前世でやる気のない転生者が女神補佐を目指します。 step1 めだかボックス   作:呪壊 赤城

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 どうも皆様お久しぶりです。遅くなり大変申し訳ありませんでした。久し振りにお気に入り登録数を見たら200超えてて驚きましたありがとうございます!!


 今回は今までのに比べ結構書きづらく、筆があまり進みにくいので更新は週1です。申し訳ございません。そういえば久し振りにこの作品の最初の方を読み返すとかなり酷いなーと自分でも思いますね。中学編とか省いてますし、13組や戦挙もなかなか酷い文章ですし・・・。


 と、話が逸れてしまいましたが今回の章に入る前にこの章について少々ご注意をしておきます。今回はシリアス多めになる予定です。又、捏造設定やらそこそこ残酷な描写が出てきたりするかとも思いますのでご了承ください。

 後、学園から出た鶴戯がかなりブラックです。結構黒いです。容赦が0です。

 それでも宜しければご覧ください。


 そんなわけで、黒より漆黒(ダーク)な本編どうぞ。






漆黒の花嫁編
第47攻 [漆黒宴ってのが開催された。]


 

 

 

生徒会選挙と『戦夜祭(バトル・ナイト・ウォーズ)』が終わり、学園には平和な日常が訪れていた。とはいえ、それはあくまで転生者戦神鶴戯の視点からであり、箱庭学園の生徒達にとっては、また別の話なのだが。

 

 

「奴だぁ!奴が現れたぞぉぉぉっ!」

 

「なっ、またか!?」

 

「野球部に甚大な被害!1対9の人数差でコールド負けを喰らったぞ!」

 

「サッカー部はより悲惨です!1軍チームが90分で100点も取られています!!」

 

「ばっ、馬鹿な!?奴は時の流れを操れるというのか!?」

 

「こちらバスケ部はもっとありえません!こちらの点数がなぜかマイナスです!我々は一体奴に何をされたのですか!?」

 

「一体何なんだ奴は!」

 

「超人か!?化物か!?」

 

「いや違う!」

 

「奴は・・・奴は・・・」

 

「「「「「黒神めだかだああああ!!」」」」」

 

「あはははははははははははははっ!!」

 

 

他の学園の生徒、特に体育系の部活に入っている人間にとって黒神めだかが生徒会長を辞め野良(フリー)になったことは、ある意味脅威となっていたのだ。

 

ちなみに、戦神鶴戯はあくまで面白そうに見ているだけで、止めることはしない。それより、黒神めだかが出るというのでつい数週間までなんかは暇潰しに悪ノリして彼女と競いあい、箱庭学園の体育系の部員全員のプライドをズタズタにし、再起不能にしかけたことすらある始末だ。とはいえ、それも安心院なじみの制止や、風紀委員長雲仙冥利が数日間、風紀委員総出で暇潰し(バトル)を用意した事で戦神鶴戯は黒神めだかと張り合う興味が失せたようなのだが。(勿論、ズタズタで再起不能になりかけた生徒達は人吉瞳のカウンセリングで立ち直った。)

 

そんなこんなで今日も今日とて、黒神めだかが暴れ回っているという話を肴に時計台の屋上で卓袱台(ちゃぶだい)やらなんやら設置して安心院なじみとのんびりしながら駄弁っていた。

 

 

「めだかちゃん、随分と生き生きしてるねぇ。まぁ元々は僕が人吉君けしかけて彼女にぶつけたようなもんなんだけどさぁ。あそこまで生き生きしてるのはクラスメイトとしては嬉しい限りだぜ。」

 

[そうふぁ?ほふぇにはふぁひっふふぁふふぁっふぁふぉふぉふぉふぃひふぁふぃふぇふぁふぃふぁ?]

 

 

そう言ってお茶を啜りながらお茶請けの煎餅を頬張る安心院なじみ。一方の戦神鶴戯はPCの画面を睨みながら気の抜けたというか煎餅を口にしたまま解読不明な返事を返していた。

 

 

「ガキっぽいってねぇ・・・。今の行儀の悪い鶴戯も十分めだかちゃんの事は言えないと思うんだけどなぁ・・・。ズズズッ。うん。今日もお茶が旨いね!」

 

[ふぉうふぃふぁふぁふふぃんふぁふぇえ。ふぇふぁふぁふぁふぇふぁふぃふぁふぇふぁ!]

