんなこと、同じ男な俺が口にせずとも心中思ってしまえばそれだけで色々不味いのを考慮した上で言わせてもらうと………本当に絶望的に未来はある部分〝膨らみ〟と縁がない。ここ数年はほとんど体型に変化がなく、発育はほぼ止まっていると言っても良い。

 

 この間の〝果実型妖夢〟が学校の屋上に鎮座したことによって起きた一連の騒動の中で、未来はそのコンプレックスを刺激されてしまい。

 

〝どうせ私は付けなくても揺れませんよ! かわいいとか小振りとか慎ましいとかささやかとか言われませんよ! そもそもどうしてABCDEFGなんて〝等級〟を設けるんですか!? あれで傷ついている人がどれだけいると思ってるんですか!?〟

 

 いじけて住宅街の隅っこにてしゃがみ、スマホでマイブログに高速タイピングで器用に殴り書きする事態に至ってしまった。

 当然衝動のまま書かれた記事の投稿は阻止させてもらった。ただでさえ衝動的に書き込んでしまう癖で頻繁に炎上しているのだ……全世界と繋がり、悪意もまたひしめくネットの海にんな醜態を晒すわけにはいかない。

 

 仮にもその後輩君の身の潔白を証明する裁判の合間だと言うのに、何ともばからしいバカな会話を繰り広げてしまったが、緊張に縛られてばかりなのも精神上、宜しいとはとても言えないので、丁度いい緩和剤にはなっただろう。

 

 そこからさらに、十五分ほど過ぎると。

 

「査問委員が戻られましたので、審議室にお戻り下さい」

 

 控室に書記係の異界士が顔を出して、もう直ぐ審議の続きが始まる旨を知らせに来た。

 

「この早さなら、未来ちゃんの解放はほぼ確定だな」

「そんな楽観的に捉えて大丈夫なのか?」

「被告人にとって不利益な結果が出たなら時間を掛けて熟慮されるけど、そうじゃない場合は結果が早く下されるのが通例なの、特に今回のケースで身柄拘束が決定されたなら、こんなに早急に結果なんて出ないわよ」

「それなら、大丈夫そうだね」

「ニノさんも立ち直ったことだし、無事一件落着ってところかしらね」

 

 すっかりこいつらは、万事事態は解決――な雰囲気になってしまっており、未来が即時解放されることを信じて疑わなくなっている。

 俺もできればその空気に入りたいところだが、そうは行かなかった上に……行けなかった。

 

 あの優男――藤真弥勒の〝異能〟は、言葉が武器な論争(たたかい)においては、ほとんど〝無敵〟と表しても誇張ではない。

 その異能を抜きにしても、奴は常人以上に頭が回るし、口も達者………そんな奴が、美月本人には悪いがお嬢様な高校生の〝ハッタリ〟に大人しく黙っているわけがない。

 

 敢えて最後尾で廊下を歩いていた俺は、ポケットのスマホを起動、メニュー画面のアプリの位置は覚えているので、目で見ずにメールをタッチする。

 

 来たか―――背後から感じる、お世辞にも穏やかとは言えない〝気配〟を察知した俺は、前方の秋人たちに気づかれないようにその場で立ち止まった。

 耳は、複数の足音がこっちに来ていることを知らせてくる。

 

「黒宮澤海君、ですね?」

 

 背後へ振り返ると、いかにも査問官の〝匂い〟が立つ異界士たちがいた。

 

「そうですが、何か?」

 

 連中の用件が何なのか大体把握していた上で、ポケットのスマホの送信ボタンを押した俺は、素知らぬ振りで彼らの意図を問う。

 

「あなたを、指名手配犯逃亡補助の疑いで拘束させて頂きます」

 

 さてと……鬼が出るか蛇が出るか、どっちだろうな。

 否……出るとしたらそいつは〝一つ〟しかなかった。

 

 

 

 

 

「あれ? 澤海」

 

 栗山さんがようやく〝冤罪〟から解放される――そう安心しきっていたせいか、傍聴席に座ってようやく澤海がいないことに気づいた。

 

「気まぐれなたっくんのことだから、そこらを周ってるんじゃないのか?」

 

 澤海ならあり得る話だけど、何だか妙な胸騒ぎがした………控室での彼の浮かない表情を見ていたせいなのか……僕の不安をよそに、法廷は審議が再開される。

 査問委員な初老の異界士が重々しい様子で口を開こうとしたところ、その前に藤真弥勒は座していた椅子から立ち上がり。 

 

「じっくり吟味を重ねた結果、証拠資料の事実確認を申請します」

 

 最悪の事態を、僕らに容赦なく突きつけてきた。

 同時に他にも最悪の事態が起きていることを――今はまだ知らぬまま。

 

つづく。

 


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