前世でやる気のない転生者が女神補佐を目指します。 step1 めだかボックス 作:呪壊 赤城
仕事やらなんやらが忙しくなって投稿が遅れました。本当にすいません!
よくよく考えるともう1年経つんですね。早いなぁ………今年最後の投稿です!
てなわけで本編どうぞ!
第55攻 [・・・悪い]
―『後悔先立たず』という言葉があるだろ?
意味は『終わってから過ぎたことを後悔する』というものだ。
君も1度はそういう経験をしたことはあるだろう?
例えば、『夏休み終盤になって手付かずの課題を見て夏休み最初に終わらせとけば良かった』や『ホラーゲームで選択肢を誤ってbadendになってあそこであの選択をしていれば良かった』とか。
例を挙げていけばきりがないくらいにはそういうことがそれこそ些細なことで日常的に起きているもんだぜ?
―え、例えが分かりづらい?
そんなことないだろ?読者が見たらすぐ分かるぜきっと。
まあ・・・そういう中でももっとも悔やんでも悔やみきれないのは知り合いや友人が突然亡くなったとか目の前で友人が命を落としたりする場合とか、その後行方が途絶えるとかだよね。
『アイツと喧嘩別れしたのが最期の別れになるなんて』とか『もしもその手をもう少し早く掴んでいれば』とか、『あの時あいつを呼び止めていたら』とかそういう自身を責めるような後悔をしてしまうものだ。
・・・ああ、自分が突然死ぬときも思うかもしれないけれど、今回僕が言いたいのは『残された者』についてだからそちらの言及はしないよ?
話は戻すけど、別に悔やめば死人が生き返る訳でもないし、行方知れずの奴が戻ってくるわけでもないのにどうしてそんな事をするのか?
考えられるのは現実逃避だろうね。
誰しもそういう元からあるべき本能が自然に働いているとも言える。
で、だ。
何故僕がこんな話を君にしているのかというと僕がつい先日そういう経験をしたからなんだよね。
・・・そんな顔しないでくれ。
僕だってこれでも結構空元気なんだぜ?
だからこれから話す事は僕の後悔・・・それこそ懺悔とでも思って聞いてくれないか?
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「ねぇ・・・鶴戯。今更だけどさぁ。」
平日の昼下がり。鶴戯と共に屋上で昼食を食べ終えた僕は何時もとは違う真剣な表情で向かい合う鶴戯に声を掛けた。
[なンだ?急に改まって。]
「僕・・・その、さ。君のこと好きだぜ。」
顔を紅くしながら意を決したように言い切った。
今まで何となくうやむやにしていた僕の気持ち。
それに名前を付けるなら他人は、それを『恋』と言うのだろう。
漆黒宴での人吉君やめだかちゃん、江迎ちゃんはそれを言葉に伝えていた。
まぁ、球磨川君の話だと、江迎ちゃんは人吉君にフラれてしまったらしいが。
それを聞いて、僕は鶴戯に想いを伝えようと決心したんだ。フラれても良いから、当たって砕けろくらいの勢いで。
(勿論砕けないのがベストだけど)
鶴戯は突然の僕の告白で目を見開いて―
[・・・お前また熱でもあンのか?顔なンて紅くして。]
「・・・・・・・・・・・・は?」
いやいや、なんでそこでそうなんだよ!?
恥ずかしながらとか告白してるって気付けよ!
確かに・・・確かに僕も初めは鶴戯アレルギー?とか馬鹿みたいなこと思ったよ?流石に気付いたけどさあ。寧ろなんで気付かないで熱あるとか聞くわけ!?
馬鹿か?馬鹿なの?天然なの?僕の決心返せ!
「鶴戯のバカ!天然!戦闘狂!スケコマシ!」
[はァ!?途中まではまだ分かるが、なンで俺がスケコマシなンだよ!?]
「そうだろ!?バレンタインにあんなにチョコ貰ってきやがって!」
[いや・・・くれるってンなら貰っとくだろ?だいたいなンでそれでスケコマシ呼ばわりされな―]
そのまま言わせておくとイラつくので思わず、勢いで、僕は、鶴戯の唇を奪った。
舌も入れたのが良かったのか、僕の舌を噛んでしまうと思ったのか鶴戯は静かになったから名残惜しいけれど唇を離した。
[なじみ・・・お前。]
「嫌だった?」
僕はちょっと恥ずかしくなって紅くなったってのに鶴戯はただ呆然としているようだった。
少なくとも、僕が本気だって事は分かってくれた筈だ。これでまだ熱があるんじゃないかとか惚けた事言ったら流石に泣くしかない。
[あ・・・いや・・・お前こそ嫌じゃなかったのか?こうゆうのって好きな相手にやるモンだろ?]