 

 

しかも、どうやら彼女には通じているようで呆れられながら返答をされている始末だ。ハッキリ言って、ついこの前までのいい感じの雰囲気は皆無を通り越してマイナスまで落ちている。

 

 

「いや、[行儀が悪いんじゃねェ。手が放せないだけだ]ってねぇ・・鶴戯の言葉聞いても分かると思ってるのかい?13組の生徒なら兎も角!全部ふで言って分かるわけないじゃないか。そんなんだから、鶴戯先輩はやる気がないとか周りから言われるんだよ?」

 

 

そう言って呆れつつも、セーラー服で煎餅をボリボリ食べている彼女も戦神鶴戯の事は言えそうにないが。・・・と言うか、どこに学校の時計台の屋上に小屋建てて卓袱台で煎餅とお茶飲んでまったりする高校生がいるのだろう?勿論、此処に居るが、ここまで来るとシュール過ぎて逆に乾いた笑いしか込み上げない。

 

 

[ふぉんふぁふぉ・・・そンなこと別に気にする必要もねーな。っと、どうやら出来たな。]

 

 

気にする必要がないわけないだろ!と安心院なじみは内心でつっこんでおく。ちなみに声に出してつっこむと俺は気にしてないと返ってくるので口には出さない。

 

 

「そういえば、さっきからPCに向かって何やってるんだい?」

 

[ハッキング。 ]

 

 

ふぁふぉふぁふぉ言うのを止め、ちゃんと言葉を話し始めた戦神鶴戯だが、何をしているのか気になった安心院なじみは戦神鶴戯の横からPCを見て何をしているのか聞いてみた。すると、サラッと当たり前のようにハッキングと答えた。

 

 

「え?いやいや、え!?何、鶴戯がPC使えた事に驚きなんだけど。つーか、一体何処にハッキングしてんだい?」

 

 

ハッキングについてはつっこまないらしい。まぁ、生徒会戦挙のような殺し合い染みた決闘を冗談で考えたりしている時点でつっこむも何もないのかもしれないが。

 

 

[あー、黒神グループだ。]

 

「・・・え?・・・いや、いやいや!!めだかちゃんの家ハッキングしてどうする気だよ!!つーか、スキルは―」

 

[使うわけねェだろ?]

 

「はぁ!?いや、よくスキル無しでやったな!!」

 

 

流石の安心院さんも驚きだよ。と続きそうな勢いで詰め寄る。勿論、彼女が驚くのも無理はない。黒神真黒、黒神めだか、そして今は除籍されているが名瀬夭歌改め黒神くじらの家である黒神グループは政治力etc.etc....が地球規模のそれこそ世界に冠たると言っても大袈裟ではない所だ。

そのような場所だからこそ、情報管理や機密性は高く、ハッキング等簡単には出来ない筈なのだ。

実際、彼女が黒神めだかを倒す際に情報を調べたときは封印されていたとはいえスキルを十数個使用して入手したくらいだ。なのだが、戦神鶴戯はスキルを使わずにハッキングをしたと言った。

 

 

[まァ、6年振り?になるな。けど、昨日辺りに理事会の所潜ったりしたから大丈夫だ。感覚は思い出してる。]

 

 

すると先程よりも更に軽く、例えるなら久々に自転車乗ったけど間隔掴んだから大丈夫だ!サイクリング行こうぜ!という感じでそう答えた。

 

 

「・・・・・・へぇ。そうなんだ。まぁ、鶴戯のハッキング技能がチートだってのは察したけど、黒神グループのハッキングしてどうする気だよ。」

 

 

そう言った彼女の内心はあまり穏やかではなかった。一応、フラスコ計画云々もあり、理事会も黒神グループには及ばないにしろ情報管理等は細心の注意と最新の技術を入れていた筈だからだ。

 

 

(理事会のハッキングで小手慣らしって理事会も割りと情報管理しっかりしてる筈だと思うけど?・・・まぁ面白味のある暇潰し見つけたら意外と力注ぐからなぁ、鶴戯の奴は。)

 

 

とは言え、彼の性格であれば面白味のある暇潰しを見つける為と言う理由でそこら辺に力を入れても可笑しくはないと考えたなじみは自己完結をし、何故黒神グループのハッキングをしたのかが気になり聞いた。

 

 

[めだかの奴が黒神グループの次期跡取りだろ?この前まで生徒会長をやっていたとは言え、今のあいつはフリーになるわけだよな?]

