前世でやる気のない転生者が女神補佐を目指します。 step1 めだかボックス   作:呪壊 赤城

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 どうも皆様。

 今回は体育祭のお話です。


 冥利君の視点を書いていますが、口調が違うというのがございましたら教えてくださると嬉しいです。



 アンケート1の結果に関しましては、本編にて発表いたしますのでその時までお待ちください。


 それではどうぞ。


後継者編下
第35攻 「体育祭っていうのは」


―10月某日。

 

ここ箱庭学園では、いつもとは違う生徒達の活気のある賑わいがグラウンドで起こっていた。

 

人々が集うそのグラウンドには、様々な苦行と試練が待ち受けており、人々はそれを畏敬と畏怖の念を込め―

 

 

―『体育祭』と呼んでいた。

 

 

______________________

 

 

[・・・いや、最後の明らかに違うだろ。]

 

「ほぇ?そうなのデスか?」

 

 

そんなの知らない初めて知ったわー。的なノリで首を傾げる義妹の亜沙。今更ながら、俺を転生させた張本人で一応はギリシャ神話の知恵と戦の神アテナ(以下略長いから詳しくは各自で調べてくれ)でめちゃくちゃ偉い筈なンだが、これ見る限り、偉いとか微塵も感じないンだよな。

 

もしかして平行世界的な感じで性格etc.が違うのかと言うのも思ったが、実際に聞いて確認した訳ではないのであくまで俺の憶測に過ぎない。

 

ちなみに、先程のそんなの知らない初めて知ったわーというのをこいつがそれを地でやってる辺りなンとも言い切れない物を感じてたりはするが、この前それを言ったら「クリスマスがサンタからプレゼントを奪ういイベントだと思っている鶴戯にだけは言われたくない!」という言葉を貰ったりしてからは互いにつっこまないようにしていたりする。

 

 

「・・・亜沙ちゃん、体育祭っていうのは学年とか学級が一丸となって、1位を競って様々な種目で戦うっていうイベントのことさ。」

 

 

そう言いながら、亜沙に体育祭の説明をするのは何兆年と生き7億人もの端末を従えている悪平等(ノットイコール)のなじみ。まァ、なじみが言うと亜沙は大体のことを亜沙は納得していたりする。

 

・・・正直解せねェ。

 

 

「成る程デスよ。」

 

 

うんうん。と納得したように首を縦に振る亜沙に正直な所、お前も中学で参加した筈だろう!という事を言いたい気がするが、大方鶴戯に言われたくない!と言われそうな気がするから取り合えず止めておく。もっとも、俺が言わなくても善吉辺りが言いそうな気がするが。生憎善吉はここには居ない。というよりも、そもそもここに、時計台屋上に居て体育祭に参加もせずに体育祭の様子をわざわざ上から眺めているのは俺となじみと亜沙だけだ。

 

 

「・・・にしても、鶴戯がこういうイベント嫌いだとは思わなかったデスよ。てっきり、俺やってやんよ的なノリで体育祭無双を殺るのかと思ってたデス。」

 

 

いや、こいつは俺をなンだと思っているのだろうか?破壊の限りを尽くすキラーマシンだとでも?

 

 

[・・・やるじゃなくて殺るになってるよな?そもそも、そンなンで一々はしゃぐ歳でもねェよ。]

 

 

精神年齢は一応30超えてるし、そもそも体育祭も運動会もやったことないからな。まァ、だからといって楽しみにしてるとかはないが。

 

 

「いやー、僕もてっきり[黒神さンとやってやンよ]的なノリで周りの生徒を殺ってからめだかちゃんと戦い始めると思ってたよ。」

 

「デス。」

 

「ねぇ?」

 

 

なンでコイツらこンなに息が合ってンだ?しかも、今の台詞あからさまに俺を弄りに来てるよな?いや、別に仲が良いのは悪いことじゃないから良いが、何故にコイツら俺を弄ろうとするんだ?

 

 

「あ、じゃあそろそろ私は出番なので下に行くデスよ。」

 

「ああ、頑張りなよ。」

 

「ありがとデスよ。」

 

 

そう言いながら、下に飛び降り地面にクレーターも作らずに着地しそのまま歩いていく亜沙。こういう所を見るとやっぱりアイツ神かとか思わなくはない。神として校則とか色々反しているのは良いのかとかはもう言う気はないしな。

 

 

「亜沙ちゃん行っちゃったね。僕らはどうするんだい?」

 

[見に行きたいなら行ってくれば良いと思うぞ?俺は行く気は無いけどな。]

 

 

俺がそう言うと、なじみは頬を膨らませながら怒り出すが、正直俺には意味が分からない。

なンか気に障ること言ったか?

 

 

「もう。鶴戯ったら酷いなぁ。僕は鶴戯に合わせるけどどうするんだい?って聞いたんだよ?」

 

 

むぅ。という音が付きそうな顔で螺の無い方の手で腰に当てながらそう言うなじみに成る程と納得しながら確かに今の返答は俺が悪かったと思い直す。そして、なじみが俺に何を言わせたいのかが何となく分かり、思わず微妙な顔になりつつ溜め息混じりに答えた。

 

 

[・・・・・・はァ・・・そうだな。ここに居ようぜって言えば満足か?]