「うんそうだぜ。だからしたんだよ。」
―僕は鶴戯が好きだから。愛してるから。
そう言葉にしようとしたけれど、鶴戯は顔を反らし、立ち上がった。
[・・・悪い。俺はお前をそういう関係として見れねェ・・・じゃあな。]
「え・・・鶴戯。ちょ―」
鶴戯はそういうとドアを開けて学校の中に入ってしまった。
―僕は君が好きだ。
言葉にして伝える前に鶴戯はそれを拒絶した。
それは・・・まあつまりはそういう対象として見たことはないという言葉は照れ隠しとかそういう事ではなくそのまま言葉通りの意味なんだろう。
「・・・こんなフり方はなしだろ鶴戯・・・。
僕じゃあダメなのかよ・・・。は・・・ははっ・・・全く笑うしかねぇぜ。」
そう言って笑った筈の僕の目からは僕の気持ちを代弁するかの如く涙がこぼれ落ちていた。
「な、おっ、おっか、しいな・・・な、んで、ぼぐ泣いてっ・・・」
手で涙を拭いても涙は後から後から止めどなく溢れてくる。それだけ、鶴戯へ対する僕の気持ちは大きくなっていたのだろう。
当たって砕けろなんてさっきまでは意気込んではみたものの、僕は砕けずにうまくいってほしいと知らず知らずのうちに思っていたということだ。
「ふっ、うっ、うぅ・・・うっ、うっ。」
声を殺して涙を流しながら、僕はどうすれば良かったのだろうと今更な事を考えた。
―告白をもっと早くしていれば鶴戯はこんな態度は取らなかっただろうか?
―それともキスが不味かったのだろうか?
どれだけ考えを巡らせても答えは出てこない。
なんせ今まで生きてきたなかでまともに恋愛なんてしたことがなかったからどうすれば良いのかなんてわかるわけない。
もしかしなくとも、今まで生きてきたなかで僕がフってきた子達もこんな気持ちになってたのかもしれねーな。
まあ、それに対しての罪悪感だとか悪びれる気なんてものはないのだけど。
でも・・・気のせいかな?
一瞬、ほんの一瞬だけども、僕がだからしたんだよ。と言ったらあいつは今まで見たことがないくらい驚いていた。
まるで、そんな事を言われるとは思っていなかったかのようなきょとんとした驚き方。
それは酷く不安定な幼い子供の
僕の気のせいではない・・・筈だ。
でも、その時の僕はまだその事に気づける筈も余裕もなかった。
初めての失恋で傷心し、声を殺して泣く僕には・・・
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―・・・ところで、君はゲームはやるかい?
僕は鶴戯と会ってからよくやるようになったんだけれどもさあ、ホラーゲームとかって選択肢を誤るとbadendになったりするよね。
もしくはbadend一直線の選択のみになったりとか。
この時、「おいおい真に受けるなよ冗談だぜ?」とか冗談めかしたりするなりしていればあいつを・・・鶴戯をあの場に呼び止めていればまた違った
少なくとも僕には冗談めかす気なんてはじめからなかったのだけれども、それでも「If」なんてものがあるなら・・・と思ってはしまうんだよ。
ま、仮に出来たとしても、というかその気になれば出来るけど、僕はきっと同じ選択をするぜ。
間違っていたとしても気持ちは伝えたいから。
―で、だ。僕の懺悔も覚悟も聞いたしご覧の上だろうからそろそろ本題に入りたいんだけれどもいいかい?
君なら・・・いや、君しか鶴戯の事をよく知る人はいないからここまで来たんだけれど。
教えてくれないか?鶴戯が何処に行って何をしようとしているのかを、さ。
To Be Continued......
~安心院さんのこれで安心!後書きボックスぅぅ!~
なじみ「今年はあっという間だったね~」
駄作者「ですね~」
鶴戯[本当にな]
駄作者「正直なとこ、リアルが死ぬほど忙しすぎて次の投稿がいつになるかわからないorz」
鶴戯[頑張るしかねェな]
駄作者「ですよねーちゃっちゃと次の章いきたい………」
なじみ「精進あるのみだぜ」
駄作者「はい………そんなわけで、来年もー」
全員『お願いします!』