 

「まぁ、そうなるだろうね。」

 

 

戦神鶴戯が確認を取るように聞いたので、安心院なじみはそれに頷いた。

 

 

[お前も知ってるだろうけど、あいつが中1の時に漆黒宴ってのが開催された。鶴喰・潜木・寿・桃園・贄波・叶野・杠の7つの分家が黒神(くろ)くなろうと競いあった宴『漆黒宴』。ここまでは良いだろ?鶴喰鴎を連れてくる前にお前も調べてたンだからよ。]

 

「ああ。そこら辺は抜かりなく調べているね。」

 

 

安心院なじみは箱舟中学に行く前に、暇潰しで箱庭病院にいたことがある。勿論、黒神めだかや球磨川禊、戦神鶴戯が行く頃には箱庭病院のデータで期待のありそうな―早い話が主人公体質な人間や彼女が探し求めている出来ない事を持っていそうな―人間を探していたのだが、期待ありの人間はある程度調べたりしていたし、それこそ黒神めだかを倒す際には黒神グループも調べたりもした。

そして、その際に中学時代に黒神めだかの婚約者を決める漆黒宴が開催された。というのもあったのだ。ちなみに鶴喰鴎を箱庭学園に呼んだ際にはそれについての情報をチラッと提示して連れてきたりもしている。

 

 

[で、だ。もし(・ ・)鶴喰梟以外の(・ ・ ・ ・ ・ ・)婚約者も全員(・ ・ ・)くたばっていたら(・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)どうなる?]

 

 

ニヤリと真っ黒な笑顔を浮かべながら、戦神鶴戯は安心院なじみに問い掛けた。それが意味するところを理解した彼女はこの短時間にそれを調べた戦神鶴戯の腕に思わず冷や汗を流した。

 

 

(恐らく、中学の時点でめだかちゃんについて調べていたんだろうけど、それにしたって面白味のある暇潰しの為にそこまで詳しく調べているとしたらスゲー執念だな。)

 

 

そう思いながら口を開こうとした安心院なじみと、屋上の彼等の居る休憩スペースの扉が開かれたのは同時だった。

 

 

「じゃ―「すまないが、安心院さんと戦神は居るか?少し頼みたいことがあるのだが。」

 

 

黒神めだかの登場によって視線が逸れた安心院なじみはこの時気付くことはなかった。戦神鶴戯が想定通りと黒く歪んだ笑みを浮かべていたという事に。

 

 

そして、黒神を求める地獄の宴会の如き漆黒宴は、黒く歪む笑顔を浮かべた転生者の笑みと、新生黒神めだかの新たな戦いと様々な画策、策略、隠謀と共に開宴したのだった。




~安心院さんの!これで安心!!後書きボックスぅぅぅぅ!!~


なじみ「やぁ読者の諸君。久し振りだね。1ヶ月振りと言うのもなかなかメタいけど、まぁ1ヶ月振りに連載開始だぜ。」

鶴戯[いや、1ヶ月振り以前に連載がメタだけどな?]

なじみ「それは気にしたら負けさ。で、今回は結構企んでるみたいだね鶴戯は。」

鶴戯[なンの事だ?]

なじみ「とぼけるなよ。お前が色々企んでるのは分かってるんだぜ?本編最後の部分とか闇落ちまっしぐらな感じだったじゃないか。」

鶴戯[まァ、それは気にしたら負けだぞ?後アレだ。世の中には知らなくて良いこともあるってことだ。]

なじみ「あ、上手くはぐらかした。」

鶴戯[そもそも俺は正義キャラじゃねェからな。闇落ちとか今更だろ。]

なじみ「あー、確かに今までの流れを思い返すとそうなんだけどね?」

鶴戯[取り合えず、そこら辺は次回をお楽しみにって奴だな。]

なじみ「なんか釈然としないけど、仕方ないか。じゃあまた次回会おうぜ!後、質問意見指摘等々待ってるぜー。」

鶴戯[次回は来週だ。じゃあな。]

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