 

「うん!じゃあここに居ようか。ふふっ。」

 

 

俺がそう言うのを待っていたかのように、笑顔を浮かべるなじみ。・・・コイツこれを狙っていたのか?そンな俺を余所に鼻歌を鳴らしながら俺の隣に座り込むなじみ。それを見ながらコイツは何が楽しいのだろうかと思ったが、まァ楽しそうだから別に良いかと、あまり参加するほどの暇潰しにならないだろう面白味が無さそうな体育祭を遠くから傍観するのを再開した。

 

 

______________________

 

「諸君今日は血湧き肉躍る戦いを見せてくれてありがとう!お礼に貴様達に私からもう1つ戦争をプレゼントしよう!横綱引き(キング・タグ・オブ・ウォー)!全校生徒!対!私!!」

 

「うぉぉぉぉ!!!」

 

 

黒神の台詞に多くの生徒達が大声で雄叫びをあげる。全校生徒ということもあってか、もしかしたら勝てるんじゃねーかと考えている奴もいるようだが、黒神のバケモン的な、それこそ校舎ごと引きずっても動いたのを見た俺としては、黒神と全校生徒とじゃ話にならねーくらいだと思うんだがな。後、兄ちゃんが居ねーから全校生徒じゃねーしな。

 

 

『うーん。』『冥利ちゃん』『これは全校生徒じゃない事につっこんだ方がいいのかな?』『それとも』『鶴戯ちゃんが居ないことにつっこんだ方がいいのかな?』

 

 

というのは禊兄ちゃんの台詞である。この際、なんでお前がつっこむことを真剣に気にしているんだとか、それは気にしたら負けだろうとか言うことは一々言わねー。

何より、今大事なのは、横綱引きの結果がどうなったかと言うことだ。結果として、少し引っ張られていた黒神だったが結局一気に引っ張り返し、ほぼ大多数をリタイアさせていた。

 

ほぼ大多数。と言っていることから大方は分かると思うが、全員がリタイアしたわけではない。勿論、不知火(エアおっぱい)や、戦神(戦闘バカ)、兄ちゃんのように始めから参加していない奴も居るにはいるが、そう言うことではなく、綱を離さずにそのまま掴み、尚且つ黒神の馬鹿力に押される事もなく、俺と姉ちゃん、禊兄ちゃん、そして引き摺られながらも掴んでいた人吉善吉は残っていた。

 

 

「アッハハハッ!!貴様らは残ると踏んでおったが、善吉も残ったか!!嬉しい!実に嬉しいぞ!!」

 

 

凄く嬉しそうな黒神は結果を見ると更に喜んでいた。どうやら、俺達が仕返しとばかりに引っ張っていた事もあり、俺達の勝利らしい。ま、ここに兄ちゃんが居たら、もう少し凄まじい事になってそうだけどな。というのは俺の勘だ。ここ最近調子が変だと思っていたら、急に調子が良くなったぜ!的なノリで俺らの修行を再開し始めたし。厳しいには厳しいが、まぁ、強くなって黒神の力と互角になってきてるっぽいから良しとするか。

 

 

後からなじみ姉ちゃんに聞いた話だが、兄ちゃんは体育祭に出なかった事が黒神にバレてこの後黒神の奴と3日3晩殴りあった(語り合った)らしい。結果は引き分けだったそうだが、これを聞いた俺達3人は同じことを思っていたらしい。

 

 

「黒神も黒神(バケモン)だが、兄ちゃんはそれ以上に規格外(バケモン)だな」と。

 

 

いや、だって俺等の記憶が正しければ、修業でちょくちょく兄ちゃんが来ていたんだからな。

 

正直、どんだけだよ!と言いたかったくらいだ。

 

しかも、怪我とか全くしてなかったし。

 

ただ、体育祭ってあンな感じかと言ったときは流石にビックリしたけどな。

 

・・・でも兄ちゃん気付いてんのか?なじみ姉ちゃんが文化祭に参加させる気満々なのによー。

 

 

 

何となく、兄ちゃんが困りまくっているような未来が見えた気がした。




~体育祭後のの亜沙と半袖~

亜沙「いやぁ~。それにしてもめだかさんも考えたのデスよ~。」

半袖「あひゃひゃひゃひゃ♪確かに、全校生徒を出席させるって意味じゃあお嬢様もすごいよね~。」

亜沙「まぁ、お兄ちゃんは見学するだけでしたけどね。」

半袖「無断欠席ならぬ無断見学だねー。」

亜沙「まぁ、めだかさんにバッキバキにシバかれたら鼻で笑ってやるのデスよ。」

半袖「亜沙ちゃんも言うね~。」

亜沙「デスよ~。ふふっ。」

半袖「そう言えば文化祭の準備。順調だよーん♪」

亜沙「後は私の方デスか。」

半袖「うん。」

亜沙「まぁ、秘策はあるデスよ。」

半袖「あひゃひゃ♪」

亜沙「フフフフ。」

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